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Xbox 360版『FF XI』をこの目で見た!田中弘道氏インタビュー
2005/06/03
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[『ファイナルファンタジー XI』公式サイト]
 E3開催前々日、2005年5月16日(米国時間)、マイクロソフトのプレスカンファレンスにおいて、スクウェア・エニックスがXbox 360に参加を表明。MMORPG『ファイナルファンタジー XI』がリリースされることが発表された。我々報道陣にも伝えられていなかったビッグニュースに会場がヒートアップ。会場に現れたスクウェア・エニックスの代表取締役社長・和田洋一氏が大きな拍手を持って迎え入れられたのが印象的だった。
 
 我々はスクウェア・エニックス宣伝部を通じて、『ファイナルファンタジー XI 』プロデューサーの田中弘道氏(以下、田中氏 ※写真右)とコミュニティー&サービス部 グローバル オンライン プロデューサーのセージ・サンディ氏(以下、サンディ氏 ※写真左)に接触。
 
 ミーティングルームに通されると、室内にはハイビジョンモニターが用意され、Xbox 360の『ファイナルファンタジー XI』の映像が映し出されており、実機でのプレイを見ながらのインタビューと相成った。
 
 Xbox 360の『ファイナルファンタジー XI』だけでなく、今後のPlayOnlineの理想とする姿をお聞きすることが出来た。既存プレイヤーだけでなく、まだプレイしたことのないMMORPGファンも是非ご一読いただきたい。
■Xbox360版『FFXI XI』はすでに動いている

田中氏 :これが既に実機上で動いているXbox 360の『ファイナルファンタジー XI』です。まだちょっと最適化などの調整がすべて済んでいないので、一部動きがスムーズではないのですが、実際にここロサンジェルスから東京のワールドサーバーにログインして動いています。
表示解像度は1280×720。次世代機特有の特殊な技術等は基本的に使っていません。これら技術を使えば本当の意味で次世代の映像になりますが、どのプラットフォームからでも同じコンテンツにアクセスするという『ファイナルファンタジー XI』(以下、『FF XI』)のコンセプトのもと、他機種の拡張などの開発作業に影響が出ないように、今回は対象範囲が広がると言うスタンスで共通のリソースを使う前提で開発を進めています。

サンディ氏:メニューウィンドウを見ると違いが分かりますね。ハイビジョンの高解像度、大画面だと、モニターから得られる情報量もすごく多くなりますね。

---- :普通のTVモニターより、多くの情報量を得られるハイビジョン映像でプレイできるのは非常にプレイヤーにとって、うれしいことですね。

田中氏 :まだなかなか家にハイビジョンテレビが普通にある人は多くはないと思いますけれどね。
ただプレイステーション 3もXbox 360もハイビジョンを前提に設計されています。すでに始まっている地上波デジタルの放送などの影響で、このハイビジョンモニターも今年の末から来年の春にかけて、一気に普及する可能性がありますよね。やはりこのサイズだと、だいぶプレイ感も大きく変わりますね。

---- :映像に触れるだけでワクワクしてきますね。でもなかなかモニターって壊れないから、購入する機会が得られないんですよね。

サンディ氏:これをきっかけに(笑
オンラインゲームって割と自分の部屋で、暗くしてやっているというイメージが個人的にはあるんですけれども。とにかくハイビジョンモニターに映し出される『FF XI』を見るとお茶の間っていうか、リビングでやりたくなりますよね。


■新しいMMORPGをイメージ映像で表現

(※1)4月の大きなアップデート
2005年4月21日に実施。
約2ヶ月半振りのアップデート。高Lvキャラクタ(Lv51~)のレベルアップに必要な経験値の軽減された他、プロマシアストーリーの拡張、NM(ノートリアルモンスター)やマジックアイテム等の追加等、大規模なアップデートが行われた

---- :ちょうど5月16日で3周年ですね

田中氏 :4月(※1)にも大きなアップデートを行いました。今回は3年目で初めて経験値テーブルも緩和したので、中~高レベル帯でのレベルが上がりやすくなりました。

---- :その3周年の記念すべき日にXbox 360版『FF XI』の発表。

サンディ氏:カンファレンスやE3での反応を見る限り、非常に喜んで下さっている印象を受けました。恐らくですが、Xbox 360によってPCとの性能差が縮まることが多少なりとも意識されているのではないでしょうか。

---- :Xbox 360リリース以降、多数の新規ユーザーの参加が想定されますが、今後も大きなバランス変更は考えていく予定は?

