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生誕20年目に突入する『ロックマン』物語とロックマンの進化から見えてくるユーザー層は?
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2006.12.27 |
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作品を重ね、歴史を形作るゲームがある。この連載では、毎回ひとつのシリーズの歴史を紐解いていく。
今回は1987年にファミコンをプラットフォームに発売されて以来、数多くのハードでリリースされてきた『ロックマン』シリーズについて分析する。多岐に渡るシリーズ作品の中でもターニングポイントとなったもの、そしてそこから見えてくるものとは?(※下記の内容は、編集部の調査によるものです) |
| 『ロックマン』シリーズ作品リストはコチラ |
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| ■作品の多さは最大クラス!! 息の長いアクションゲーム『ロックマン』 |
| 上のリンクのシリーズ作品リストにあるとおり、廉価版などを含めなくても『ロックマン』に関連するゲームソフトは111本ある(2006年9月30日現在)。これは、これまでこの連載で取り上げた中でも最多で、またテレビゲームの歴史上でも有数のものだろう。難しいがやり応えを感じさせる絶妙な難易度や、使用する武器を選択して攻略していく点などがシリーズ作品の多くに共通する特徴。この伝統ある『ロックマン』シリーズには、『ロックマン X』や『ロックマン ゼロ』など、『元祖』から派生したシリーズ内シリーズがいくつも存在している。それらをひとまとめにして、『ロックマン』シリーズ全体を眺めてみよう。 |
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初代『ロックマン』から、いくつかのマップを進んでボスをすべて倒していきラスボス戦、というステージ構成は変わっていない |
『ロックマンDASH』はシリーズ初の3D作品。ジャンル名の「フリーランニングRPG」のとおり、シリーズでも異色作 |
RPG形式で、戦闘では限られたフィールドで使用するバトルチップを入れ替えながら戦う、近年の人気作『ロックマン エグゼ』 |
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『ロックマン』シリーズは、その舞台背景や物語に注目すると、それぞれがひと繋がりの壮大な物語であるかのように、『元祖』から連なるシリーズと、『ロックマン エグゼ』(以下『エグゼ』)から始まったシリーズという二つの流れに分類できる。以下、各シリーズの物語をダイジェストで振り返ってみよう。 |
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| Dr.ワイリーの野望を阻止し続けるシリーズの原点『ロックマン』 |
| 1987年12月17日~/全10作 |
 人間とロボットが平和に暮らしていたある日、世界征服をたくらむDr.ワイリーによって操られたロボットたちが各地で暴走を始めた。家庭用ロボットの「ロック」は、Dr.ワイリーの野望を阻止するため、ライト博士の改造を受けて戦闘用ロボット「ロックマン」となる。以後、ロックマンは度重なるDr.ワイリーの企みを阻止し、世界の平和の為に戦う。 |
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| ハード&シリアスな世界が待ち受ける『ロックマン X』 |
| 1993年12月29日~/全12作 |
 『ロックマン』の世界から約100年後の未来、人類は思考回路を持つロボット「レプリロイド」と共存していた。人類に危害を加える恐れのあるレプリロイドは「イレギュラー」と呼ばれ、それを取り締まる組織「イレギュラーハンター」により排除され、人類の平和は保たれていた。が、最強のイレギュラーハンター・シグマが突如人類を抹殺するための反乱を開始、平和は乱されてしまう。同じくイレギュラーハンターのエックスは、凄腕ハンターのゼロとともにシグマの反乱を阻止するべく立ち上がった。「果たしてイレギュラーとは真に倒すべき敵なのか?」エックスは苦悩しながらも戦い続ける。 |
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| 『X』シリーズの人気キャラが主役になった『ロックマン ゼロ』 |
| 2002年4月26日~/全4作 |
 世界は深刻なエネルギー不足に直面していた。エックス率いるネオ・アルカディアによって罪のないレプリロイドたちが次々と処分される暗黒時代。科学者・シエルによって長い眠りから目覚めたゼロは、過去の記憶を失いながらもシエル率いるレジスタンスに協力し、エックスと対峙することを決意する。ネオ・アルカディアとの死闘を経て、次第に明らかになっていく記憶の断片…、果たして自分は何者なのか?「本当のジブン」を見つけるためのゼロの戦いが始まる!
