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プレイレビュー  

【東京ゲームショウ2007】
もう、これデフォにすればいいよ。『式神の城III』が最高

2007.09.22



 最初に結論を書いておく。家庭用『式神の城III』は、新たな戦略性を持ち、奥の深いゲームに生まれ変わった。忠実な移植でありながら、既存のシューターが再び挑戦し、新たな楽しみを探せる作品になった。

 本当にシューティングにこれが必要なのか? と、触ったみんなが思うほど作りこまれた世界観、生き生きとしたキャラクタ、そして壮大なストーリーが大きな魅力の『式神の城』シリーズ。最新作の『式神の城III』がアーケードに登場したのは2006年の初頭だった。あれから二年近くの時が経ち、ついにコンシューマ版の『式神の城III』が登場するという。Wii版とXbox 360版の二種類が用意され、東京ゲームショウ2007の会場でその両方が遊べると聞き、早速遊びに行ってきた。

 コンシューマ版の『式神の城III』には、「ドラマティックチェンジモード」という新モードが用意されている。これが最大の特徴ということで、今回会場に用意された試遊機では、「ドラマティックチェンジモード」で最初のステージが遊べるように設定されていた。
 最初に『式神の城』シリーズの魅力として世界観やキャラクタを挙げたが、それらが表現されるのがボス前やステージ間で繰り広げられるデモシーン。プレイヤーキャラのカットインが入り、物語が展開していく。これがこのシリーズの魅力でもあるのだが、この物語は二人同時プレイを行うと、二人のキャラの“掛け合い”を見ることが出来るし、組み合わせによっては一人用とは異なるストーリーを楽しむことが出来る。
 「ドラマティックチェンジモード」は、一人でプレイする機会の多い家庭用ならではとして考えられたのだろう、この二人同時プレイのストーリーを一人でも楽しむためにと作られたという。一人で2キャラを選択し、二人プレイ時のデモを見ることが出来るようになっている。
 これが、想像以上によい。デモシーンが見られるからではない。シューティングゲームとして、よい。切り替えを行うことで、新たな戦略を考え、新たな攻略パターンを生み出すことが出来る。そしてそれが楽しい!もう、このモードをデフォルトのものとして次回作にフィードバックしてほしいと思うほどだ!

 「キャラクタを切り替える」と聞いても、どういうことなのかピンとこないかもしれない。実際のプレイ時には、ボタンを押すと一瞬でキャラが切り替わる。これは、プレイ中何度でも可能。つまり、いつでも切り替わる。ショット中、式神攻撃中、ボム発射中など、ボス登場時のデモシーン以外ではいつでも可能だった。(ただし、ロックオンするタイプの式神では、発射していない状態でチェンジすると攻撃は行われないようだ)
 ――これが何を意味するか。『式神の城』シリーズをやりこんでいたプレイヤーならすぐに気が付くだろう。たとえば最初のプレイヤーを玖珂光太郎に、式神を小夜壱式とする。『式神の城』では、選んだプレイヤーキャラクタごとに、さまざまな特殊攻撃を行える“式神”を使うことが出来る。各式神の能力・攻撃方法は異なり、キャラクタごとにクリアパターンは変わってくる。今回選んだ「玖珂光太郎+小夜壱式」ならば、遠距離の“硬い”敵を離れたところから攻撃できる。しかし、自分の周囲の防御は甘くなる。しかし「ドラマティックチェンジモード」では、遠距離の敵に小夜を飛び込ませ攻撃を行い、目前に別の敵が迫った瞬間、前方の攻撃が強い霧島零香(+式神弐式)に切り替えて、目前の敵を一掃してすぐに光太郎に戻す…などの戦略が可能になるのだ。
 この戦略は応用範囲が広く、特殊攻撃(ボム)が強いキャラを2キャラ目に選ぶ、ハイテンションMAXのために2キャラ目を選ぶなど、さまざまなパターンを考えられる。特に式神攻撃の癖が強い ふみこ や 金美姫 などでは面白い使い方が出来そうだ。
 ただし、同キャラを二人選び式神の壱式と弐式を切り替えながらプレイすることは出来ないとのこと。

 なおWii版・Xbox 360版ともプレイしたが、プレイ感に大きな違いは感じられなかった。もちろんXbox360でHDのモニタに出力すれば高精細で見やすい、ワイドモニタならば左右のキャラ表示エリアが広くなるなどの違いはあるが、ハードの違いというほどのものではない。
 Wii版では、リモコンの横持ちでプレイする。デフォルトのキーアサインだと思うが、試遊機でのキャラチェンジのボタンは裏側のBボタンを左手の人差し指で押す。Xbox 360版ではRBボタンを右手の人差し指で押す。Wiiの方が押しやすいしとっさの切り替えはしやすいが、意図しないタイミングで暴発する可能性も高い。また、Xbox 360版の方はアナログスティックなので、十字ボタンよりはプレイしやすく感じた。…が、これもハードの違いというほどのものではない。コントローラの形の問題に過ぎない。ちなみに、Wiiリモコンのモーションセンサーは使われていない。

 更なるおまけとして、アーケード版では隠しキャラで、ふみこ・オゼット・ヴァンシュタインの“裏キャラ”だったミュンヒハウゼン45世が、ふみことは“別のキャラ”として入っている。つまり、アーケードでは不可能だった「ふみこ+ミュンヒハウゼン」のプレイが可能になる。デモシーンもオリジナルで追加したものが用意されているとの事だ。ただし、前述の「ドラマティックチェンジで新たな戦略」を追求するという面では、非常に似た攻撃方法を持っているこの二人の切り替えは、あまり面白みが無いなあ…と言うのが、プレイしてみた感想である。通常は不可能な、同じ式神で壱式と弐式を同時に操るという楽しみ方が出来るのは少し魅力的ではあるが。

 コンシューマへ移植されるまでに時間が開いてしまったため、登場直後アーケードで『式神の城III』のハードプレイヤーだった人たちも、しばらくプレイして無いなあ…となっているかもしれない。しかし、「いまさらスリー?」などと思わず、ぜひ一度プレイして欲しい。アーケードでやりこんだプレイヤーであればあるほど、新たなる挑戦にわくわく出来ると僕は思う。

 最後に、気になる人が多そうだから書いておくけれど、処理落ちの再現などもきちんと行われているようでした。あと、もちろんアーケードと同じ“普通の一人プレイモード”も用意されていますのでご心配なく。

東京ゲームショウ 2007 特設ページ

 
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