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 本稿では『NAVYFIELD』の世界をさらに幅広くディープに楽しむための一助となるために、ゲーム以外のメディアで活躍する艦船・潜水艦などの情報をお届けしたい。題して「NAVYFIELDサブカルチャーコラム」。時にはPCの前から離れて、様々なジャンルから「海戦」のロマンに浸ってみるのはいかがだろうか?





 過去映画界では数多くの傑作海戦映画が製作されているが、艦対艦映画の最高傑作との呼び声高いのはやはり「眼下の敵」だ。第二次世界大戦の大西洋で、民間出身の新任艦長が率いる一隻の駆逐艦と、第一次世界大戦からの生き残りの古参士官が率いるUボートの息詰まる対決を描く本作は、騎士道精神あふれる両艦の艦長による戦争の陰惨さとは対局にある爽やかな戦いを描いている。「ただひたすら眼前の敵を撃破する」という目的を追求するさまはゲーム的であり、その意味ではまさに『NAVYFIELD』のプレイヤーの姿とダブる作品と言えるだろう。潜水艦映画の大傑作「U・ボート」('81・米)や「U-571」('00・米)のように潜水艦乗組員の主観という一方的な描き方ではなく、あくまでも一艘の艦を預かる指揮官同士の詰め将棋的なスリリングな展開は、リアルな戦争とはあえて隔絶した、ある意味スポーツ観戦的な映画でもある。
「眼下の敵」 The Enemy Below 1957年度作品/アメリカ/98分
 新人艦長の苦労がしのばれる度 ★★★★★
 敵に敬意を払いましょう度   ★★★★★

■キャスト
 マレル艦長:ロバート・ミッチャム
 フォン・ストルバーグ:クルト・ユルゲンス
 ウェア中尉:アル・ヘディソン
 シュワッファー:テオドール・ビケル
 軍医:ラッセル・コリンズ
■スタッフ
 監督・製作:ディック・パウエル
 原作:D・A・レイナー中佐
 脚本:ウェンデル・メイズ
 特殊撮影効果:L・B・アボット
■1957年度アカデミー賞特殊視覚効果賞受賞



 続いて紹介するのは「トラトラトラ!」。いまさら言うまでもなく太平洋戦争のきっかけである1941年12月8日に起こったハワイ真珠湾への日本機動部隊による奇襲攻撃を描いた日米合作作品だ。ひたすら史実を追った淡々とした展開は、中立の立場で歴史を俯瞰で見ている感覚。しかしクライマックスにそれまでの空気を吹き飛ばす凄まじいまでの一大スペクタクルが待ちかまえているので要注意だ。海戦シーンの多くは、ミニチュアを中心にした特撮で構成されている。しかし侮るなかれ、特撮を手掛けたのは日本が誇る名匠・円谷英二だ。氏の渾身の特撮シーンはド迫力のひと言! 戦中に制作された氏の実質的なデビュー作に「ハワイ・マレー沖海戦」('42年・日本)という作品があるが、その当時のミニチュア特撮シーンでさえ、それを観た占領軍が記録映画と勘違いしたとの伝説を持つ。そんな円谷の持てる技術すべてを注ぎ込んだ「トラトラトラ!」の真珠湾攻撃シーンは、CGIに慣れた現在の我々の目から観ても、ものスゴイ迫力と緊迫感が感じられるはず。後に、アメリカ建国200周年に合わせてヤケクソ気味に製作された「ミッドウェイ」('76年・米。「トラトラトラ!」の特撮シーンが無断流用されて大問題になった)や、見栄えはするがリアリティ無視のCGIとボロボロな人間ドラマ部分が不評だった「パール・ハーバー」('01年・米)とは比べものにならない出来と言っても過言ではない。
「トラトラトラ!」Tora! Tora! Tora!  1970年度作品/アメリカ/145分
 アナログ特撮最高傑作度 ★★★★★
 奇襲はこうでなきゃ度  ★★★★★

■キャスト
 キンメル司令長官:マーチン・バルサム
 スチムソン陸軍長官:ジョセフ・コットン
 ブラットン大佐:E・G・マーシャル
 山本五十六海軍中将:山村 総
 淵田少佐:田村高廣
 南雲中将:東野栄治郎
 源田少佐:三橋達也
■スタッフ
 監督:リチャード・フライシャー
    舛田利雄
    深作欣二
 脚本:ラリー・フォレスター
    小国英雄
    菊島隆三



 そして最後に紹介するのは海戦映画の古典中の古典である「ビスマルク号を撃沈せよ!」。今回紹介する中で唯一の白黒作品だ。C・S・フォレスター原作の「決断―ビスマルク号最後の9日間」を映画化した本作は、海戦シーンが圧倒的に少なく、映画のほとんどがロンドンの作戦司令部内で進む密室劇である。しかし通商破壊作戦に向かう巨大戦艦ビスマルクを、チャーチル首相の密命を受けて海洋国家の威信をかけて撃沈しようと静かに闘志を燃やすイギリス海軍作戦指令部の緊迫感あふれる描写は素晴らしい。主人公のシェパード大佐の人物描写も、通り一遍なヒーロー的な描き方をせず、人間味あふれる人物として描いているのは決してしっかりした原作のおかげだけではない。ちなみに同時期の似たような作戦を描く「戦艦シュペー号の最後」('56年・英)は「ビスマルク号~」よりも戦艦同士の艦隊戦を中心に描いた佳作なのでこちらも機会があれば観ていただきたい。
「ビスマルク号を撃沈せよ!」Sink the Bismarck 1959年度作品/アメリカ/98分
 作戦はしっかり立てよう度  ★★★★★
 強力な敵艦は早めに叩こう度 ★★★★★

■キャスト
 シェパード大佐:ケネス・モア
 アン:ダナ・ウィンター
 リンデマン大佐:カール・モーナー
 軍令部長:ロウレンス・ナイスミス
■スタッフ
 監督:ルイス・ギルバート
 脚本:エドマンド・H・ノース
 原作:C・S・フォレスター






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