インタビュー
 
『グランディア オンライン』第3の種族「ラルガ族」実装など、Oβテスト後は?
2009.08.17
関連URL:『グランディア オンライン』公式サイト
 
 8月某日、東京・有楽町にあるガンホー・オンライン・エンターテイメント本社において、新作MMORPG『グランディア オンライン』の開発者にインタビューを実施する機会を得た。

▲今回お話を伺った、『グランディア オンライン』開発プロデューサー・岩田容賢氏

 『グランディア オンライン』は、ゲームアーツが製作した人気RPG初代『グランディア』の世界観をモチーフにした冒険活劇オンラインRPG。自分の分身となるプレイヤーキャラクタのほかにも、手助けしてくれるパートナーキャラクターが存在するのが特徴。また、最大8人でパーティを組んで冒険が可能であり、初代『グランディア』の世界観を受け継ぐファンタジーな世界を一緒に冒険することができる。

 今回お話を伺ったのは、『グランディア オンライン』の開発プロデューサー・岩田容賢氏。岩田氏には、同作の基本的なシステムから、各種テスト等を通じてユーザーから出ている要望、今後実装を検討している新要素などについて語っていただいた。

「称号」を付け替えて、即座にプレイスタイルを変更可能

――『グランディア オンライン』は、どのように開発を進めてきましたか?

★岩田容賢氏(以下、岩田氏)
 初代『グランディア』では、モンスターと遭遇して戦闘画面に移行し、バトルを行っていくという「エンカウントシステム」が採用されていました。最初はエンカウント制の戦闘システムで作り上げるという案もあったんですが、そういった方式ですと、オンラインゲームの特性である大人数で遊ぶのが難しくなってしまいます。
 そのため、『グランディア』シリーズの特色である、戦闘に関した「IPゲージ」という要素のみを残して、後はオンラインゲームにふさわしいシステムに変更しました。基本的には、オンラインゲーム初心者にも自由に、気軽に、冒険を楽しめるというコンセプトで開発しています。

――初代『グランディア』の世界観を受け継ぐオンラインゲームを作るにあたり、特に注意した点を教えてください。

★岩田氏
 開発前に、かつて初代『グランディア』の開発に携わったスタッフや監督、キャラクタデザインや世界観設定などを担当した方などにお会いして、お話を伺いました。そこで、初代『グランディア』はそもそも「どういう事柄を表現したかった作品なのか」ということを聞いて、原作の世界観を壊さないように制作してきました。
 ちなみに、初代『グランディア』に登場したジャスティン、フィーナといったメインキャラクタたちはあえて『グランディア オンライン』に登場させていません。その理由は、過去に初代『グランディア』を遊んだプレイヤーの思い入れと、我々の作り出すキャラクタ設定にズレが生じてしまうことを防ぐためです。

▲実際に初代『グランディア』開発スタッフに話を聞き、その世界観を壊さないように『グランディア オンライン』を構築していったと話す岩田氏

――自由に楽しめるというゲーム作りをされているとのことですが、キャラクタの育成方法に関してはどのような流れなのですか?

★岩田氏
 本作では他の作品でいうところの「職業」にあたる「称号」というものがあります。称号には、武器での戦闘に特化した「戦士」や、魔法が強力な「魔法使い」などが用意されており、メインキャラクタに付与することによって、スキルやアビリティが習得でき、ステータスがアップします。現時点で、まだ実装していないものも含めますが、40〜50種類の称号を設定しています。

――スキルとアビリティにはどんな違いがあるのですか?

★岩田氏
 スキルは、スキルポイントを割り振って修得していく技などで、スキルごとにレベルが設定されています。スキルを強化するスキルポイントはレベルアップごとに入手可能です。
 一方のアビリティは、多くの場合、様々な能力値などを上げる「パッシブ」になります。アビリティのレベルを上げるための条件はゲーム中に多数用意されていて、例えば剣を多用して戦っていたら、剣の能力が上がる「剣士の心得」というアビリティが強化されていきます。

――称号を変更する場合、ステータスが下がったり、また一から育て直す必要がありますか?

