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『ラグナロク』の聖地を訪ねる。GRAVITY見学レポート&会長インタビュー
2004/07/20

 「Ragnarok World Championship 2004」(以下RWC 2004)の興奮醒めやらぬ翌日の7月19日(月)、「RWC 2004」のため世界中から集まったプレス陣に向けて『ラグナロクオンライン』を産み出した韓国GRAVITY社(以下GRAVITY)の内部が公開された。大人気MMORPGを産み出し、そして進化させ続けているGRAVITY。『ラグナロクオンライン』ファン全員の聖地とも言えるGRAVITYの内部をここに紹介しよう。また、「RWC 2004」開催中にジーパラドットコム単独で行われたGRAVITY金会長のインタビューも併せて紹介する。

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■ファンのために解放された空間「カプラセンター」

GRAVITY一階カプラセンター。前日の試合を終えたユーザーの姿も。

 ソウル市内のアックジョンと言う街に立つGRAVITY社屋。同社の日本担当広報中谷さんによれば、アックジョンの街は、日本で言うところの東京・青山のようなハイセンスでおしゃれな街。休日は多くの若者であふれかえり、流行の発信地となる場所だという。
 GRAVITY は、 そんな人の集まる場所にあることも考慮してか、ファンを受け入れられるような設備を用意している。それが、一階に用意された「カプラセンター」と呼ばれる空間。ユーザーが、いつでも自由に遊びに来ることが出来るようになっている。社屋の正面の入り口をユーザーのために解放しているところに、同社のファンを大事にする姿勢が現れていると言える。
 「カプラセンター」には、ギルドのメンバーなどが会合を開くために使えるステージが設置されたスペースのほか、PlayStation2などのゲーム機、そしてなんとカラオケ用の個室も用意されている。もちろん自由に使えるPCも設置されており、Webブラウズなども可能(「ただし遊べるゲームは『ラグナロクオンライン』のみですよ(笑)」とは、同社広報中谷さんの弁)。併設のグッズショップでは、最新のグッズも用意されており、年に数組の日本人が訪れて、日本未発売のグッズを購入していくという。

カラオケやDVDの閲覧も可能な個室 ドリンクも販売。いたせりつくせり 一番人気がこの毛布。なんで毛布が?

■ここで名作は生まれ育つ。『ラグナロク』開発室/運用室
3Dマップを開発中のグラフィックスタッフ。ここでは現在、フェイヨンの他にもゲフェンの新ダンジョンも作っていると言う。

 6階建ての本社ビル一番上にあるのは、『ラグナロクオンライン』の開発室。このフロアには50名ほどのスタッフがおり、システム開発のチーム、企画チームと、グラフィックチームなどに分かれている。取材時には、ちょうど転生システムの2Dグラフィックスの製作や、新クエストの開発、そしてフェイヨンの街をリニューアルするための3Dグラフィックス製作作業が行われていた。フェイヨンは、幅広いレベルのユーザーが集まるフェイヨンダンジョン近くの山岳都市。古くからある街の一つだ。『ラグナロクオンライン』マネージャーのアン氏は「フェイヨンをリニューアルしなくてはいけないのは日本のせいなんだ」と笑いながら話した。開発当初から日本の運営チームが関わって完成した泉水の国「アマツ」の出来が非常に良かったため、フェイヨンを“再開発”して同じレベルまで引き上げることが必要になってしまったのだという。
 開発者の机にはそれぞれフィギュアやポスターなどで飾られていた。また、マンガや雑誌も山になっていて、かなり自由な社風の様子。ところで、各自は自分の机のまわりを自由に飾っていたが、全体としては比較的整然としていた。ただし、取材陣が行くことは事前に告げられていた様子だったので、普段はどうなっているのかはわからないのだが…。

 5階は、運用チームのフロアとなっている。ここでは、およそ80名弱のスタッフが働いている。一番多いのはGMチームで、次にサポートチーム。また、デバッギング専門のスタッフやチート/クラッキング対策専門のスタッフもいる。

3Dマップ開発中。机にラグフェスで買ったと思われるキーホルダーが こちらは2D。アニメーションのパターンをチェックしている様子だった GMチームのフロア。総じて机の上は綺麗で、マップ等資料が整理してあった

■世界の情報はここに集まる。海外情報フロア
4Fに飾られた世界地図には、各地域の同時接続者数が表示されている。毎週月曜日に更新しているが、RWCでバタバタしてて今日はまだ…とのこと

 4Fは海外のマーケティングを行うチームのためのフロア。入り口すぐの壁面には大きな世界地図が掲示され、各地域における同時接続者数が掲示されている。また各地域でのイベントが一目でわかるように、地域ごとに小さな掲示板も用意されている。サービス地域の拡大を目指すというGRAVITYの言葉を裏付けるように、掲示板にはまだたくさんの空きスペースが用意されていた。新たなサービス開始が決定するごとに、そこが埋まっていくのだろう。
  一部の地域向けのローカライズなどもこの場所で行われるという(日本語版はガンホーでローカライズを行っている)。また、このチームには多くの海外赴任者がいる。各国のサービスが円滑に行えるように、スタッフを派遣しているのだ。
 海外マーケティング部の部屋には、各国独自のグッズや雑誌などが沢山おかれていた。世界中のラグナロクの情報が、もっとも集まっている場所といって良いだろう。

