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OGセッション/ガンホー:『北斗の拳』『グランディア ゼロ』情報
2007.09.20
関連URL:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
 

 9月20日(木)より、千葉幕張でスタートした「東京ゲームショウ 2007(以下、TGS 2007)」。今年も例年通り、オンラインゲームビジネスにまつわるトークセッションが行われた。これまではPCオンラインゲームビジネスに関する話題が中心だったが、今回のテーマは「全プラットフォームがネット接続可能!新たなフェーズに入ったオンラインゲームビジネス」。
  講師には、テクモの執行役員で、オンラインゲームポータルサイト「Lievo」の事業統括を勤める佐々木憲太郎氏、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの代表取締役社長森下一喜氏、マイクロソフト ホーム&エンターテイメント事業本部 Xboxマーケティング本部長 坂口城治氏といった、それぞれ独自のスタンスでオンラインゲームビジネスを展開しているキーパーソンが招かれた。

ここでは、「オンラインゲーム市場におけるトレンドとガンホーの展開」題した森下氏の講演内容をまとめていく。
  オンラインゲームビジネスの肝ともいえる課金形態のトレンド、自社の取り組み、現在開発が進められているオンラインゲームの新情報公開など、30分強という短い枠ながら濃密な内容となっている。


■お金を払わせるためのゲーム設計という思想に疑問

 「基本無料!永久無料!ず~っと無料! このキーワードが非常に目に付く今日この頃です。」と切り出した森下氏。

 オンラインゲーム市場におけるトレンドを、同社が運営する『ラグナロクオンライン』スタート時(2002年12月1日より正式スタート)は、MMORPGが主流、小額の顧客単価で数多くのユーザーを集めるという形の定額課金だったと言う。そして今は、オンラインカジュアルゲームがゲームジャンルの中心で、少ない顧客であっても、一人当たりの単価が高まることで成り立つアイテム課金が主流と説明。
  さらにビジネスの観点からシミュレーションし、定額課金とアイテム課金の違いを次のように説明した。

 定額課金の場合、ユーザー数が多いため、(きちんとコールセンターを持つ数少ないオンラインゲームパブリッシャーということも含め)設備投資等の固定費の負担が大きくなるため、利益幅が少なくなる。
  一方、少ないユニークユーザーでも一人当たりの単価が高いアイテム課金の場合、ランニングコストも低く済み、高利益を確保することが可能になる。
  「アイテム課金モデルが成功するには、企画時点から徹底して課金ロジックを設計し、ゲームを作る必要があり、ビジネスモデルとしてオンラインゲームを見た場合、結果実際にはお金を払わなければ楽しめない設計にしなければならない」と森下氏は言う。

 しかし、
  「定額課金信者でも、アイテム課金信者でもない。開発者の立場に立てば、(アイテムを売るためのロジックではなく)プレイヤーに喜ばれるもの、楽しんでもらえるものを提供することが前提にある。もしアイテム課金がだめだと言うのであれば、新たしいモデルを作らなくてはならない。」と言葉を続ける。

  『ラグナロクオンラインII』では定額課金を採用していることからも、アイテム課金に転じている主流のオンラインゲームのあり方に疑問を抱いている一方、『ラグナロクオンライン』では、定額&アイテムのハイブリット課金を採用している。まだ答えは見えていない。

 そして話は、グローバル展開におけるオンラインゲーム事情というテーマで、ガンホー初の国産RPG、そして海外展開を果たしている『エミル・クロニクル・オンライン』を例に上げ、現状を報告する。
  まだまだ成長段階にある海外市場をうけ、今後は開発費の回収という視点からも海外市場を視野に入れなくてはならない。ただし、売り切り型の家庭用ゲームソフトと違い、販売体制の構築や障害対応、開発とは違った面でサービス提供国独自のキャンペーン対応と言った各国のカルチャライズといった問題が常にはらんでいるとも語った。

 また新しい取り組みとして、現在家庭用ゲーム機にも参入を果たしているガンホー。オンラインゲームで培ってきた開発、運営ノウハウを持つ元来のガンホーに、コンシューマ開発で20年もの経験を持つゲームアーツが持つ職人的な力を組み合わせる。両者の持つ技術のシナジーで、今後次世代機に向けたコンシューマらしいオンラインゲームの開発を行っていくと現市場を受けた、次なるビジョンを示した。


 

■大きなリニューアルが加えられた『北斗の拳ONLINE』

 当初2007年3月22日(木)に予定されていたMMORPG『北斗の拳ONLINE』。久しぶりの新情報が講演で公開された。
戦闘システムの大幅な変更。グラフィックの改善が今回の大きな目玉となる。
当初予定していたカードゲーム型のゲームシステムは、アクション性の高い格闘アクションに変更された。
その操作はクリックでアクションを起こすのではなく、マウスの動きに対応したプレイヤーキャラクタの動き、思考型から直感型に大きく変更された。
グラフィックの改良については、3Dにシェーディングが施される。劇画シェーディングと呼ばれ方法で、原作者・原哲夫氏のイメージを再現するために、グラフィックの仕様変更。改めて原作「北斗の拳」ファンの訴求を高めるためだと言う。

 

○コンシューマ的特長が盛り込まれる『グランディア ゼロ』

  もうひとつの国産オンラインゲーム作品『グランディア オンライン』にまつわる情報も一部明らかになった。タイトルは『グランディア ゼロ』に変更された。サービス開始時期は2007年予定。
  本作のコンセプトは、“冒険活劇”の体感、ゲームの安定性、ロースペック環境への対応。
  もともと『グランディア ゼロ』は、家庭用ゲーム機用にリリースされてきた人気RPGシリーズ。本作は『グランディア1』の少し前の話になる。プレイヤーに与える“冒険”感“活劇”感、“ドラマ”の絶妙なバランスが多くのファンの支持を得た。その原作の良さを『グランディア ゼロ』でも再現、プレイヤーに体感してもらおうという試みである。
  また、長期間にわたるサービスを支えていくために、計画的なアップデートスケジュールも既に組まれている。「チャット」や「パーティ」という基本的なシステムをベースに、“冒険”“活劇”、“ドラマ”という本作のコンセプトに対応するゲームシステムが構築、アップデートをし、プレイヤーを飽きさせないよう計画されている。また、飽きの来ない戦闘システムに力を入れているともコメント。
  開発中のゲームの様子も公開されたが、グラフィックを見る限り、家庭用ゲーム機で慣れ親しんだゲームファンにも、とっつき易いやわらかい。これまでのオンラインPCゲームとは一線を画している。PCゲームに腰が引けているコンシューマゲーマー層を含む新しいユーザー層も見込めるのではないか。

 森下氏によれば、4年前のノートPCでも楽しめるよう設計しているとのこと。この思想は『グランディア ゼロ』だけでなく、『北斗の拳ONLINE』にもあてはまり、PC環境によらない物づくりを徹底している点も好感が持てる。
 
  2005年12月に正式サービスが開始された『エミルクロニクルオンライン』以降、なかなか日の目を見ない国産ものの二作品だが、採用する課金形態だけでなく、そのゲーム内容も非常に気になるところ。2007年中のサービススタートということで、ゲームの詳しい情報も近々お知らせできそうだ。
 

 
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