今回の「東京ゲームショウ2007」において、初のプレイアブル出展となったPS3『METAL GEAR SOLID 4:GUNS OF THE PATRIOTS』(以下『MGS4』)。KONAMIブースに設置された試遊台ではどのようなものが体験できるのか、実際にプレイしての様子をお伝えしていこう。
ゲームショウの会場で、アナタが『MGS4』の試遊スペースを探すことになっても、恐らく迷うことはないだろう。何故なら、有刺鉄線で作られたバリケードに囲まれ、アサルトライフルを構えた「KONAMI兵士」が歩哨に立っているからだ。その異質な空間を見逃すことは困難極まりない!
◆ここはデ○ズニーランドか!?
アトラクション風な試遊スペース
この『MGS4』の試遊スペースは、概観も個性的ながら、その内容も『メタルギア』シリーズの世界観を反映した凝った作りになっている。すべての来場者は、本ブース内では、「KONAMI」所属の“新兵”として扱われる。当然、右も左も分からないヒヨッコなのだから、恐ろしい教官の指導を受けなければならない…。
ここでいう指導とは、『MGS4』のチュートリアルを指す。まず、ブース内にあるブリーフィングルームに案内された新兵たちは、室内のモニターに流される基本動作や、初歩的な戦術を見させられる。ただボーっと見ているだけでは済まない。鬼教官は新兵たちに、座席脇に備えられたコントローラを手にするように命じる。モニターに映されるスネークのアクションを見ながら、コントローラでその操作を真似して、体に基本動作を叩き込むのだ。
教官が「ホフク体勢をとれ!」といったら×ボタンを押し、「射撃用意!」の号令がかかれば、L1を押しながらR1に指をかけ、いつでも発砲できるようにしなければならない。反論は決して許されない。
一通りのチュートリアルを終えた新兵たちは、ようやくこのブースでプレイすることができる試遊台の内容(ミッション)を伝えられる。今回、新兵たちに課せられるミッションは、A国の民兵と、B国が雇ったPMC(民間軍事会社)の傭兵たちが泥沼の内戦を繰り広げている戦場への潜入。現地到着後は、まず仲間との合流地点を目指す。その後、情報提供者の元へたどり着かなければならない。
以上でチュートリアルは終了となり、我々はようやく一人前の兵士としてスネークを操り、潜入任務へ突入する。なお、チュートリアル終了直前、予期せぬ事態が発生するかもしれないが、冷静に対処してほしい。これは、筆者から先輩としてのアドバイスである。
◆『MGS4』で一新された射撃・カモフラージュ・レーダー
それではここから、ようやく今回の試遊台に関してお伝えしていこう。
まず基本操作に関して、従来の『MGS』シリーズとかなり異なるのが射撃。上記のとおり、発砲をする際はL1を押して射撃体勢をとり、そのままR1を押し込む。「L1で射撃体勢をとる」という操作自体は、過去作品にも共通するものなので問題はない。しかし、「R1を押し込んで発砲」という操作は今までになかった。従来であれば、□ボタンなどで発砲してきたからだ。実際に発砲している感触という意味合いでは、R1の方がリアルに感じる。だがシリーズのファンであるほど、本作の射撃を初めて行うときに、違和感を感じるだろう。
前作『MGS3』からは、周囲の環境に同化して敵兵の目を欺く「カモフラージュ」という概念が導入された。本作の「カモフラージュ」は格段に進化を遂げており、スネークが身に付けているスーツは、周囲に存在するものをテクスチャとして取り込む。結果として、無闇に動かなければ、9割近くの高確立で敵兵には発見されない。
このカモフラージュは「オクトカム」という呼称で、これまでも報道されてきた。実は筆者は今まで、この「オクトカム」に対して多少の不安を感じていた。それは「操作が複雑ではないか」ということ。だが、実際にプレイしてみると、「オクトカム」はスネークの体勢に連動してほぼ自動的に展開されるので、なんの不安もいらなかった。
強いて注意しなければならない点を挙げるなら、「オクトカム」が切り替わるタイミングを覚えないと、抜き差しならない状況(例.敵兵の足もと付近で潜伏中など)の場合、敵兵に発見されてしまう可能性がある。
