レベル制のオンラインRPGの宿命ともいえるが、『EQ』のプレイは戦闘に次ぐ戦闘の連続。最高レベルの65レベルに至るまでには、1年以上かかるのは当たり前という非常に長い道のりだ。また、いかにもアメリカンなグラフィックはちょっと濃すぎて受け入れがたいこともある。とかくとっつきにくい印象を受ける、このひたすら戦うオンラインタイトルが、全世界でここまでの人気を得たのはなぜだろうか。
 それは、プレイの大半を占める戦闘に関するシステムがよく練られているからだ。追い詰められ、HPの減った敵は逃げ惑い、同族が襲われていると知れば徒党を組んでプレイヤー達に反撃する。対する冒険者達は攻撃を遅くする魔法で対抗し、眠りの呪文で雑魚の動きを封じて各個撃破を狙う。個々のクラスが自分の役割を最大限に発揮する、戦略性の高いバトルは『EQ』ならではのもの。40人~50人の規模でボスモンスターに臨むレイドでは、勝利に向けての試行錯誤すら非常に熱いものとなる。
 また、たった一人では決して行き着くことができない広大な世界もその人気の理由の一つだ。拡張パック、アップデートの面で先行している英語版のプレイヤーですら、すべてのゾーンを攻略したと言い切れるものはほんの一握り。どこまで強くなっても、それをあざ笑うかのごとき巨大で強大な敵がうごめくゾーンがまだまだたくさん存在するのだ。

レイドの「強敵」となるボスモンスターの一人、『ザ・シャドウズ・オブ・ラクリン』で追加されるゾーン、スレーシュザ神殿に君臨するEmperor Ssraeshza。『EQ』のモンスターは大きさで強さがわかるといっても過言ではない。無駄なまでのデカさは強さの証。必勝の戦略を編み出すまでは、数十人の冒険者がきりきりまいさせられることになる。
 
こちらは同拡張パックでも最高の攻略難易度を誇るゾーン、ベックス・サルの女帝Aten Ha Ra。彼女もまた非常にデカい。ベックス・サルは到達してからの攻略が厳しいことはもちろんのこと、入場を許されるまでのクエストも非常に難易度が高く、辛いことで冒険者の間では有名 戦いのために集う数十人の冒険者。彼らはただ突っ立っているのではなく、チャットでいかにしてダンジョンを攻略し、ボスを打ち倒すかを大真面目で話し合っているのだ。週末などを利用して行われる攻略には相当な時間がかかることも。まさに"本気で遊ぶ"オンラインRPGだ

 『EQ』の世界"ノーラス"には非常に詳細な設定が存在し、公式サイトでは世界の誕生神話を読むことができる。
 ノーラスとは正確には神々の一柱とされる"水晶竜ヴィーシャン"が見出した惑星の名であり、ヴィーシャンの発見後、他の神々が次々と降り立ち、さまざまな種族を創造したとされている。神話の設定は、キャラクタの信仰神に影響を与えている。選んだ神と種族によって、キャラクタはGoodかEvilいずれかの属性を与えられるのだ。
 両者は互いを敵視しており、種族全体がEvilの属性をもつトロルなどが万一ウッドエルフの街に近づいたならば、間違いなく街中のガードや店員が襲い掛かって来るだろう。
 他にもクエストの達成度、クラスと種族の組み合わせなどで生まれるファクション(派閥ごとの好感度)などで、ノーラスにおけるキャラクタの属性・地位・NPC派閥との関係が築かれていく。特定のゾーンやクエストへのアクセスには、関係ファクションが高いことを必須条件にしているものもあり、世界設定を知ることはすべてのプレイヤーにとって非常に重要なのだ。
Evil種族の代表ともいえるオーガでヒューマンが築いた町フリーポートに突進。案の定ガードが殺到してあっという間に倒されてしまった。属性やファクションの面で敵対関係となるNPCがいるゾーンでは行動に細心の注意が必要となる。
 

