| 【G★】突出したアイディアは見られず「G★2005」雑感 |
| 2005/11/14 |
ハンビットソフトの『グラナド・エスパダ』やWebZenの『SUN』、ネクソンの『ZeRA』など、ビッグタイトルが試遊出展されるなど、それなりのニュースが用意されていた韓国のゲームショウ「G★2005(ジースター)」。だが、残念ながら、全く知らない我々を驚かせる大作RPGは出展されておらず、業界的に停滞ムードを感じたのは確か。提携メディア・ゲーム朝鮮の関係者も、「スキン替えで、ゲームとして新しいモノなし」とのこと。日本メディアだけが感じたことではないらしい。
韓国ゲーム業界の全体的な流れは、NCソフトの「Play Nc」のように“ポータルの運営、カジュアルゲームへ”といったところか。NCソフトのポータル参入に対し、各メディアはNHN、ネクソン、ネットマーブル、Neowizの4強ポータルにどのような影響を与えるか、どの位置までNCソフトが成長するかに注目しているという。
収益モデルは、アバター含めたアイテム等による少額課金で、会員の5~10%の課金で確実にビジネスモデルとして成立するモノだそうだ。つまり、4つものポータルが共存しえるということは、その土壌(市場)がなければ無理なわけで、男女問わず、幅広い年齢層がオンラインゲームに親しんでいる証でもある。また、オンラインゲームのアイテム課金(少額課金)化の成功も「携帯決済を含めた、数多く用意された決算手段の豊富さにある」とゲーム朝鮮は分析している。定額サービス料からアイテム課金へ、という変化は見られるものの、韓国オンラインゲーム市場は確実に成長を続けている。 ただし、韓国ゲームメディア(ゲーム朝鮮)は、次のような危機感を持っているようだ。 オリジナリティーの欠如。 ネクソンのオンラインレースゲーム『カートライダー』は、オンラインゲームプレイヤーの人気が非常に高い。本作の内容は、オンラインカートレース。敵プレイヤーの走行を邪魔したり、アイテムを使いパワーアップを図ったりと、スピードを競うだけでなく、対戦者との駆け引きが人気を博している。実は日本大手の人気レースゲームに似たゲーム設計だ。韓国では、このような類似作に、昔からゲームに親しんでいるコアプレイヤーから投書等で批判が起きているという。しかしながら、そんな声を余所にゲームはリリースされ大ヒットを飛ばす。ちなみに取材を通して分かったのだが、『カートライダー』だけで、約5憶円強/月の売上を上げているという。 オリジナルは評価されないのか? これは、韓国市場の特徴が大きな影響を与えている。 例えば、日本でヒットとなった任天堂の携帯ゲーム機ニンテンドーDS。韓国ではそれほどのヒットを飛ばしていない。業界関係者によるとパブリッシャーが、ハードに依存する、しかもゲームしかできないという点で消費者からそっぽを向かれる傾向にあると決めつけ、売れないと諦めており、販売の権利を得ただけでなんらプロモーションを行わず、購買層へのアクションを行っていない。事実、日本のTV番組ではクリスマス商戦に入る中、数多くのテレビゲームのCMが見られるが、韓国のTVでは、滞在4日間中一度も目にすることがなかった。 ちなみに大きな飛躍ができていないプレイステーション2を有するSCEK陣営は、PSPを通して、映像や音楽、ネットだけでなく、eラーニングソフト(日本ではエデュテイメントと呼ばれる)をリリースするなどして、消費者の注目を集めようと努力している。G★2005で見られたCMも、ゲームシーンではなく、デジタルライフシーンを前面に出すモノも多く、少しずつではあるが、違う形でアピールをし、より多くの消費者に注目されようと苦心している様が見られる。PSPは、韓国ゲーム市場に大きなインパクトを与えるのではと、業界関係者も期待をふくらませている。 家庭用ゲーム機と呼ばれる市場が、未だ韓国には確立されていないというのが現状だ。故に、類似タイトルが許されてしまうのではないだろうか? しかしながら、類似作がリリースされるという現象は、日本のゲーム市場でも同じ。『●●』がヒットすれば、他社もこぞって『●●』系のゲームをリリースすると言ったように。 この他出展されているタイトルで気になったのが、『一騎当千』(Webzen※ムービー出展)や『蒼天』(Wemade※ムービー出展)などは、向かい来る大勢の敵と戦うアクションゲーム。と言えば、ピンと来る読者もいるだろう。またハンビットソフトの『新野球』は、日本の人気野球シリーズと非常に類似点が多く、裁判沙汰にまで話が進んでいるとのこと。 ユーザーは広がりを見せるが、提供できる新しいエンターテイメントが実は非常に少なく、どのゲームもこれといった特徴がない。そんな実情がここに来て表面化している。この現状は、日本のコンシューマ事情だけでなく、韓国のオンラインゲーム市場でも同じようだ。
(ジーパラ編集部)
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