★岩田氏
 いいえ、称号自体にはレベルが設定されておらず、他の称号に変化してもステータスが下がったりスキルやアビリティが消えたりもしません。
 称号の変更に関しては本当に簡単で、気分に合わせて選択可能な称号の中から好きなものを選んで、プレイスタイルを変更できるんです。例えば、長い間戦士でプレイしてきたけど、ある日急に魔法使いで戦いたくなったら、称号を変えるだけですぐに魔法中心のプレイスタイルに変更できます。

――「称号」の入手方法について教えてください。

★岩田氏
 称号はキャラクタのレベルが一定値に達することで、特定の称号を入手できる権利を獲得できます。また、特定のステータスを一定以上あげることで入手できる称号も存在します。
 さらに、これまでどんな称号を習得してきたかによって、より強力な称号を得ることも可能です。例えば戦士と魔法使いの称号を経験していたら、近接戦闘も魔法も得意な「魔法戦士」の称号を得られる、という具合です。

――プレイヤーをサポートする「パートナーキャラクター」に関しても、称号は用意されているのですか?

★岩田氏
 パートナーキャラクターの場合、称号という概念はありません。その代りに、攻撃や魔法、回復など、どんな育て方もできる専用のスキルツリーが今後用意される予定です。ちなみにアビリティは習得できないのですが、メインキャラクタとは違ったスキルを覚えさせられるので、パートナーキャラクターはかなり役に立ちますよ。

▲実際に初代『グランディア』開発スタッフに話を聞き、その世界観を壊さないように『グランディア オンライン』を構築していったと話す岩田氏

――今後、どのような称号の追加を検討していますか?

★岩田氏
 何でもこなせるオールマイティなキャラクタや、盾となって味方を守るタフなキャラクタなどにふさわしい称号ですかね。どんなものを追加するかは、ユーザーの要望に合わせて増やしていきたいと思っています。

――戦闘に関しては、どのような流れで進んでいきますか?

★岩田氏
 戦闘では、過去の『グランディア』シリーズにも登場した「IPゲージ」が重要になってきます。「IPゲージ」は画面の右下に表示されるサークル状のゲージで、攻撃する際に自分やパートナーキャラ、パーティメンバーなどを示すアイコンが常に回転しています。アイコンがゲージ上の「連携ゾーン」と呼ばれる部分にある時、複数のキャラクタが「連携待機」状態にあれば、強力な「連携スキル」を発動できます。

――「連携スキル」には、どんなものが用意されているのですか?

★岩田氏
 現在のところ、直接攻撃、もしくは魔法攻撃力が高いという効果のものだけが存在します。今後は、特殊な状態異常を与えるものや、瞬間的な効果は高くないが、自分たちに支援効果をかけるなど、連携スキルでしかできないことを増やしていきたいと思っています。

▲パートナーキャラクターやパーティーメンバーとタイミングを合わせることで、強力な攻撃が発動する「連携スキル」。今後は様々な効果のものが登場するとのことだ

――ボスモンスターに関しては、どのような特徴があるのでしょうか?

★岩田氏
 ボスモンスターには特徴として、「IPスキル」と呼ばれる特殊なスキルを使用します。IPスキルには使用するための準備時間があって、ゲージが満タンになった瞬間に発動します。これはかなり強力なので、ダメージを食らわない場所まで退避したり、ダメージに備えて体力を回復させるといった準備が必要です。

 なお、プレイヤーたちが使用できる攻撃スキルには、IPスキルのゲージを減らす効果があるものがあります。パーティメンバーと協力して、相手のゲージを減らしつつ、体力を削っていくという戦略を組み立てる必要があり、非常に奥深いです。
 また、『グランディア』シリーズの特徴である、ボスモンスターが複数の部位を持っているという要素も、本作では継承しています。例えば右手や左手、体といった複数のパーツに分かれていて、右手を先に倒してしまうと攻撃力が上がるので、左手から破壊して…という要素もあります。

