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任天堂は、2006年9月14日(木)千葉県・幕張で同社発表会「Wii Preview」を開催した。これは、同社が発売を予定している次世代ゲーム機「Wii」の国内初お披露目となるイベント。この会場で、任天堂はWiiの発売日を2006年12月2日(土)とすることや、希望小売価格を25,000円(税込)とすることなどを発表した。また、大規模な試遊会も実施された。
開幕と同時に登場したのは、同社の岩田聡社長。まず、Wiiの基本開発コンセプトについて言及した。岩田氏は今から三年前にあたる2003年の東京ゲームショウ基調講演で、「ゲーム離れ」が進行しているとコメントしたことを回想した。そこで任天堂が目指したものは、ゲーム離れを食い止め、ゲーム人口の拡大を目指すことだったという。その第一弾として市場に送り込んだのが「ニンテンドーDS」だったという。このDSの爆発的なヒットは読者のご存知の通り。昨年末からの圧倒的な販売拡大を受け、発売後わずか20ヶ月で国内1000万台を超えた。2006年は、史上初めて据え置き型ゲーム機の市場規模を携帯型ゲーム機が上回ることとなったという。
このDSが生み出した劇的な市場の変化。これは、「脱・ゲーム離れ」の段階に差し掛かったとこを意味している。この現象は欧米でも同様で、DSの人気が爆発するきっかけとなった『脳を鍛える大人のDSトレーニング』の海外版は、北米では日本と同じペースで、そして欧州では日本をはるかに上回るペースで販売本数を増やしているという。また、任天堂の調査では、従来の世帯あたりのユーザー数は据え置き型ゲーム機で2.2~2.8人。携帯型ゲーム機の場合は2.0人がやっとだった。しかしDSが普及した現在、この数字は3.0人まで増えているという。調査対象に一人暮らし世帯があることを考慮すると、かなりの世帯で家族全員がゲームユーザーとなっていると推測できる数字だ。
DSの人気から見える女性ユーザーの拡大。そして従来の世帯あたりのゲームユーザー数の増加。任天堂は、同社が目指す「ゲーム人口の拡大」へ向かう手応えを実感しているという。
しかし、Wiiは据え置き型ゲーム機であり、DSのように実際に外へ持ち出しての“口コミ”的な手法で人気が爆発することは無いと自覚している、と岩田氏は言った。DSの普及はWiiの成功を保証しない。この問題を突破するためには、Wiiは「家族の誰からも敵視されない」「性別や年齢、ゲーム経験の有無を問わない」「家族全員が、自分と関係がある機械である」「毎日電源を入れてもらえるものである」と言うもので無ければならない。そのために、「ゲームの定義をさらに拡大する」必要があり、Wiiはそのようなものになるという。そこには、従来型のビデオゲームはもちろん、DSで培われた「タッチジェネレーションズ」の展開以上のものを用意しているとコメントした。
MSXも参入! バーチャルコンソール
それらの展開のひとつとして用意されているのが、Wii上で「ファミリーコンピュータ」「スーパーファミコン」などのゲームが遊べる「バーチャルコンソール」。これは、Wiiのインターネット接続機能を使い、インターネットから有償でゲームソフトを購入、Wii上でプレイできるというもの。「ファミコン」「スーパーファミコン」「ニンテンドー64」「PCエンジン」「メガドライブ」のソフトが遊べることが発表されていたが、そこに「MSX」も追加されることが発表された。
現時点で予定されているソフトの価格は「ファミリーコンピュータ」タイトルは500円程度。「スーパーファミコン」タイトルは800円程度。「ニンテンドー64」タイトルは1,000円程度。「PCエンジン」や「メガドライブ」も、同程度になる予定だという。これらは、クレジットカードあるいはWii取り扱い店舗で購入出来る「Wiiポイントプリペイドカード」でチャージ出来る「Wiiポイント」で支払いが可能。また、参入を予定しているメーカーは現在22社。(下記リストを参照)
| 参入メーカー一覧 (順不同) |
| KONAMI |
ATLUS |
| D4Enterprise |
メサイヤ |
| CAPCOM |
SEGA |
| SUNSOFT |
JALECO |
| TECMO |
TAITO |
| KEMCO |
TAKARA TOMY |
| ネットファーム |
バンダイナムコゲームズ |
| チュンソフト |
HAL研究所 |
| バンプレスト |
パオン |
| ハドソン |
アイレムソフトウェアエンジニアリング |
| ロケットカンパニー |
スクウェアエニックス |
ラインナップは、任天堂のものだけで年内に30タイトルを、「メガドライブ」などを含めると年内60タイトル以上を予定しており、さらに毎月10タイトル程度ずつ増やしていく予定だという。
電源はつけっぱなしで。Wii Channel
Wiiがインターネットに接続出来ること、そして、WiiConnect24と任天堂が呼んでいるコンセプト通り、電源をつけたまま常時接続し、インターネットから常時さまざまな情報を受け取り続けることはすでに本年のE3で発表されていた。しかし具体的にそれが何を意味するのかは、今までは語られていなかった。本日、岩田氏の口から、それに対する回答のひとつが述べられた。それが「Wii Channel」だ。これは「家庭のテレビにチャンネルを増やす」と言う考えの元で設計されたという。ニンテンドーDSに内蔵されたピクトチャットのように、Wiiにもいくつかの内蔵ソフトが用意されているようなものだと岩田氏はコメントしたが、常時起動したままで使いやすいように設計されたカスタマイズ可能なメニューだと考えたほうがわかりやすいかもしれない。横4つ・縦3つの格子状に12個用意されたメニューボタンのようなもの一つ一つをチャンネルと呼び、ここからさまざまな機能にアクセス出来る。そのひとつはWiiのゲームを起動するためのもの。そしてバーチャルコンソールで購入したゲームソフトもチャンネルのひとつとして並ぶ。なお、1画面12個で最大48個まで表示できるという。
