ガンホー・オンラインエンターテイメント(以下、ガンホー)が運営するMMORPG『エミル・クロニクル・オンライン』。2009年5月28日(木)に、基本プレイ無料のアイテム課金制に変更となり、職業間でのバランス調整や、新たなシステム「イリスカードシステム」が登場する「エクストラアップデート:イリス」が実装される。
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| ▲かわいらしいキャラクタでファンタジー世界での冒険を繰り広げていく『エミル・クロニクル・オンライン』 |
『エミル・クロニクル・オンライン』は、ファンタジーな世界観を持つMMORPG。プレイヤーは、エミル(人間)、タイタニア(天使)、ドミニオン(悪魔)といった種族の中から1つを選んで自分の分身となるキャラクタを作成。他のプレイヤーキャラクタの装備品となり、一緒に冒険ができる「憑依システム」などが特徴的だ。
今回、来るアップデートで実装される内容について、同社にて、体験プレイを行うことができた。その模様をお届けしていこう。
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| 属性のバランス変更から、新要素「イリスカード」まで体験 |
エクストラアップデートでは、属性に関するバランス調整がなされ、今まで以上に属性間での相性が重要になってくる。また、装備品に組み込むことで属性値を強化したり、アビリティを付与することができる「イリスカードシステム」も登場する。今回は、それぞれの詳細を、実際にプレイして確認することができた。
属性は、基本属性の「火」「水」「土」「風」と、精神の属性である「光」と「闇」、合計6種類が存在する。水は炎に弱く土に強い、風は土に弱く火に強い、という具合にそれぞれ相性がある。なお、闇は基本属性4種すべてに強く、光は基本属性すべてに弱い代わりに闇に強い。
これまでは、相性こそは存在したものの、有効な相性で攻撃すれば劇的にダメージを与えられるということは無く、少しダメージ量が増加するという程度だった。しかし今回、この属性間の相性がより強力なものに変更される。
体験プレイでは、水属性のモンスターが多数出現するダンジョン「氷結の坑道」で、魔法を使用できるジョブ「スペルユーザー」のキャラクタを使用して、そのバランスの違いを確かめてみた。
まず、水属性に有効な火属製の魔法を使用すると、一瞬で周囲の敵を倒せるほどのダメージを与えることができた。一方、水属性にはあまり有効でない土属性の魔法を使用したところ、ほとんどダメージを与えられなかった。そのダメージの差は実に5倍ほどもあった。
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| ▲火属性と土属性の魔法、それぞれで攻撃。ダメージ量がまったく異なっている |
また、ダンジョン内を徘徊する闇属性の「カウンターモンスター」もより強力になっているので、ただ有効属性の魔法を連発するだけでは、ダンジョンをクリアするのは難しい。カウンターモンスターの攻撃はかなりダメージが大きいので、即座に光属性の防具に切り替える、といった対処も今まで以上に重要になってくるように思われた。
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| ▲闇属性を持つ、死神のようなカウンターモンスター |
属性のバランスが変更となったことで、ダンジョンごとに有効な属性を考えたりするのは、戦略性があってかなりおもしろいと感じた。とはいえ、レベル40程度までの初心者プレイヤーは、これまでと同じく属性の違いはあまり無いという調整になるので、本作に慣れていない人にとっても安心である。
| 装備アイテム強化&コレクションも楽しい「イリスカード」 |
さらにエクストラアップデートでは、新たに「イリスカードシステム」が実装される。「イリスカード」とは、属性値や、ポイントによってアビリティを発生させることができる「アビリティベクトル」などが付与されたアイテム。これを武器や防具に装着する事で、属性値を高めたり、アビリティを付けることができる。
本物のトレーディングカードさながらに、カードに描かれたキャラクタのバックストーリーなども記載されており、カードイラストは著名なイラストレーターが手がけている。そのため、コレクションするだけでもかなり楽しいと感じた。
なお参加イラストレーターは、TVアニメ「超時空要塞マクロス」のキャラクタデザインを担当した美樹本晴彦氏や、TVアニメ「機動戦士ZZガンダム」などのメカデザイナーを勤めた明貴美加氏など。さらに、コミック誌「月刊アフタヌーン(講談社 刊)」で漫画「宙のまにまに」を連載している漫画家・柏原麻実氏なども参加している。
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| ▲「エミルとマーシャ」<デザイン:千歳キイロ氏> |
▲「デス」<デザイン:kgr氏> |
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| ▲「プルル」<デザイン:千歳キイロ氏> |
▲「マリオネット・エレキテル」<デザイン:山本七式氏> |
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| ▲「マリオネット・サラマンドラ」<デザイン:すーぱーぞんび氏> |
▲「聖女のシマのヨーコさん」<デザイン:桃山のぞむ氏> |
イリスカードには、コモン、アンコモン、レア、スーパーレアという4種類のレアリティが存在する。レア度の低いコモンなどのカードは、属性、あるいは「アビリティベクトル」のどちらか一方しか付与されていない。一方で、スーパーレアなどのレア度が高いカードには複数の「アビリティベクトル」が付いていることもある。
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| ▲レア度が低いと、属性とアビリティベクトルのどちらか一方しか付与されていない |
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| ▲スーパーレアなど、レア度が高いものには複数のアビリティベクトルがあるものも |
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| ▲カードごとに説明文も用意されているという細かい造り |
プレイヤーがイリスカードを入手するには、モンスターがドロップしたり、NPCから購入できたりするアイテム「ブランクイリスカード」、あるいは課金アイテムの「EXブランクイリスカード」が必要となる。
