第1回に続き、ゲームポット代表取締役社長・植田修平氏のインタビューをお届けする。
前回は「植田社長がどのようにオンラインゲーム市場を捉えているか」を中心にお送りしたが、第2回は、間もなく「Season3」に突入する『スカッとゴルフ パンヤ(以下、パンヤ)』をはじめ、現在サービス中の『君主』、『CABAL ONLINE』、そしていよいよクローズドβテストがスタートした『ファンタジーアース ゼロ』の4タイトルについて、現在の運営状況や今後のアップデート予定をうかがった。
<<(第1回)「実は難しいアイテム課金制」
<<(第3回)「面白ければなんでもいい」
■「Season3」導入で『パンヤ』が変わる!
---それでは次に、現在サービス中の各タイトルの「現状」と、今後の予定についておうかがいしたいと思います。まずはアイテム課金の段でも少し触れた『スカッとゴルフ パンヤ(以下、パンヤ)』ですが
植田氏:
おかげさまで、累計登録会員数は130万人を突破しました。この夏には過去最高の同時接続者数を記録し、会員数、同時接続者数ともに順調に増加を続けています。本当に日々の細かな積み重ねで、ここまで来られたことには嬉しく思うと共に、ユーザーの皆様にもお礼を申し上げたいなと。またゲームの方も、11月にはいよいよ「Season3」へのバージョンアップを実施し、ガラッと変えていきます。
---相当大きなアップデートになるようですね。
植田氏:
もう「これゴルフゲームなの!?」っていうくらい変わります(笑)。アップデートというよりも、ほぼ新規タイトルと言ってしまってもいいかもしれないですね。ゴルフゲームというより、もはやMMORPGの方が近いんじゃないかと。
たとえば「Season3」では――これは今までユーザーさんからの要望が結構多かったんですが――コースの中を自由に歩き回ったり、コース内でチャットを行ったりできるようになります。今まではゲーム内でのコミュニケーション手段が少なく、コミュニティが育ちにくかったんですが、「Season3」では自分だけの衣装とキャラクタで、好きなだけチャットが楽しめるようになります。他にもゲーム内ポイントを使ってアイテムの個人取引が可能な「MYショップ」を持てるようになったりと、いろんな機能が追加される予定です。
--コース内を自由に歩き回れるのは楽しそうですね。やはり最初にNtreev 社から見せられた時は驚きましたか?
植田氏:
驚きましたよ。「えー! ここまで変えちゃっていいの!」って(笑)。『パンヤ』のイメージってやっぱり、真っ青な青空の下で、リゾート気分でスカッ! と遊ぶゴルフゲーム――という感じじゃないですか。それが、今回はバックで竜が飛んでたり、火山が噴火していたりするんですよ(笑)。
ただ、『パンヤ』ももう2周年ですから、そろそろガラッとイメージを変えるのも悪くないかなと。今回のアップデートでは、本当に新しい『パンヤ』をお見せできると思います。常に進化していかないと、ユーザーも飽きてしまいますからね。
--「Season3」実装に関連して、キャンペーンやイベントなども行われる予定はありますか?
植田氏:
もちろん、いろいろ仕掛けを用意していますので、ぜひご期待ください。「Season3」ということで、今回は「3」をテーマとしたプロモーションやイベントを予定しています。「こういう風に”3”を使ってきたか!」と、きっと楽しんでいただけると思いますよ。
※現在『パンヤ』はタレント・プリティ長嶋氏を起用し、「Season3」の正式リリースまでの秒読みを、野球のM(マジック)に準えて、プロモーション展開している。
※「Season3」の詳細は、
[インタビュー]チャットルームでアドベンチャー要素も加わった『パンヤ』で!
■「熱い」ユーザーに支えられた『君主』
--『君主』についてはいかがでしょう?
