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イベントレポート
 
次回作は『ポートピア2~犯人はヤス~』!? 堀井雄二×小池一夫の対談講演

2009.11.09

関連URL:「神奈川工科大学」公式サイト
 

 国民的人気を誇るRPG『ドラゴンクエスト』(以下、『ドラクエ』)シリーズの生みの親であるゲームクリエイター・堀井雄二氏と、漫画作家育成のために「小池一夫劇画村塾」を開塾し、堀井氏を含む多くのクリエイターたちを育ててきた作家・小池一夫氏による対談イベントが、2009年11月7日(土)に神奈川工科大学で開催された。

堀井氏と小池氏の対談イベントの会場となった、神奈川工科大学構内の第2体育館

 今回の対談イベントは、同大学に平成22年度より「キャラクタークリエイターコース」が新設されることを記念し、同大学の客員教授でもある小池氏が、堀井氏をゲストとして招くという形で開催された。

 トークでは主に、昨今のゲーム業界事情から、『ドラクエ』シリーズが生まれたきっかけなどが語られた。今回は、その模様をお届けしていこう。

※各写真をクリックすると、拡大したものを見ることができます

堀井氏のゲーム作りの原点、ゲーム業界の将来もテーマに
 トークイベントのはじめ、堀井氏は自身がゲームクリエイターになった経緯を話した。堀井氏は「元々私は漫画の原作者になりたかったんです。当時、コンピュータを使って漫画のプロットを書いている人がいると耳にして興味が湧き、自分のコンピュータを買ってプログラムを書いてみたんです。それがきっかけとなり、ゲームプログラミングを作り始めました」と、その当時を振り返った

トークイベントに参加したお二方。左から、小池一夫氏、堀井雄二氏

 また堀井氏は、最初にプログラムを組んで作り上げたのは、占いゲームだったとのこと。その後、占いゲームの技術を応用して、アドベンチャーゲーム『ポートピア連続殺人事件』を作り上げ、やがてRPGの存在を知り、『ドラクエ』を作ることになったという。

 『ドラクエ』シリーズについて小池氏は「自分はかつて“劇画村塾”で堀井君に、“作品を作るならまずキャラクタを作れ”と教えました。でも『ドラクエ』の場合は自分自身が主人公となるので、これではキャラクタが立っていないのでは?と感じました」とコメント。
 対する堀井氏は「でも、ゲーム中のキャラクタが自分のことをキャラクタとして呼んでくれるのは、すごくおもしろいと思ったんです」と話している。

 さらに堀井氏は「小池一夫劇画村塾」において小池氏に、「タイトルを付けるなら、難しい言葉と簡単な言葉を合わせて、最初の文字は濁点の付くタ行の字にした方がいい」とのアドバイスを受けていたのだという。そのため、最初の文字が「ド」で始まり、当時からメジャーだった「ドラゴン」という単語に、当時知られていなかった「クエスト」を足した。『ドラゴンクエスト』誕生秘話である。

コンシューマー、オンラインゲームに関わらず、子どもの頃からゲームとともに育った若者たちは、将来もゲームを好きでいてくれるだろうと、堀井氏は語った

 また小池氏からの「『ドラクエ』以外の作品は作らないの?」という質問を受け、堀井氏は「近頃ネットなどで、『ポートピア連続殺人事件』に登場した“犯人はヤス”というフレーズを冗談で使ってくれるユーザーさんが多いんです。これはもう、『ポートピア2』を作るしかないかと思いますね(笑)。サブタイトルは“犯人はヤス”にして、ヤスオとかヤスユキとか、名前に“ヤス”が付く人物をいっぱい出せば面白いかも(笑)」と話し、会場の笑いを誘っていた。

 さらに小池氏は堀井氏に「今後、『ドラクエ』シリーズを超えるようなタイトルを作り出すには、どうしたらいいと思う?」と質問。「無料でプレイできる携帯ゲーム、あるいは『サンシャイン牧場』などのmixiアプリが登場しているいま、本当に“おもしろい”“やりたい”と思わせるような作品を作らないと受け入れられないと思います。いかにわかりやすい、ユーザーを能動的にする作品を作れるかがカギを握ると思いますよ」とは堀井氏。

 ユーザーが能動的になる例として、堀井氏が以前チュンソフトの中村光一氏と一緒に仕事をしていた時、中村氏がファミコンソフトの『頭脳戦艦ガル』にハマッていたというエピソードを披露。堀井氏は「正直僕は、あまりおもしろくない作品だと思っていたんですが、中村さんはすごく楽しそうにプレイしていました。一度能動的になれば面白く感じる、典型的な例だと思います」と述べている。

