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イベントレポート  

【東京ゲームショウ2007】
小島監督に新人賞!レトロゲーム・アワード大賞は『スーマリ』で!

2007.09.23


 東京ゲームショウ2007会場内で行われた「レトロゲーム・アワード 2007」。これは、2003年よりフジテレビ721で放送されている人気ゲーム番組「ゲームセンターCX」と「日経エンタテインメント!」誌の共同企画で、1985年1月から1987年12月までに発売されたゲーム164タイトルを対象としてもっとも優れたゲームを決定しようと言うものだ。一般投票と審査員会での審議を元に決定するという。
 軽く2,000名を超える観客が開演を待ちわびているTGS会場内のイベントステージに、よゐこの有野晋哉氏…と言うか「有野課長」がいつもの作業着で登場。四年間の「ゲームセンターCX」での“戦い”の歴史を振り返った。このテレビ番組「ゲームセンターCX」は、「有野課長」がレトロゲームのエンディングを目指す“有野の挑戦”と言うコーナーが人気のコーナーで、この戦いを振り返ることで観客の意識はすっかり“レトロゲーム”へと向かっていった。

 さて、肝心の受賞式だが、まず発表されたのは「最優秀新人賞」。対象となる1985年1月から1987年12月の時期に新人だったクリエイターの中から「新人賞」を選び与えるというもの。とはいえ、進歩の早いゲーム業界。今から20年前といえば一昔どころではすまない。何しろ現在課長の有野氏が、「受験勉強がイヤで家出してた」とか言うほどの昔の話だ。当時の新人もみな、すっかりベテラン選手となっているはずである。



 「最優秀新人賞は…」と名前を呼ばれたのは、なんと『メタルギア ソリッド』シリーズでおなじみの小島秀夫氏!ベテランどころか半ばカリスマに近いところにまで登ってしまっているではないか。「これは、むしろ失礼なのでは…」と要らない心配をしていると、なんと小島秀夫氏本人がステージに登場!うれしそうな(しかしやはり困惑感は隠せない雰囲気の)表情でトロフィーを受け取った。
 今回「最優秀新人賞」に選ばれるきっかけとなったのは、MSX版の『メタルギア』。現在20周年の『メタルギア ソリッド』シリーズの祖となったものだ。小島氏によると、86年に入社してすぐに「戦争もののゲームを作れ」といわれて作ったタイトルだという。しかし当時のMSXでは敵が二人くらいしか出せないという性能の壁にぶつかり、それならばと「逃るゲーム」を作ったとのこと。それならいっそと主人公に武器も持たせないで始めたが、当初社内では「クソゲーだ」と評価されていたという。20年後まで続くタイトルになるとは、当時は誰も思わなかったことだろう。


 続いて審査員特別賞として選ばれたのはカプコンの『魔界村』。審査員特別賞は、有野課長が過去に挑戦してきたゲームを主に選ぶというもので、過去に16時間もの時間を使ってクリアしたものの、一周目クリアではエンディングでは無く二周クリアで完結となることをそこで初めて知り挫折したというタイトルだ。トロフィーの授与には、初代『魔界村』のプロデューサーであるカプコンの藤原得郎氏ご本人が登壇。実はファミコン版の『魔界村』は、アーケード版に比べて難易度を上げてあるという。その結果、歴代の『魔界村』シリーズの中では最高難易度となっているそうだ。なお、過去さまざまなゲームに過酷な挑戦してきている有野課長は、良く友人などに「あんなにやってゲームが嫌いにならないか?」と聞かれるという。そんな時、「いや、ゲームには罪は無いですよ」と言うが「作った人は大嫌いですけどね」と、これはステージ上での有野課長のコメント。もちろん冗談で、会場も大爆笑なのだが、藤原氏にはちょっと真顔で「なんで二周にしたんですか!」と詰め寄った。藤原氏の答えは、笑顔で「いや、せっかく作ったんで二回やってもらおうと思って(笑)」だった。



 「ゲーム秘宝館・殿堂入りゲーム」として『スペランカー』『高橋名人の冒険島』『魔界村』と言う当時のプレイヤー全員の記憶に強く残っているだろう名作を押しのけて『たけしの挑戦状』が選ばれたあと、いよいよレトロゲーム・アワード大賞が発表になった。このアワードにノミネートされたのは、いずれも現在も名作と語り継がれる作品ばかり。『ドラゴンクエスト』『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』『ゼルダの伝説』『スペランカー』、そして『スーパーマリオブラザーズ』。ひとつの歴史を作ったタイトルばかりだが、その中で選ばれたのは、全世界で4,000万本を売り上げた伝説のアクションゲーム『スーパーマリオブラザーズ』だった。
 そしてトロフィーを受け取りに現れたのは、もちろん…というか意外にも…というか、『スーパーマリオブラザーズ』の生みの親であり、現在任天堂の専務取締役でもある宮本茂氏!もう何年も東京ゲームショウには任天堂は出展していないこともあり、また、20年を経て「世界の宮本茂」となった本人の登壇に、会場は大歓声に包まれた。
 この賞は一般投票で選ばれているということにとても感激し、20年前の作品が一般ユーザーからの支持で評価されて受賞するのであれば、なんとしても自分自身の手でトロフィーを受け取りたかったのだという。
 トロフィーを受け取った宮本氏は当時を振り返り、当時10人のスタッフでこのゲームを作ったことを明かした。そしてその10名は、20年経った今も、みな共にゲームを作っている、『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』や、もちろん『スーパーマリオギャラクシー』のスタッフにも加わっているのだという。



 以上が受賞タイトルだが、それらのすべてが、当時のプレイヤーたちが良く覚えている作品であることが非常に印象的であった。もちろん良いゲームは記憶に残るものであるし、それが名作の必須条件なのだが、20年という年月は決して短い時間ではなく、これだけ長い間記憶に残るものを作った人々に敬意を表したい。

 さて、登場しただけでも“サプライズ”な宮本氏だったが、受賞後、なんと本人による『スーパーマリオブラザーズ』の“生プレイ”まで披露された。ステージに運ばれて来たファミコンのコントローラを握り、ゲームスタート。地下にもぐる土管の位置やクリボーの動きのパターンなどもきちんと覚えており、1-1を難なくクリアして見せた。


東京ゲームショウ 2007 特設ページ

 
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