植田氏:
「政治経済」をテーマにしたMMORPGということで、派手さはありませんがこちらも順調に推移しています。『君主』はどちらかと言えば「噛めば噛むほど味の出るゲーム」なので、ユーザー数の伸びは比較的ゆるやかなんです。その代わり、愛情を持って遊んでくださっている「熱い」ユーザーさんがとにかく多い。ユーザー間のコミュニケーションは『パンヤ』以上に活発ですよ。
---やはり『パンヤ』とはユーザーの性質が違う?
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| プレイヤー同士でゲームの世界を形成していくタイプのMMORPG『君主』 |
植田氏:
先日も「君主オフラインミーティング」というイベントを実施したんですが、それはもう、こちらが圧倒されるほどの「熱い」意見をいただくことができました。そもそも『君主』はユーザー自身がゲームを作り、世界を管理していくゲームですから、皆さん「自分たちのゲーム」という意識がすごく強い。だから少しでもこちらにミスや落ち度があると、「なにやってるの!」と、ものすごく怒られるんですよ(笑)。
---ゲームポットとしては初のMMORPGでしたが、やはり『パンヤ』とは違った苦労などもありましたか?
植田氏:
一番難しいのは、アップデート時のバランス調整ですね。『パンヤ』の場合は衣装やクラブといった部分的な変更や追加が多かったのですが、MMORPGではちょっとした変更が全体のバランスに影響しますから。
---今後のアップデート予定については?
植田氏:
現在、大幅リニューアルに向けて、社内で「K2」と呼んでいるプロジェクトを進めています。まだ具体的なスケジュールやアップデート内容などについては明かせないのですが、今年中……くらいを目処にリリースできればと。
---『パンヤ』に続いて、『君主』も間もなく大幅アップデート、ということですね。
植田氏:
あと、「K2」実装時に間に合うかは未定ですが、現在行われている「国家間戦争」をさらに拡張したものとして、「サーバー間戦争」というのを追加する構想があります。すでにサーバー間での「貿易」は実現していますが、この技術を応用して、今度は「戦争」ができるようにしたい。これが実装されれば、国境を越えて、日本サーバー対韓国サーバーによる戦争が楽しめるようになりますよ。
---これは、イベントなどの一時的なものではなく?
植田氏:
はい、常時行われるような形にしたいと考えています。これは来年の頭くらいに実装できれば、という感じですね。
■いよいよ秒読み段階へと入った『CABAL ONLINE』
---先日オープンβテストが開始された『CABAL ONLINE』についてはいかがでしょう?
植田氏:
先ほどお話したとおり、オープンβテスト開始から4日間で10万人を達成するなど、ゲームポット史上最高のスタートとなりました。驚いたのは、『パンヤ』や『君主』からの「移動」がほとんどなかった点ですね。そもそもジャンルが違うと言えばそれまでかもしれないんですが、『CABAL ONLINE』のスタート後も、『パンヤ』『君主』への接続数はまったく落ちませんでした。
---ゲームポット内での食い合いは起こっていないわけですね。
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| オーペンβサービス中にもかかわらず、数々のゲームイベントを実施している『CABAL ONLINE』。正式サービスは間近に迫る |
植田氏:
今のところは、タイトルを増やすごとに全体の会員数も順調に伸びてくれています。11月には『CABAL ONLINE』も正式にサービスインする予定となっていますので、現在はそれに向けて準備を進めているところです。すでにユーザーさんから、バグ報告などが数多く上がってきていますので、このチェックが終わり次第、正式サービス開始という形になると思います。
---正式サービス開始に伴い、アップデートなども行われますか?