 続けて小池氏は「簡単なゲームよりも、複雑でやることがいっぱいあるゲームの方が面白くない?簡単なゲームはむしろ飽きやすいと思うけど…」とコメント。
 それについて堀井氏は「簡単で奥深く、飽きの来ない作品であれば良いと思います。実際、DSの『トモダチコレクション』や『ラブプラス』といった、何をすればいいか分りやすいゲームがちゃんと受けていますし」と話している。

 また小池氏は、「これからの時代、ゲーム業界はどうなると思う?」と質問。堀井氏は「ゲームはなくならないと思います」と断言。その理由は「今ゲームをプレイしている若者たちが、きっと老人ホームに入ってもゲームで遊んでくれるから(笑)」と話している。

タイトルの付け方をはじめ、小池氏は「小池一夫劇画村塾」で堀井氏に様々な助言をしたという

 講演会の最後に小池氏は、「これから若い人も歳を取って、やがて高齢化社会となります。老後生活の暇な時間をゲームで過ごせたら、人々の生活も豊かになるかもしれない。難しいゲームの方が受けやすいと思っていたけど、堀井君の話を聞いて考えを改めさせられる部分もあった」と述べた。

 一方の堀井氏は、「現在、1人で作り上げられたFlashゲームの中で、大きく評価されているものがあります。人間は、自分の中にあるアイディアを形にして表に出すのはすごく忍耐が必要ですが、どんな作品でも構わないから、まずゲームを1本作ることが、ゲームクリエイターへの第一歩だと思います」とコメントしている。


『ポートピア』製作を促したのは、ゲーム雑誌の紹介記事…?
 トークイベントの最後には、イベント参加者による講質疑応答の場が設けられた。ここでは、自身が作品作りに影響を受けた存在や、『ドラクエIX』に関する開発秘話などが語られている。

――『ポートピア連続殺人事件』は、どんな作品の影響を受けて制作したのですか?

★堀井雄二氏(以下、堀井氏)
 『ポートピア連続殺人事件』を製作した当時、日本にアドベンチャーゲームはありませんでした。作ろうとしたきっかけは、とあるゲーム雑誌に掲載されていた、アメリカ製のアドベンチャーゲームの紹介記事でした。記事を読んで、占いゲームのシステムを利用して作れるんじゃないだろうか?と思ったんです。

――欧米などでは、自由に街の中を冒険していく『グランド・セフト・オート』シリーズが大きな人気を得ていますが、そういった作品についてどう思われますか?

★堀井氏
 『グランド・セフト・オート』も確かに面白いけど、ユーザーが自分から進んで能動的にならないとプレイできない作品なので、日本人にとってはあまり馴染みのないものだと思います。日本人の場合、ゲームスタート時に少し背中を押してあげるような配慮が必要ですね。

――『ドラクエ』シリーズのストーリーは暗い内容のものから明るいものまで様々ですが、どういったアイデアによって物語の展開を決めているんですか?

★堀井氏
 ストーリー構成は自分の感覚に頼っていますね。あまり明るい展開にしすぎると嘘くさいかな、とか、暗い話が連続しすぎると辛いかな、などという考えに基づいて、上手くバランス調整するようにしています。

――『ドラクエIX』は、開発当初はアクションRPGでしたが、開発が進むにつれて普通のRPG作品に修正していった理由は何ですか?

★堀井氏
 最初に出したアクションRPGのものはプロトタイプとして動いていたんですが、突き詰めても戦略性が出ず、面白くならないと判断したんです。逆に、マルチプレイができるコマンドバトル式のRPGなんて今までなかったので、それを採用しようと考えました。
 ハッキリ言って、コマンド式でマルチプレイができる作品を作る方が、アクション性の高いものを作るよりも難しかったです。ですが、その分おもしろい作品に仕上がったと考えています。コマンドバトルなので、1ターン終わるごとに「あそこであの攻撃はないよねー」とか、話し合うことができるし、落ち着いてプレイできるので、これはこれで良く仕上がったな、と思います。

『ドラクエ』シリーズをはじめ、堀井氏が今まで携わってきたゲームや、今のゲーム業界に関する貴重な話が披露された今回の講演。講演中、小池氏も堀井氏の話に興味深そうに耳を傾けていた


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