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■―これからはもう少し広い範囲の人たちにも、ガンホーを、オンラインゲームというものを知ってもらいたい。 |
【なぜドラマを?「mahora☆ -まほらのほし-」について】
――まず、今回発表になった「mahora☆
-まほらのほし-」について。かなり突然な印象だったのですが、この企画が誕生したきっかけなどを教えてください。
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| インタビューに答えてくれたのは、ガンホー代表取締役社長の森下一喜氏(写真左)と『ラグナロクオンライン』制作担当の廣瀬高志氏(写真右)。 |
森下氏 ガンホーは「オンライン・コミュニテイメント・カンパニー」の実現を目指し、そのためには、ゲームだけでなくさまざまなブロードバンドコンテンツを幅広くやっていきたいと考えているんです。(それらは)映像であったりとか音楽であったりとか、またはEコマースであったりとか。とにかくいろいろなものをやっていけるようになって行きたいな、と思ってます。昨年は“メディアミックス”として、ゲーム・アニメ・コミックファンなどへのアプローチとして色々やってきました。もちろんこれからも続けていくわけなんですが、これからはもう少し広い範囲の人たちにもガンホーを、オンラインゲームというものを知ってもらいたい。
「mahora☆ -まほらのほし-」は、そういう思いで企画されたものです。もちろん既存のユーザーにも楽しんでもらえるように、(ガンホーのサイト内に)特別編を用意したりと考えています。
――企画自体は社内から上がってきたものなんですか?
森下氏 そうです。社内でドラマをやろう、という話になって実現しました。なにか、こう一般の人たちにもアプローチしたいよね、という思いで、ちょっと今までのガンホーとは切り口を変えたものを作りたいと。これがうまく行くか行かないかは、正直言ってわからない部分があります。ただ、これから私達が目指す“総合的なブロードバンドコンテンツを提供していく”というスタンスとしては、こういったチャレンジをしていくことが大事だと考えています。
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| ガンホーが手がける初のドラマ「mahora☆ -まほらのほし-」主演は加藤ローサと劇団ひとり。 |
このプロジェクトに関しては、「事業」という位置づけではありません。今までとは違うオンラインゲームプレイヤー以外の人たちに、「ブロードバンドのコンテンツを提供しているガンホー」という存在を知らせたい。プロジェクトとしてのテストという意味、プロモーションの一環という意味で行います。
――では、今回はドラマでしたけれども、今後は別のチャレンジをしていくというのも…
森下氏 経営理念は「挑戦・創造する経営」ですので(笑)
――『ラグナロクオンライン』から派生したゲームタイトル、なんて考えはありますか?たとえばオンラインカードゲームだったり、格闘ゲームだったり…。
森下氏 そうですね…。ケータイサービスを行ってますが、これらはサービスとしては分裂してしまっていますよね。ゲームはゲーム、携帯電話は携帯電話という形で。そういう意味では、オンラインゲームとユビキタス(なツール)である携帯ゲームがもっと融合していく形を目指していきたいと考えています。オンラインゲームを持って歩けるような形ですね。
【『ラグナロクモバイル』で遊びは変わるか】
――携帯の話が出ましたが、それでは携帯での新しい遊び方である『ラグナロクモバイル』について。『ラグナロクモバイル』で、『ラグナロクオンライン』の遊び方はどう広がっていくのでしょうか?
森下氏 んー。まあ遊びの広がりというより「いつでもラグナロクに触れていられるようになる」というのが大きいですね。一番のキーになるのは、『ラグナロクモバイル』のクエストで得たアイテムなどを、『ラグナロクオンライン』でゲーム内のお金(ZENNY)に換えられるという部分で、オンラインゲームと携帯ゲームが融合しています。
本来であれば、コミュニケーションの部分が融合していくのがもっと良いのだけれど、現段階では、まずここからです。これによって、(オンラインゲームを)遊べないときでも「触れていられる」と。発表会の時にも話したとおり、(『ラグナロクオンライン』の)会員はどんどん増えているんですが、その中には“休眠中”のユーザーも少なからずいるんですね。試験中だったり出張中だったりでゲームに触れられない人たち。そういう人たちもいつでも『ラグナロクオンライン』を楽しんでいられるようになります。
――将来的には、コミュニケーション部分の融合も考えているんですか?
森下氏 『ラグナロクモバイル』に関しては、今のところはそういう予定は無いです。でも、これは『ラグナロクモバイル』には限らないんですが、こういったコミュニティ部分の融合を実現していきたいなと考えています。どのゲームで実現できるのかは、まだわからないんですが。今は携帯電話で出来ることはまだ少ないですが、これから増えていくはずですからね。
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■―インターネットの世界っていうのは、全ての人が平等で可能性を秘めている世界だと思ってたんですね。 |
【オンラインゲームの向かう未来とは…】
――さて、話は変わりますが、「アイテム課金」傾向にある現在の風潮に関しては、どのように感じていますか?
森下氏 よく聞かれるんですよね(笑)ユーザーの心情的な部分と、マーケットを作っていくという部分では、違うレイヤーなので考え方が違うんですが…。マーケットメイカーとして見た場合、いろいろな課金形態を試していくことは良いと思ってるんですね。(オンラインゲームのビジネスでは)まだ成功事例はなくて、どんな課金形態が正しいのかはわからないんです。なので、どのような課金形態も否定するつもりは無いです。
でも、ユーザーのほうから見たら、せっかく平等な世界を作ったのに、お金で物が買えるっていうのはどうなの?という気持ちはあるだろうなと。インターネットの世界っていうのは、全ての人が、裕福な家に生まれようが、そうでなかろうが、全てが平等で可能性を秘めている世界だと思ってたんですね。そう思ったからこの世界に飛び込んだわけです。そういう世界に現実の格差を持ち込んじゃう、という感じがして、心情的に嫌なんですよ。
もちろんコンテンツの特性による向き不向きもありますし、何が正しいモデルなのかという答えも無いですから、ビジネス的に見るとアリだとはわかっていますけど…。心情的には、やっぱりちょっとヤですね(笑)
――『ドラゴンクエストVIII』は発売後3日で300万本を出荷し、今なお出荷数は増えています。果たしてオンラインゲームもそこまでの段階まで成長していけるのでしょうか?
