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『ラグナロクオンラインII』スタジオディレクター 朴永雨(パク ヨンウ)氏 |
2006年11月9日(木)より韓国で開催されたG★2006は、韓国最大のゲームショウ。会場には、韓国のゲームメーカー・開発者が多数集まってくる。もちろん、出展しているメーカー以外も、である。
そんなG★2006会場内で、GRAVITYの『ラグナロクオンラインII』(以下『RO II』)のディレクターである朴永雨(パク ヨンウ)氏を発見!その場で『RO II』についてのインタビューを敢行させていただいたのだ!
― こんにちは。『RO II』Studio Directorの朴永雨さんですよね?『RO II』とはどのようなゲームなのか、その特徴を教えてくれませんか?
朴氏 ああ、こんにちは。『RO II』についてですか?そうですね、『RO II』は、『ラグナロクオンライン(1)』の後継タイトルとして作られていると言うことが最大の特徴ですね。前作とは違い、フル3DのMMORPGとなっています。前作の『ラグナロクオンライン(1)』のユーザーが、"懐かしさ"を覚えることの出来る作品を作り出すことを目標にしています。しかし、そう言う側面がありながらも、新しい世界観で作られたゲームになっています。
ゲームの中身についてですが、『RO II』では、「パーティープレイ」をとても強化しました。それから、「クエスト」をとても大事にしました。膨大な「シナリオ」で作られたゲームになっています。
― 現在の開発状況はいかがですか?
朴氏 (一番最近ユーザーに公開した画像である)2006年夏に行われた「GRAVITY フェスティバル」で公開したムービーは、その前に公開した「東京ゲームショウ2005」バージョンの映像が含まれていたんですが、現在はすべて刷新しましたね。固い感じのするキャラクタなどはすべて改善しました。眉毛とか目とか、細かい部分もすべて実装が完了しました。顔に関してのカスタマイズがかなり追加されていますね。BGMやサウンドエフェクトもかなり追加しています。戦闘システムにも変更を加えていますね。
ちなみに、キャラクタのエモーションポーズもかなり追加しています。すでに20種類くらいが実装されていますが、その他にも200種類くらいのデータを準備しています。さまざまな国々の独特な挨拶のポーズなどを加えてあるんですよ。これはもちろん、ローカライズされることを考えての仕様ですね。各国の伝統的な挨拶など、文化を感じられるようなものを実装しています。
― それは面白いですね。ちなみに、日本特有のポーズとしては?
朴氏 (おじぎや手を挙げるなどの一般的なポーズの他には)日本独特のポーズは、資料が少なくてまだ苦労しています(笑)空手家がやる「押忍!」と言うポーズはすでに含まれているんですが、(と、実際にやってみせる)他になにかありませんか?
― え?急に言われると難しいな。えっと…四股を踏むとか、どうでしょうね…雲竜型で。
朴氏 いいですね(笑)だけど、どんなポーズだろう? 資料を送ってほしいです。
― わかりました(笑)探してみます。なければ自分でやってビデオを送ります。
さて、『RO II』の一番魅力的な部分はどの部分でしょうか?
朴氏 一番のポイントはキャラクタですね。かわいらしいキャラクタです。一口にかわいらしいと言っても、子供っぽいかわいさとは違います。大人が見て、触って、かわいらしいと感じられる。そういったキャラクタが最大の魅力です。前作を作った時点では、このかわいらしさを3Dで表現するのが非常に難しかったんですね。どうしてもかわいくなくなってしまう。それで2Dのキャラクタを使ったのですが、現在では(技術も充分に進み)3Dでかわいらしいキャラクタを作れるようになりました。
今のゲームを見渡すと、かわいいキャラクタはたくさんいますが、みんな子供っぽいキャラクタになってしまいます。ユーザー層も小学生とかになってしまっていますね。逆に大人のキャラクタを作ろうとすると、すごくリアルでハードな印象のものになっています。怖い印象だったり、残酷なゲームだったり。その間に位置していて、大人が見てもかわいいと思える、でも子供っぽくは感じないキャラクタが、最大の魅力です。
ゲームシステムを見てみると、『ラグナロクオンライン(1)』から継承されている部分はそれほど多くはありません。この二つは別のゲームなんです。しかし、キャラクタ(性)は継承しなくてはならないと考えています。キャラクタやNPCなどの人物、それから…『ラグナロクオンライン(1)』の持っている明るくて楽しい雰囲気。そう言ったものは一番大事にして継承してきました。そう。これも『RO II』の魅力の一つですね。
それから。『ラグナロクオンライン(1)』でも装備などでキャラクタを飾ったりすることが楽しめましたが、『RO II』ではそれをもっと強化しています。3Dになったことで、キャラクタをカスタマイズ出来る箇所が増えました。たとえば、『ラグナロクオンライン(1)』で「ウサギのヘアバンド」がすごく人気がありましたが、『RO II』ではもっと多様なカスタマイズが可能です。装備だけではなくて、例えば、顔についている傷とか、ホクロとかまで。これをいろんな人と見せ合ったりすることで、自然とコミュニケーションが生まれて、それでコミュニティが形成されると考えています。カスタマイズすることでコミュニティが成長することを助けるシステムなども考えていることは考えているんですが、今はまだお話できないです。
― なるほど。では、『RO II』の開発状況は、現在どのようになっているのですか?
