インタビュー
 
“神運営”アエリアの『グランドファンタジア』これまでの歩みとは!?
2010.08.27
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  5月に1周年を迎え、夏の大規模アップデートが進行中のMMORPG『グランドファンタジア』。可愛くて便利な精霊“ミグル”を育成したりしながら、ダンジョンに挑んだり対人戦を楽しんだりといった、比較的オーソドックスと言えるタイトルだ。正式サービス開始当初はコンテンツ量的に多いとは言えなかった本作品だが、この1年の怒涛のアップデート攻勢によってそのボリュームは拡大、今では十二分に遊び応えのあるタイトルに成長している。
 今回はそんな勢いに乗る『グランドファンタジア』を手がける株式会社アエリアの運営チームに、これまでの歩みを振り返りつつインタビューを敢行。『グランドファンタジア』はどんな作品に育ったのか、改めて確認してみることにしよう。

▲インタビューに応じてくれたのは株式会社アエリア オンラインゲーム事業部部長、乙田宗良氏(左)、『グランドファンタジア』プロデューサー、三上優氏(中央)、マーケティングチームマネージャー、上村健太郎氏(右)。手にしているのは『グランドファンタジア』が様々な賞に輝いた際のトロフィーだ

ボリュームアップに加え、各種コンテンツにユーザーの声を反映

――まずお聞きしたいのですが、『グランドファンタジア』というのはどういったユーザーさんに遊ばれているのでしょうか。

★乙田宗良氏(以下、乙田氏)
 “大人も子供もみんなが遊べる”というキャッチコピーを使っている通り、本当に幅広い年齢層の方に楽しんでいただいています。子供さんからご年輩の方まで様々ですね。それと、女性のお客様が多いのも特徴です。アエリアの他のタイトルと比べても10%以上女性比率が高いんです。

――正式サービスが始まって2年目を迎えた『グランドファンタジア』ですが、これまでどういった歩みをしてきたのか、簡単にご説明願えますか。

★乙田氏
 開始当初は、お客様からコンテンツ量が少ないのではないかというご指摘をいただいたりもしました。しかし、アップデート履歴を見ていただくとわかると思いますが、正式サービス開始後、かなり積極的にアップデートを行い、現状のボリュームを確保することができました。

――(資料を見ながら)たしかに毎月様々なアップデートが行われていますね。
編注:『グランドファンタジア』のこれまでのアップデートは公式ページにもまとめられています。


★三上優氏(以下、三上氏)
 ほぼ毎週何かしらのコンテンツ、システムのアップデートを行っていますね。いつログインしても変わっている部分があり、常に新鮮に感じられるゲームにしたいと思っていまして、開発会社さんにもそういった要望を伝えているんです。

――途切れることなくアップデートが続いているんですね。

★乙田氏
 はい(笑)。お客様のご要望にお応えするのに必死という感じもしますが。

 たとえばコンテンツを追加しても、お客様から「もっとこうしたほうがいいんじゃない?」という要望などもたくさんいただけるんですよ。飽きたから(そのコンテンツを)放置するのではなく、改善提案を送ってくださる方が多くて、我々としても助かっています。お客様と一緒に『グランドファンタジア』を作り上げているという感じです。

――ユーザーさんからの声によって改善されたコンテンツは多いのでしょうか。

★乙田氏
 多いですね。サービス開始以降に多数のコンテンツが実装されているのですが、追加されたコンテンツは随時改善を行っています。

★三上氏
 その他にも昨年6月に導入した錬金システムなども改善しました。錬金に失敗しても別のレシピ用のアイテムが入手できるようになり、再度錬金アイテムの獲得が目指せるようになりました。そのあたりはお客様のご要望に基づいて日本独自仕様として改善されました。

★乙田氏
 そうそう、『グランドファンタジア』は意外と日本独自仕様の多いゲームになっていると思いますよ。

――そういえば正式サービス開始時にもデスペナルティが大幅に緩和されるなどしましたね。

★乙田氏
 クローズドβテストの際に、それまでのコンテンツに対するご要望をたくさんいただいたんですよ。その中には開発会社的には(改変が)面倒なものもあったりしたんですが、そこは厚くお願いしまして、日本のお客様に納得していただけるものを提供しましょうということになったんですよ。


対人コンテンツの追加でゲーム自体にも変化が

――アップデートの中で“このコンテンツが入ったことによって劇的な変化があった”というようなものはありますか。

★三上氏
 やはりバトルフィールドでしょうかね。

★乙田氏
 それまでは(『グランドファンタジア』には)対人コンテンツというのはまったくなかったので、対人がしたいというお客様のご要望に応えて実装することになりました。

