2006年12月12日(火)、スクウェア・エニックスは都内で発表会を行い、『ドラゴンクエスト』シリーズの最新作を発表した。
そのタイトル名は『ドラゴンクエストIX 星空の守り人(以下、DQIX)』。プラットフォームはニンテンドーDS向けとなっている。発表会では、まずプロモーション映像が公開された。「そしてボクたちは天使と呼ばれたー」というキャッチフレーズと共に、天空に浮かぶ城のような建造物の映像が映し出されていた。詳細は明らかにされなかったが、城の頂点の部分には、木の実をたわわに実らせた大樹があり、この木からひと粒の実が遥か地上に向けて落ちていくシーンの後、タイトルロゴが公開となった。ゲームの詳細は明らかにされなかったが、発売時期は2007年内予定とされた。
『DQIX』はシナリオ&ゲームデザインを堀井雄二氏、キャラクタデザインを鳥山明氏、音楽をすぎやまこういち氏、開発をレベルファイブが担当する。前作の『ドラゴンクエストVIII』と全く同じ布陣ということになる。
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| すぎやまこういち氏 |
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| 鳥山 明氏からのメッセージ |
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| 日野晃博氏 |
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| 堀井雄二氏 |
登壇した開発関係者からひとりずつ、『DQ IX』に向けた意気込みをコメントした。すぎやま氏は「『ドラゴンクエスト』に出会ったのが、私の人生で一番のヒットです。これからも『ドラゴンクエスト』の曲を作り、私のライフワークとします」と話した。
現在モンスターのデザインに取り掛かっている鳥山明氏からは、手紙の形でメッセージが公開された。かわいいスライムが描かれた紙には、ハードがDSであることの驚きと共に「携帯ゲーム機ということで刺激の薄れかけていたボクとしては、なんだか原点に一度立ち返るような気がして『おお!すごい!さすが堀井さん!やるなーっ!』って感じでホントうれしいニュースだったんです」と喜びのコメントが書かれていた。
開発を担当するレベルファイブを代表して登壇したのは、同社の代表取締役 日野晃博氏。「『VIII』に続き『IX』を開発できることは光栄です。『VIII』は見た目の変化でしたが、『IX』は、内容がとても変わりそうなので、ワクワクしています」と笑顔でコメントした。
そして堀井氏は「『IX』は大勢でも、一人でも楽しめるようになっております。外伝ではなく、本編として『IX』としたからには、しっかりとした作品を作ります」と意気込みを語った。
イベントでは、この後、ファンを代表して人気グループSMAPの草彅剛さんがスペシャルゲストとして登場し、『DQIX』のネットワークモードを、開発に携わっている堀井氏、すぎやま氏、日野氏とプレイを行った。
発表会内でのネットワークプレイでは、それぞれプレイヤーが一人のキャラクタを操作し、一つのフィールドをネットを介して接続しているユーザー同士が、一緒に冒険を行う。これまでのシリーズ作と大きな違いとして、エンカウントして戦闘シーンに突入するのではなく、PC用のオンラインゲームのように、フィールドにスライムやばくだん岩が歩いており、シームレスにそのまま戦うことが可能となっている。
また回復や攻撃の呪文は、唱える呪文を選択したあと、ターゲットとなる仲間や敵をタッチペンで触れることで唱える。ギガデインのようなパーティ全体に攻撃を行うことができた呪文は、範囲呪文となっており、ターゲットした点を中心に一定範囲に効果を与えることができるようだ。
また堀井氏は「『IX』はネットワークゲームです」と言ったように『VIII』以上に装備によって、ビジュアルが変化するようになっていた。ネットワークを介して、友達とプレイする際、自分オリジナルのコーディネイトで目立つこともできるようだ。
ネットワークプレイは堀井氏を戦闘にダンジョンを探索する予定となっていったが、モンスターと戦うのが楽しくてしょうがないすぎやま氏がなかなか合流してくれなかったり、日野氏が「せっかくなんで街中も見せてあげたくて・・・」と街を紹介しているなど、足並みが揃わない様子。しかし自由にフィールドを駆け巡り、遊ぶように冒険している姿は、実際にプレイしていなくても、充分に楽しいと感じられた。ファン代表として登場した草彅さんは、「もうできているじゃないですか!すぐに発売して下さい」と笑顔で話していた。
■Wii用『ドラゴンクエストソード』旅の仲間が公開!
