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物語の舞台は、『天誅 参』から遡ること一年前――。
時は戦国。
郷田藩家当主、郷田松之信の一人娘菊姫がさらわれた「冥王の騒乱」で、
郷田家に仕える東忍流忍者・力丸と彩女は、傷つきながらも菊姫を救い出すことに成功する。
だが、奪還の最中、力丸は菊姫と彩女の命を救うために降り注ぐ落石の中へと身を投じ、
行方知れずとなってしまったのだった……。
冥王の騒乱は終局の時を迎え、郷田の国は平穏を取り戻した。
しかし彩女は騒乱の後すぐに出立し、郷田の国に再び影が射さぬよう、
また力丸の行方を追うために、郷田の周辺諸国を巡り歩いていた。
力丸の手がかりらしい手がかりも掴めないまま旅を続ける彩女。
道中、彩女は何者かに襲撃を受けて壊滅状態に陥っている集落へと足を踏み入れる。
そこは、郷田の地から遠く離れた山の奥にある忍の集落「葉隠れの里」。
辛うじて息のある村人を助けようとする彩女だったが、
彼は「黒屋」という言葉を口にして絶命してしまう。
詳しい事情を飲み込むことができないまま、集落を後にしようとする彩女。
しかし、そこに一人の少女が現れる。
少女の名は「凛」。
厳しい忍の修行から帰り着いた彼女を待っていたのは、
変わり果てた故郷の姿だった…。
無残に殺された 村人の死体に包まれた里。
目の前には、見知らぬ忍の女の姿……。
凛は、手にした短刀で彩女へと斬りかかる。
二人のくノ一の物語が、今ここに幕を開ける――。 |