▲こちらはゲーム中に登場するボスモンスターの1体。本体以外に、右手、左手といった各パーツにも体力が設定されている

ユーザーの意見反映、新マップ、新種族実装…今後の展開は

――『グランディア オンライン』は今後、どのように展開していくか教えてください。

★岩田氏
 現在ゲーム中の世界としては、緑あふれるフィールドが広がった「森の国」という場所が存在していますが、今後はストーリーが展開するとともに、「カラクリ」と呼ばれる機械が多い国が登場します。その後も、ストーリーが進むにつれて、新たな国がどんどん追加されていくという大型アップデートを随時行っていきます。
 また本作では、ストーリー性を特に充実させていきたいと考えています。クエストを受けたり、NPCに話しかけていくことで、壮大なゲームの世界に巻き込まれていくというイメージの物語を追加していきたいです。
 さらに、「ガイアの鼓動」というシステムに関しても改良を加えていく予定です。

――「ガイアの鼓動」とは、どのようなシステムですか?

★岩田氏
 「ガイアの鼓動」とは、特定の条件を満たすことで入場できる、強力なモンスターや、レアリティの高いアイテムなどが登場するスペシャルマップのことです。これまでのテクニカルテストでは、ある特定のモンスターを倒せば必ず、「ガイアの鼓動」に入場する光の柱が出現する、というギミックでした。
 現在開催中のオープンβテストでは、どのモンスターを倒しても、ランダムで光の柱が出現するという仕様になっています。また、テクニカルテストで存在した"倒すだけで100%光の柱を出現させるモンスター"も定期的に登場するので、なかなかガイアの鼓動に行けないという人にも楽しんでもらえると思います。

▲こちらが、高レベルモンスターが徘徊する「ガイアの鼓動」へと繋がる光の柱 ▲非常に強力なモンスターが登場する分、報酬となるアイテムも期待できる

――ほかに、検討されている新システムなどはありますか?

★岩田氏
 本作のコアになるシステムの1つとして、装備品に装着して能力を上げる「精霊石」というものがあります。基本的にゲーム中に登場する武器や防具には能力がほとんど無く、能力値の上昇やスキル使用可能など、様々な精霊石を装着してオリジナル武器を作れるという仕組みです。

 これに関してはユーザーから、精霊石だけでなく、武器や防具同士を合体させて強化するようなシステムを導入してほしいという意見が寄せられているので、現在そのような仕組みも検討中です。また、精霊石を掛け合わせて、より強力な効果を得られるものに変化させるシステムなども検討中です。

 さらに今後のアップデートでは、第3の種族である「ラルガ族」が登場します。ラルガ族は既存の人間族やコルタ族と比べて、装備できるアイテムに違いこそありますが、成長のさせ方はプレイヤーの自由で、種族による成長の制約があるということではありません。

▲ラルガ族・男 ▲ラルガ族・女

――テクニカルテストやオープンβテストを通して、ユーザーからどんな要望、意見が寄せられていますか?また、どのように解決していこうと考えていますか?

★岩田氏
 ヘルプ機能をより充実してほしいというものや、細かいユーザビリティを向上させてほしいという要望があり、それらはすでに対応しています。
 それ以外に上がっている意見としては、操作性に関するものが比較的多いですね。例えば、戦闘中にスキルを使用する際、ターゲットを選択する必要がありますが、自動的に対象に発動してほしいという要望などがあります。
 あとは、現在はパートナーキャラクターに毎回命令を出さなくてはいけない仕様となっているので、プレイヤーに追従して攻撃をするなど、自動操作も加えてほしいという意見もあります。これらの意見を反映すべく、今後もアップデートを重ねていく予定です。

――最後に、ユーザーの皆さんにメッセージをお願いします。

★岩田氏
 これまでのテストで、非常にたくさんのご意見やご要望をいただき、それらを元に開発を進めております。まだまだ皆様から頂いた意見を反映仕切れていない部分もあるので、新たなアップデートとともにゲーム内に反映させていきたいと考えているので、楽しみにお待ちください。

――ありがとうございました。


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グランディア(C)GAME ARTS CO.,Ltd. All rights reserved.
Published by GungHo Online Entertainment, Inc.


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