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| ■ まったく別軸 ■ |
| ネットワーク上で戦う新機軸『ロックマン エグゼ』 |
| 2001年3月21日~/全15作 |
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 舞台は20XX年、ネットワークが普及した世界。携帯情報端末「PET」とサポートプログラム「ネットナビ」のおかげで、誰でもインターネットを使えるようになっていた。ナビを自分の分身として電脳世界を探索させることで、簡単にインターネットを享受できるのだ。秋原町に住む少年、光 熱斗(ひかりねっと)は、ワイリー率いるネット犯罪組織「WWW(ワールドスリー)」や小惑星を地球にぶつけようとする組織「ネビュラ」などが引き起こす、現実世界と電脳世界を巻き込んだ事件を、ナビの「ロックマン」とともに解決していった。その後小学6年生に進級し、万博が行なわれる才葉シティに引っ越したあとも、熱斗とロックマンは「WWW(ワールドスリー)」らとの戦いを続けていく。 |
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電脳世界から電波世界へ舞台を移行
最新シリーズ『流星のロックマン』 |
| 2006年12月14日~/全1作 |
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 220X年、データやプログラムは電波によって行き来する時代。星河スバルは父親が行方不明になったショックから学校に行かなくなっていた。とある日、父親のことを知るという宇宙人・ウォーロックと出会う。しかし、ウォーロックは逃亡中の身だったため彼を追ったFM星人との戦いに巻き込まれてしまう。スバルは、同じくFM星人であったウォーロックと融合合体(電波変換)してロックマンに変身し、現実世界と電波世界を行き来しながら戦いに挑んでいくこととなる。 |
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| 衝撃! 初の女性ロックマンが登場する『ロックマン ゼクス』 |
| 2006年7月6日~/全1作 |
長きにわたる戦争ののち、人間とレプリロイドが真の平和と平等を求めて共存する道を模索し始めて数百年。運び屋として働く主人公(ヴァンとエールから選択)は、ひょんなことから謎の金属「ライブメタル・モデルX」に見出され、ロックマンに変身できるようになる。ガーディアンと、そのリーダー・プレリーとともに幾多の困難を退け、主人公がたどり着いた巨悪の正体とは?そして  語られる主人公自らの秘密…。ライブメタルの力に魅せられたヒトビトに翻弄される、主人公たちの戦いの物語。
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| シリーズ最終作? 大いなる遺産を探し求める『ロックマン DASH』 |
| 1997年12月18日~/全4作 |
さらに時は流れ…ついに人類はマスターと呼ばれる人間たった一人を残して絶滅してしまう…。ほぼ人間に近いところまで進化した「デコイ」と呼ばれるレプリロイド達が慎ましやかに暮らしている世界。ロックは、過去の時代の遺物を掘り出して生活する遺跡発掘のプロ、ディグアウターとして生活していた。ロックの相棒ロールと、その祖父バレルとの楽しい冒険の日々は、禁断の地で目覚めさせてしまった人類の守護神セラにより、終わりを告げる…。人類再生計画とは!たった一人生き残った人類、  マスターとは何か…!マスターが静かに語りかける「ロック…これからは君たちの時代だ…」と。
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『ロックマン』シリーズは、時代背景やゲームそのもののテイストは移り変わりながらも、「ロックマン」と呼ばれるキャラクタを中心として展開されてきた。
『エグゼ』シリーズの流れは、『流星のロックマン』が発売直後なのであくまで予測の範囲とはなる。しかしこちらも『元祖』の流れと同じく、時代背景を遷しながら、同一の存在でこそないが同じ「ロックマン」の名を冠するキャラクタが関わっていくシリーズになるのであろう。
次に、そのロックマン自身がどのように変化してきたかを確認してみよう。 |
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| ■家庭用ロボットからここまで進化! ロックマンシリーズ“機体”解析 |
| ここではシリーズに共通して登場するキャラクタ、ロックマンに注目してイラストで振り返ってみる。なお『ゼロ』シリーズのみ、タイトルのとおりゼロが主人公であり、ロックマンはサブキャラクタのひとりとしての登場である。 |
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「ロックマン」の変遷
『ロックマン エグゼ』シリーズ → 『流星のロックマン』シリーズ |
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ロックマン(エグゼ) 『ロックマンエグゼ』シリーズ(2001年~) |
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主人公の熱斗が操るネットナビとして登場するロックマン。実は熱斗の双子の兄・彩斗の遺伝子を元に作られており、正義感が強く少しおせっかい。『元祖』のロックマンに比べて、全身にラインが入っていてスマートな点が特徴。 |
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ロックマン(流星) 『流星のロックマン』シリーズ(2006年~) |
