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ジーパラストア

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今作のストーリーは『KOF'94』~『KOF'97』へと流れるオロチ編と
『KOF'99』から始まるネスツ編の空白部分を埋めるものとなっている。

『THE KING OF FIGHTERS EX ~NEO BLOOD~』メインストーリー

 高く澄んだ大空冒涜し、母なる大海原を凌辱し、緑なす永遠の大地を蹂躙した人というモノを粛清すべく、長きにわたる眠りより目醒めた地球意志"オロチ"――そのオロチなる絶対存在が、三種の神器と呼ばれる者たちによって人知れず封印されてから、数ヵ月がすぎていた。



  「確かにオロチは封印されたのかもしれん。――が、その血はいまだにあの男の中に流れている。実に興味深い……面白い男だ」 「オレに任せてもらえりゃ、アイツがそんなにご大層なヤツじゃないってことを5分で証明してみせますよ」 「まだ根に持っているのか?」  高い塔の最上階から下界を睥睨していた男は、鼻息の荒い部下のセリフに皮肉っぽく笑った。最高級のスーツに身を包み、革張りの椅子にゆったりと身をうずめている男の姿は、世界の経済界に重きをなす一大コネクションの総帥にふさわしいものだったが、部下を一瞥したその眼光は、ビジネスマンというより猛禽のそれを思わせる。  傲慢なまでの猛々しさをスーツに包み隠した男は、部下を振り返ってひとつ釘を刺した。 「――だが、あの男の力を見極めるのはおまえの役目ではない。他にもっと適任がいる」 「あの小僧のことですか?」 「ああ。……そろそろ招待状を配らねばならんな」  頬杖をつき、男は目を細めた。



 オロチの存在を知るごくわずかな人々が、オロチとの戦いがあったという過去をようやく忘れかけていたある日、ひっそりと人目をはばかるように、しかし明確な意図をもって、世界各地の格闘家たちのもとへ差出人の定かでない白い封筒が届けられた。

『キング・オブ・ファイターズを開催する』

 招待状を受け取った格闘家たちは、ある者はおのれの実力を確かめるために――またある者は、その裏に隠されている後ろめたい何かを感じ――大会参加の決意を固めていた。  そしてその中には、オロチとの激闘ののち、久しく行方知れずになっていたあの若者の名前もあった。かつてのチームメイトである二階堂紅丸、アメリカで知り合った葉花萌とともに、ふたたびKOFの舞台へと戻ってきた"払う者"――草薙京。 「俺がこうして生きてるんだ、あいつだけがあっさりくたばったって考えるのはムシがよすぎるか……」



「予想通りのメンツがエントリーしてきました。どいつもこいつも見慣れたツラばかりですよ。ちょっとした同窓会ってカンジですね」 「そうか……」
 部下の報告を受けた男は、ゆっくりと視線を転じ、壁にもたれてたたずむ長身の青年を見やった。
「――これで舞台と役者は揃った。きみの感想を聞きたいが?」 「…………」
 じっと腕を組んで瞑目したまま、赤毛の青年は答えない。精悍な横顔はあくまで無表情で、心ここにあらずといった風情だった。そんな青年の顔色を観察しながら、男が面白そうに問いかける。
「まだ何か不満があるのかね?」
「……もし俺が満足することがあるとすれば、それはこの手で奴を殺したその時だけだ……」
 無愛想にそうもらし、青年は前髪の奥の瞳を開いて窓の外を見つめた。
 どぎついネオンに彩られていた夜の街が、静かに朝を迎えようとしていた。剣のような三日月がその輝きを失い、代わりに目映い光をともなって日輪が登ってくる。決して交わることのない月と太陽が邂逅する、束の間の逢瀬の時がやってきた。  オレンジ色の曙光に背を向け、青年は不意に歩き出した。
「……奴が来たら呼べ。俺の狙いは奴だけだ」 「おい、どこへ行く!? 勝手な真似すんじゃねえ!」
「構わん、放っておけ」 「ですが――」
 スーツ姿がいささか似つかわしくない狂犬のような雰囲気を漂わせた男は、青年が姿を消したドアを見据えて奥歯をきしらせた。 「よろしいのですか? 監視をつけておいたほうが……」
「監視などつけても無意味だろう。その気になれば、あれは監視している連中を平然と皆殺しにして姿をくらませることのできる男だ」 「だったらオレが――」
「それも無用だ。あの小僧が勝ち上がってくれば、あの男は呼ばずとも自分で戻ってくる」
 男が朝日を見つめて唇を吊り上げる。獲物を前にした猛禽の笑みだ。
「――差し当たって、我々はただ楽しめばよいのだ。このショーをな」




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