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Wiiがゲームを変える!?コナミ新作『Elebits(仮)』

2006/06/21

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[コナミ]

 ハードそのものの話題のみで、肝心のソフトの話が不透明だった次世代ハード。ようやくその片鱗が見えてきた。今回、ジーパラ編集部はコナミのWii用新作ソフト『Elebits(仮)』を体験できる機会に恵まれた。開発陣が「Wiiの新しいゲーム感覚を最大限に生かした」と言いきる自信作、『Elebits(仮)』。実際、今までにない概念のコントローラを前提にした、まったく新しいその操作感に驚くしかなかった。ファミリーコンピュータの時代から変わることのなかった“コントローラの常識”を打ち破ったWiiと『Elebits(仮)』。もしかしたら、この感覚は触った者しかわからないのかもしれない。だが、『Elebits(仮)』プロデューサーの向峠慎吾氏のお話も交えて、できるだけ詳しく解説していこう。

Wiiだからできた!まったく新しいゲーム

コナミデジタルエンタテインメント
ゲームソフトカンパニー
制作局 プロデューサー
向峠 慎吾 氏

  「画面だけを見てもわからないかもしれません」。プロデューサーである向峠氏にゲームの特徴をお聞きしたときに出てきた言葉が印象的だ。『Elebits(仮)』は一見するとFPS(First Person Shooting)などの画面構成に近い。右手に持ったセンサー付きのコントローラで画面をポイント指定し、その場所にいるエレビッツたちをトリガーで撃ち、キャプチャーしていくのが基本的なルールだ。さらに、このデバイス(キャプチャー銃とのこと)はモノを持ち上げるという機能もあり、トリガーを引くことで、画面内に存在するあらゆるものをつかんで持ち上げ、動かすことが可能なのだ。青いプラズマのラインの先で持ち上げた様々な物体。右手のコントローラを実際に上下左右手前奥と、好きな方向へ動かせば、画面内の物体も同じように移動する。もちろん、コントローラを手前から奥へ動かしながらトリガーを放すことで、持ち上げたモノが画面奥へ向かって飛んでいくなど、納得のいく動きをする。

向峠氏: どんなゲームかというのを簡単に説明するならば、Wiiのコントローラを最大限に生かし、それを使って画面の中にあるものを実際に触って動かして……という感覚が得られるヴァーチャルリアリティー的な要素を持った作品です。単純に触って動かすだけではなくて、画面内の戸棚を実際にコントローラを引っ張ることで開く、水道の蛇口はコントローラでつかんでひねって開けます。ドアノブも、つかんでひねって、コントローラを画面奥方向に押すという動作で開けられます。現実世界にあるような動きがそのままゲームの中に再現されているんですよ。ですから、「ジャンルは何?」って聞かれると困ってしまうんですよね(笑)。ある意味FPSっぽいところもあるし、一般に言われるシューティングゲームっぽいところもあるし……。既存のジャンルに当てはめるのは難しいですね。今までにない新しいタイプだと思っています。

 こうして構築された3Dワールド内をちょこまかと逃げまわるElebitsたち。彼らを捕まえることが目的だ。しかし、実際にプレイしてみると、モノをつかんで動かす(というより散らかす)といったことが予想以上に気持ちよく、Elebitsそっちのけで部屋の中をいじりまわしてしまいそうになる。普段、「きちんと片付けなさい」と言われる部屋を思い切り散らかせる……そんな感覚だ。画面内へ向かってマジックハンドのようなものを突っ込んで、モノを持ち上げるその操作感は、画像で見るよりもはるかにリアル。画像や映像がいくら美しくなったところでリアルの追求にはならないと言われるが、『Elebits(仮)』はまさにその体現者と言えるだろう。

向峠氏:コントローラをどうやって使うべきかということに非常に悩んだんです。任天堂さんにサンプルを見せてもらってからそのコントローラの動きをどのようにゲームに結び付けるか。とにかくそこに悩みました。試行錯誤していくうちに、画面の中のものを触って動かす、そういうところを突き詰めていくのが大変だったし、そして面白かったですね。このコントローラは、規格自体が新しいので、手の動きと画面の動きを調整したりするのに非常に時間がかかります。どの程度ひねったら画面内を反応させるかといったことは手探りでやってみるしかないですから。また、『Elebits(仮)』には物理シミュレーションを採用していますので、その点もちょっと大変でした。物理シミュレーションに関しては、難しいかなと思った時期もありましたが、しっかり作り込んでいけば応えてくれるハードなんだとわかりましたよ。コントローラにしろ物理シミュレーションにせよ、なんとかメドが立ったので、ゲーム性というものは現時点で確立できたかなと思います。


  左手に持ったアナログコントローラでプレイヤーの移動と視点の操作を、右手に持ったコントローラで照準とキャプチャー、持ち上げたモノの操作などを行う。左右の手は完全に独立して動かせるため、まさに直感で操作が可能。任天堂の新ハードでどんなゲームが動くのか。『Elebits(仮)』は、先駆者でありながら、新しい可能性を十二分に引き出す作品になりそうだ。


