成人病にヘビーメタル…実はネタ満載の『Wiz』だった!?

2006/07/07

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[『ウィザードリィ・外伝 ~五つの試練~ Five Ordeals』公式サイト]
 2006年6月8日(木)に発売された、『ウィザードリィ・外伝 ~五つの試練~ Five Ordeals』。

  今回、製作者インタビューに登場してくれるのは、シナリオを担当したモバイル&ゲームスタジオの一圓光太郎さんと、白石晃裕さんのお二人。シナリオ誕生秘話だけでなく、様々な面白いお話をお聞きしてきました!

(聞き手:忍者増田)


第一回:「今だからこそ骨太な『ウィザードリィ』を作りたかった」金田ディレクターのインタビューはコチラ

聞き手・プロフィール
忍者増田
Ninja Masuda
 フリーライター兼インチキ忍者。かつて某PC誌編集部に在籍し、『ウィザードリィ』の伝道を努めた『ウィザードリィ』大好き男。

少年時代からの『ウィザードリィ』フリークだった、
シナリオ担当・一圓氏&白石氏
一圓光太郎
Kotaro Ichien
 株式会社モバイル&ゲームスタジオ 企画制作部 制作課所属。今作では、“ガルヴァンの酢漬け男”のシナリオ担当を務める。

■ウィザードリィQ&A
最も好きなシナリオは?
→『ウィザードリィⅤ』(スーパーファミコン版)
最も好きな種族は?→エルフ
最も好きな職業は?→プリースト
最も好きな呪文は?→マカニト
最も好きなモンスターは?→ララ・ムームー
最も好きなアイテムは?→イアリシンの宝珠

―― 今回は、『ウィザードリィ・外伝 ~五つの試練~ Five Ordeals』(以下『五つの試練』)に収録されている5つのシナリオのうち、“ガルヴァンの酢漬け男”(一圓氏)と“灼熱の車輪”(白石氏)を担当されたお2人にお話を伺います。
  まず最初に、今作『五つの試練』における、お2人の具体的なお仕事の内容を教えてください。

一圓氏:
  バックにあるストーリーの他にも、マップのデザイン、モンスターやアイテムの設定、新規モンスターの絵の指定など、そのへんもすべてやりました。

白石氏:
  2人とも、自分のシナリオのデータに関するものもすべて用意したという感じになりますね。

―― 新規モンスターのラフなんかも、具体的にお2人が描いてイラストレーターさんに指定したりするのでしょうか?

一圓氏:
  そうですね。具体的にラフを描くこともあれば、文章のみで伝えることもあります。

白石氏:
  僕なんか全然絵心がないので、文章のみの指定だったのですが、それできっとイラストレーターさんは苦労されたんじゃないかと思います(笑)。でも、僕の下手な絵で逆に混乱させるわけにもいかないなぁと思ったので(笑)。

白石晃裕
Akihiro Shiraishi
 株式会社モバイル&ゲームスタジオ 企画制作部 制作課所属。今作では、“灼熱の車輪”のシナリオ担当を務める。

■ウィザードリィQ&A
最も好きなシナリオは?
→『ウィザードリィⅠ』(ファミコン版)
最も好きな種族は?→ドワーフ
最も好きな職業は?→サムライ
最も好きな呪文は?→マハリト
最も好きなモンスターは?→トドマン
最も好きなアイテムは?→きりさきのけん

―― “ガルヴァンの酢漬け男”のモンスターはとてもインパクトがありますよね。ワーオイスター(※1)とか(笑)。

一圓氏:
  実は私のシナリオは隠しテーマがありまして。ま、そのへんはもう少しあとに話させていただきます(笑)。

―― お~。楽しみにしております(笑)。
  それではまず、お2人の『ウィザードリィ』歴を伺っておきたいのですが……?

一圓氏:
  私は、アスキーの国産PC版『ウィザードリィI』(※2)が最初ですね。中学生の時に『ブラックオニキス』(※3)でRPGを初めて体験したんですけど、当時PCゲーム誌で「RPGの元祖は『ウィザードリィ』や『ウルティマ』(※4)だ」みたいなことが書かれていて、それが『ウィザードリィ』をプレイすることになったキッカケだったと思います。

―― 『ブラックオニキス』でRPGを初体験したというのは、拙者も同じですね。白石さんは……?

