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DSが母体!2007年度『テイルズ オブ』発表会レポート!
2007.07.20
関連URL:テイルズ チャンネル
 
 バンダイナムコゲームスは2007年7月20日(金)、都内にて同社のRPG『テイルズ オブ』シリーズの2007年度ラインナップ発表会を行った。

 今回の発表会で明らかになったタイトルは以下の4作品。完全新作となるニンテンドーDS『テイルズ オブ イノセンス』と、Wii『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-(仮称)』。そして、2006年11月に発売された『テイルズ オブ デスティニー』に追加要素を加えたPS2『テイルズ オブ デスティニー ディレクターズカット』と、同じくPS2の同名タイトルを移植したPSP『テイルズ オブ リバース』だ。

▼2007年度のテーマは「挑越(ちょうえつ)」!DSで過去作品を超える

  まず発表会のステージに登場したのは、『テイルズ オブ』シリーズも含めた家庭用ゲーム機のソフトを統括している、同社第2プロダクション ゼネラルマネージャーの吉積信氏。今後のシリーズ展開について以下のように発言した。

吉積氏:
  私たちは2006年、「飛翔」というテーマのもとに『テイルズ オブ』シリーズを製作してきました。それは、ニンテンドーDSでタイトルを発売するといった、新たな試みによって達成されたと思います。そして、2007年度。私たちが新たに掲げるテーマは「挑越(ちょうえつ)」です。これは私が考えたコトバで、「積み上げてきたものに挑み、それを乗り越える」という意味を込めました。
 
 今後『テイルズ オブ』シリーズでは、軸となるタイトルが「マザーシップ(母艦)」、軸の周りで展開されていくタイトルは「エスコート(護衛艦)」と位置づけられます。本日発表するタイトルのひとつ、DS『テイルズ オブ イノセンス』は、「マザーシップ」となる完全新作です。
  同作は、携帯ゲーム機のタイトルでありながらも、従来作品に劣らないドラマ性、ゲーム性、グラフィック、そして音声が収録されています。初のDSタイトル『テイルズ オブ テンペスト』を超えた作品となるべく現在製作中です。今後のシリーズのあり方を示す作品となるでしょう。

 また、新たなユーザー層を獲得し、多大な支持を集めているWiiでも、新作『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-(仮称)』を発売。さらに、PS2のオリジナルタイトルに更なる追加要素を加えた、PS2『テイルズ オブ デスティニー ディレクターズカット』と、PSP『テイルズ オブ リバース』もリリースされていきます。

 私は、シリーズ第1弾である『テイルズ オブ ファンタジア』の頃より製作に携わってきました。しかし、今後は若い世代のディレクターやプロデューサーに製作を任せていきたいと考えています。そこから生まれてくる新たな展開に、どうぞ期待してください。

 受け取り方によっては、「引退」を感じさせるコメントが飛び出したが、すでに10年以上もシリーズに携わってきたことに、何かしら思うところがあったのだろうか。これまでシリーズに親しんできたユーザーにとっては気になる発言だ。しかし、その真意は本発表会では明かされず。やや驚きをはらんだまま、各タイトルの説明へとなった。

▼DSの“限界”に挑む意欲作『テイルズ オブ イノセンス』

 『テイルズ オブ イノセンス』(以下、『イノセンス』)の紹介パートでは、まずクリエイティブ・プロデューサーの大舘隆司氏が登壇。スライドの映像を交えつつ、本作の紹介をおこなった。


大舘氏:
 『イノセンス』というタイトルには、「純真、無邪気、無垢」といった意味がありますが、本作でもそれらをテーマとして世界観を構築しています。原案とシナリオは社内のスタッフが手掛け、ゲーム製作をアルファ・システムがおこなうという体制です。

 キャラクタデザインは、いのまたむつみ氏にお願いしました。いのまた氏には、『テイルズ オブ』シリーズで何度もお世話になっていますが、多忙な方なので今回の提案を受けていただいて本当によかった。いのまた氏が、主人公の少年・ルカの声を演じる声優の木村亜希子さんのファンだったことが決め手になったのかも知れません(笑)。

 本作の特徴は、「ボイス」をふんだんに取り入れているという点です。バトルシーンはもちろん、ほとんどのイベントシーンで音声が収録されています。本作では1GbitのROMを採用していますが、その容量が許す限り音声を収録したので、ほぼフルボイスといえる仕上がりです。
 また、フィールドは3Dポリゴンで描写され、バトルシステムではPS2『アビス』や『デスティニー』の爽快感と操作性を取り入れています。バトル時には、画面内を自由に走れる上、空中での攻防が展開されるでしょう。

 オープニングのアニメにも注目していただきたいですね。プロダクション IGによって製作されたものです。7月23日以降、「テイルズチャンネル」において公開されますので、ぜひご覧になってください。
 私たちは本作を、「ニンテンドーDSの限界に挑む」という意志を持って製作しています。9月に開催される「東京ゲームショウ2007」ではプレイアブルな状態をお見せできると思います。今年の12月ごろには、皆さんのお手元に届くようにしたいですね。