なお「EXブランクイリスカード」は、購入する枚数を5枚入り、10枚入り、箱買い(100枚入り)から選択可能。10枚入りならレアなカードの出る確率が高く、箱買いなら必ずレアなカードが出現する。このあたりの仕様も、実際のトレーディングカードゲームを参考にしているとのこと。
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| ▲ECO SHOPで購入できる「EXブランクカード」。購入枚数が多いほどレアなカードの入手確立も上昇する |
これらのカードを入手し、「カードラボ」という施設内に居るNPC「夢見のハレルヤ」に話しかけることで、イリスカードと交換することが可能だ。ブランクイリスカードとEXブランクイリスカードで、入手できるカードは異なり、各18種類のカードが用意されている。カードを引く際のワクワク感も楽しかった。
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| ▲特定のNPCに話しかけることで、「カードラボ」に移動することが可能 |
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| ▲NPC「夢見のハレルヤ」に話しかけ、イリスカードを入手できる |
さらにカード研究所では、武器や防具の“スロット”を増やすことも可能だ。スロットは各装備品ごとに5つまで増やせ、1つのスロットにつき1枚カードを装着できる。複数のカードを装着すればアビリティベクトルの数値も増加し、より高い効果のアビリティが発生することになる。
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| ▲最初装備アイテムには1つもスロットが空いていない |
▲最大で5つまでスロットを空けることができる |
ただし、スロットにカードを差し込んだだけでは、一定確率でカードが消滅してしまうことがある。これを防ぐには、カードが取り外せなくなる代わりに、カードが消滅する危険も無くなる「スロットロック」を行う。なお、スロットロックを行った状態で、新たにカードを追加することはできる。
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| ▲ただカードを差し込んだ状態。このままではレアなカードが消滅する危険も… |
▲スロットロックを行えば安心してカードを追加できる |
さらに、課金アイテムの「スロットロック解除キー」を使えば、一度かけたスロットロックを解除できるので、カードを取り出したい場合も安心だ。
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| ▲「スロットロック解除キー」を購入すれば「アンロック」の文字が表示される |
さらに、自分の購入した家具などを配置することができる「飛空庭」では、カードをどれだけ集めたかがわかるカードホルダーが実装される。カードを1種類につきを最大99枚ずつ保存することもできるし、ほかのユーザーと一緒に、どれだけカードを集めたかを見せ合うことも可能だ。
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| ▲どれだけカードを集めたか一目でわかる。空欄がどんどん埋まっていくのも楽しいかも |
また6月ごろには、複数のカードを合成して、より効果の高い1枚のカードにするという「カードアセンブルシステム」も実装される予定。このシステムが導入されれば、あまったカードも無駄にならずに済む。
| ステータスアップからお楽しみ花火まで!新たな課金アイテム |
新たに登場する課金アイテムとしては、30日間詠唱速度が上昇したり、倉庫などを使用できる「お得な30日間アイテム」が登場。ステータスアップ系のアイテムとしては、安全地帯以外でも30分間MPやSPが自然回復するアイテムも初登場となる。
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| ▲今までには無い新たな効果のアイテムの登場で、プレイスタイルも変化するはずだ |
ほかにも、複数のアイテムが同梱された既存のセットアイテムについても、価格を下げ、名前を変更して販売するという。それに加えてセットアイテムには、キャラクタの髪型等を変更するアイテムと交換できる「タイニーの特別ひきかえ補助券」というアイテムも付属する。
また、ECO SHOPでは既存のアバターアイテムは削除され、アバターの販売は「ECO くじ」に集約されることになる。
さらに、花火を打ち上げる「菊花火」といったお楽しみアイテムも登場。イベントなどで複数のユーザーがいっせいに打ち上げるといった盛り上がり方も可能だ。
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| ▲今までの課金アイテムは別名に変更となり、価格も下げられることになる |
▲このように、花火を打ち上げて楽しめるアイテムも |
今回体験できた「エクストラアップデート:イリス」の内容の中では、やはり「イリスカード」が印象的だった。カードを収集し、バインダーに収めていくだけでも楽しめそうだし、実際に装備品を強化するという効果も嬉しいと感じた。
さらに、属性のバランス変更により、従来とは違う戦略性が重要になってくるのも、さらにゲーム内容に深みがでて面白い。しかも低レベルの初心者プレイヤーには属性バランスは以前と同じままにするという配慮もあり、初心者にも敷居が低く作られているのも好印象だった。
体験プレイの後、『エミル・クロニクル・オンライン』の開発者の方々に話を伺うことができた。応対していただいたのは、同社のオンライン事業部サービス運営本部ゲームサービス課二課課長・浅間達雄氏と、同じくオンライン事業部サービス運営本部ゲームサービス課二課の主任・寺田美絵氏のお二人。
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| ▲左から、ガンホー・オンライン・エンターテイメントオンライン事業部サービス運営本部ゲームサービス課二課課長・浅間達雄氏、オンライン事業部サービス運営本部ゲームサービス課二課の主任・寺田美絵氏 |
今回は、来る「エクストラアップデート:イリス」に関する話や、基本プレイ無料・アイテム課金制への移行についてを伺った。また、同作の今後の展開や、次期大型アップデート「SAGA10」についても伺ったので、その内容をお届けしよう。
――属性のバランスを変更するということで、かなり苦労されましたか?
