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画面は『パンヤ』Season3のもの。Season3は2006年11月9日(木)からクローズβテストがスタートする |
ゲームポットと聞いて、今なお多くの人が思い浮かべるのは、やはり『スカッとゴルフ パンヤ(以下、パンヤ)』だろう。しかし最近になって「ゲームポット=パンヤ」のイメージに少しずつ変化が起こってきている。
現在ゲームポットが正式にサービスを行っているのは、おなじみ『スカッとゴルフ パンヤ』とMMORPG『君主』の2タイトル。しかし11月には、現在オープンβテスト中の『CABAL ONLINE』、さらにスクウェア・エニックスからサービスを引き継ぐ形となった『ファンタジーアース ゼロ』がこれに加わることになる。また『パンヤ』についても、近日次期パージョン「Season3」への大規模アップデートが行われることも明らかとなっており、まさに「破竹の11月」と言っていい勢いだ。
ここにきて、にわかに動きが活発となってきたゲームポット。その目指すところは一体どこなのか? ゲームポット代表取締役社長・植田修平氏にお話をうかがった。
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■好調なスタートをきった『CABAL ONLINE』
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オープンβテスト4日目で会員10万人を突破したMMORPG『CABAL ONLINE』。戦闘におけるアクション性が高い評価を得ている |
---まずは『CABAL ONLINE』10万人突破、おめでとうございます。
植田氏:
ありがとうございます。おかげさまで、オープンβテスト開始から4日目で、早くも累計登録ユーザー数10万人を達成することができました。これは今まで弊社で運営してきたタイトルの中でも最速ですね。
---ユーザーの反応はいかがですか?
植田氏:
こちらが思っていた以上に「良かった」という意見が多く、手応えは感じています。ただ、初日にシステム側のトラブルが発生してしまい、ユーザーの皆様にはご迷惑をおかけしました。
--とは言え、補填イベントの実施なども含め、対応は早かったですね。
植田氏:
スタッフ一同、徹夜で対応し、なんとか早い段階で復旧することができました。その後のイベントについては、完全な「補填」という意味合いではないのですが、少なくとも「プレイできなかった時間」の分、ユーザー様にはゲームをより楽しんでいただかなければと思い、実施させていただきました。
--先ほど「最速」とおっしゃいましたが、『パンヤ』の時よりも10万人達成は速かった?
植田氏:
実は『パンヤ』は、スタートはそれほどでもなかったんです。たしか10万人行くまでに2~3ヵ月はかかっていましたね。もちろんゲームのジャンルも違いますし、一概には比べられないと思いますが。
--それだけゲームポットの認知度が上がったということもあるかもしれませんね。
■オンラインゲーム市場は「群雄割拠」の時代に突入
--現在のオンラインゲーム市場について、植田社長はどのように捉えていますか?
植田氏:
まさに群雄割拠ですね。毎週のように新しいゲームがリリースされ、毎週のように新しい会社が立ち上げられている。市場全体としては非常に盛り上がっていると感じます。ただ、経営者として冷静に考えると、「10割バッターにはなれない」ということも同時に痛感しています。
何百というタイトルがリリースされていく中で、本当にヒットするタイトルはやっぱりほんの一握りなんですよ。もちろん、市場全体の規模は間違いなく広がっている。ただ、市場の伸び幅を、現在はタイトル数の伸び幅が追い越してしまっている。今後は運営やサービスの「質」がより問われていくことになるはずです。
---運営する側にとっては、難しい時代と言えますね。
植田氏:
そうです。それにオンラインゲームって、やっぱり「サービス業」なんですよ。サービスというのは、たとえば最初でコケたらそれで終わりというわけには行かない。たとえヒットに至らなかったタイトルでも、そのゲームを愛してくれるユーザーがいるかぎり、運営側にはサービスを続けていく責任がある。会社を経営する立場からすると悩ましいところですが、そこで切ってしまうか、それともサービスを続けるのか――。こうしたところで各企業の運営ポリシーが問われていくのだと思います。
---コンシューマーゲームのように「売っておしまい」というわけにはいかないと。
植田氏:
ただ、逆に面白い時代になったとも感じています。ものすごく大変ですけど(笑)。たとえば雑誌やWebに広告を載せようとしても、今その「枠」は空いていないんです。少し前なら、まずそんなことはなかった。それだけ市場が活気に溢れているという証拠でしょうね。
---市場が広がっている背景として、やはりオンラインゲームユーザーの層も昔に比べて広がっているのでしょうか。
植田氏:
詳しく調査したわけではありませんが、人々の生活スタイルの中にネットが浸透してきたことが、オンラインゲームにとってもプラスになっているのかなと。どちらかと言えばオンラインゲームは、ゲームよりもネットに近い性質を持っています。パソコンに向かい、ネットサーフィンをしたり、ブログを書いたりするのが一般的になってきたのと同じように、オンラインゲームもまた一般的な選択肢になってきたのだと思います。
---と言うことは、いわゆる「ゲームユーザー」とは違った層にも広がりつつある?
