シリ研―シリーズ研究所― 【第4回】  

『魔界村』シリーズ探求!姫の3サイズとイチゴパンツの歴史に迫る!

2006.10.02
『極魔界村』メインページ
関連URL:『極魔界村』公式サイト
 
 作品を重ね、歴史を形作るゲームがある。この連載では、毎回ひとつのシリーズの歴史を紐解いていく。
今回のテーマは、8月3日(木)に15年ぶりの新作がリリースされた横スクロールアクション『魔界村』シリーズ。アーサーの苦闘に、光を当てる!
『魔界村』シリーズリストはコチラ
アーサーは何度でも姫を助ける!シリーズのストーリーは毎回似たり寄ったり
 基本操作は移動とジャンプ、攻撃だけという単純明快なアクションゲーム『魔界村』。そんな本作にもストーリーは用意されている(ゲーム性から、プレイ中に描かれることはあまりないが)。その内容は「姫を助ける」というもの。なぜ、何度も?
  それでは、主人公である騎士アーサーが旅立つ模様を、作品ごとに振り返ってみよう。これで先ほどの疑問も解決だ!
▼まずは王道でシリーズの幕開け!激ムズアクションの原点『魔界村 』
 舞台は魔界の侵攻を受けている、ある王国。プリンセスと騎士アーサーは、小高い丘の上で束の間の休息を取っていた。しかし、その場に魔族が出現。プリンセスを連れ去ってしまう。アーサーはプリンセスを取り戻すため、ヤリを手に「魔界村」へと乗り込んでいった。
▼今度は魂を救出!?アーケード時代、最高峰の一本と名高い『大魔界村』
 魔王アスタロト(前作のボス)を倒し、人々に平和が訪れてから3年。ある満月の夜に大魔王ルシファーに率いられて悪魔たちが復活。その報せを受けたアーサーは、王国へと駆けつける。しかし、彼の目の前でルシファーによってプリンセスの命が奪われてしまう。彼女の魂を救うため、アーサーは再び「魔界村」へと向かうのだった。
▼2度あることは3度ある!?初の家庭用オリジナル『超魔界村』
 ルシファー(前作のボス)を倒したアーサーは、3度目の魔界復活に備えて最強の武器を探す旅に出ていた。それから4年後、城の竣工式のために戻ってきたアーサーはプリンセスと再会。しかしまたもやその場に魔族が現れ、プリンセスを連れさってしまう。プリンセスを救うため、アーサーは三度「魔界村」へと赴くのだった。
▼魔王の次は魔帝!?15年ぶりの最新作『極魔界村』
 アーサーの活躍によって、魔王アスタロト、大魔王ルシファー、そして魔帝サマエルらが倒れた魔界に、さらに強大な力を持った暗黒の魔王が現れた。その知らせを聞いて王国に戻ったアーサーの前に残っていたのはプリンセスのティアラ。やっぱり連れさられたプリンセスを救うため、アーサーは4度目となる魔界へ、結局急ぐ。
▼シリーズを重ねて、みんな成長!?
 以上を見ればわかるとおり、シリーズの物語は「お姫様がピンチ→アーサーが魔王を倒す→魔界が復活……」を繰り返している。一体、城の警備はどうなっているのか? アーサーは他の兵士に何も言わないのだろうか。それとも、姫が迂闊なのか!?
  一瞬「パラレルワールドか?」と思わなくもないが、魔王の名前がどんどん大仰なものに変化している点や、プリンセスの3サイズなどから、一連の時間軸に沿っていることがわかる。ちなみに、プリンセスのボディラインは『大魔界村』では「B83・W50・H89」だったが、『超魔界村』では「B88・W58・H90」へと成長している。いや、やや太ったか? これは加齢による…?
  もちろん、大仰になる魔王と豊満になるプリセンスにあわせるかのように、アーサーも2段ジャンプや魔法を覚えていっている。アーサー、たいへんだなぁ。

