シリ研
 

第2
バンダイナムコゲームス『鉄拳』シリーズ

2006.08.30
シリーズ公式サイト「TEKKEN OFFICIAL」
 
多くの作品を重ね、歴史作られるゲームがある。この連載では毎回ひとつのシリーズを紐解いていく

 3D格闘ゲーム『鉄拳』シリーズのストーリーの歴史をお送りした前編に引き続き、後編ではシステムと家庭用オリジナルモードについてお届けする。
  前回お伝えしたとおり『鉄拳』のストーリーは、最初の『鉄拳』から作品を重ねるごとにゲームの中の時間が経過しており、1作から最新作まで20年以上も経ている。一方、格闘ゲームのシステム面としても、様々な進化を遂げている。

↑もしくは↓を短く入力して行なう「横移動」。『2』までにも一部キャラクタの攻撃に横軸が動くものがあったが、全キャラクタが任意に移動できるようになり、3D格闘ゲームならではの奥行きのある戦いが可能になった

  シリーズ第一作の『鉄拳』で確立した両手、両足に対応した攻撃ボタンや、後ろレバーでのガード、10連コンボ。その後もシリーズの特徴として最新作にも採用されている。
  その後システムは『2』で「オートガード」が、『3』で「横移動」が追加され、ひとまずシリーズとしての完成をみる。その後も「2対2」の対戦というルールを採用した『タッグトーナメント』を除き、『5』ではネットワーク機能やカードへの対応が行われたものの、ゲームの根幹はほぼ同じ内容になっている。


■家庭用のみで楽しめる大充実の「オリジナルモード」

  『鉄拳』シリーズを語る際に、家庭用だけのユニークなオリジナルモードは欠かすことはできない。現在では多くの家庭用格闘ゲームで定番となっている懇切丁寧な「プラクティス」モードも、他の格闘ゲームに先駆けて1996年に発売された『鉄拳2』に用意された。これにより「10連コンボ」や、連続技のコマンド入力などの覚えるのにかなりの練習が必要なコマンド入力の鍛錬に重宝したプレイヤーも多いだろう。
  そしてプレイステーション版『3』以降は本編の格闘とはゲーム性の違うモードも搭載され始めた。『3』や『4』には複数の相手と戦いながらステージをクリアしていくアクション「鉄拳フォース」を収録。さらに『5』の「デビルウィズイン」では、風間仁を主人公としたストーリーが用意された3Dアクションゲームに進化した。
  また全く新しいゲームモードとして、『鉄拳』のキャラクタでボールを使った遊びが楽しめるものが用意されている。『鉄拳3』ではビーチバレー、また『タッグトーナメント』、『DARK RESURRECTION』ではボウリングのミニゲームがあった。いずれも普段激しい戦いをしているキャラクタがそのままスポーツに興じるおかしさがシリーズの雰囲気と絶妙にマッチした、遊び心溢れるものになっている。

相手の攻撃で勢いの乗ったボールを無防備に受けたり、ボールを落とすとダメージになるビーチバレー。ラリーが続くとボールが持つダメージ量が増えていき、ほのぼのとした雰囲気にもかかわらず緊張感が高まっていく
『タッグトーナメント』のミニゲームはボウリング。キャラクタによって性能が違うほか、機械でできたブライアンはスコープが付いていたり、パワー全快で投げるとボールとともにレーンに突っ込んで行ったりと芸が細かい
『3』では単純な横スクロールだった「鉄拳フォース」だが、『4』では3D空間で戦うアクションになり、ステージの分岐などの要素も増えている。キャラクターの表示も大きくなり、迫力が増している
「デビルウィズイン」の操作方法は、○でジャンプ、△でガードなど、格闘ゲーム本編とはまったく違うものになっている。『4』の「鉄拳フォースと同様、3D空間で戦うが、よりアクション要素が強くなっている

『5』の「アーケードヒストリー」でプレイできるのはあくまで各作品のアーケード版。ローディング中のゲーム『スターブレード』や、筐体でのテスト画面も再現されている。過去の作品をプレイしたことのない人はぜひ!
 シリーズファンならずとも押さえておきたいのがプレイステーション2版『5』に収録された「アーケードヒストリー」。その名が示すとおりアーケード版の『1』、『2』、『3』がそのまま遊べる、歴史を重ねたシリーズだけにできる贅沢なモードだ。
これだけ充実しているとあって、気になるのが次の家庭用機でのオリジナルモード。現在、プレイステーション3で新作『鉄拳6』の発売が予定されているものの、アーケード版の新作(『6』?)は未だ発表されていない。これまでアーケードからの移植に付随する形だった家庭用がどのような内容になるのか、またそのオリジナルモードとは? さらにプレイステーション3に標準で搭載されているネットワーク機能を生かした、家庭用シリーズ初のリアルタイム対戦が実現するかなど、注目したい点は数多い。

■シリーズを超えて広がる『鉄拳』ワールド

『デス バイ ディグリーズ』の舞台は闇の格闘トーナメントが開催される豪華客船「アンフィトリテ」。任務を遂行するための激しい戦闘の合間に、本編では明らかにされなかったニーナの過去にも触れられる
パチスロ版『鉄拳R』は仁、シャオユウ、キングの3人から好きなキャラクタを選んでプレイする。筐体上部の12.2インチ「キングディスプレイ」では、『鉄拳』オリジナルスタッフによる迫力のムービー演出が楽しめる

  このように進化と発展を続ける『鉄拳』シリーズだが、その広がりはシリーズだけにとどまらない。登場キャラの濃さもあってか、ポールとロウがPS2用アクションゲーム『アーバンレイン』に登場。また三島平八がPS2『ソウルキャリバーII』にゲストキャラクタとして参加している。武器格闘タイトルながら、平八は素手で立ち向かう勇姿を見ることができる。さらにニーナに至っては、スイーパー(始末人)という彼女の設定を生かし、主人公としたアクションゲーム『デス バイ ディグリーズ』もPS2用として発売された。
  歴史が長い作品だけに、キャラクタも個性が際立っており、様々な作品へと広がりを見せている。ほかにも変わったところでは『鉄拳』キャラを使ったパチスロも2004年に登場している。こちらはバンダイナムコの『鉄拳』シリーズの開発スタッフと山佐とのコラボレートで制作されており、パチスロ用にオープニングムービーも用意されているのだ。
  11月に発売予定のプレイステーション3用として『リッジレーサー』とともにシリーズの新作がラインナップされている『鉄拳』。バンダイナムコゲームスの『リッジレーサー』といえばハードと同時発売タイトルとする、メーカーの顔とも言える作品だ。『鉄拳』は、当初異色の格闘ゲームとして登場したが、現在では3D格闘ゲームを代表する作品となっただけでなく、ナムコを代表するシリーズに成長したと言えるだろう。

(C)NBGI
(C)1999-2004 NBGI
 
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