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ラグナロク事業部総括プロデューサー
洪 相吉(ホン サンキル)氏 |
韓国・ソウル市に本社を置くGRAVITY社(以下 グラヴィティ)は、国内でガンホー・オンラインエンターテイメント(以下 ガンホー)の運営するMMORPG『ラグナロクオンライン』の開発および韓国内での運営を行うゲームメーカー。ジーパラ編集部は、この本社を訪れ、現在も日本国内最大規模のユーザー数と人気を誇る『ラグナロクオンライン』の韓国での「現在」と「これから」について聞いてきた。
■栄枯隆盛群雄割拠の韓国オンラインゲーム市場で戦い続ける『ラグナロクオンライン』
-- グラビティ本社へ向かうには、ソウルの中心街・地下鉄2号線 江南(ガンナム)駅でおりる。そこは若者の集まる活気あふれた街だ。グラヴィティは、地上に出てすぐの場所にそびえ立つ巨大なタワービルの中で、5フロアを占めている。
今回インタビューに答えてくれたのは、グラヴィティで『ラグナロクオンライン』のプログラムチームのプロダクトマネージャを経て現在ラグナロク事業部総括プロデューサーに就いている洪 相吉(ホン サンキル)氏。同社における開発責任者だ。まず最初に、現在の韓国国内での『ラグナロクオンライン』について聞いてみた。
ー現在の韓国内での『ラグナロクオンライン』の状況について教えてください。
洪氏:
韓国は、ご存知の通りオンラインゲームの市場も大きく、競争も激しいです。やはり、(『ラグナロクオンライン』は)見た目的にもシステム的にも、新作のゲームに対して遅れを取っている面が多々あることは否めません。今後はそう言った部分に対してシステム的な変更を取り入れて、来年頃からどんどん実装していく予定です。
ーなるほど。そのシステム的な変更とは、現時点ではどのような物を考えているのですか?
洪氏:
まだ今の段階では、あまり具体的なことは言えないのですが、ゲームバランスの調整を行う予定です。ゲームバランスの調整では、他の国の状況も考慮して、各国のパブリッシャーと協議の上で行っていきます。基本的には、韓国で実装されたアップデートと同じ物を各国に実装することにしていますが、場合によってはそれぞれの国の事情にあわせて修正が加わる場合がありますね。日本の場合は、ガンホーさんにグラヴィティからスタッフを派遣しており、そこで日本側からの要望や、あるいはバグレポートなどを吸い上げて、グラヴィティ側へ伝えるという体制をとっています。
ー日本国内からの要望・バグレポートなどで、実際にアップデートやバグフィックスが行われたケースには、どのような物があるのでしょう?
洪氏:
そうですねえ…(たくさんあるので)覚えてる限りでですが、特に印象に残っていることがあります。ゲーム内のキャラクタが斜め45度で座っていて、頭の装備をかぶると、ドットがですね、2ピクセルくらい、こう(帽子を横にずらすような仕草をしながら)ずれてしまうというのがあったんです。
ー2ピクセル?ほんの少しですね(笑)
洪氏:
これに気がついてくれたのは『ラグナロクオンライン』を運営している二十数カ国の中で、日本のユーザーさんだけでした。グラヴィティのグラフィック担当者も気がついていなくて(笑)その報告のおかげで解決できました。日本のユーザーさんには感謝しています。
ー『ラグナロクオンラインII』のサービスが控えている訳ですが、韓国内での現在のユーザーの動き、そしてゲーム中の関連性はどのように考えていますか?
洪氏:
個人的な意見ですが、この二つは全く別のゲームとして考えています。『ラグナロクオンライン』は2D(2.5D)『ラグナロクオンラインII』はフル3Dで、絵のテイストも違いますし、この二つのユーザー層は、別の物になるだろうと考えています。ですので、『ラグナロクオンラインII』が(悪い意味で)『ラグナロクオンライン』に影響することはないだろうと思っています。『ラグナロクオンライン』のユーザーたちは、ドット絵の持つ暖かさなどを好きでいてくれているので。ですので、この二つは全く別の物として運営し、双方が関わり合うイベントやシステムなどは、今の段階では考えていません。
ーなるほど。ところで、最近韓国ではサーバの統合が行われましたが、それに対するプレイヤーの反応はいかがですか?
洪氏:
ユーザーの反応は良いようですね。作れるキャラクタの数が増えたので喜んでもらっているようです。ただ、これに関して日本でどのような形で適用されるかについては決定されていないですが、日本でもいい形での変化があるのではないかなと思っています。また(韓国で)同時に行われたカプラ倉庫の量の増加ですが、これは日本での実装はまだ考えていないです。もちろん、技術的には可能ですが。(日本のサービスでは)安定性を第一に考えているので、もう少し先になりますね。これらは、最終的にはガンホーさんが決定することにはなります。
ー最近のアップデートは、若干ヘビーユーザー向けの物が目立つような気がしますが、ライトユーザー・新規ユーザー向けの施策として今後考えていることがあったら教えてください。
洪氏:
先ほども言いましたように、現在の最新のタイトルと比べると、ユーザーインタフェイスが劣ってしまう面があると考えているんですね。操作しにくいところがあると思うんです。ですので、それらの修正を行っていきたいと考えています。ユーザーインタフェイスやシステムに関しての改修です。来年以降の“長期的”な計画にはなってしまうのですが。
ークライアントプログラムに手を入れるわけですね。それは、どの程度のものになるのですか?完全に改修するわけですか?
洪氏:
これは、全面的な改修ではなく、主にインタフェイスの部分に限ってのことです。もちろん、サーバ・クライアントプログラム共に、継続的な修正は行っていきますが。また、ゲームバランスに関しては、レベルアップに必要な経験値の見直しを行って、レベルアップしやすくすることを考えています。ライトユーザー向けの対応ですね。
ーなるほど。さて、日本では「BOT」や「アカウントハック」などの問題が断続的に発生し、それに関しての対応の要請を叫ぶユーザーもいます。これらに関しては、どのような対応を考えていますか?
洪氏:
「アカウントハッキング」や「BOT」に関しては、絶対に許してはいけないと考えて、出来る限りの対策をとりたいと考えています。必要であれば、別のソリューション会社と提携するようなことも視野に入れています。ただ、現時点では明確にお話しすることは出来ませんが…。システム的な修正は、もちろん今後も継続して行っていくのですが、それよりも運営側での対応、例えば不正ユーザーのアカウント停止などを、断固とした対応に力を入れていきたいと考えています。
韓国では、国民番号の登録制度があるので、日本ほど不正の被害が大きくなることはありません。あったとしても、低年齢のユーザーがいたずら半分で、という程度です。台湾や中国の状況は日本と似ています。しかし、対応の要請の声はそれほど強くない。などと、それぞれの国によって状況が異なっています。日本向けの対策にかける時間が一番多いというのが現状です。
ーなるほど…。それでは、日本のユーザーたちにメッセージをお願いします。
洪氏:
『ラグナロクオンライン』を愛してくれている日本のユーザーさんたちに感謝したいです。実は今年の(日本で行われた)「ラグフェス」に行ったのですが、ギルド戦が非常に盛り上がっているところなどを見て、とてもうれしく思いました。同じアジア人としてこの『ラグナロクオンライン』というタイトルを好きでいてくれているという事実に、とても感謝・感激しています。
ーなるほど、その言葉は、日本のユーザーに伝えておきます。本日はありがとうございました。 |