次々と強くなるアーサー!しかし難易度は変わらない!?
おそらく、最初の強敵レッドアリーマー。すぐに脱がされちゃうんだよねぇ。
 おどろおどろしい魔界を、さまざまな武器を駆使して進んでいくというシリーズの基本は、初代『魔界村』の時点で完成していた。何度も繰り返しプレイすることでパターンを覚え、先に進めるようになるというゲーム性も良いバランスに仕上がっていた(ただ、最後まで自分を鍛え上げる根性を持ったユーザーが多かったかどうかは微妙)。
  しかし、倒すたびに復活する魔王(もしくは魔帝)が率いる魔物は、作品を重ねるごとにパワーアップ。それに対抗するためか、アーサーも作品を重ねるごとにパワーアップしている。ここではアーサーの“成長”を見てみよう。
▼魔法&上下撃ち!攻撃性能アップの『大魔界村』
うれしい宝箱が登場!……と思いきや中から敵キャラが出てくることも。『大魔界村』は甘くない 黄金の鎧を身にまとい、攻撃ボタンを押しっぱなしにして放すと魔法が発動。発動直後の無敵時間も便利
 『大魔界村』ではステージ中、武器などが入った「宝箱」が登場する。この宝箱から手に入る「黄金の鎧」を装備すると、「魔法」が使えるようになった(性能は武器ごとに異なる)。特に短剣の魔法「分身」は武器自体の連射性能の高さもあり、使い勝手がよい。そのため、多くのユーザーがこれを好んだようだ。
  また、ショットが左右のみではなく上下に対しても撃てるようになった点も見逃せない。しかし、これに合わせてなのか、敵の種類や移動パターンが前作よりも大幅に増えている。結局、アーサーも強くなったが魔物も強くなっているため、本作はシリーズの中でもかなり難易度が高い部類にランクされている。
▼今度は機動力がアップした『超魔界村』
鎧を着ているにもかかわらず軽快に2段ジャンプをするアーサー。この状態で放った武器は威力が上がる
  『超魔界村』でアーサーは2段ジャンプを習得。踏み台になるものがなにもない空中でまた飛び上がれるとは、恐れ入る。
  この2段ジャンプは単に飛距離が伸びただけではなく、トリッキーな動きも実現。敵の攻撃を避けるときや、マップ上の足場を移るときの動きに幅を与えている。
  前作『大魔界村』で追加された宝箱や魔法は本作にも登場。また新たに武器自体をパワーアップしてくれる「青銅の鎧」が出現するようになった。どうやらアーサーをサポートする有能な鎧専門の鍛冶師もいるようだ(いや、魔術師か?)。
  『超魔界村』でも前作の短剣にあたるナイフは相変わらず高性能だったが、反面、斧やクロスソードなどはパワーアップしても使いづらく、使用するプレイヤーは少なかったようだ。
▼盾による守備力強化の『極魔界村』
方向キーを同じ方向に2回連打してダッシュ開始。敵が襲いくる場面が多いので使う場面は限られるか 盾は、装備した状態で方向キーを下に押すと構えられれる。いくつか種類があり、中には一定時間空を飛べるものも
 『極魔界村』では一部のシステムに変更が加えられたものの「魔法」「上下撃ち」「2段ジャンプ」といった、これまでのアクションがすべて可能。さらに敵の攻撃を防ぐ「盾」での防御や「ダッシュ」、「空中移動」などの新しいアクションも追加。15年ぶりの新作にふさわしい充実度となっている。さらに『極魔界村』では鎧に耐久力が存在し、これまでと違って一回攻撃を受けるとすぐに裸、ということはなくなった。さすがに前作から15年。アーサーの身体能力、そして鎧鍛冶師。彼らの進化はハンパではない。
  しかしシリーズ特有の難しさは相変わらずで、結局は骸骨になってしまう回数が少なくなっただけ。鎧を着ていなければ何もできないも同然なので、“ただ生きている”だけで余計にツライ思いをすることになる。「その場復活」の採用と合わせて、初心者救済の措置と言えるだろう。

これまでにアーサーが会得した技術(システム)のすべてを活用して戦う『極魔界村』。ある意味、自分への挑戦でもある
  このように主人公アーサーは作品を重ねるごとに新たなアクションを会得し、魔界での戦いを切り抜けてきた。しかし、それでも魔界の住人たちの攻撃は激しくなる一方。イタチゴッコかいな、と思わずツッコミたくなってしまうユーザーもいるのでは。
  ところが、この“イタチゴッコ”がシリーズ特有の「もう少しプレイできれば行けそう!」と思わせる絶妙な難易度を保持させているから、スバラシイ。この一貫したゲームバランスの良さが、20周年にもなろうかというシリーズの人気を支えている一因なのではないだろうか。かつて何度も魔界に挑んだプレイヤーも未体験のプレイヤーも、最新作『極魔界村』と、PSPで発売された『カプコンクラシックスコレクション』でシリーズの醍醐味を再確認してみよう。
【シリ研】小ネタその1
魔界を駆けるイチゴパンツ
 頑強な鎧を装備したアーサーが、その下にはイチゴパンツをはいているというのはよく知られた話。服を着ないと鎧が冷たくてツライだろう、と思うのはジーパラ編集部だけか?
  とりあえず、彼の恥ずかしい姿を集めてみた。作品ごとの微妙な違いを見比べていただきたい。
 
【シリ研】小ネタその2
アーサー多方面で活躍中

アーサーとアスタロトの謎魔界村
セガサターン/1996年8月30日発売
アーサーとアスタロトの謎魔界村
プレイステーション/1996年8月30日発売
MARVEL VS. CAPCOM CLASH OF SUPER HEROES
アーケード/1998年2月稼働開始
MARVEL VS. CAPCOM CLASH OF SUPER HEROES
ドリームキャスト/1999年3月25日発売
MARVEL VS. CAPCOM CLASH OF SUPER HEROES EX エディション
プレイステーション/1999年11月2日発売
NAMCO x CAPCOM
プレイステーション2/2005年5月26日発売
 アーサーの活躍は「魔界村」だけに留まらない。ということで『魔界村』シリーズのほかにアーサーが登場する作品をいくつかピックアップしてみた。
  海外の有名パズルゲームに挑んだり、海外ヒーローと格闘したりと、まさに大車輪の活躍だ。

 次回の【シリ研―シリーズ研究所―】は今年で15周年を迎える『餓狼伝説』シリーズをプレイバック。シリーズ内でのキャラクタ同士のつながり、さらに他作品とのつながりも徹底解剖! アンディと舞の恋の行方は!?
 【シリ研―シリーズ研究所―】バックナンバー
 第1回 :『鉄拳』シリーズ 前編
 第2回 :『鉄拳』シリーズ 後編
 第3回 :意外な人物が繋げる『ヴァルキリープロファイル』
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