 その後、『イノセンス』のゲーム製作を手掛けるアルファ・システム代表取締役社長の佐々木哲哉氏、オープニングで流れるアニメを製作するプロダクション IGのプロデューサー寺川英和氏が登壇。本作についてコメントした。
 さらにステージには、『イノセンス』の主人公であるルカ・ミルダ役の木村亜希子さん、ヒロインのイリア・アニーミ役の笹本優子さんが登場。また本作の主題歌「Follow the Nightingale」を提供するアーティストのKOKIAさんからのビデオレターも流された。各登壇者のコメントは以下のとおり。


 
 
 
写真は上から佐々木氏(右)、寺川氏(左)、笹本さん(左)、木村さん(右)、KOKIAさん

佐々木氏:
 弊社はGBA『なりきりダンジョン3』やPSP『レディアントマイソロジー』でシリーズに携わってきました。今回もユーザーの方にじっくり遊んでいただける作品にしたいと思っています。

寺川氏:
 私たちはこれまでも『テイルズ オブ』シリーズのアニメパートを製作しています。オープニングも見所のひとつですから、携帯機の限界に迫るクオリティにぜひ期待してください。

笹本さん:
 女性が主人公の声をアテるのはシリーズ初ということで、自慢したい気分ですね(笑)。ルカを最初に見たとき、内向的で主人公らしくない性格の子なんだと思いました。でも、心を隠して生きていたルカは、仲間に支えられて自分を変えていきます。注目してみてください。

木村さん:
 イリアはあんまり女の子っぽくない性格で、周りの人たちを巻き込んでいっちゃうタイプです。大舘さんが言うには「大阪のオカン」みたいだとか(笑)。とにかく彼女は何でもズバズバ言っちゃいますが、物語では仲間たちとの絆やドラマが描かれますから、楽しんで頂けると嬉しいです。

KOKIAさん:
 今回、『イノセンス』のテーマ曲として書き下ろしたのがこの「Follow the Nightingale」です。この歌が流れて、皆さんのこの作品に対するイマジネーションが広がってくれたらいいなと思っています。今日は九州でのライブがあるので会場に行けませんが、『イノセンス』の応援をよろしくお願いします。
―Back Ground Story―
長きに続く世界規模の戦乱の中、
優勢を保ち平和でありつづける王都レグヌム。
そんな中、超常的な力を操る人間「異能者」が現れ始める。
異能者は人々に恐れられ、忌むべき存在とされた。
そして王都レグヌムでは「異能者捕縛適応法(いのうしゃほばくてきおうほう)」を掲げ、
異能者は次々に捕らえられていく。
ある時、王都レグヌムの商家の息子であるルカは、
自らの中の異能の力に気付いてしまう……。
『テイルズ オブ イノセンス』スペック
ハード ニンテンドーDS
メーカー バンダイナムコゲームス
ジャンル RPG
発売日 2007年冬
価格 未定
キャラクタデザイン いのまたむつみ
開発 アルファ・システム
テーマソング KOKIA(ビクターエンタテインメント)
 
▼『シンフォニア』の2年後を描く続編『ラタトスクの騎士』

  『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-(仮称)』(以下、『ラタトスクの騎士』)の紹介パートでは、クリエイティブ・プロデューサーの小西輝彰氏が登壇。本作の紹介をおこなった。

小西氏:
  『ラタトスクの騎士』は、『テイルズ オブ シンフォニア』の2年後を描いた続編となります。ロイドたち前作のキャラクタも登場しますが、新たな主人公による冒険がメインです。当然、前作の街やダンジョンなども出てきますが、全て新たに書き起こされていますから、より細密なディティールを楽しんでいただけるはずです。

 ゲームシステムは従来シリーズを継承していますが、Wiiならではの操作も取り入れられています。例えば、本作にフィールドは存在せず、マップ画面で行きたい場所をリモコンで指し示して移動するのです。
 バトルではモンスターを捕獲することが可能となっています。捕獲したモンスターとは一緒に戦うことができるほか、育成してレベルを上げたり、進化させるといった選択肢もあります。
 また、フィールドには「火」「水」といった「属性」が存在しており、各フィールドで敵と遭遇すると「属性」がバトルに何らかの影響を与えるようになっています。

 主人公・エミルは普段は優しいのですが、バトル時には凶暴になるという二面性を持った少年です。「ラタトスクの騎士」に選ばれた彼は、ヒロインのマルタを守るために戦い、大きな戦乱の中で成長していくことになります。
  マルタは、前作で世界が再生された後に起こった「ある騒乱」の最中、エミルと出会います。この2人の出会いが物語の始まりとなるのです。もちろん、各所では前作のキャラクタたちが絡んでくるので、ファンの方も期待してください。