可愛いエネルギー生命体・Elebitsを捕獲せよ!
 Elebitsたちがいる世界では、彼らがエネルギーそのもの。たとえば部屋の中の照明や電化製品などもすべてElebitsの力がエネルギー源となっている。そんなElebitsたちが突然言うことを聞かなくなり、街中が停電、沈黙してしまった。プレイヤーはElebitsたちをキャプチャー銃で捕まえて、街を元に戻さなくてはならない――。
  『Elebits(仮)』はそんな風にしてスタートする。プレイヤーはWiiのコントローラを、まさにゲーム内に登場するキャプチャー銃のように構えながら、まずはキッチンに隠れるElebitsたちを捕獲していくのだ。ステージクリアの方法は捕まえたElebitsに応じたワット数が規定以上になればOK。赤いElebitsは恥ずかしがり屋で、すぐに隠れてしまうがエネルギー数値が高いといった特徴もある。また、彼らは電化製品に隠れていることが多いので、それらのスイッチを入れて動かすことで一斉に飛び出してくるといったギミックもある。わらわらと飛び出してきて物陰に逃げこんでいくElebitsたちが非常にユーモラスで可愛らしい。ステージ中に隠されているアイテムを使うことでElebitsたちを一網打尽にできるなど、見た目以上にゲーム性が高いことも、夢中にさせる要因のひとつと言える。なお、先のステージではワット数を稼ぐ以外にも様々な条件が課せられるということだ。もちろん、ステージが進めば家を飛び出して街へと出ていくことになる。一方で、キャプチャー銃の性能はだんだん強化されて、持ち上げられるモノの重量も上がっていく。なんと家ごと持ち上げることも可能になるのだ。重いモノを持ち上げようとしたときはコントローラが振動し、その手応えをプレイヤーにさせる機能もある。また、持ち上げたモノはすべて物理シミュレーションされ、コントローラを放せば、その状況に応じた軌道で落下していく。この物理シミュレーションのおかげで、花瓶を投げる、戸棚を勢いよく開けるなどのアクションが納得のいく動きになっているのである。まだまだこれからいろいろな要素が追加されていく予定だというので、続報にも期待したい。


Wiiと『Elebits(仮)』に「とにかく一度触れてください!」

ジーパラ:現在の開発状況はどのくらいでしょうか?

向峠氏:そうですねぇ……パーセンテージで言うと30%程度だと思います。

ジーパラ:発売時期はWiiの本体発売と同時でしょうか?

向峠氏:合わせたい……とは思っていますが、ちょっとまだわかりませんね。できる限り頑張りたいと思います

ジーパラ:Wiiのコントローラに密接なゲームに感じられますが、企画自体はWiiに合わせたものだったんでしょうか。

向峠氏:実は任天堂さんでWiiのコントローラのサンプルを触らせてもらったときに、開発チームが衝撃を受けまして。今までにないような斬新なハードだと思ったんです。ならば、このハードに合わせた企画をイチから起ち上げましょうということで始まりました。逆にWiiとそのコントローラがなかったらこのゲームは誕生しませんでしたね。

ジーパラ:ひねる動作や、奥へ押す、手前に引くといった動作が驚きでした。

向峠氏手前・奥への動作は、一番悩んだことでもありました。しかし、逆にそういったものをどう使うか。それを考えるのは面白かったですね。

ジーパラ:(Wiiの)コントローラでできることというのは、この『Elebits(仮)』ではほぼ使っている感じでしょうか。

向峠氏んー、ま~だ隠れているんじゃないでしょうかね(笑)。

ジーパラ:むむ。それは『Elebits(仮)』の先のステージに隠れているという意味でしょうか?

向峠氏ああ、もちろん『Elebits(仮)』でも、まだどんな仕掛けが作れそうかというのを模索していくつもりではあります。でも、それ以上に(Wiiの)コントローラ自体にも僕らの知らない力がある気がします。スピーカーに関してもまだ未知数ですしね。

ジーパラ:ああ、たしかに、コントローラにスピーカーも内臓されていますよね。

向峠氏そのへんをどう開発していくかは、これからさらに考えていくところになると思います。もちろん、『Elebits(仮)』も、まだまだこれから膨らんでいくところです。あとは時間との勝負になると思います。

ジーパラ:今後、発売時期が決定したあとなどには、試遊会などを行ったりする計画はあるのでしょうか。

向峠氏ぜひやりたいですよね。実際ゲームに触ってもらって、この新鮮な感覚というのを味わってもらいたい。いろんな人に触ってもらいたい。そういう機会を作りたい……作りたいんですけどねぇ……。ちょっと今の段階では、どうなるかわかりません。

ジーパラ:新しすぎるものなので、プレイしてもらえないと100%伝わらないんじゃないかと思います。

向峠氏そうですね。画面だけを見ても想像できないかと思います。

ジーパラ:記事にするのに悩みます(笑)。遊んだ感覚というのが今までのゲームとは決定的に違いますからね。向峠さんは今後、Wiiでもう1作品作るとしたら、どんなタイトルを作ってみたいですか? いや、作っている最中にそんなこと聞くなと言われそうですが(笑)。

向峠氏ははは。うーん、それは秘密にさせてください。

ジーパラ:ところで、任天堂さんからは「この機能はぜひ使ってくれ」というような指示などはあったのでしょうか。

向峠氏いや、特になかったですね。「このコントローラではこんなことができますよ」ということは見せていただきましたが、「この機能はこうやって使用してください」的な指示は一切ありませんでした。むしろ「自由に使ってください」と。

ジーパラ:それはプレッシャーもあったのでは?

向峠氏プレッシャーというか……んー、悩みましたね(笑)。

ジーパラ:なるほど(笑)。では、最後にプレイヤーさんへのアピールがあればお願いします。

向峠氏「ゲームに触ってみてください」と一番言いたいですね。その触れる機会を作らないとどうしようもないと言われればそれまでですが……。

ジーパラ:たとえばWiiと『Elebits(仮)』が発売されたら、持っている友達の家に押しかけて触ってみてほしいとか(笑)。

向峠氏あ、そうですね。とにかく一度は触ってほしい。本当に新しい感覚のハードだと思いますし、『Elebits(仮)』はそれを最大限に活かしていると思います。新しい遊びを提案している作品と言えますので、ぜひ一度体験していただいてほしいと思います。

 

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