田中氏 :開発チームでは各担当者毎に、その時々で常時コミュニティー全体、あるいはプレイヤー動向の観測などの調査を通じて、バランス調整を行ってきています。毎年“ヴァナ・ディール国勢調査”(※2)という形でも発表させて頂いていますが、このような調査を常時行っており、そのデータをもとに、その時々で一番どこのユーザー層にてこ入れしていくかと言うことを議論しています。新規ユーザー数は、Windows版の発売時や、北米でのサービス開始時など、節目節目で一気に伸びており、それ以外の時期は基本的に水平状態です。だから今回Xbox 360という新しいプラットフォームでリリースすることは、今まで何らかの理由で入れなかった人たちが新しいユーザーとして入ってくれる可能性があり、特に欧州地域では今までWindows版のみでしたから、家庭用機では初のリリースとなりますので、僕らも期待しています。

(※2)ヴァナ・ディール国勢調査
2005年5月9日に発行。
スクウェア・エニックスが、『FF XI』の世界ヴァナ・ディールのコミュニティを分析し、公式サイトで紹介している。
紹介内容は、プレイヤーLv、合成スキル、フェイスタイプ、種族別人気ジョブランキングなど。今のヴァナ・ディールを知ることができる

サンディ氏:私はプレイステーション2から始めて、Windowsでプレイするようになったのですけれども。PCはそのままにしておいて、それこそリビングでXbox 360、自分の部屋ではPS2という使い方もあると思うんですよね。
結局使っているのは同じコンテンツという考え方なので、同じ人が来ることも考えられるでしょう。しかし当然のことながらXboxというブランドを好きな人もいますから、Xbox 360からも増える。結果的にユーザー層は広がっていくと考えています。

---- :PS3に向けての構想はすでにあるのですか

田中氏 :これまでのソニー・コンピュータエンタテインメントさんのメディア等での話をお聞きしていると、PS3にはハードディスクが付かないようなことをおっしゃっていたので、じゃ『FF XI』は無理なのかなとあきらめていました。『FF XI』のようなサーバー型のMMORPGは、全てのデータパケットをデータセンターのサーバー経由で通信する必要があるために、全体の通信量を考えると、クライアント側にどうしてもハードディスク等の書き換え可能な大容量メディアを必須とするコンテンツですので。でもソニー・コンピュータエンタテインメントさんのカンファレンスで発表された取り外し可能な2.5inchのHDDがあるのであれば、物理的には可能性はありますし、僕らもまだ詳しい情報を聞いていないので、日本に帰ってからどのぐらいの容量があるのか、どういうコンセプトなのかお聞きして、検討を始めるというところです。

---- :新機種の登場により、オンラインゲームの作り手としては、常に新しくて良いものを作りたいという思いもあると思うのですが、現状のPS2などのユーザーもサポートして行かなくてはならないわけですよね?

田中氏 :『FFXI』は世界初の、PCと家庭用機両方で遊べるクロスプラットフォームのMMORPGだったわけですが、PCってシームレスでどんどん進化していきますけど、家庭用機は5年前後というある程度決まった期間で大きく次世代機に交代してしまう。『FF XI』が家庭用機専用ゲームであれば、この瞬間旧世代のコンテンツになってしまうわけです。しかし『FF XI』はオンラインゲームだから、元々ゲーム本体は機種に依存しないサーバー側にあるために、クライアント側の表示部分をある程度PCの連続的な進化に常に合わせていれば、比較的少ない労力でスムーズに次世代機に移植してその後も進化し続けるということは可能なわけです。『FF XI』を遊んでくれるユーザーさんがいる限り、今後も可能な限り開発を続けていきますが、それとは並行して、新しい技術も研究していかなければなりません。この先1年後、あるいは2年後、もっと先かも知れませんけれども、全ての家庭用機の世代交代が終わったとき、既存のゲーム全体が何かしらの転換期を迎えることは確かです。その時にどういう形で挑むハードなのか、今から作り始めておかなくてならない。そういう意味で、Xbox 360のカンファレンスの最後に、『FF XI』ではない近未来の新しいMMORPGを想定したコンセプト映像を流したんです。次の世代のMMORPGとして、どういう表現が可能になるのか?という技術実験プロジェクトの映像なのです。今後このプロジェクトが『FF XI』の次に来るものになるのか、『FF XI』と並存するものになるのか、それとも『FF XI』をも内包するものになるのか。いろんなパターンが考えられると思うんですが、今『FFXI』の運営や拡張を行いながら、並行してスタッフ達が作っているところです。


■拡張版とは常に作り続けていくモノ

---- :現状サービスをしているプレイステーション2の『ファイナルファンタジーXI』の次なる姿を見ることは出来るのでしょうか?

(※3)拡張ディスク
・『ファイナルファンタジー XI ジラートの幻影 拡張データディスク』
2003年4月17日発売 
「リ・テロア地方」「クゾッツ地方」といった多数の新エリア、召喚士や竜騎士等『ファイナルファンタジー』ならではの新エキストラジョブ、上級アイテム、ランク6以降のミッションや新たなクエスト等が追加された
・『ファイナルファンタジー XI プロマシアの呪縛 拡張データディスク』
2004年9月16日発売
本作の世界を一層深く知ることが出来る新たなNPCや40以上の新エリア、敵モンスターが追加され、未知なる大地での新しい冒険が楽しめる