白石氏:
  僕のほうは、我孫子にイトコの家がありまして(笑)、そこに1988年のお正月に泊まりに行ったときに、お年玉を持って近所のダイエーに行ったんです。そのとき、店頭にファミコン版『ウィザードリィI』(※5)の黒いパッケージがありまして、「こりゃ買わなければ」と、子供だったんですが無理して背伸びした感じでドッコイショと購入しました。

―― 記憶が鮮明ですね(笑)。では、『ウィザードリィ』というゲームのことは、それ以前にどこかで情報を仕入れていて……?

白石氏:
  存在自体を知ったのは……、少年ジャンプに“ファミコン神拳110番”(※6)というコーナーがありまして(笑)、それが単行本化されていたんですね。その中で『ウィザードリィ』の話がありまして、その頃から知ってはいたんですが、実際に触れたのはファミコン版が最初でした。それから『III』までファミコンでプレイして、ゲームボーイカラー版(※7)、ニンテンドウパワー版(※8)などをプレイして、いつの間にか作る側に(笑)。

※1:ワーオイスター
今作のシナリオ“ガルヴァンの酢漬け男”に登場する獣人系モンスターの1種。直訳すると“カキ男”? グラフィックは必見。


―― うーん、さすがにお2人とも長い『ウィザードリィ』歴を誇っていますね。

※2:国産PC版『ウィザードリィ1』
1985年に発売された、初の日本語版『ウィザードリィ』。BGMもなく、グラフィックもシンプルだが、今まで日本人には手の届かなかった名作RPGを、ここから多くのユーザーが体験できるようになった。

※3:『ブラックオニキス』
1983年に、PC-8801やFM-7などのハードで発売されたRPG。日本初の本格的RPGと言えるのではないだろうか? 種族も職業も存在しないが、そのシンプルさゆえ、RPG初体験となる日本人ゲーマーにすんなり受け入れられ、大好評を博した。ゲームの目的以外に、レアキャラのバーバリアン探しに燃えたプレイヤーも多いはず。

※4:『ウルティマ』
昔から『ウィザードリィ』と並び称されるアメリカ生まれのRPG。当時は『ウィザードリィ』派、『ウルティマ』派なる分類もあった。『ウィザードリィ』が昔の無骨なスタイルを貫いた続編が多いのに対し、『ウルティマ』は常に独自の進化をとげているのが興味深い。『ウルティマ オンライン』はあるのに『ウィザードリィ オンライン』はないし。

※5:ファミコン版『ウィザードリィⅠ』
1987年に発売された、家庭用ゲーム機初の『ウィザードリィ』。当時PC版をプレイしていたユーザーは、ディスク読み込みのイライラが皆無な、その圧倒的なプレイスピードに驚いたものだ。末弥純氏による美麗なモンスターグラフィックも、ファミコン版の大きな特色だ。

※6:ファミコン神拳110番
かつて週刊少年ジャンプに連載されていたコーナー。ライターは、ゆう帝(堀井雄二)、キム皇(木村初)、ミヤ王(宮岡寛)などそうそうたるメンバー。

※7:ゲームボーイカラー版
2001年に、『ウィザードリィⅠ』、『ウィザードリィⅡ』、『ウィザードリィⅢ』の3タイトルが、ゲームボーイカラー用に発売された。単なるファミコン版のリメイクではなく、エキストラダンジョンの追加はもちろんのこと、様々な点が改良されている。当時“現時点最強の『ウィザードリィ』”との呼び声も高かった。

※8:ニンテンドウパワー版
1999年、ファミコン版の『I』、『II』、『III』が1本になってスーパーファミコンに移殖された。タイトル名は、『ウィザードリィI・II・III ストーリーオブリルガミン』。ニンテンドウパワーによる書き換え専用だが、こちらもオリジナル要素満載。未だファンに評価が高い1作である。

“灼熱の車輪”のテーマは、なんと“ヘビメタ”!
登場モンスターはすべて『ウィザードリィ』初登場!?

―― 次に、お2人の担当されたシナリオについてお聞かせください。お2人のシナリオは、他のシナリオに比べて世界観が異なっているということですが……?

