 |
 |
|
憧れのコックピットがそこにある。『機動戦士ガンダム 戦場の絆』レポート |
2007.01.18 |
|
|
近頃ゲームセンターをにぎわせている、巨大な丸いカプセル型筐体。今、ガンダムファンの間で、バンプレストの『機動戦士ガンダム 戦場の絆』が人気を集めている。「ガンダム」ゲームの常識を塗り替えた、『戦場の絆』のスゴさに迫ってみた。
バンプレストから発売された『機動戦士ガンダム 戦場の絆(以下、戦場の絆)』は、おなじみ「機動戦士ガンダム」を題材としたアクションゲーム。巨大なカプセルのような半球形ドームスクリーン筐体と、ネットワークを通じて最大8人対8人のチーム対戦ができるのが特徴で、現在、ガンダムファンを中心に圧倒的な人気を集めている作品だ。
近場に大きめのゲームセンターがあるユーザーなら、きっと『戦場の絆』を求めて並ぶファンたちの行列を目にしたことがあるはず。2プレイ500円と、プレイ料金は決して安くないにもかかわらず、一体何がそこまでプレイヤーを惹きつけるのか。開発現場にお邪魔して、実際に『戦場の絆』で遊ばせてもらってきた。 |
 |
| ■思わず体が動く! 圧倒的臨場感のコックピット視点 |
 |
| コクピットならぬ筐体に座る。入り口のカバーを閉めるとほぼ密閉空間となる。前と上下左右、すべてスクリーンだ |
外側からでは筐体内の様子が見えにくくなっているので、あのカプセル型筐体の中では一体どのような光景が繰り広げられているのか、気になっているユーザーも多いと思う。実は筆者も、本作のウリである「ドームスクリーン」というのがそもそもどういうものなのか、プレイ前にはよくわかっていなかった。
しかし、実際に遊んでみて驚いた。単に「大きな画面で遊べる」だけかと思っていたら、いやいやとんでもない! 画面のサイズもさることながら、半球状の巨大スクリーンがプレイヤーの視界をすっぽり覆うような構造になっているため、内部は「前方はもちろん、上下左右どこを向いてもゲーム画面」という状態。ゲーム画面以外のものが一切視界に入ってこないので、没入感はハンパではない。ゲーム中は常時コックピットから見た視点となるため、レバー操作に合わせて視界全体がギュイーンと流れていく。そこそこFPS慣れしている筆者でも、はじめて遊んだときは思わず体が動いてしまった。 とにかく、この圧倒的臨場感は家庭用ゲームでは絶対に味わえないもの。ここにあるのは、全国のガンダムファンが憧れ続けた「モビルスーツ(以下、MS)のコックピット」そのものだ。これまで数々のガンダムゲームで遊んできた筆者だが、『戦場の絆』で味わった十数分間は、まさに「別次元」の体験だった。この臨場感は、ぜひもっと多くの人に味わってみてほしい。
|
 |
 |
座ってちょっと下を見るとレバー類が見える。
と、こんな下までスクリーンが! |
プレイ中の画面はこんな感じ。いろんな情報が表示されているが、最初はそんなに気にしなくてもOK |
|
|
| ■レバーとペダルを使った操作方法は、まさにコックピット感覚 |
ちょっと順番が前後してしまったが、『戦場の絆』の基本的なゲーム内容について説明しておこう。
『戦場の絆』は、連邦軍とジオン軍に別れて8人対8人のチーム戦を行うアクションゲーム。プレイヤーはパイロットとしてMSに乗り込み、仲間と協力しながら相手チームと戦っていくことになる。各チームにはそれぞれ「戦力ゲージ」が設定されており、自軍のMSが撃破されたり、「拠点」を落とされたりするとゲージが減少。先に相手の戦力ゲージをゼロにしたチーム、またはタイムアップ時に戦力ゲージの多いチームが勝利というわけだ。MSにはその強さに応じてコストが設定されており、強力なMSほど撃破された時のゲージの減りが大きい。このあたりは『機動戦士ガンダムSEED 連合VS.Z.A.F.T.II』などで遊んでいる人にはお馴染みのシステムと言える。
ただし『機動戦士ガンダムSEED 連合VS.Z.A.F.T.II』と大きく異なるのは、個人プレイよりもチームプレイが非常に重要という点。どんなに腕に自信があっても、2人以上を同時に相手にして生き残るのはほぼ不可能と考えていい。たとえガンダムに乗っていても、一人で前線に突っ込むなどもってのほか。いかに仲間と連携し、いかに自分の役割を果たすかという「戦術」が重要なあたりは、アクションゲームというよりもシミュレーションゲームに近いかもしれない。 |
