イベントレポート  

【AOGCレポ】 『真・三國無双BB』
従量課金は敵?味方?

2007.02.23
 

 2007年2月22日(木)から東京で開催されている「アジア オンラインゲーム カンファレンス 2007 東京」にて、カンファレンス初日、22日(木)にコーエーが開発、イレブンアップが運営を行うPCオンラインゲーム「『真・三國無双 BB』運営概要と従量課金について」と題された講演が、イレブンアップ取締役の栗原哲氏によって行われた。

 『真・三國無双 BB』はPS2などのコンシューマー機で人気の高い、一騎当千アクションゲーム『真・三國無双』シリーズをベースに、オンラインゲーム用にリファインされている。本作ならではの特徴は、最大4人対4人の対戦が行える。また、キャラクタの状態やアイテムを確認する「家」、ユーザー間の交流やアイテムの取引を行う「広場・市場」、戦いや戦利品獲得の場「戦場」の3つのゾーンを行き来しながら、勢力を拡大するのもオンラインゲームならでは。主な目的となっている。ゲームモードとしては、「激闘」と呼ばれる通常対戦、クエスト攻略的な要素をもった「特務」、月に2回行われる大規模戦「争奪」の3つが用意されている。また、キャラクタの成長はレベルアップによるステータスアップという概念はなく、装備によってのみ強化できる。時間やお金をかければ掛けるほど強いというよりは、プレイヤースキルが重要視されるタイプのゲームだ。

従来のオンラインゲームと比べ『真・三國無双 BB』の特徴的な点は以下の4点があげられる。
・コンシューマーゲームをアレンジした形のオンラインゲーム
・複数の企業、メーカーが協力する形でサービスされている
・従量課金制度による課金体制
・プロバイダ限定でサービスが行なわれている

 『真・三國無双BB』は、コンシューマー版と同じく、コーエーが企画、開発を行い、Yahoo! BB会員、SoftBank BBの会員に向けてサービスが提供されている。ID認証や課金はBBGAMESでサポートされており、イレブンアップはユーザーサポート、プレイヤーの意見収集などといった運営面に携わっている。4つの企業が共同でサービス提供を行うという珍しいスタイルとなっている。

 同作の課金方法である従量課金システムとは、簡単に言えば1プレイごとに料金を支払うシステム。「無双軍檄」という課金アイテムを購入するこでゲームに参加できる。「無双軍檄」の価格は、9回楽しめる「無双軍檄おためし9」315円(税込)、33回遊べる「無双軍檄 30+3」1,050円(税込)、30回分サービスされ合計120回分のプレイが可能となる「無双軍檄 90+30」3,150円(税込)が用意されている。
  本来「無双軍檄」の購入費用以外に月額固定料金が必要だが、現在はキャンペーン期間中で無料。

 このユニークな課金方法を採用した理由として、「プレイヤースキルが重要となるアクションゲームのため、アイテム課金によるキャラクタの強化は当面避けたい。MMORPGのように長時間遊べるゲームではないためバトル毎に課金しても高額な課金額にならないと、いう理由で従量課金制を採用した」とは栗原氏のコメント。
  だが、従量課金発表後は登録ユーザー数が減少したという。「減少はしましたが、その後に行なわれたTGS東京ゲームショウ2006での試遊イベントによって、本作の魅力を十分にアピールできました。その効果として減少した会員数は回復し、より多くの登録ユーザー数を獲得することができました」と栗原氏は現状の好調であることをアピールした。

 講演の後半は『真・三國無双BB』をプレイするユーザー層、課金動向など様々なデータが公開された。ただし、これらデータはあくまで目安の値であることが加えられた。
  イレブンアップでは、今後の展望について積極的にユーザーアンケートが実施している。その結果をうけ「ユーザー年齢層は21歳から35歳が8割以上を占めており、男女比率は約9:1。ごく一般的なオンラインゲームと変わらないと考えられます。ですが、『真・三國無双 BB』は"オンラインゲームを初めて経験する"といったユーザーが3分の1を占めていて、コンシューマーで非常に人気の高いシリーズならではの傾向と言えます。」と栗原氏は分析している。
  また、現在は先に述べたとおり本作はプロバイダがYahoo! BB、SoftBank BBのユーザーのみに限定したサービス提供してる。であることに、今後他のプロバイダの契約者とも『真・三國無双BB』をプレイしたいですか?というアンケート質問に対しては現役、休止、未プレイ共に約8割を超えるユーザーが"はい"と答えている。「遊んでみたいけど、プロバイダを変えるのはちょっと…」「お友達を誘いたいけど、友達はYahoo! BBじゃないや」などといった結果になってしまう事は容易に考えられる。イレブンアップもこの意見に対し前向きに検討しているとのことだ。
  さらに、サービス対象をプロバイダで限定していることについて栗原氏「回線の混雑やサーバー負荷により通信間の弊害、一般的にいうところのラグを防ぐために同じISP同士でのプレイに限定している」と説明。確かに『真・三國無双BB』は対戦アクションゲームゆえ、RPG以上にラグのストレスを感じる。快適な対戦、より多くの仲間達、ユーザーはどちらをとるのだろうか?

 『真・三國無双BB』の無双軍檄1つを25円で換算した場合、月額単価は約2,700円~3,100円分購入しているユーザーが多く、プレイ回数は1日平均5.3回程度プレイしているという。1プレイは12分程度で、カジュアルゲームやアーケードゲームの感覚でプレイしてるイメージだ。

 ちなみにこの従量課金制度が発表されたときは「遊ぶたびにお金を払うなんて嫌」と言われ、現在もコアユーザー層からは課金制度を変更して欲しいと要望が多いという。ただこの『真・三國無双BB』における課金額は、平均して1プレイ30円前後で遊べる。こう考えると安価と考えられないだろうか?オンラインゲームが草創期であったとき、毎月お金を支払わなければいけないという月額課金制が発表され、5,000円前後で購入できるコンシューマーゲームソフトと比較した為か、非難の声が多かった記憶がある。その後、アイテム課金制度が登場したときは、今度は月額課金と比較され「これではまるでリアルマネートレードではないか?」といわれたものの、現在においては、ユーザー側にとっても試遊しやすいといった理由等で歓迎されている。
  『真・三國無双BB』の従量課金は、アーケードゲームのイメージに近い。ゲーム性によっては、分かり易く有効的だと思われる。しかし本作は課金開始から3ヶ月しか経過していない。この期間ではこの従量課金制度がユーザーにとって是か非かは見えてはこないだろう。ブランド力の高い『真・三國無双BB』だからこそ成功いかんで、この課金制度がメジャーとなるかが決まる。



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