 バトルフィールドは『グランドファンタジア』ならではの対人戦というものを目指して、開発会社さんでかなり長い間検討と調整を行っています。日本のお客さまに満足していただけるよう、いただいている要望を全て開発会社さんに共有して、職バランスについてもこちらから何度も強く要請していますが、私たちの力不足でなかなか大がかりには修正できていないのが現状です。皆様から多くのお問い合わせもいただいておりますし、開発会社さんも前向きに検討してくれているので、ひとつずつ改善していけるよう今後調整を行ってまいります。

 バトルフィールドの実装でお客様のプレイスタイルが2通りに分かれた感じもありますね。今までと同様にパーティーを組んでダンジョンを回って狩りをして楽しむというスタイルと、とにかく(他のプレイヤーたちと)戦って強くなるというスタイルですね。


★三上氏
 ゲーム内でも様々な観点のランキングを2時間ごとに更新し、それを確認できるシステムが入りましたので、対人戦を重視する方はそれを見ながらさらに上を目指すという感じになっていますね。

★乙田氏
 ただ、対人戦で上を目指すだけのゲームになってしまうと面白くないので、それ以外のコンテンツもどんどん追加しています。

 たとえば先日実装されたばかりのカジノシステム、ロトシステムですね。特にカジノはまだ第一弾が実装されたに過ぎませんので、ほかにも様々なゲームが実装される予定です。新しいゲームは秋以降に実装予定になっていますので楽しみにお待ちいただければと思います。


★三上氏
 その他、劇的な変化というと、ギルドルームなどを始めとするギルド関連コンテンツでしょうか。

★乙田氏
 GvGなどの実装で、“ギルドのあり方”に大きな変化が出てきたと思います。

★三上氏
 先日実装されたギルドダンジョンなども含め、ギルドみんなで遊ぶというコンテンツが増加しています。我々運営としても、ゲーム内で初心者の人に対するギルド紹介イベントなども頻繁に開催し、ギルドの活性化に力を入れています。

★乙田氏
 そういったギルド活性化などは、運営側で行うことと、コンテンツとして導入しないと解決できないことの2通りあると思うんですね。そのあたりはもう毎日開発会社と連絡を取り合っています。開発会社との連携は他のオンラインゲームに比べてもかなり強いほうだと思いますよ。


――では、ユーザーさんの要望なども、きちんと随時開発会社さんに伝えられていると。そこまで開発会社さんと密接な関係というのは珍しい気がしますね。

★三上氏
 我々としましても開発会社さんとの関係は最重要視しています。どれだけ運営で頑張ってもゲーム自体が改善されないとお客さまにご満足していただけませんからね。『グランドファンタジア』は開発会社さんがとても協力的でして、日本最優先で開発をしてくださっているんですよ。

★乙田氏
 開発会社さんの方針でもあるのですが、彼らには「日本で成功しないタイトルはどこの国でも成功しないだろう」という強い気持ちがあるんです。

 日本のお客様はすごく目が肥えているので、その日本のお客様のニーズに応えられるタイトルを作ることが最優先だと言っていただいているんです。今後も開発会社さんと改善を重ねていきます。

可愛いミグルは日本独自仕様のさきがけ!?

――過去のアップデートと言えば。イラストミグルの実装など、ミグルがより可愛くなるアップデートなどもありましたね。

★三上氏
 サービス開始時にラダ島(チュートリアルマップ)のミグルを日本仕様のラビデビに変えたんですね。ラビデビという名前もお客様から募集して付けたものなんですが。そういった背景もあって、1周年を迎えるにあたり、各都市にいるミグルも名前を募集して、より可愛いものに変えたんです。

――なるほど。ご当地ミグルなど、可愛いミグルが次々に実装されていますが、当然これも日本独自のものですよね。

★乙田氏
 はい。ご当地ミグルに関しては完全日本開発になっているんですよ。

★三上氏
 デザインも日本で起こして開発会社さんに作ってもらっているという感じですね。

――ご当地ミグルは全都道府県分を作成される勢いでしょうか(笑)?

★乙田氏
 その目標でいます(笑)。

★三上氏
 今はミグルですが、後々は別のものも入れていきたいと考えているんですよ。お客様自身が住んでいるところとか、趣味のものなどが出てくると、興味を持っていただけると思うので。アバターなども、お客様からご要望としていただいたりしていますし、開発会社と協力して随時入れていきたいなと。

“神運営”アエリアの運営スタンスとは?

――『グランドファンタジア』に限らないのですが、アエリアさんの運営というのは、MMOユーザーからは評判がいいといいますか、一部で“神運営”と称えられたりしています。どういった姿勢で取り組まれているのでしょうか。

★乙田氏
 まさにアレなんです(と、会議室の壁にかけられた額縁を指し示す)。

――「ユーザーはお客様である」ですね。部屋に入ったときに真っ先に目に入りました。

★乙田氏
 とにかく、目の前で困っている人がいて、それを助けられない運営にはなりたくないんです。もちろんそれにはスピードや柔軟性も必要になってくると思います。まだまだ足りないところはあると思いますが、とにかくそういった姿勢で運営を行っています。

――他の運営会社さんですと、ユーザーさんからボロクソに言われたりしているところも多いのですが、他社さんとアエリアさんが違う点というのはどこだと思われますか?