| 画面説明 |
 |
|
|
MSの操作は、コックピットにある2本のレバーを使って行う。2本のレバーを同じ方向へ倒せば並行移動、たがいちがいに倒せば方向転換といった具合。足下のペダルと組み合わせれば、ジャンプやダッシュももちろん可能だ(ブーストゲージを消費)。 攻撃はレバーについているトリガーが担当。選択したMSによって使用可能な武器は変わってくるが、基本的には左トリガーが格闘、右トリガーが射撃にそれぞれ対応しているので、操作に戸惑うことはほとんどないだろう。また、左右同時押しでバルカンやクラッカーなどのサブ武器を使用することもできる。
他にも細かな操作はあるが、はじめて遊ぶ際には最低限これだけ知っていれば大丈夫だろう。レバーとペダルを使った操作は、最初こそ戸惑うかもしれないが、さすがに「操縦している感」は充分。初めてプレイした時は、思わず(心の中で)「こ、こいつ動くぞ!」と叫んでしまった。操作方法自体は非常によくまとまっているので、2~3回プレイすれば違和感も消え、誰でもスイスイとMSを操れるようになるだろう。操作性を損なうことなく、なおかつ「それっぽさ」もうまく残した、よくできたインターフェースではないだろうか。 |
| 基本操作方法 |
 |
|
|
 |
 |
 |
| 左がターミナル。この筐体でカードを作り、プレイ後の支給品もここに右のカードを挿入して受け取る。そして、上部のモニターでプレイ結果を眺めるのだ |
|
はじめてプレイする際には、まず自分の情報を保存しておくパイロットカードを作成する必要がある。パイロットカードは、筐体の近くに置かれたターミナルで発行可能。ターミナルの案内に従って、連邦軍・ジオン軍のどちらに所属するか、自分のパイロットネーム、容姿などを選択していき、最後に発行料300円を投入すれば発行完了。これで晴れてあなたも栄誉ある連邦軍、もしくはジオン軍の所属となったわけだ。
以降、プレイヤーが獲得した戦績や称号、武器やMSなどはすべてこのカードに記録されていくことになる。当然だが敵軍とはチームが組めないので、友達と遊んだりする場合はあらかじめどちらの軍に所属するか決めておこう。 |
で、筆者の初プレイはどうだったかというと、もうとにかく興奮しまくり。出撃前には、ちゃんと仲間と連携して、敵がいたらロックオンして……といろいろ考えていたのだが、いざ戦場に出てみると完全に舞い上がってしまい、ただただ「やられた!」とか「みんなどこ!? どこ!?」とか「赤いの来た! シャア来た!」とか叫んでいただけだったような気がする。一緒に出撃してくれたスタッフの皆さん、ホントすいませんでした。
とりあえず初プレイを振り返ってみて思ったのは、まず「落ち着くことが第一」ということ。特に慣れないうちは一人でつい先行してしまいがちなので、仲間の後にくっついていくくらいの方がいい。ちょっと姑息だが、敵に狙われるのはうまい人にまかせて、自分はまず確実に敵を狙うことから憶えていこう。 このとき基本操作と合わせて確認しておきたいのが「ロックオン」。敵を射程内に捉えたらすかさず右レバー側のボタンを押すと、照準が赤色に変わり、敵をロックオンすることができる。ロックオンしている間は自動で狙いをつけてくれるので、射撃の命中率も格段に上がる。とにかくまずは「落ち着く」「単独先行は控える」「ロックオン」。この3点を心がけるだけで、ぐっとチームへの貢献度は上がるはずだ。 |
 |
|
 |
| 左がロックオン前で、右がロックオン状態。左の画面写真でも遠くにダブデが見えるが、ロックオンしていないため、この位置では撃っても当たらない |
|
|
 |
あと、実際にプレイしてみて感動したのが「ボイスチャット」の楽しさ。『戦場の絆』では、付属のヘッドセットマイクを使って同店舗内の仲間とボイスチャットが可能となっている。