 発売は2008年春ごろになります。「東京ゲームショウ2007」では新たな発表もできそうなので、楽しみに待っていてください。

 なお、前作の2年後ということは、『テイルズ オブ シンフォニア』の主人公・ロイドをはじめ、主要メンバーがそれぞれの場所で生活を送っているはず。しかし、同作で最大の人気を誇る「クラトス」だけは微妙なところ。小西氏は「前作のキャラも出る」とコメントしているが、はたして「クラトス」の扱いはどうなるのか。まさか、まったく登場しない、なんてことは……。
 かつて公式サイトの人気投票で1位を獲得したこともある「クラトス」。彼のファンは実に多いと思われる。そして、そのファンの多くが、『ラタトスクの騎士』への出演を気にかけているのではないだろうか。
『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-(仮称)』スペック
ハード Wii
メーカー バンダイナムコゲームス
ジャンル RPG
発売日 2008年春
価格 未定
キャラクタデザイン 藤島康介
 
▼ファン待望!「リオン」に焦点をあてた『TOD ディレクターズカット』

 『テイルズ オブ デスティニー ディレクターズカット』(以下、『TOD ディレクターズカット』)の紹介パートでは、ブランドマネージャーの馬場英雄氏が登壇。本作を紹介した。


馬場氏:
 『TOD ディレクターズカット』は、シリーズで最も人気のあるキャラクタといっても過言ではない、「リオン・マグナス」に焦点をあてた作品です。PS2『テイルズ オブ デスティニー』に、追加シナリオとして「リオン」が主役の裏シナリオが収録されています。
 さらに、サブキャラクタたちのイベントも多数追加。戦闘難易度の変更やダンジョンのヒント、2週目の引継ぎ要素なども加わっているので、前作をプレイした方にも楽しんでいただけると思います。『テイルズ オブ デスティニー』のセーブデータを引き継ぐことも可能です。

 本作はファンの方の声があって実現した作品ですから、感謝の気持ちを込めてCDやブックレットを同梱した限定版もお届けしたいと思っています。発売は2008年初めごろを目標にしています。特に「リオン」ファンの方は楽しみに待っていてください。


 また当日、会場には司会として「リオン」役の声優・緑川光氏が参加していた。馬場氏は本作の紹介を終えた後、突然ステージ上で緑川氏に裏シナリオの台本を手渡すというサプライズを披露。緑川氏は「こんな台本の渡され方は初めて」と戸惑いながらも、早速ページに目を通すなど意欲を見せていた。緑川氏のコメントは以下のとおり。


緑川氏:
 3日前に、今日の発表会の台本を手渡されて目を通した時、『TOD ディレクターズカット』という文字が目に入ったんですが、まさか追加で収録するとは思っていなかったのでビックリしています(笑)。「リオン」は皆さんからとても愛されているキャラクタですからプレッシャーを感じますが、頑張って演じたいと思います。

『テイルズ オブ デスティニー ディレクターズカット』スペック
ハード PS2
メーカー バンダイナムコゲームス
ジャンル もうひとつの運命という名のRPG
発売日 2008年初頭
価格 未定
キャラクタデザイン いのまたむつみ
 
▼君が生まれ変わるRPG『リバース』がPSPで再誕

 『テイルズ オブ リバース』の紹介パートでは、引き続きブランドマネージャーの馬場氏が登壇した。

馬場氏:
  移植にあたっては、リアルタイム戦闘やムービーなどを忠実に再現しています。また、画面比率が上がったことでよりキャラクタが大きく描かれているので、より感情移入して楽しんでもらえると思います。
  発売は『TOD ディレクターズカット』と同じく、2008年初め頃になる予定です。PS2版にはなかったギャラリーモードなどの追加要素も盛り込まれていますので、そちらにも期待してください。

『テイルズ オブ リバース』スペック
ハード PSP
メーカー バンダイナムコゲームス
ジャンル 君が生まれ変わるRPG
発売日 2008年初頭
価格 未定
キャラクタデザイン いのまたむつみ
 

■正当シリーズの新作をDSで発売するという「挑越」は成功するか

 今後のシリーズの方向性を示すタイトルをニンテンドーDSで発売するという展開は、まさにDSの人気に後押しされた形だ。某大作RPGの新作が、同じくDS用ソフトとして発表された時、表現力や容量への不安から否定的な意見もあった。
 
 『テイルズ オブ』シリーズは、CD-ROMやDVD-ROM等といった大容量の光ディスクに支えられて発展してきたシリーズ。特に、キャラクタの個性を際立たせている声優による音声は、大容量なくしては有り得ない。そのことで、DSのロムカートリッジの容量に不安を覚えるユーザーもいるだろう。

 シリーズ第1作『テイルズ オブ ファンタジア』は、スーパーファミコン用ソフトとして1994年に発売された。容量は48Mbit。当時としては最高クラスの大容量だった。
 シリーズ最新作『テイルズ オブ イノセンス』は、ニンテンドーDS用ソフト2007年冬に発売される。容量は1Gbit。同ハードのタイトルとしては最高クラスの大容量となる。
 
 どちらもロムカートリッジでのリリースとなるが、果たして今回の「挑越」はユーザーから、どのような評価が出されるのだろうか。


『テイルズ オブ イノセンス』
(C)いのまたむつみ (C)2007 NBGI
『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-(仮称)』
(C)藤島康介 (C)NBGI
『テイルズ オブ デスティニー ディレクターズカット』
(C)いのまたむつみ (C)NBGI
『テイルズ オブ リバース』
(C)いのまたむつみ (C)NBGI