 プレイヤーの分身であるキャラクタ作成では、多くの選択肢に悩まされるだろう。選べる種族とクラスはそれぞれ15種類。種族によってクラスには制限がかかるが、それでもかなりの自由度がある。一度決めたら二度とは変更できないので、ゆっくり悩んでお気に入りの組み合わせを見つけよう。

 ※赤字はEvilになる組み合わせ。ピンクは宗派によってEvilになる組み合わせ。
BAR
HUM
ERU
DWF
HFL
GNM
HIE
HEF
WEF
DEF
TRL
OGR
IKS
VAH
FRG
WAR
ROG
MNK
PAL
SHD
RNG
BRD
CLR
SHM
DRU
WIZ
NEC
MAG
ENC
BST

ヒューマン種 平均的な能力値を持つ。信仰心、職業によって属性が変わる。夜目は利かない バーバリアン(BAR) 大柄で頑強な寒冷地出身の種族。前衛職に向いている。
ヒューマン(HUM) 標準的な人間。特徴はないが、もっとも職業選択の幅が広い。
エルダイト(ERU) 最初に誕生したヒューマン種で、褐色の肌と高い知能が特徴。キャスター向き。

エルフ種 敏捷性と知力にすぐれる。とがった耳が特徴。夜目(インフラビジョン)が利く。 ハイエルフ(HIE) 背が高く、明るい肌と髪を持つ美しい種族。キャスター向き、前衛職はパラディンのみ。
ウッドエルフ(WEF) 若木のように伸びやかで身軽なエルフ。ドルイド、レンジャーを選択するとかなり有利に。
ハーフエルフ(HEF) ウッドエルフとヒューマンの混血種で、両者の中間的な能力を持つ。

小型種族 装備鎧に一部制限を受ける種族。夜目(インフラビジョン)が利く。 ドワーフ(DWF) 背が低くずんぐりした種族でヒゲがトレードマーク。職業の選択幅は少なめ。
ハーフリング(HFL) 機敏さを反映し、多種族にくらべやや成長が早く、ステータス合計値が最も高い。
ノーム(GNM) 知性の高いもっとも小柄な種族。唯一Tinkering(細工加工)のスキルを持つ。

Evil種族 ウルトラビジョンによって夜間は青みがかった視界を持つ。 ダークエルフ(DEF) 悪のエルフ。もっともクラスの選択肢の多いEvil種族。幅広い局面に対応できる。
トロル(TRL) HPの再生能力が高く、序盤は有利。選べるクラスが4種しかないのが泣き所。
オーガ(OGR) もっとも大きな種族。ウォーリアーにすればまさに鉄壁。正面からのスタンに耐性を持つ。

追加種族 拡張パックで追加された種族たちで、獣人型のものが多い イクサー(IKS) うろこで覆われた体と長い尻尾が特徴のトカゲ人間。再生能力があり、Evil属性。
バー・シアー(VAH) 惑星ラクリン出身の虎人間。ノーラスとは異なる文化系を持ち、神を信仰しない。
フロッグロック(FRG) 知性を持ったカエル人間。水中での呼吸が多種族より長くもつ。Good属性。

ウォーリアー(WAR) あらゆる武器を使いこなす。多少の攻撃にはびくともしない防御力の高さが魅力
ローグ(ROG) 背後からの一撃"バックスタブ"が強力。パーティでは偵察役として活躍する
モンク(MNK) 己の肉体を武器とする格闘クラス。"死んだふり"を上手く使えば敵をだますこともできる
パラディン(PAL) 癒しの力を与えられた聖騎士。防御力の高さではウォーリアーに次いで2番目
シャドウナイト(SHD) 邪神の加護を受けた闇の騎士。ネクロマンサーの呪文の一部が使える前衛職
レンジャー(RNG) 敵の位置を追跡する「トラック」やドルイド呪文、高い弓のスキルを持つ多彩なクラス
バード(BRD) 歌の力で味方を助ける、重要なサポート役。高レベルになるほど重要性は増す
クレリック(CLR) 防御呪文と回復呪文の専門家。高ランクの蘇生呪文が使えるのはクレリックだけだ
シャーマン(SHM) 敵を弱体し、味方のステータスをアップする呪文のプロ。大型種族が多いのが特徴
ドルイド(DRU) あらゆる系統の呪文を少しずつ覚えていくユーティリティクラス。特に移動呪文が充実
ウィザード(WIZ) そのすべての魔力をダメージに変える、攻撃魔法の使い手。移動呪文も得意とする
マジシャン(MAG) エレメンタルなどの召喚魔法に長けた魔法使い。火炎系の攻撃呪文も使いこなす
ネクロマンサー(NEC) 生と死、病気と毒のエネルギーを用いた魔法が得意。敵のHPやマナを吸い取る。
エンチャンター(ENC) 眠り、魅了など精神に働きかける呪文や、変身などを得意とする魔術師。攻撃力はほとんどない
ビーストロード(BST) 僕(しもべ)の獣を呼び出しつつ、自分も両手攻撃を行うペットクラス兼軽戦士