田中氏 :PS2の『FF XI』に関しては、PS2単体では元々動かなく、メモリーなどの足りない部分をHDDで補っている現状です。一般的に全てのゲームにはCPU、GPU、メモリーなど個別の限界点があって、絵的に突出していてもCPUをしっかり使っていないとか、どっかしらのボトルネックにぶつかます。だから全体のハードウェアパワーをいかに効率よく引き出すかのバランスが大事になってきます。一方PCに関して言えば、CPUを始め、各性能がユーザーさんの環境によって異なっているので、いろんな形でスケーラブルにカスタマイズできるようにすることが必要です。このような悩みはXbox 360になっても(PS2と)同じような問題が出てくると思います。特に次世代機と呼ばれるものって、お茶の間のテレビに繋げる代わりに誰もがハイビジョンテレビを持っている時代を想定していますよね。次世代機のローンチ当初の大半のユーザーは、お茶の間のいまある普通のテレビに繋げると思うのですが、だからそこに合わせて、どういうものに仕上げるのか。どのソフトメーカーも、このような問題を抱えつつ、次世代機に向けたハイテクの映像を作っていると思います。

---- :今後の拡張ディスク(※3)のリリースは?

田中氏 :運営を続けている限り、拡張版とは常に作り続けていくモノだと考えていたので、そういう意味では『プロマシアの呪縛』の完成直後から、次の開発はスタートしているんですけれども、それがいつ、どのようなものになるかという件についてはもう少し時間を頂けないかと。
ただ『FF XI』の場合、拡張版の存在意義は、オンラインでアップデートできないぐらいの膨大な量のデータが必要とされるときです。実はそのデータとはマップが追加されるときです。それ以外には、本来アップデートできることはオンラインでやってしまおうという形式を採っています。ですから少なくとも新しいマップというのは次の拡張版が出るときには必ず入っていることにはなりますよね。それ以外の要素についてはまたいずれ。(笑

■PlayOnlineで本来やりたかったことが見えてきた

(※4)ジョブチェンジ/サポートジョブ
『ファイナルファンタジー XI』では、プレイヤーのメインジョブレベルが18に達し、とあるクエストのクリアを条件に、サポートジョブをつけることができる。サポートジョブは、より攻撃を高める、回復魔法を覚えるといったメインジョブの補助的役割を担う。その際サポートジョブのレベルは1からのスタートになるため、メインジョブのレベルを維持したまま出発点から再度冒険を繰り返すことになる。この他、エキストラジョブ等へのジョブチェンジ時も同じ。『ファイナルファンタジーXI』は、始めてヴァナ・ディールに降り立つ初心者プレイヤーと経験者が、自然にコミュニケーションを図ることができるよう設計されているのだ

---- :新規ユーザーを獲得するのが難しい。また獲得できたとしても、レベル格差がつき冒険当初に出会いがない。こんな問題をどのメーカーも抱えているようですが?

田中氏 :前述したように、『FFXI』に新規ユーザーが増えるのは新しい対象ハードまたは新しい地域でのサービスを開始したときですので、Xbox 360版などの登場はいいチャンスだと考えています。
 また他メーカが悩む出会いの問題については、『FFXI』ではジョブチェンジやサポートジョブ(※4)を習得するために、どんな高レベルプレイヤーも必ず低レベルを何度も体験したり、レベル制限エリアなどの新たな要素も加わって新しいユーザーと上手くコミュニケーションが図れるように設計しているために、ゲーム内でのユーザー同士の交流が非常に活発ですね。
 最近、『フロントミッションオンライン』のサービスがスタートしたばかりですが、今後『ファンタジー・アース』等、PlayOnlineの他のコンテンツ間でのユーザーコミュニティーを通した交わり合いが、PlayOnlineの本来のコンセプトです。『フロントミッションオンライン』をやっているユーザーに、『FF XI』をプレイしている友達がいれば「ちょっとこっち来て一緒にやろうよ」と。やっとPlayOnlineで本来やりたかったことが今後見えてくるんじゃないでしょうかね。

---- :最後にファンの皆さんや、またはまだXIをプレイしていないゲームファンに向けてメッセージをお願いします

田中氏 :『FF XI』はやっと3年経ちましたけど、ハードを超えてまだまだ新しい要素はどんどん生まれてくるでしょうし、これからも続くゲームですので、開発チーム一同、今後もユーザーの皆様と一緒に世界を作っていきたいと思います。

サンディ氏:プラットフォームが増えるのはありがたいことですが、その分運営面では大変なことも待っていますので私達も心してかかります。Windows版やプレイステーション2版に加え、Xbox 360の方もぜひ安心して来て下さい。

---- :ありがとうございました。


 

RPG 
FINAL FANTASY XI
品番 SLPS-25200    
メーカー スクウェア・エニックス 定価 8190 (税込)
ジャンル MNORPG(大規模多人数型 RPG) 発売日 2002.05.16
備考


「ワールドサーバー」を仮想空間として、数多くのプレイヤーが同時参加でき、プレイヤーは『FINAL FANTASY XI』の世界「ヴァナ・ディール」の中で、ひとりひとりが主人公となって現実世界と同様に多くの人々を出会い、共に冒険を楽しむことが出来る。また、種族・顔・装備・仕事など無限の組み合わせで作るオリジナルキャラクタや、モンスターとのバトル、広大なマップ等、未体験の興奮が待っている!※本作をプレイするためには、インターネットへの接続環境と、PlayStation BB Unitが必要。



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