イベントレポート
 
デメイクの火付け役に『ロックマン10 宇宙からの脅威!!』内覧会に密着

2010.03.05

『ロックマン10 宇宙からの脅威!!』公式サイト
 
 カプコンは2010年3月5日(金)、東京・新宿にある東京支店において、Wii/PS3/Xbox 360の3機種で近日ダウンロード配信が予定されている『ロックマン10 宇宙からの脅威!!』(以下、『ロックマン10』)の関係者向け内覧会を開催した。

 『ロックマン10』は、同社の人気アクションゲーム『ロックマン』シリーズの最新作。
 本作は、2008年9月から2009年6月にかけて各機種で発売された『ロックマン9 野望の復活!!』(以下、『ロックマン9』)と同様、シリーズ初期の頃を彷彿とさせる8bitテイストのグラフィックとサウンドによって製作され、お馴染みの主人公・ロックマンが、ロボットに感染するウィルス「ロボットエンザ」によって暴走したロボットたちと戦っていく。

 今回は、『ロックマン10』のプロデューサー・竹下博信氏にお話を伺い、実際に本作も触ってきたので、簡単ではあるがその模様もお届けしていこう。

※画面写真をクリックすると、拡大したものを見ることができます
▲内覧会で『ロックマン10』をプレゼンテーションした、竹下博信プロデューサー。子どもくらいの背丈のロックマンと一緒にパチリ

リメイクとデメイク、その火付け役に

 まずは竹下博信氏より『ロックマン10』の開発経緯や、本作にこめる期待感が語られた。

★竹下博信氏(以下、竹下氏)
 『ロックマン9』をリリースした時、一発ネタとして受け取られてしまう危険性はあったものの、それまでとは違う配信タイトルが提示できましたし、ある種レトロゲームブームの再燃を担えたと思っています。
 ただ私としては、さらに先へ行ってほしいと考えていて、レトロゲームを忠実に再現するのが“ひとつのジャンル”、あるいはアートスタイルにまで昇華してほしいです。昔のゲームをリメイクするのはもちろんですが、今の題材を昔風にあえて“デメイク”するという手法も面白いと思います。『ロックマン10』がそういったムーブメントの火付け役になってくれればうれしいですね。

 続いて5つのポイントにわけて、『ロックマン10』が前作からどういった進化をとげたのか、について語られている。

初の「イージーモード」を収録したことに関して

★竹下氏
 日本で前作『ロックマン9 野望の復活!!』をリリースした時にユーザーさんからいただいた感想と同じように、海外でも「なつかしい」「おもしろい」と言っていただく一方で、「難しい」というユーザーさんの声も多くありました。コアゲーマーの多い海外でも「難しい」といわれるということは、やはりこれは何らかの施策を講じなければならないだろうということで、シリーズ初の「イージーモード」の収録を決定しました。
 「イージーモード」は単純に敵の配置が異なるというだけではなく、アイテムの配置、道中のギミックの有無など、細かな調整を施しています。初心者の方でも程よい緊張感と難易度を味わいつつ、プレイしていただけると思います。
 一方で、「イージーモード」を敬遠される方がいらっしゃることも承知しています。本当の意味で“『ロックマン』らしさ”が反映されているのは、やはり「ノーマルモード」ですので、ファンの方は「ノーマルモード」でガチにやり込んでください(笑)。

▲「ノーマルモード」。敵の「ヘリメット」が放った弾が多め ▲「イージーモード」。明らかに、放たれた弾数が少ない
▲「コマンドマン」ステージのイージーモード ▲「ソーラーマン」ステージのイージーモード

「ブルース」が初期状態から使用可能になったことに関して

★竹下氏
 『ロックマン9』で「ブルース」を追加コンテンツとして配信した理由は、「ロックマン」でクリアしたユーザーさんに、ちがうプレイスタイルを提案したかったということです。とはいえ、今回も有料の追加コンテンツだとファンのみなさんからお叱りを受けそうですから、最初から使えるように組み込んでいます(笑)。
 また、前作を遊んだ方にはかなり「ブルース」の扱いにも慣れていただいたようですし、それならば初期状態から使用できても問題ないだろうと考えています。

▲「ブルース」を操作している様子。「ブルース」は本作の「ロックマン」にはない「チャージショット」「スライディング」といった能力を持ち、シールドでの防御も可能だ。ただし、全体的に撃たれ弱いという短所も存在する