 種族とクラス、そして信仰の組み合わせでプレイの難易度は微妙に変化する。そして、その組み合わせが本人のプレイスタイルに合うかどうかも非常に重要だ。ここでは、おすすめの組み合わせ例をいくつか紹介しよう。

 Evil属性の上に自己回復ができない組み合わせ。
 最初こそ辛いが、レベルが上がれば強敵相手の戦闘で活躍できること間違いなし。最大のHPとスタミナを持ち、しかも前面からの攻撃では絶対にスタンしないというオーガの特性が最大限に生かされる。まさに鉄壁だ。
  ソロには向かない組み合わせなので、社交的なプレイヤー向け

 ソロプレイが得意といえばドルイドかネクロマンサー。Good属性と数々の移動呪文、そして足を速くするSpirit of Wolfがあることから、プレイしやすいドルイドをチョイス。
 攻撃、回復、補助とあらゆる系統の呪文を使いこなし、ソロでもそこそこの敵を相手にできるが、中盤のレベル以降はその道のプロの影にかすんでとかく地味な存在に。パーティプレイの時には専門職のサポートに回り、縁の下の力持ちになろう。

 リリース当初は選べなかった組み合わせで、今でも非常に稀少な存在なので目立つこと間違いなし。
  ハーフリングはステータスの合計値が高く、WISDOMも高いのでマナの多い優秀なパラディンが出来上がる。しかも種族特性で"隠れ身"が使えるのがありがたい。
 本来パラディンは姿を隠す手段を持っていないのだが、このキャラは例外。危険な場所で回線切断された場合などの生存確率がぐっと高まるのだ。

 4つある専業魔法使いの中から、あえて"召喚魔法"のプロ、マジシャンを一押し。なぜか『EQ日本語版』には極端にマジシャンが少ないのだ。
 今から育てれば人気者になるのも夢じゃない!?レベルが上がるにしたがって強力なエレメンタル召喚術と火炎の呪文、そして微妙に用途不明の召喚呪文を習得していく。花火を召喚したり、ピクニックセットやパーティグッズを召喚し、"一人でお祭り"状態になることも可能。

 なぜこんな組み合わせに!?と言いたくなる例。ヒューマンもクレリックも潜在的にはGood属性なのだが、邪神宗派を選ぶとEvilに変化してしまうのだ。でもスタートはGoodの街。自分の故郷で忌み嫌われるという悲しい状況からゲームはスタートする。仲間と一緒に門をくぐれず、Evil用の裏道をこっそり使う毎日に。
 とはいえクレリックはパーティプレイではモテモテなのには変わりない。邪神の加護で味方を癒しまくろう。


EQはキーボードのみですべての動作を行うことができるように設計されている。マクロでアイコンをクリックしてももちろん動作はするのだが、ショートカットを覚えておくとよりすばやい行動が可能なのだ。プレイを助ける、役に立つショートカットキーをいくつか紹介しよう。
CTRL+S 座る/立つ切替
CTRL+R 走る/歩く切替
NUMLOCK オートラン
CTRL+B スペルブックを開く
CTRL+X キャンプする(ゲームの終了)
ALT+O オプション画面を開く