別の時間軸に存在するもう1つの地球。そこでは、巨大な節足動物が栄華を極めていた。ニンゲンはその影でひっそりと暮らし、彼らを甲羅を持った獣「甲獣」と呼び崇め奉っていた。これは、甲獣たちの暮らす森の側に住むニンゲンたちの王国、その国の姫様の冒険記である……。
姫の名はレコ。彼女が15歳になったとき、王国では疫病が流行り、多くの国民が亡くなった。この国には1つの風習があった。「200年に一度、森に、15歳となったばかり生け贄を差し出す」という。疫病に倒れていく国民の中に、姫が生け贄だと言うものが出始めた。思い悩んだ末、国王は……。
姫は王の望みに二つ返事で答えた。「里のみんなを治せるなら」。そう言うとレコ姫は「森で友達となった」という金色の甲獣に乗り、森の奥深くへと旅立っていた。戻れぬかも知れぬ旅であったが、姫の心は澄んでいた。「皆を助ける」という思いが、「幼い頃、森に迷い出会った少年」への思いが、そうさせていた……。



 
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