また本作では、スネークの現在位置と敵兵の位置を把握するレーダーが、従来作品とは大きく異なっている。何故なら、本作のレーダーは2つ用意されているからだ。ひとつは、スネークがしゃがんだり、ホフク状態になると出現する「スレッドリング」。もうひとつは、一見今までのレーダーに近い見た目をしている「ベースラインマップ」。
「スレッドリング」は、非常に精神的なレーダーだ。と言うより、レーダーというよりは、“カン”に近いかもしれない。精神統一が可能な体勢において出現するこのレーダーは、敵兵が近づいてくると、その方向が波立つように乱れる。それは、異物によって集中が途切れるような感じだ。さらに危険な状況になると、リングは赤く染まっていく。あくまで、敵兵の方向だけしか把握できない「スレッドリング」だが、これ単体で潜入をすることも不可能ではない。
「ベースラインマップ」は、スネークの相棒「オタコン」が開発した最先端のレーダーだ。最大の特長は、スネークの状態によって索敵可能な範囲が変化するという点。立っている状態ではある程度の範囲を索敵可能。しゃがんだり、ホフク状態になっていると範囲がより狭まる。
「スレッドリング」はしゃがむか、ホフク状態になるだけで出現する。一方の「ベースラインマップ」は、アイテム「ソリッド・アイ」を入手していないと精度が低い。ふたつのレーダーを併用すれば、索敵と位置の把握は確実になるだろう。筆者は今回の試遊では、両方を同時に使って慎重に潜入を進めた。ふたつのレーダーを気にかける分、進行速度が遅くなるという欠点こそあるものの、より安全にミッションを達成できたことは確かだ。
◆「逃げ場なし」の看板に“偽りなし”! 銃弾の雨をかいくぐれ
では次に、本ミッションの舞台となるステージについて詳しくお伝えしていく。前述のように、今回は激しい内戦地域への潜入となる。スネークは路地裏に降り立った後、そこからまず合流ポイントを目指し、そこで仲間と落ち合った後、敵役・リキッド一派に関する情報を提供してくれる人物の元を目指していく。制限時間は20分。
基本的にこのステージは市街地だが、戦闘が激化しているので、非武装民間人の姿は見受けられない。そこにいるのは、民兵と傭兵、そして二足歩行メタルギア「月光」のような殺戮機械だけだ。
スネークは民兵所属という偽装工作を行っているので、民兵からは敵と見なされない。攻撃してくるのは、PMCに所属する傭兵たちと、同社所有の機械類。空中には、謎の飛行型兵器が旋回しており、地上に向けて掃射をおこなっている。ほかにも、各所で銃弾が飛び交っているので、被弾しないためにも遮蔽物に身を隠しながら移動することが基本だ。
PMC傭兵による街中の巡回はそれほど厳しくないので、アクションの練習をしたり、手持ちのアイテムを試してみる余裕はある。今回の試遊台では、スネークは体力ゲージを回復させる「レーション」を30個以上所持しているので、仮に戦闘になっても余程長引かない限りは負けることはないはず。
最初の目的地である合流ポイントに到着すると、「オタコン」が開発したとあるマシンがやってくる。彼は、麻酔銃やRPG-7といったアイテムに加え、レーダー機能、暗視装置などが内臓された「ソリッド・アイ」も手渡してくれる。合流後は、彼と共に情報提供者の元を目指すことになるが、制限時間20分ではここで時間切れとなるプレイヤーも多いだろう。以降は、さらに激化する戦闘の最中を進んでいくことになる。
◆シリーズ特有の緊張感に「恐怖」が加わった『METAL GEAR SOLID 4』
これまでの『MGS』シリーズでは、敵の真っ只中に潜入するという緊張感が、プレイヤーにとって楽しみのひとつだった。本作でも、潜入時の手に汗握る緊張感は健在。だがそれ以上に、スネークを掠めるように飛び交う銃弾、地響きを伴うの爆発、兵士たちの断末魔の叫びがプレイヤーに「恐怖」を感じさせる。
二足歩行メタルギア「月光」の異形、防ぎようのないスネークを蝕む急激な老化など、本作には「恐怖」を喚起させる要素が多い。
本作のテーマとして「SENSE(感覚)」が掲げられているが、今回の試遊で筆者が最も感じたものは恐怖だった。
