森下氏 未来を想像していかなくちゃいけないですよね。僕が5年くらい前に始めようとした頃はナローバンドで、みんなブロードバンドの時代なんて来るのか?と思っていました。でも、その時代が来ることを見据えて、私達はやってきたんですね。そして少しずつ変わってきた。まだ(オンラインゲームは)マーケットとしては2年程度ですが、これからも成長していくだろうと考えています。
ただ、コンシューマソフトの存在を脅かすような存在ではなくて、あくまでカテゴリのひとつになっていくだろうと。たとえばRPGなら『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』があるように、オンラインゲームには『ラグナロクオンライン』やいろいろなタイトルがある、という未来像を見ています。その中には『ドラクエ』のようなヒット作オンラインゲームも登場するだろうし、させたい、と。
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■―もっとも大事なものは『ラグナロクオンライン』です。『ラグナロクII』も、まあスタンスとしては当然「やるスタンス」ではあるんですけどね(笑) |
【『ラグナロク』が向かう先。そして『ラグナロクII』】
――『ラグナロクオンライン』は3年目に突入します。その間に、多くのゲームが生まれてきました。インターネットのコミュニティとしては、『ラグナロクオンライン』のコミュニティはだいぶ古株の部類に入ってきたようですが、なぜこれだけ長い間、このゲームのコミュニティは盛り上がり続けることが出来たのでしょう?他のタイトルとの違いは何ですか?
森下氏 『ラグナロク オンライン』のコミュニティはユーザーたちが作り上げたものだということがありますね。メーカー主導で作ったものではないんです。
現在新規加入する人たちは、ほとんどが友達紹介なんです。もちろん、友達紹介をしやすいようなツールの提供はしていますが、実際にはユーザー主導でコミュニティが出来て行っているんですよ。これが、強い結びつきを実現しているのではないかと。もちろんゲームの中で知り合った人たちも多いですよ。でも、他のタイトルと比べると、そういう(ゲーム以外の場での)結びつきが強い。それが、一番大きな違いでしょうね。
――なるほど。それではこれから先のことについてもお伺いしたいのですが、その前に、昨年11月に韓国で行われたKAMEX2004で、(『ラグナロクオンライン』の開発元である)GRAVITY社が発表した『ラグナロクII』(ルミナティ)について、どのような印象をもたれていますか?
廣瀬氏 『ラグナロクオンライン』は2Dのキャラを使った可愛らしさがウケていると思っているんですね。3Dになることで、たとえば『ウルティマオンライン』などのような(今の魅力と反する)ものになるのかな、と思っていたんですが(『ラグナロクII』を見て)今のユーザーさんが入り込みやすいものになっているなあというのが正直な感想ですね。
森下氏 もちろん(KAMEX2004よりも以前から)いろいろ画面などを見ているんですが、現時点ではまだ出来て実際に動いている画面なわけでもないですし、評価できるという段階には来ていないと思っています。当社としては(日本での運営を)考えてはいますけれどもね、というところです。
――やはり考えていらっしゃるんですね?
森下氏 考えてはいます“けどね…”と言うところです(笑)やはり、現状の『ラグナロクオンライン』というものが、ウチにとってはすごく、もっとも大事なものなんですよ。もちろん思い入れもありますし。そっち(『ラグナロクII』)のことより、今の『ラグナロクオンライン』を、長くユーザーに楽しんでもらえるようにしていくことの方が大事かな、と思ってます。そのためにアップデートを行っていくし、現状で起きてる問題点を解決していくし。『II』のこともあるんですが、今の『ラグナロクオンライン』を楽しんで欲しいというのが本音です。
とはいえ、『ラグナロクII』が評価できる段階になってきて、スムーズに移行出来るのであれば、考えて行きたいと思っています。それがユーザーの望む“次世代”のオンラインゲームとして、現状の問題点などの解決になるのであれば。まあ、スタンスとしては当然「やるスタンス」ではあるんですけどね(笑)
――最後に、『ラグナロクオンライン』のユーザーたちへ、これから未来の『ラグナロクオンライン』が向かうところを教えてください。
廣瀬氏 会社としてもコミュニティの輪をもっと広げていくという方向で進めていますが、オンラインゲームを続ける大きな理由には、親しい仲間達とのつながりを絶やさないためのツールとしての一面があるということが大きいものです。今までは、ゲームの中の限られた広さのコミュニティしか形成されていませんでしたけれども、もっと外に出て、実際に顔を合わせられるようなコミュニティを作って行こうとおもっています。そして、オンラインゲームをやっている人たちだけのコミュニティから、もっと外側まで取り込んだ大きなものにしていきたいですね。
森下氏 長期的な展望というわけではないんですが、“次世代”といわれるようなオンラインゲームが出てきたとしても、『ラグナロクオンライン』ここにあり、といわれるような、確固としたリーダーシップを取っていけるコンテンツにしていきたいと思っています。そのためには、まずゲーム上の部分だったり、サービスの部分を、もっともっと努力して、良くしていかなくちゃいけないなと思っています。
未来、オンラインゲームというものは大きく変わっていくかもしれません。ガンホーとしては、そういうときでも皆さんに良いコンテンツを提供できるようにしていきたいと思っています。
――期待しています!本日はありがとうございました。
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