Wii Channelの真価にして、最大の特徴として考えられるのは、標準で用意されているゲーム以外のチャンネル。現時点で発表されたものは「お天気チャンネル」「ニュースチャンネル」「写真チャンネル」「インターネットチャンネル」など、毎日便利に使うこと、リビングでくつろぐ家族が使うことを念頭においていることがはっきりとわかるものだ。「お天気チャンネル」と「ニュースチャンネル」は、インターネットを通して天気予報や最新ニュースを受信する。「お天気チャンネル」では、天気を見ながらズームアウトしていき地球儀のようにして世界を眺めたりすることが可能。この機能は「ニュースチャンネル」でも利用可能で、ニュース中の聞きなれない地名を確認するなどの用途に使えるという。これらは、インターネット接続にかかる通信料以外は無料となっている。また「インターネットチャンネル」はFlash、JavaScript(含Ajax)にも対応したOperaインターネットブラウザを利用して、TVを使ってインターネットを活用できるチャンネル。リビングでウェブ閲覧と言うソリューションではいまだ明確な成功例は無いが、最新のブラウザを搭載することと、常に電源を入れておくというコンセプトから、家庭とテレビとインターネットの関係を変える可能性を持っているだろうと、岩田氏は述べていた。なお「インターネットチャンネル」のブラウザはバーチャルコンソールのゲームと同様に購入する必要があるが、2007年6月末まではプロモーションの意味もこめて無料で提供するという。(その後の販売価格に関してはコメントは無かった)
「写真チャンネル」では、本体のSDカードスロットに差し込んだデジタルカメラや携帯電話のメモリから写真(および一部のフォーマットの動画)を閲覧できる。デモンストレーションでは、大量の写真を一度に表示し、ダイナミックに表示サイズを拡大・縮小する様子を見せた。また、リモコンコントローラを使ってラクガキをしたり簡単なコラージュを作ったりと言う遊びも用意されている。また、同じWiiを使っている遠隔地の友達に、写真を送ることも可能だという。
さらにチャンネルリストの下に用意されている「Wii伝言板」では、家族間での伝言メモを掲示できる。いわば冷蔵庫に磁石で貼り付けるメモのようなものだが、インターネットを介して任天堂からのお知らせが貼り付けられることや、フレンドリストに登録されている人へメールのようにメモを転送することも可能だ。上述の「写真チャンネル」で送られた写真はここに届くことになる。カレンダーとの連動も行われるので、簡単なスケジュール帳や日記などの代わりにも使えるという。また、ゲーム内からのメッセージが届くこともあるとして、『どうぶつの森』のゲーム内からのメッセージを受け取った例を見せた。
自分自身がゲームの中でプレイする
Wii channelのひとつとして用意されている「似顔絵チャンネル」は、顔のパーツを組み合わせて自分の分身となるキャラクタ「Mii」を作り出すチャンネル。いわゆる「アバター」風にキャラクタの目、鼻、口などを組み合わせることが出来る。サイズや角度なども自由に設定でき、組み合わせの自由度は非常に高い様子。これらのキャラクタは、単にチャットなどで使われるだけではなく、プレイヤーキャラとしてさまざまなゲームに登場するという。本体同時発売タイトルである『WiiSports』および『はじめてのWii』で、実際にゲーム中に「Mii」が登場する様子を見せてくれた。この「Mii」は、リモコンコントローラの中に保存(セーブ)して、友達の家に持っていったりすることも出来るという。岩田氏のプレゼンテーションの後に行われた宮本茂氏によるデモンストレーションでは、ゲストにプロテニスプレイヤーの杉山愛選手と第11回全日本国民的美少女コンテストグランプリの林 丹丹さん、そして司会の中井美穂さんの「Mii」を用意して本人が「WiiSports」のテニスをプレイするというデモが行われたが、自分たちがゲーム中に登場することで、特に大人数でのプレイでは盛り上がりそうに見えた。これらの「Mii」は、複数用意しておくことが可能とのことなので、家族全員分の「Mii」を用意して遊ぶ形など提案されていくのだろう。
Wii channelの持つこれらの機能のプレゼンの後、本体の価格などが発表された。なお、本体に同梱されるコントローラは、リモコンコントローラ一つとヌンチャクコントローラ一つ。クラシックコントローラや追加のコントローラは別売となる。リモコンコントローラは3,800円(税込)で、ヌンチャクとクラシックはそれぞれ1,800円(税込)。ただし、数量限定で、5000円分の「Wiiポイントプリペイドカード」にクラシックコントローラが付属する特別商品が用意されるという。
最後に岩田氏は、「家庭にあるゲーム機を、家族全員が毎日触ることを当たり前にしていくことで、私達は、ゲーム人口拡大の第二のステップを踏み出します。」と述べた。それが任天堂の提案する、「Wiiのある新しい生活」なのだという。
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