植田氏:
もちろんです。現在は最大レベルを75に制限していますが、これをさらに引き上げるほか、アイテムモールの追加など様々なアップデート項目を予定しています。もともと韓国では月額課金制で運営されていたタイトルなんですが、日本や北米への展開に伴い、すべてアイテム課金制で統一してもらったんですよ。その分、他のMMORPGに比べ、よりスムーズにアップデートは行っていけるはずです。
■より少人数でも楽しめるように『ファンタジーアース ゼロ』
---『パンヤ』のアップデートに、『CABAL ONLINE』の正式サービス開始と、11月はすごいことになりそうですね。
植田氏:
まさに社員は今、ヒーヒー言いながら各作業にあたっているところです(笑)。さらに11月頭には『ファンタジーアース ゼロ』のサービス開始も重なりますから、もう大変なんですよ。
---『ファンタジーアース ゼロ』は、スクウェア・エニックスからの運営移管という形になりましたが、運営移管に伴う変更点などはありますか?
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現在クローズβサービス中の『ファンタジーアース ゼロ』。料金体制だけでなく、ゲームシステムにも手を入れていくとのこと |
植田氏:
基本的なゲーム内容は引き継ぎつつも、運営の部分に関しては完全にゲームポットに任せていただいた形ですね。主な変更点としては、まず課金形態が月額課金制からアイテム課金制へと変わります。それから、今までは50人対50人の「国家間戦争」しかできなかったんですが、今後はより少人数で遊べるようにしたり、所属国に関係なく戦える「闘技場」を用意したりと、遊び方のバリエーションをさらに増やしていく予定です。また今まではどうしても戦争がメインになりがちで、コミュニティ要素が薄かったので、どこかにユーザーがわいわい交流できる場を作っていきたいですね。たとえばどの国のユーザーも参加できる「中立都市」を新しく立ち上げてみるとか。
---となると、単に課金形態が変わるだけでなく、ゲームシステムについてもあちこち変わってきそうですね。
植田氏:
もちろん、一気にドーンというわけにはいきませんが、改善できる部分についてはどんどん変えていくつもりですので、ぜひご期待ください。運営スタイルについても、GM主催のイベントを積極的に行うなど、よりユーザーに近い、ゲームポットらしいものに変えていきたいと思います。
---ちなみに『ファンタジーアース ゼロ』というタイトルの由来は?
植田氏:
「再生」という表現が適切かわかりませんが、とにかく「もう一度ゼロからスタートする」という意気込みを込めて、『ファンタジーアース ゼロ』としました。もちろん、他にも細かな由来はいろいろあるんですが(笑)
---そもそも今回の運営移管については、どういう経緯で?
植田氏:
最初はスクウェア・エニックスさんの方から、ほとんど「相談」レベルで持ち上がった話だったんですが、その後何度か話し合いを重ねるなかで、ゲームポットの運営スタイルに共感いただき、それならば――といった形でまとまった感じですね。オンラインゲームってやっぱり、ものすごく手がかかるものですし、細かいところまで常に目を配っていかないといけない。その点、うちは小回りが利きますし、いい形で生かしていけるのではないかなと。
---ここまでの4タイトルに比べ、今後さらに『LaTale』『モンスターファームオンライン』『オンラインカート ステア』と、続々リリース予定となっていますが……。
植田氏:
今年と来年はゲームポットにとっては「種まき」の時期ですね。ここでまいておいた種が、来年末から再来年にかけて花開いてくれればいいなと。それから実はもう1本、まだ発表していないタイトルがあるんですよ。
---まだほかにも隠し玉があるんですか!?
『パンヤ』の「Season3」実装に、「K2」と呼ばれる『君主』の次期アップデート。さらに『CABAL ONLINE』『ファンタジーアース ゼロ』も間もなく正式サービス開始予定――と、まさに怒濤の勢いを見せる11月、12月のゲームポット。植田社長は「種まき」と表現していたが、もしもこれらがすべて順調に実を結んだならば、さらなるゲームポットの飛躍は間違いないだろう。
次回はさらに、今後のラインナップとして挙がっている『LaTale』『モンスターファームオンライン』『オンラインカート ステア』の詳細や、気になる「隠し玉」についてより詳しくお話をうかがっていく。また、ゲームポットならではの運営ポリシーや、植田社長が描く「ゲームポットの未来」など、今後の展望についてもお送りするのでお楽しみに。
<第3回へ続く>
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