最初はちょっと気恥ずかしかったものの、思いきって「よろしくおねがいしまーす」と話しかけてみると、もともとみんな「ガンダムファン」という共通項があるためか、びっくりするくらいすんなりと打ち解けられることが多い。同じ小隊で戦う仲間同士、というシチュエーションもプラスに作用しているのかもしれない。戦闘中はとにかくわーわー騒いでいるだけの人もいれば、中には「ジムとは違うのだよ!」とか言いながら陸戦型ジムで(ジムじゃん)ばったばったと敵を殴り倒していく猛者もいたりして、仲間の声に耳を傾けているだけでもかなり楽しめる。
また、先に書いたとおりこのゲームではチームプレイが非常に重要なため、戦術面でも積極的にボイスチャットは利用した方がいい。出撃前には侵攻ルートや作戦を確認。戦闘中も常に「囲まれた!」とか、「助けて!」とか声をかけあうことで、ぐっと連携がとりやすくなる。どんなに個人プレイがうまくても、連携のとれた熟練のチームには絶対に勝てないのが『戦場の絆』の掟なのだ。
戦闘が終わった後は、ターミナルで武器や新MSの支給を受けることができるので、自然とターミナル付近に先ほどのメンバーで集まることになる。このとき上部のモニタで先ほどの戦闘を振り返ることができるので、ここでもメンバー同士での会話に花が咲くことが多い。「ここはこうだった」「あそこはこうだった」と盛り上がるうち、自然に仲間との「絆」が芽生えていくはず。気の合う戦友を見つけるのがこのゲームを楽しむ最大のコツだ。
ちなみにボイスチャットを使用するには、同店舗内の仲間とチームを組んで出撃する必要があるが(バラバラに出撃した場合は、同じレベルの他店のユーザーと自動的にマッチングしてくれる)、現在『戦場の絆』を置いている店舗では、並んでいる間にチームで出撃するよう店員側で誘導してくれることが多い。ボイスチャットを最大限に楽しむためにも、落ち着いて店員の誘導に従い、必ず同じ店舗の仲間と出撃するようにしよう。 |
| ヘッドセットマイクがないお店では? |
| ボイスチャットに使用するヘッドセットマイクだが、店舗によっては置いてないことがあるので気をつけよう。あらかじめ用意してくれている店舗もあるが、本来ヘッドセットマイクは「持ち込み」が基本。ボイスチャットがないと本作の魅力半減なので、もしよく行く店にヘッドセットマイクがなかった場合は、PCショップなどで購入して、自分で持っていくようにしよう。もちろん、普段使い慣れたものがある人は、それを持ち込んでもOKだ。 |
|
|
 |
| ■MSのタイプは5種類。まずは「ジム」「ザクII」を乗りこなそう |
『戦場の絆』に登場するMSは、得意とする距離によって大きく5種類に分けられている。たとえばガンタンクなら後方支援型、グフや陸戦型ジムは近接格闘型――といった具合。 ひとつ注意しなければいけないのが、どのMSも自分の得意レンジ以外ではほとんど無力という点だ。遠距離では一方的に攻撃できるガンタンクも、懐に潜り込まれると何もできなくなってしまう。仲間と連携し、互いに不利な間合いをカバーしあうのがチームプレイのポイントだ。たとえば接近戦が苦手なガンタンクも、ガンダムやジムなどの近距離戦型MSに前方を守ってもらうことで、本来の役割である「後方支援」を最大限に生かせるようになる。
ドタバタだった初プレイの後は、各タイプのMSをひととおり使わせてもらうことができた。以下、各タイプの特徴を簡単に紹介しよう。 |
| 【近接格闘型】 |
相手の懐に潜り込んでの格闘戦に特化したMS。射撃武器の射程が短いのがネックだが、格闘攻撃の威力は随一。 |
| 連邦軍 |
 |
 |
 |
 |
| 陸戦型ジム |
ジム・寒冷地仕様 |
ジム・ライトアーマー |
ジム・ストライカー |
| ジオン軍 |
 |
 |
 |
 |
| アッガイ |
ゴッグ |
グフ |
ギャン |
|
|
| 【近距離戦型】 |
射撃から格闘まで幅広くこなせる万能タイプ。初心者にも扱いやすく、ゲームの基礎を身につけるのに最適。 |
| 連邦軍 |
 |
 |
 |
 |
| ジム |
陸戦型ガンダム |
ジム・コマンド |
ガンダム |
| ジオン軍 |
 |
 |
 |
 |
| ザクII |
ドム・トローペン
(サンドブラウン) |