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主人公の星河スバルが、謎の宇宙人・FM星人のウォーロックと融合した姿。
また、サテライト管理者「ペガサス」「レオ」「ドラゴン」の能力を授かることで新たに変身して得られる能力や必殺技が変化する。
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| ■ユーザー層に合わせてふたつのゲーム? 次の流れが生まれるのは2015年か!? |
物語とロックマンというふたつの視点から『ロックマン』シリーズ作品を見てきたが、どちらの視点からも『元祖』の流れと『エグゼ』の流れのふたつの流れに分けられそうだ。それぞれの流れから共通点を探してみると、『元祖』の流れには「ロボット」、『エグゼ』の流れには「ネットワーク」というキーワードが見えてくる。
そもそもファミコンで1987年に発売された『ロックマン』は、当然ながら子供向けの作品。当初は勧善懲悪的なロボットヒーローものの典型的な物語であった。しかしユーザーの成長に合わせるように、『ロックマン』シリーズもよりシリアスな路線に進化していき、時間軸は何百年単位、舞台は宇宙規模にまで広がっていった。だがそのままでは、新しく生まれてくる子供たちにとって『ロックマン』が取っ付きにくいシリーズになる恐れがあるだろう。
そこで『エグゼ』では、基本のシステムが横スクロール型のアクションからRPG形式に変化し、語られる物語も従来の即物的な「ロボット」ではなく、現実世界でも普及が目覚しかった「ネットワーク」をモチーフにしたものになった。これは物心ついたときからインターネットなどが身近にある子供たちだからこそ理解しやすいテーマのため、『エグゼ』はいわゆる「最近の子供」に向けたものであると考えられる。逆に考えると、人々の生活の中にインターネットなど影も形も無かった1987年に、仮想社会と現実世界を股にかけた『エグゼ』風味の『ロックマン』が発売されていても、当時の多くの子供には理解することは難しかっただろう。こうして『ロックマン』シリーズは、ふたつのユーザー層に合わせてふたつの流れを持つ、珍しいシリーズになったのだ。 |
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| さて『ロックマン』シリーズは2007年の12月に20周年を迎える。『元祖』から『エグゼ』まで14年の開きがあり、これは前述のようにゲームユーザー層が一世代移行する周期だと考えられる。今後もシリーズが続いていくと仮定して、同じ周期で考えると2015年には『エグゼ』の次の流れが生まれると予想できる。その時には「ロボット」「ネットワーク」に続いてどのような要素がフィーチャーされるのか、従来の2シリーズの流れの進化とともに注目したい。 |
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【シリ研】小ネタ その1
ロックマンだけじゃない! ヒロインのロールちゃんも進化途上!
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上ではロックマンの進化を見てきたが、ヒロイン的なポジションのかわいい女の子ロールも、シリーズの多くの作品に登場し続けている。右にあるように、彼女は『元祖』では赤のワンピースとポニーテールがかわいい少女だった。同様の容姿をしたボードゲーム『ワイリー&ライトのロックボード~ザッツ・パラダイス~』では「病院を建てるのが夢」と言っているところから、献身的な性格である様子が伺える。
しかし数百年後が舞台の『ロックマンDASH』(以下『DASH』)では、ホットパンツが似合う活発な女の子に変化していた。これを進化していると捉えるかどうかは好みの別れるところだろう。さらに、別の流れである『エグゼ』では戦隊モノのピンクのような衣装で、ちょっぴりセクシーに衣替えしている。
このように、複数の作品に同じ名前を持って登場しているキャラクタは、ブルースやゼロ、バイル、Dr.ワイリーなど数多い。彼らのようなキャラクタの変化を追いかけるのも、長期に渡るシリーズの楽しみ方のひとつだ。 |
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次回の【シリ研―シリーズ研究所―】は、かつて日本のユーザーを恐怖のどん底に落とした『バイオハザード』シリーズを考察。
各作品の物語は、どのように関わりあっているのか? 一連の事件の関連性を探る! |
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【シリ研―シリーズ研究所―】バックナンバー
第1回 :『鉄拳』シリーズ 前編
第2回 :『鉄拳』シリーズ 後編
第3回 :意外な人物が繋げる『ヴァルキリープロファイル』
第4回 :『魔界村』シリーズ探求!姫の3サイズとイチゴパンツの歴史に迫る!
第5回 :真の主役はギース!?相関図とサウスタウンのマップから『餓狼』を考察!
第6回 :アルファ・システムの「七つの世界」を用語集と概念図で簡潔に解説! 第7回 :野望と種族間抗争!「ネバーランド」シリーズの終わらない戦争を考察! 第8回 :戦う乙女は忙しい!? 主人公を取り巻く『サクラ大戦』の人間関係を総まとめ! 第9回 :日本近代史のウラ教科書!?『桃鉄』シリーズの物件から時代を読み解く 第10回 :諸悪の根源は?「コンピレーション オブ ファイナルファンタジーVII」を考察 |
(C)CAPCOM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED. ※『ロックマン』画面写真の一部はプレイステーション版です。 ※『ロックマン DASH』画面写真の一部はプレイステーション・ポータブル版です。 |