一圓氏:
  まず、我々以外の3シナリオですが、“旅人の財産”がスタンダード、“満月王の子供達”が謎解き、“欠けた大地”が戦闘重視と、わりとオーソドックスな内容なので、私と白石のシナリオはネタ系でいこうということになったんです。

白石氏:
  僕の“灼熱の車輪”は、もうみなさんご存知のように“ヘビーメタル”がテーマになっています(笑)。特に僕のはもう、タイトル画面のBGMを聴くだけで分かるんで(笑)。他のシナリオが根本的なモチーフを隠しながら表現しているのに対し、僕のシナリオだけ直球で……。

一圓氏:
  「ネタだよ」、「ネタシナリオだよ」と(笑)。

―― 『ウィザードリィ』にヘビメタというのは、確かにクリティカルヒットを受けたような衝撃でした(笑)。

白石氏:
  でも、『ウィザードリィ』の元々持つジョークってあるじゃないですか。そういうところから、できるだけ外れないようにはしています。例えば、ワードナ(※9)の部屋に営業時間が書いてあったりするわけじゃないですか。できる限りそういうジョークに留めている。そういう状態に、うまくヘビメタの要素をのせられたらな、と。

―― 今回、白石さんがそういうテーマを選んだ経緯というのは……?

白石氏:
  うちの会社のスタッフに『ウィザードリィ』のアイディアを募集したことがあったんですけど、その中で、面白いなあと思ったシナリオが“灼熱の車輪”だったんですね。

一圓氏:
  『ウィザードリィ』好きな元メタル少年みたいな奴がいまして、その男が出した“灼熱の車輪”というアイディアが評判がよかったんですよ。

―― では、元ネタがあって、それを構築していったのが白石さんなんですね。

白石氏:
  ええ。その“灼熱の車輪”が、元々僕の考えていたシナリオより愉快で雰囲気が面白かったので、それを元に作ってみました。

―― 具体的に、シナリオの内容について少し教えていただいてもいいですか?

白石氏:
  僕は『ダイヤモンドの騎士』(※10)が好きでしたので、KOD'Sアイテムを集めるようなシナリオにしたいという思いがありました。『ダイヤモンドの騎士』と違うのは、KOD'Sは装備品なんですが、“灼熱の車輪”は、ある召喚獣を作るためのアイテムという設定になっているんです。バラしてしまうとそれは○○○なんですが(笑)、常にその召喚獣をつれて歩けるというのがシナリオの特徴です。
  また、僕のシナリオでは、モンスター名を他のシナリオと全部違うものに差し替えているんですよ。基本的に原型は『I』~『III』から引っ張ってきているモンスターが多いんですが、すべて名前を変えて登場してもらっている形になっています。

―― 今までの『ウィザードリィ』と比べて、1つとして同じモンスターがいない、ということですか?

白石氏:
  そうですね。“同じ名前=同じモンスター”とするならば、すべて新しいモンスターということにはなります。グラフィックは流用ですが。

一圓氏:
  名前だけヘビメタ絡みになってるんだよね。

白石:
  はい。だからヘビメタ好きが見ると、「このモンスターにこれを使ったか」とニンマリしてもらえると思います。ただ問題なのが、“ヘビメタ好き”と“『ウィザードリィ』好き”という層が重なったところにどれだけの人がいるのか、という(笑)。そのへんは今でも心配です(笑)。

―― (笑)。でも、すべて新しいモンスターのシナリオというのはインパクトがありますね。

白石氏:
  ま、モデルとなったモンスターはいるわけなんですけどね。でも、そんなモンスターでも、名前だけでなく少し強さを変えて登場しているものもいます。例えば、引用前は呪文抵抗がこれだけあったけど、少し下げておこう、とか。
  でも、グラフィックを見ただけで「お、こいつにはあの呪文が効くに違いない」とか予想できたりするモンスターもいますんで、そういうのを探してみて楽しんでみてください(笑)。

―― あ、確かになんとなく想像できますね(笑)。話は変わりますが、“灼熱の車輪”だけ、新曲が5曲くらい入っていると聞いたのですが……?