植田氏:
もちろん土台となっているのは、コンシューマーゲームもオンラインゲームも遊ぶ「ゲームユーザー」ですが、今後はより幅広い層へと普及していくのは間違いないでしょう。以前、ゴルフ情報サイトの「ゴルフダイジェスト・オンライン」と提携して『パンヤ』の大会を実施したんですが、思いのほか「40代以上」の参加者が多く、驚かされたことがありました。まだまだユーザー層の「伸びしろ」は充分にあると思いますよ。
逆にまだ開拓できていないと感じるのは、高校生以下の「下の層」なんです。そのあたりも今後、パソコンがより一般的になっていくにつれ、遅かれ早かれ獲得していけるのではないかと予想しています。
■実は難しい、アイテム課金制
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次なる大規模アップデート「Season3」が控えながらも、毎週のように何らかの新サービスを実装している『パンヤ』 |
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オンラインゲーム業界でアイテム課金制度を引っ張ってきた植田氏に、「別のプランがもう既にあるのですか?」との質問に「それはまだこれからです」と笑顔で答える。しかし、もう次の策は練っているようにも思われる |
---最近では多くのオンラインゲームが「アイテム課金制」を採用しています。ゲームポットと言えば、アイテム課金制をいち早く採用した「先駆者」というイメージがありますが、こうした状況についてはどのように見ていますか?
植田氏:
他社さんの課金方法についてあれこれ言うのは避けますが、ゲームポットとして率直な感想を言うなら、いち早くトレンドに乗っかれて良かったなと(笑)。ただ、すでに多くの運営会社さんが実感しているとは思うのですが、アイテム課金制というのは、実は非常にしんどい課金方法でもあるんです。
---しんどい、ですか。
植田氏:
月額課金制との大きな違いは、「売り上げ」を絶えず作り続けなければならないという点。それでいて、ちゃんと「ユーザーのためになるアイテム課金」でなければならない。この一見矛盾するふたつを両立させるのが非常に難しいんです。単に売り上げを作るだけなら、有料アイテムを買わないと圧倒的に不利なバランスに設定すればいい。でも、それでは誠実な運営とは言えないですよね。「プレイ料金無料」をうたうからには、無料でも最低限きちんとゲームが遊べるバランスにしないと、ユーザーを裏切る形になってしまう。
---確かに、長期にわたりアイテムを販売していかなければならない点で、月額課金制よりも苦労は多そうですね。
植田氏:
お金を払ってくれるユーザーにも、無料のユーザーにも等しく満足していただくのは本当に大変です。しかもそのバランスを長期間、ずっと維持していかなければならない。常にユーザーの声やゲームバランスに目を向け、新しいアイテムを出し続けていかないとダメですね。
---『パンヤ』の場合、すでに丸2年間、アイテム課金制で運用されているわけですが、手ごたえとしてはいかがですか?
植田氏:
おかげさまで、会員数の伸びと比例する形で、アイテムの売り上げも順調に伸びてきています。ただ、『パンヤ』の方針として「毎週アップデート」を掲げてきましたし、運営面での苦労は多いですね。開発会社の理解と協力も必要になります。
---「毎週アップデート」というのは、本当に凄いと思います。
植田氏:
「ユーザーに期待感を持たせる運営」というのが、ゲームポットの基本的な運営コンセプトなんです。来週は何があるんだろう、という期待感があるから、ユーザーもゲームを続けてくれる。現在の『パンヤ』のユーザーって、ほとんどゲームをやり尽くしてしまっている人だと思うんです。じゃあ、どうやったら彼らに次のモチベーションを与えられるか。常にそれを提案し続けていかないと、やっぱりゲームってすぐに飽きられてしまうと思うんです。
---今後、パッケージ販売や月額課金制に続く、新しいビジネスモデルとして定着していくと思いますか?
植田氏:
すでに定着していると言ってしまってもいいかもしれませんが、ただアイテム課金制が万能かと言われれば、そうではないと思います。何でもかんでもアイテム課金制にしてしまうと、
ゲームによってはユーザーに無理を強いることになりますし、また運営側にとっても決して楽な課金方法ではないというのは先ほど申し上げたとおりです。ただ、ここまでアイテム課金制が増えてしまったので、ゲームポットとしてはそろそろ違う課金方式を考えたいなという気持ちもあったり……。
---ひょっとして、もう具体的なプランが!?
植田氏:
いや、構想らしきものはありますが、そこはまだこれからです(笑)。この業界、とにかく新しいことをやっていかないとつまらないじゃないですか。
---それでは次に、現在サービス中の各タイトルの「現状」と、今後のリリース予定についておうかがいします。
すでに多くのタイトルが採用していることからもわかるとおり、「アイテム課金制」は、「月額課金制」に代わる新たなオンラインゲームの収益モデルとして定着しつつある。しかし『パンヤ』を2年以上運営してきた植田社長の話を聞くと、それが必ずしも万能な「夢の収益モデル」ではないことがわかる。単にアイテム課金制をいち早く採用したというだけでなく、開発会社と連携した「毎週アップデート」や頻繁なイベントの実施など、ゲームポット側の地道な努力なくして『パンヤ』の成功はあり得なかった。植田氏は「ユーザーに期待感を持たせる運営」と表現したが、こうした細やかな運営スタンスこそが、ゲームポットの持ち味と言っていいだろう。
さて、今回は「植田社長がどのようにオンラインゲーム市場を捉えているか」を中心にお送りしたが、第2回ではいよいよ、11月以降予定されているアップデートや、新規タイトルの話に踏み込んでいきたい。
<第2回に続く> |
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