 このほか2Fから3Fでは、モバイル版や新作MMORPG『ROSE Online』の開発などが行われているという。今回は残念ながらそちらを取材することは出来なかったが、新作『ROSE Online』に関しては後ほど紹介しよう。
 駆け足での紹介になったが、『ラグナロクオンライン』が産まれた場所の雰囲気を掴んでもらうことは出来ただろうか?外国とはいっても、すぐお隣の国韓国。ここで紹介したように、GRAVITY一階にはファンが集まるためのスペースが用意されている。訪韓の歳には、ぜひ一度足を運んでみよう。

海外チームオフィス。壁のポスターが微妙に各国語版だったりして国際派 日本担当の中谷さん。『ダビスタ』本がやけに多いのが気になりました。 各国のグッズがぎっしりと。大事な資料とのことです。

■GRAVITY会長 金 正律(キム・ジョンリュル)氏インタビュー

RWC2004開催期間中の7月18日(日)、ジーパラドットコムは、GRAVITY会長 金 正律(キム・ジョンリュル)氏 へのインタビューを行った。『ラグナロクオンライン』が目指す世界戦略についてなど、短い時間だが 語ってくれたので聞いて欲しい 。

――現在20数カ国でのサービスを展開するに至った『ラグナロクオンライン』ですが、ここまで大きく展開出来るまでの経緯などを教えて頂けますか?

 『ラグナロクオンライン』を初めて見たときから、このゲームの持つ世界観・コミュニティ性は、世界中の国で通用すると確信していました。ここまで来るのは確かに大変でした。特に、各国ごとの法制度の違いを乗り越えることは大変なことでした。また、中国でのライセンスの問題も大変でしたが、すべて乗り越えてきました。世界で展開するということを実現できたのは、『ラグナロクオンライン』が、(世界戦略を)一番手で進められたことが大きいと思っている。もちろん、それは本当に大変なことでしたが。

――年内に30カ国でのサービス開始を目標にすると発表されていますが、現在の進行状況はどうですか?

 各国での準備は順調に進んでいます。まだ発表できることはありませんが、水面下では着実に準備しています。現在、チリなどの南米地域、サウジアラビアを中心とした中東地域、東ヨーロッパ地域ではかなり具体的なところまで来ています。

――『ラグナロクオンライン』は、日本のPC MMORPG市場ではほぼ独走状態を維持しています。このことをどのように捉えていますか?また、韓国側からは、それはなぜだと考えていますか?

 『ラグナロクオンライン』の持つコミュニティ性が受け入れられたと思っています。コミュニティ性がゲームの内容を豊かにします。比べると、(韓国では先行あるいは拮抗している)『リネージュII』や『MU』は、コミュニティ性が低いのです。だから、その分単純になってしまうと思っています。韓国ではアイテムなどを集めることで喜ぶ人が多いけれど、日本にはゲームが好きな人たちが多く、もっと楽しみたいと考えているはずです。そのため、(『ラグナロクオンライン』の持っている)コミュニティ性が強く受け入れられていると考えています。

――日本での『ラグナロク THE ANIMATION』などマルチメディア展開に力を入れていますが、エンターテイメントメディアの中で、GRAVITYはゲームをどのような位置にあると考えていますか?

 アニメ・グッズ・コミックなど、「すべてのエンターテイメントジャンルのメディアの中心にゲームがある」と言う形になりたいと思っているし、それは出来ると思います。私たちは(『ラグナロクオンライン』に限らず)総合的にエンターテイメントを作り出していきたいと考えています。実際に、長いスパンで考えていますが、音楽や映画にも進出したいと考えています。

――日本の、世界の、それから世界中で『ラグナロクオンライン』のスタートを待っているファンへのメッセージをお願いします。

 私たちは、世界規模の大会を全世界のユーザーが楽しんでもらえるようにしたいと考えています。全世界のユーザーに集まってもらいたい。そして、勝ち負けを超えてRWCを楽しんでもらえればと思っています。
 日本と韓国はとても近い国だし、日本のユーザーはゲームを愛している人たちばかりだ。次は日本のユーザーと、日本でRWCが出来たら良いと思っています。これからもラグナロクを楽しんでください。

もちろん現時点では、次回RWC開催地について正式なアナウンスはされていない。だがGRAVITY金会長には、ワールドカップやオリンピックのように、各国の都市で開催する構想があることは確かのようだ。近い将来、さらに多くの国々が集まる大会が日本国内で開かれることも夢ではないだろう。そのときを楽しみにしていますと伝え、インタビューの時間を終えた。


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■関連リンク
[『ラグナロクオンライン』公式サイト]
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