「リプレイ機能」の採用に関して

★竹下氏
 今まではインターネット上の動画投稿サービスで視聴したり、あるいは披露するといった方法しか、広く自分のプレイを他の人たちと共有する術がありませんでしたから、より手軽な方法をゲームに盛り込みたいという思いがありました。上手な方のプレイを見て参考にするのも良いですし、自慢のプレイを披露する場としても活用していただきたいですね。


「サウンド」に関して

★竹下氏
 『1』から『10』までの『ロックマン』の音楽に関わったサウンドデザイナーが参加して、『ロックマン10』では音楽を制作しています。まさに夢の共演といった感じですので、ゲーム本編はもちろん、サントラなどでも楽しんでいただけると思います。

▲4月30日発売「ロックマン10イメージサウンドトラック」
(P)2010 INTI CREATES CO., LTD. (C) CAPCOM CO., LTD. 2010 ALL RIGHTS RESERVED.
▲3月下旬発売「ロックマン10オリジナルサウンドトラック」
(P) INTI CREATES CO., LTD. (C) CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

プレイヤーキャラクタ「フォルテ」の配信決定に関して

★竹下氏
 「フォルテ」は16ビット(スーパーファミコン向け『ロックマン7 宿命の対決!』)で初登場して以来、ナンバリング作品のほかにも『ロックマンエグゼ』シリーズにも出演している人気キャラクタです。公式では8ビットに描かれたことは今までありませんでしたが、ファンの方に8ビット風のキャラクタとして作られていたこともあり、そういった声には応えるべきだということで、本作に登場します。
 配信日や価格はまだ未定ですが、バスターの7方向への撃ち分けと連射機能、ダッシュといった能力を備えた扱いやすく強いキャラクタとなっています。購入していただくだけの価値のある仕様になっていますので、配信された際にはぜひ触っていただければと思います。

「フォルテ」

▲ダッシュ ▲バスター連射 ▲バスター7方向への撃ち分け

ファンの期待に答えつつ、初めての『ロックマン』として

 次いで、竹下氏に『ロックマン10』するいくつかの質問をさせていただいた。

――プレイヤーキャラクタや難易度によってステージの構成は変わりますか?

★竹下氏
 ステージ構成は変わりません。「ブルース」の「スライディング」でのみ行ける場所などもありますが、必ず通過しなければならない場所ではないので、他の2体でもクリアすることは可能です。

――『ロックマン10』における「ロックマン」の基本性能は、シリーズのどの作品に基づいていますか?

★竹下氏
 「スライディング」や「チャージショット」といった能力が加わる前の『ロックマン2 Dr.ワイリーの謎』をベースとした仕様になっています。正直なところ、今回は「スライディング」をロックマンに持たせるか悩みました。ただ、「スライディング」を採用してしまうと、プレイヤーは「スライディング」の使い方を思い出すか、新たに覚える必要があり、シンプルなゲームデザインを楽しんでいただけなくなります。そのため、「スライディング」の採用は見送っています。

――では、追加の配信コンテンツによって、「ロックマン」が「スライディング」や「チャージショット」を使えるようになる、という予定はありますか?

★竹下氏
 今後は別としても、『ロックマン10』では、配信コンテンツによってプレイヤーキャラクタが進化するということはありません。

――『ロックマン10』の開発体制はどのようになっているのでしょうか?

★竹下氏
 実作業はインティ・クリエイツさんが行い、カプコン側で監修しています。インティ・クリエイツさんは前作『ロックマン9』はもちろんですが、『ロックマンゼロ』『ロックマンゼクス』シリーズを開発していることもあり、『ロックマン』好きなスタッフが集まっていまして、本作も彼らに支えられています。

――『ロックマン10』で稲船敬二氏が参加しているデザイン部分はありますか。前作では、一部ボスキャラクタのデザインを手掛けていましたが。

★竹下氏
 ボスキャラクタに関しては、すべて稲船が監修として関わっています。「コマンドマン」は1回で通りましたが、「シープマン」「ニトロマン」のデザインはかなりリテイクを重ねて承認してもらっています。「ストライクマン」は、社内でもどのようなデザインにするかでかなり話し合いました。

――かつてはボスキャラクタのデザインを、ユーザーから募集していたこともありますが、復活させる予定はありませんか?

★竹下氏  
 やるべきか、悩みました。ただ、ボスキャラクタの募集はその当時のノリや勢いが活かされたデザインを募ったものなので、そのままを今やっても仕方ない。何か新しさを付加させるべきだろうということで、ボスではなくパッケージデザインの募集を行っています。

――なぜ、本作ではXbox 360版だけが遅れての配信となるのでしょうか?