★乙田氏
 わかりやすく言うと、“お客様に安心してゲームをしてほしい”ということなんです。ゲームは24時間稼動していて、つまり24時間ビジネスをしているわけです。それにも関わらず、我々運営が休んでどうするということですよね。

 具体的に言えば、特にBOTやRMTに対する対応は絶対に負けない自信があります。自分でゲームをプレイしたときに、RMT業者のシャウトがずっと響き渡っていると“萎える”んですよね。サービス開始当初は世界チャットなどでのシャウトも見られたんですが、イタチゴッコになるのはわかっていても、とにかく5分で対応するという意識を徹底しました。そうすると、さすがに効率的ではないと判断するのか、いつか諦めるんですよね。

 でも今度は、秘密チャットでささやきを送りまくったりするんですよ。そういったログも24時間追いかけていますし、お客様から報告があったら5分以内に対応することを徹底してきました。

 これらを昨年よりどんどん仕組み化していってまして、、毎日24時間対応で継続的な調査を不正対応専属チームが水面下で実施していますし、不正が表面化する前の処罰対応を行っています。またアカウント取得時の共通性や傾向といったところも含めて対応し続けているんです。表面では見えませんが、最近は精巧な仕掛けとなってたくさん発生しているんですけれど、全て即座に対応しています。

――戦いは続いているんですね。

★乙田氏
 戦ってます。なくなりませんねぇ。ただ、そういったものを絶対にお客様に見せたくないんですね。

――それが快適なゲームにつながるわけですね。

★乙田氏
 ええ。今はもうBOTなどは見かけないと思いますよ。ログ調査も含めて、継続していくことが大事ですね。これからも不正は徹底的に撲滅します。

★三上氏
 補足になりますが、お客様への対応としては、要望やご意見もすべて目を通しています。また、困っているお客様がログインしているとわかればゲームマスターが直接駆けつけてその場でレクチャーするという対応も行っています。そういった点ではお客様に近い位置での対応と言えるのではないかと。


――それは話を聞くだけでもすごく大変な気がするのですが。

★三上氏
 可能な限りでの対応、という形にはなってしまう部分もあるのですが、 “そこで挫けるとゲームがつまらなく感じられてしまうのでは”と思われる点ではきめ細やかな対応を心がけています。また、そういった対応をすることでお礼を言われたり、ギルドに入っているお客様がいい評判を口コミで広めてくれたりといったこともありますね。

★乙田氏
 意外とMMORPGの初心者さんからの問い合わせも多くて「何をしたらいいかわからない」というものも多いんです。そういった質問にもひとつひとつ答えていくといった対応をしています。
 逆にそういう細かい対応をするとビックリしていただけるんです。そういった驚きが感動につながったときのお客様の気持ち……感謝のメールなどを受け取ったときに、「やってよかったな」と思うんです。自分たちも感動を共有できるんです。実は感謝のメールが来ることも多いんですよ。

――MMORPGの運営会社さんにインタビューして「感謝のメールが多い」と聞くのは初めてです(笑)。

★乙田氏
 まだまだ足りないところはありますが、感謝の気持ちを受け取ってホロリとすることもたくさんあるんですよ。何度か感動して泣きました。

★三上氏
 トラブルなどが起きた場合や、メンテナンス時間が延びてしまった場合なども「待っていますので焦らずに対処してくださいね」といった励ましのメッセージをいただけることが多いんですよ。お客様と運営の間でとてもいい関係ができているのではと考えています。

★乙田氏
 僕らが大事にしているのはお客様に対する感謝なんですね。その気持ちをちゃんと持っていればお客様も感謝してくれると思うんです。常にありがとうという気持ちを忘れない運営として取り組んでいます。


  オーソドックスであるがゆえにやや地味な印象もある『グランドファンタジア』だが、MMORPGとしては、派手なグラフィックや奇抜なシステムよりも、長く安心して遊べるかどうかといったことこそが重要だ。『グランドファンタジア』はそういった意味では非常に優れたタイトルと言える。ゲーム内コンテンツが充実し、デイリークエストやロトシステムなど気軽に新鮮さを味わえる要素も満載。休止状態からの復帰者はもちろん、新規ユーザーが初めて触れるMMORPGとしてもオススメではないだろうか。
 
 当初登場したマーケティングの上村氏が何も喋っていない…。「なぜに?」と疑問を抱いている読者の方もいらっしゃるのでは?
 実は、このインタビューには続きが。次回は今後の『グランドファンタジア』のアップデート計画についてのお話を掲載していく予定。
 また、初心者や新規ユーザー開拓への取り組みなど、気になる話題もお届けする予定なので期待してほしい。



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