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「東京ゲームショウ2005」バージョン時に公開された画像 |
朴氏 ここまでの大まかな流れを振り返ると…。2005年の「東京ゲームショウ」で、ある程度のバージョンを公開しましたが、そのときの反応は、あまり良くないなと感じたんですね。キャラクタが固いとか、怖いとか言われました。そこで、その部分を重点的に修正していって、2006年夏に行った「グラヴィティフェスティバル」で公開したムービーのバージョンまで作っていきました。あのムービーは、それらの修正の中間地点ですね。現在もそういった(キャラクタの)修正を重点的に行っています。それ以外の部分は、ほぼすべて完成しています。現時点ではクエストのテストを行っていて…もう最後の詰めの部分だと思っていただいて大丈夫です。あとは開発者の感じるプレイ感覚とユーザーのプレイ感覚は違いますので、そういう部分を修正するためのテストも(すでに)開始しています。
― 日本でのサービスに関しては?
朴氏 日程に関しては、韓国内での日程も未定ですので何ともいえませんが、韓国でクローズベータテストを開始したらすぐに…一ヶ月後とか二ヶ月後とかの間隔でやれるように準備はしています。
― ローカライズに関しては万端なのでしょうか?
朴氏 ええ。サービスを予定している各国のローカライズも、すでに準備段階にはいっています。一部シナリオなどの翻訳作業は進捗中ですが、最初からローカライズを念頭において作っていますので、各国の状況にあわせたサービスも無理なく提供できます。現在本契約を締結した日本、タイ、台湾を始めとして、全世界の『RO II』を待ってくれているユーザーに、このゲームをお届けしたいです。
― 先ほど(G★2006の会場の)SKテレコムブースで、モバイル版の『RO II』を拝見しました。以前アーケードやPSPでの展開も考えたいとおっしゃっていましたが、それらの開発状況はどのようになっているのでしょうか?
朴氏 モバイル版は社内にチームがあり、そこで開発を行っています。アーケードやPSPに関しては…(笑)。僕がやりたいと思っている段階で、まだ何も進んでいません。でも、絶対にやりたいですね。
― なるほど(笑)どのようなゲームを作りたいと考えているのでしょう? それは、オンラインとの連動も考えているのでしょうか?
朴氏 どうでしょう、それは難しいかもしれないな(笑)『RO II』開発当初から、これはオンラインゲームで終わるものではないと思っていました。ワンソースマルチユースの考え方でもあるのですが、漫画だったりフィギュアだったりとか、様々な分野で展開できると思っています。この一環として、アーケードだったりPSPだったりも(個人的に)夢見ているんです。タクティクスRPGとかが良いかな、なんて思っています(笑)
連動と言う面でいうと、コンテンツそのものが連動すると言うより、物語や世界観の連動に重点を置きたいですね。モバイル版『RO II』は、『RO II』の5年~10年前のお話で作られています。これによって、『RO II』の物語への理解を深めてもらうのが目標ですね。サイドストーリーを充実させて、世界観を深めていきたいのです。そうそう、現在公式サイトに掲載している「エピソード」も同じような意図で掲載しています。
― G★2006には、3Dでかわいらしいキャラクタのゲームがたくさん出展されていますが、ライバルだな、と感じるようなゲームはありましたか?
朴氏 (笑)個人的にですが…やっぱり可愛らしいキャラクタで、"子供っぽくない"ものは少ないかな、と思いました。(NCsoftの)『AION』は、グラフィックが凄いなあとは思いましたが、『RO II』のライバルになりそうな大人も愛せる可愛らしさを持ったゲームは…無いかな。
― ありがとうございました。最後に、『ラグナロクオンライン(1)』のファンたち、それから、まだ触っていないユーザーたちにメッセージをいただけますか?
朴氏 僕は『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』をプレイしたとき ― それはお金を一生懸命ためて買ったんですが ― ものすごい感動を覚えたんですね。今は、…日本ではどうかわからないんですが、少なくとも韓国のユーザーは、そういうゲームからもらう感動が、なくなってきてしまったと思うんですよ。『ラグナロクオンライン(1)』がヒット出来たのは、そう言う感動を求めるユーザーのニーズに近かったのかな…。『RO II』は、そういった感動を得られるものを目指して作っています。もし、日本のユーザーも、韓国のユーザーのように、そういう(ゲームから得られる)感動に慣れてしまっているのであれば、『RO II』で再びそう言った感情を感じてほしい。そうなってもらえれば、開発者としてこれほどうれしいことは無いです。ぜひ『RO II』で、感動を味わってください。
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