発表会では、このほか2006年12月28日(木)に発売されるニンテンドーDS『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー』、Wii『ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔(以下、DQS)』が紹介された。
『DQS』は、今回初となる映像がお披露目され、これまで明らかにされなかった戦い以外の部分を垣間見ることができた。
『DQS』は、自分自身が主人公となって、実際に剣を振り、モンスターと戦って、冒険を繰り広げる作品。堀井氏は発表会の中で「物語のボリュームはそれほど多くないものの、戦闘にボイスを挿入したり、映画やドラマのような雰囲気を演出に加えました」とコメント。戦闘中、一緒に冒険をする仲間が気合の声を発したり、呪文を唱えるなどの声による演出が楽しめるそうだ。
ちなみに主人公の仲間として公開されたキャラクタは以下の3人。
■セティア
個性的な衣装を身に着けながらも、どこか憂いのある表情を浮かべる少女。彼女はかつて城下町の神殿に使える僧侶だったという。彼女は主人公とともに過酷な戦いに身を投じたのであろうか・・・
■ディーン
高貴な服に身を包み、ちょっとナルシストな雰囲気を漂わせた長身の青年。ゲームの舞台となるアルソード王国の王子で、王族仕込みの華麗な剣術と魔法で主人公をサポートしてくれる。
■バウド
昔は有能な剣士、そして今は強力な魔法の力で主人公の冒険を助ける彼は、なんと主人公の父親。彼の右腕は義手と化していて、そこの深い因縁を感じる。見かけによらず、酒好きで女好きという一面もある。
各キャラクタの声を担当するのは、セティア役を木下あゆ美さん、ディーン役を小西大樹氏、バウド役を松田賢二氏が担当。「戦闘シーンに緊張感を加えたかったので、声優の経験者や特撮番組に出演経験がある方にしました」と堀井氏は語っていた。
■シリーズ初の業務用タイトル『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』
『ドラゴンクエスト』シリーズ20周年を飾るタイトルとして、初の業務用タイトル『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード(以下、DQB』の開発が明らかとなった。
『DQB』は、『ドラゴンクエストVIII』に登場する「モンスターバトルロード」をモチーフとしてカードゲーム。3匹を1チームとして、モンスター同士のチーム戦を行う。
業務用カードゲームとなる本作は、『ドラクエ』シリーズに登場するモンスタ-が描かれているカードをゲーム機に読み取ることでゲームに登場させ対戦を行う。
操作はそれぞれのモンスターで繰り出したい必殺技を対応したボタンを押して選ぶだけの簡単操作。また筐体の中央にある「王者の剣」が、さらにポイントとなるようだ。現在開発を行っており、2007年夏に稼動する予定となっている。
■愛され続けて20年―、それは通過点でしかない
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| 和田 洋一氏 |
最後にスクウェア・エニックス代表取締役社長 和田 洋一氏が登壇し「生誕20周年記念 新作発表会 『ドラゴンクエスト』~更なる冒険の世界へ~」と題されたイベントを締めくくるコメントを行った。
「第一作目が発売されて、20年が経ちました。今後10年、20年とより一層『ドラゴンクエスト』の世界を広げていくことで、たくさんの方に愛して頂く作品にしていきたいです」と話し、「今回最新作『IX』をニンテンドーDS向けとしたのは、少しでも多くのお客さまに楽しんで頂きたいと考えたからです。新しいチャレンジ、新しい体験、新しい冒険をして頂きたいです」とした。
また閉幕後、任天堂 代表取締役社長 岩田聡氏を迎えて行われた囲み取材が行われた。今回の発表について岩田氏は「なにより携帯ゲーム機に『ドラゴンクエスト』の本編の新作が発売されることが感慨深いです。これまで据置機がメインストリームであり、携帯ゲーム機はサブでしかありませんでした。しかし、最近では人々のライフスタイルが変化し、忙しい時間の隙間でゲームを楽しむ人が増えたことで、携帯ゲーム機がソフト市場でメインとなりつつある」と、ゲームファンの嗜好の変化により、ゲームとの関わりが変化していると語った。
20周年を迎え2006年末にニンテンドーDSで『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー』を皮切りに、Wii『ドラゴンクエストソード』、2007年夏にはシリーズ初の業務用タイトル『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』、そして2007年内にネットワークを介した多人数プレイも楽しめる『ドラゴンクエストIX』が発売される。
充実した21年目となることは明らかで、さらなる『ドラゴンクエスト』の世界の広がりと、挑戦を感じる発表会であった。
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