白石氏:
  そうなんですよ(笑)。いくつか新曲を用意していただくことは決まっていたんですが、あからさまに方向性が違う僕のシナリオだけ新曲を入れていただきました(笑)。

―― おいしいですね(笑)。

白石氏:
  ま、あれですと他のシナリオへの流用もききませんしね(笑)。

―― 確かに(笑)。

 

※9:ワードナ
初代『ウィザードリィ』の最終ボス。英字表記は“WERDNA”で、これが制作者の1人“ANDREW”の名前を逆にしたものであることは、『ウィザードリィ』ファンには周知の事実。

※10:『ダイヤモンドの騎士』
PC版では2番目、ファミコン版では3番目にあたるシナリオ。KOD'Sアイテムの“KOD”は、英字タイトル“Knight of Diamonds”の略称で、ダンジョンに散らばるKOD'Sアイテムを手に入れることが冒険の目的となっている。


“ガルヴァンの酢漬け男”のテーマは、なんと“成人病”!?
30代以上なら頷きながらプレイできるシナリオ?

―― 一圓さんのシナリオ、“ガルヴァンの酢漬け男”はどういうテーマなのでしょうか?

一圓氏:
  まず、『ウィザードリィ』プレイヤーって、昔からやってる人が多くて、今結構いい歳だと思うんですよね。

―― そうですね。拙者や一圓さんも含めて(笑)。

一圓氏:
  はい(笑)。それで、そういう人にウケるネタは? と考えたときに、一方では'80年代に流行ったヘビメタであったりするわけなんですけど、もう一方で、大人同士で話題にするのは、健康のことかなぁと。という訳で、このシナリオは“成人病”がテーマになりました(笑)。

―― えっ!? なんと成人病!(笑)

一圓氏:
  でも“灼熱の車輪”と違って、私のシナリオでは、そのテーマは奥のほうに隠してあるんですよ。なので、若い人がやったら素通りしてしまうかもしれませんが、我々のような年代で普段健康に気を使っている人が遊んだら、「あぁ~、これなぁ(笑)」みたいな。

―― 深読みすると、分かると(笑)。

一圓氏:
  はい(笑)。そういうスタイルで作りました。

―― なるほど。現在歳を取ってきた『ウィザードリィ』プレイヤー同士が、プレイしながら、「あー、分かる分かる(笑)」みたいな。

一圓氏:
  そういう感じですね(笑)。テーマにした成人病というのが“痛風”なんですけど、魚貝類を食べてはいけないらしいんですよ。なので、痛風を気にしている人が食べてはいけないようなものが、次から次へと登場するという。

―― あ~! だからワーオイスター(カキ)とか、そういうモンスターが登場するんですね。

一圓氏:
  そういうテーマなので、20代の人には、まったくわからないかもしれません(笑)。ま、表面上わからないようにはしてるんですが。

―― 分からない人はオーソドックスなシナリオとしてプレイできるし、分かる人はネタ系シナリオとしても楽しめると(笑)。
  では、具体的に、シナリオの内容について少し教えていただけますか?

一圓氏:
  2パーティ組まないと厳しいイベントがありますね。序盤はわりとスムーズに進むと思うんですが、終盤に強い敵が出てきて、そいつと戦ってボロボロになり、そのパーティは使い物にならなくなる……というのをやりたかったんですよね(笑)。前半で使ったパーティが危機に陥るので、もう1パーティ作って、後半は、そいつらを助けるために、さらに奥に行く……というシナリオなんです。

白石氏:
  ひどい話ですけどね(笑)。

一圓氏:
  ほんとにひどいんですよ(笑)。ちょっとユーザーをいじめてあげたいなぁと。

―― 『ウィザードリィ』フリークはみんなマゾヒストだから大丈夫でしょう(笑)。

一圓氏:
  結構マゾ向けだと思います(笑)。

白石氏:
  お話自体は、おっさんの悩みだらけの物語みたいな感じなんですけどね(笑)。

一圓氏:
  あと、ビールがないと入れないという場所があるんですけど、入るためにビールを買いに行くと「未成年には売れません」と言われたり。

白石氏:
  とりあえずおっさんになってから来い、みたいな(笑)。

―― キャラクタが歳をどっかで取らなければいけないと?

一圓氏:
  抜け道を見つけられれば問題ないんですけど、とりあえずそこを大手を振って正面から入れるようになるには、20歳以上のキャラを作らないと、という。

―― 年齢に絡めたイベントというのは新鮮ですね。拙者がプレイしている『ウィザードリィ』では初めてです。

『ウィザードリィ』の醍醐味といえばアイテム探し
独創的なレアアイテムがたくさん登場!