★竹下氏
 色々、事情がありまして…。カプコンだけでなく、先方の都合が合って配信日は決まるので、場合によっては遅くなってしまうこともあります。Xbox 360ユーザーのみなさんにはお待ちいただくことを申し訳なく思っています


――では、最後にユーザーへのメッセージをお願いします。

★竹下氏
 8ビットにこだわってつくりました。ファンの期待には応えられていると思いますし、一度もクリアしたことのない方には、はじめてクリアする作品として触っていただければと思います。

――ありがとうございました。

海外ユーザーでも鼻につく『MEGAMAN』のバタ臭さ!?

 会場では、ソフトの配信にあわせて展開されるグッズが紹介されている中、海外版『MEGAMAN10』のイメージイラストも公開されていた。『ロックマン』は北米などでは『MEGAMAN』として展開されてきたが、パッケージデザインの度を超したバタ臭さが海外ユーザーの間でも鼻につくほどで、とあるウェブサイトでは「最悪のパッケージ」に選出されたこともある。ゲーム内容はおもしろいのに! という点が選者を惹きつけて止まないらしい。

 ところが、そういった悪評判を逆にパロディにしてまったのが、同社のアメリカ支社のスタッフたち。『MEGAMAN9』(『ロックマン9』)配信の際には、わざわざパッケージ(もちろんバタ臭い)に記念の書籍を同梱した限定版を発売しているのだ。しかも、限定版は非常に好評だった。

 『MEGAMAN10』でもその流れを受け継ぎ、Wii/PS3/Xbox 360の3機種向けにバタ臭いイメージイラストが制作された。もはや「ロックマン」が中年男性にしか見えなかったり、「ブルース」のバスターが剣のようだ。3点のイラストは続き絵で、横に並べると一枚のイメージイラストになる。

▲『MEGAMAN10』Xbox 360向けイメージイラスト ▲『MEGAMAN10』Wii向けイメージイラスト ▲『MEGAMAN10』PS3向けイメージイラスト

▲『MEGAMAN10』3機種/3点のイメージイラストを合わせた様子

▲こちらが日本版『ロックマン10』のイメージイラスト

「イージーモード」と「チャレンジモード」を体験
 さて最後に、会場で『ロックマン10』をプレイしたので、その模様をレポートしていこう。今回は「イージーモード」と「チャレンジモード」に触れてみたい。

▲こちらは、PS3向け『ロックマン10』のタイトル画面

 まず、「イージーモード」だが、こちらは竹下氏の説明にもあったように敵の配置だけでなく、ギミックの仕様が変更されていたり、道中にサポート要素が用意されている。たとえば、トゲの床に落ちないように足場が浮遊していたりするのだ。
 一番おどろかされたのが、ファンにはおなじみの「消えるブロック」に関して。「イージーモード」の「消えるブロック」は出現パターンが簡単になっていて、ほぼ直線にジャンプしていけば突破できる。単純な調整というよりも、ゲームバランス自体が「イージーモード」では見直されているので、達成感が損なわれることもなく絶妙なさじ加減だ。

 一方の「チャレンジモード」は、ロックマン』の詰将棋集や練習問題集といった趣向。「ジャンプで穴を飛び越えてゴールを目指せ」「落下しながらトゲを避けろ」といった課題がステージごとに設定されている。前者では落下ぎりぎりまで足場を確保してから、先にジャンプする技術を学べ、後者では落下中の動作の制御を学習できる。
 「チャレンジモード」を解く目的としては“やり込み”もあるが、簡単な課題から順にクリアしていくことで『ロックマン』シリーズで必須といえるテクニックが身につく、という部分が大きいだろう。


 ここで紹介した2つのゲームモードはそのまま、ファンの期待に答えつつ、初めてプレイするユーザーへの配慮も忘れない、という開発コンセプトに根ざしたものだ。双方のユーザーが、言葉どおり本作を楽しめることは請け負っておこう。

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『ロックマン10 宇宙からの脅威!!』
ハード: Wii/プレイステーション3/Xbox 360(Wiiウェア/PlayStation Store/Xbox LIVE アーケード)
ジャンル: アクション
メーカー: 販売元:カプコン
開発元:インティ・クリエイツ
発売日: <Wii>
2010年3月9日(火)予定
<プレイステーション3>
2010年3月9日(火)予定
<Xbox 360>
2010年3月31日(水)
価格: <Wii>
1000Wiiポイント
<プレイステーション3>
1,000円(税込)
<Xbox 360>
800マイクロソフトポイント
プレイ人数: 1人
CERO審査: 「A」(全年齢対象)
プロデューサー: 稲船敬二、竹下博信

(C)CAPCOM CO., LTD. 2010 ALL RIGHTS RESERVED.

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