ザク・デザート
タイプ |
ザクII (S) |
|
|
| 【中距離支援型】 |
近距離戦型よりも射程が長い反面、格闘能力は低め。前線の少し後ろから、味方を支援するのが主な役割となる。 |
| 連邦軍 |
 |
 |
 |
| ジム・キャノン |
ガンキャノン |
陸戦型ガンダム(ジム頭) |
| ジオン軍 |
 |
 |
 |
| ザクキャノン |
ドム |
ズゴック |
|
|
| 【後方支援型】 |
中距離支援型よりもさらに長い射程を持ち、相手の射程外から怒濤の砲撃を行うことが可能。レーダーの範囲が広く、味方の司令塔としての役割も。 |
| 連邦軍 |
ジオン軍 |
 |
 |
| ガンタンク |
ザクタンク |
|
|
| 【狙撃型】 |
全機体中もっとも長い射程を持つが、反面耐久力も最低クラス。唯一スコープを使うことができ、超遠距離からの射撃が可能。 |
| 連邦軍 |
ジオン軍 |
 |
 |
| ジム・スナイパーカスタム |
ザクI・スナイパータイプ |
|
|
はじめてプレイする場合は、連邦軍ならジム、ジオン軍ならザクIIがプレイヤーの機体となる。MSの種類は戦績を重ねることでおいおい増えていくが、初心者はまず「近距離戦型」の代表格であるジム・ザクIIの扱いに慣れるところからはじめよう。
ひととおり遊んでみた感想としては(今回は特別に、最初から全MSが使える状態で遊ばせていただいた)、やはり「近距離戦型」のMSが突出して使いやすい印象を受けた。性能にもクセがなく、また射程内に捉えさえすれば、どんなMSとも互角以上に渡り合えるというのがわかりやすくていい。おさらいになるが、他に注意する点は「ひとりで先行し過ぎない」「仲間とコミュニケーションをとる」の2つ。これをしっかりと守れば、どんな初心者でもちゃんとチームに貢献できるようだ。
逆に、中距離支援型、後方支援型などの長射程タイプは、常に相手との間合いや、全体の戦況を把握しながらうまく立ち回る必要があるため、初心者にはちょっと難しい印象だった。筆者の場合、まだレーダーすらまともに見えていない状態だったので、知らず知らずのうちに相手の接近を許してしまい、何も出来ないままボコボコにされる――というケースが多かった。
12月のアップデートでジム・ストライカー、ギャンの2機体が追加され、現時点で実装されているMSは全部で26種類(連邦軍13種類、ジオン軍13種類)となった。ゲルググやシャア専用ズゴッグなど「あの機体がない!」と嘆くファンもいるかもしれないが、これらは今後のアップデートでの実装に期待しよう。ちなみに雑誌やポスターなどを見ると、ちらほらと「まだ実装されていないMS」の姿を見ることができたりするが……? |
| ■「ガンダムごっこ」はここまで来た! 勇気を出して、ぜひプレイを |
中身が見えにくいカプセル型筐体に加え、いつ行っても長蛇の列……という点がハードルとなり、初心者にはちょっと手を出しにくい印象もある『戦場の絆』。実際、筆者も稼働当初は、「遊んでみたいなぁ」と思いつつも指をくわえて見ているだけだったのだが、いざ遊んでみると、ドームスクリーンの迫力と、ボイスチャットの楽しさにただただ圧倒されるばかりだった。さらに、本作は上級者が初心者を助けると、評価ポイントが多く得られるようになっている。また「ガンダム」「ザクII (S)」といった上位機体に乗るためには、相当のポイントが必要となる。つまり、やり込んでいるユーザーになればなるほど、初心者救済に大きな意味を持つのである。そう、みんな嫌がらずに受け入れてくれるのだ。ただし、独りよがりのプレイはゼッタイにダメ。個人の力で勝つことなんてほとんど不可能だし、何よりチームのみんなに迷惑をかけてしまう。これでは、敵軍を喜ばせるだけだ。
いわゆる「ガンダム世代」の人なら、一度は「ガンダムごっこ」に興じたことがあることと思う。『戦場の絆』は、言わば現代の技術の粋を集めて作られた、究極の「ガンダムごっこ」ツールだと言える。目の前一面にサイド7の光景が広がる感動。憧れのMSを自分で操縦できる喜び。この新しい楽しさを、ぜひもっと多くの人に知ってほしいと思う。 | |
|