―― 今作はシナリオによって登場するアイテムが異なるということですが……?

一圓氏:
  そうですね。シナリオごとのオリジナルアイテムも登場しますし。共通のアイテムももちろんあるんですが。村正(※11)とか。

白石氏:
  僕のシナリオはモチーフがモチーフなんで、他のアイテムよりも、レザーアーマーに対する思いが強いというか(笑)。

―― それは、レザーアーマー自体が、アーマークラスがよくなって登場しているということになるんでしょうか?

白石氏:
  そこまでではないんですが、ヘビメタだと皮製の製品が正装になるわけで(笑)。

―― あ、なるほど(笑)。

一圓氏:
  私のシナリオでは、今までにないヘンテコな名前のアイテムをたくさん出してるんですが、それには理由がありまして。昔は攻略本もない状態だったし、武器のダメージ値とかのパラメーターも全然わからなかったので、アイテムを手に入れて「これ何だろう?」と思ったりすることがあった。で、装備してモンスター相手に試しているうちに、徐々にそのアイテムの性能が分かってくる楽しさがあったと思うんです。
  今回は、新アイテムをたくさん出して、そういう楽しさを味わってもらおうかなという狙いがあるんです。前作『ウィザードリィ・外伝 ~戦闘の監獄~』では、アイテムを調べて性能を表示できる機能があったんですが、今回はそれをわざわざ切ってもらったんです。「性能は自分で調べてね」みたいな。

―― 確かに現在は、“村正=強い刀”みたいに、既出のアイテムはもう情報がわかっちゃってる状況です。情報のない時代は、村正や手裏剣(※12)みたいなヘンテコなアイテムを見つけて驚いたり、装備して使ってまた驚いたり……という楽しみがありましたね。

一圓氏:
  そうですね。なので私のシナリオでは、他のシナリオより比較的オリジナルのアイテムが多くなっていると思いますね。



※11:村正
『ウィザードリィ』シリーズに登場するおなじみの武器。侍のみが扱える武器で、その破壊力は『ウィザードリィ』界でもトップクラス。ちなみに、モデルになった実在の“妖刀村正”は、徳川家に祟る刀とされていた。

※12:手裏剣
『ウィザードリィ』シリーズに登場する、忍者専用の武器。村正には及ばないものの破壊力はすさまじく、村正、聖なる鎧と並び、『ウィザードリィ』界の3種の神器と呼ばれるアイテムの1つとなっている。

ユーザーが作るシナリオに大期待!
メーカーが作るものとは違う、突き抜けた『ウィザードリィ』が見たい

―― 今回、何か面白い開発秘話のようなものはありますでしょうか?

白石氏:
  うーん、そうですねぇ……。あ、丁度作っている頃に女の子にふられまして(笑)、そういう意味でも、自分にとって感慨深いタイトルになりましたね(笑)。

―― (笑)。パッケージを見るたびに思い出してしまう、みたいな(笑)。

白石氏:
  ええ、もう、思い出がたくさん(笑)。

―― ちなみにその事件は、シナリオに影響したんですか?(笑)

白石氏:
  いやいや、そこはちゃんとロックな魂ではねのけたので大丈夫です(一同爆笑)。

―― 安心しました(笑)。それでは最後に、ユーザーのみなさんに一言お願いします。

白石氏:
  僕のシナリオは、笑っていただいてもいいですし、笑われてもいいんですけど(笑)、他にちゃんと気合の入ったシナリオがたくさんあるので、真面目に冒険するのに疲れちゃった時なんかは、箸休め的に僕のシナリオをチョッとずつでも遊んでみてください(笑)。

一圓氏:
  シナリオ作成ツールが出るということで、ユーザーのみなさんが作るシナリオに期待したいですね。私たちは仕事でやってるんで、やりたいと思っていても、いろんな事情でできないことがあったりするんですね。ユーザーのみなさんは、そういうことにとらわれず、斬新なものを期待したいですね。

白石氏:
  我々が仕事で作るのとはまた違う、突き抜けた『ウィザードリィ』を見たいですね。

―― 今回はありがとうございました。

 次回は、『ウィザードリィ』の物語を盛り上げる楽曲を作曲されたベイシスケイプのお二人に登場してもらいます! お楽しみに!