★寺田氏
実に400マップものゲームバランスを見直し、根源となるダメージの計算式を見直しているので、非常に苦労しました。作業量がすごいので、制作チーム内でも、普段よくしゃべる人が段々と無口になっていったり(笑)。ただ、ユーザーの皆さんにどう楽しんでもらうかを第一に考えてがんばりました。
――「イリスカード」は本当によくできていて、すぐにでも商品化できそうな感じですが、今後商品化する予定は無いのですか?
★浅間氏
まだ実装する前の段階なので何ともいえないです。ユーザーさんの反響を見て、実際に商品化するかどうかも決めていきたいです。とはいえ、本当に実際のトレーディングカードになるということでしたら嬉しい限りですが。
★寺田氏
やはり、実際にカードの入った袋を開封する時のドキドキ感というものは素晴らしいと思うので、商品化はしてみたいですね。
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| ▲ガンホー・オンライン・エンターテイメントオンライン事業部サービス運営本部ゲームサービス課二課主任・寺田美絵氏 |
――現在コモンからスーパーレアまで4段階のカードがありますが、これよりもさらにレア度の高いカードが登場する予定は?
★浅間氏
あまり強すぎるカードを出して、例えばそれをイベントの優勝商品にしてしまうと、不公平感が出てしまうと思うんです。なので、今のところスーパーレア以上のレアリティのカードを出す予定はありません。
でも、イラストだけが特別で、効果はあまり強くないという「プロモーションカード」は積極的に作っていきます。例えばオフラインイベントで会場限定のものを用意したりといった具合に。
――月額無料・アイテム課金制が導入されますが、それによって何を期待しますか?
★浅間氏
新しいユーザーさんを取り込み、以前から利用してもらっている既存のユーザーさんとともに新しいコミュニティを形成してくれなければ、『エミル・クロニクル・オンライン』に未来は無いと思うんです。そのためにも、新しいユーザーさんに来ていただくというのは重要だと思います。また、しばらくプレイしていなかった人が再び戻ってくれたり、といった効果も期待しています。
――月額無料・アイテム課金制に移行するということで、苦労した点を教えてください。
★浅間氏
“苦労”よりも、“決断”のほうが大変でした。今までは月額課金制だったので、どのユーザーさんもプレイ速度がある程度一定でなければ不公平感が生じてしまうという難点があったんです。しかし、基本プレイを無料化にすれば、それぞれのユーザーさんが自由なペースでプレイできるという利点もあり、新たな体制へと踏み込んでいきました。もちろんその後の調整等の並々ならない苦労はあるんですが(笑)
――今後のアップデートは、どういったものを考えていますか?
★浅間氏
新しいストーリーを描く「SAGA10」のアップデートを、今年の秋頃に行う予定です。「SAGA10」では、これまでのエミル、タイタニア、ドミニオンに加えて、新たな種族・DEMが登場します。DEM族は機械種族なので、経験値でレベルアップはしません。その代わり、自分のパーツを「換装」して、能力値や属性を変化させることが可能です。
また、プレイヤーの戦闘をサポートしてくれる「背負い魔」の「ネコマタ」に関して、12種類目となる「黒」が登場し、「ネコマタ」にまつわる一連のストーリーが収束します。今後は新しく「マリオネット」についてのストーリーが描かれていく予定です。
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| ▲ガンホー・オンライン・エンターテイメントオンライン事業部サービス運営本部ゲームサービス課二課課長・浅間達雄氏 |
――コミュニティに関して新しい要素はありますか?
★浅間氏
実装時期は未定ですが、リング単位の拠点となる「飛空城」というものが登場します。ここでは自分達の農園があり、作物を育ててアイテムを手に入れることもできます。また飛空城の内部では、アイテムの合成率も上昇します。
――飛空城には何かバックストーリーはありますか?
★浅間氏
最終的には、エミルやタイタニア、ドミニオンなどがそれぞれ暮らす各世界を、次元を超えて渡り行くというものになります。たとえばドミニオンとDEMは戦争をしているという背景があるのですが、その理由についてデムの世界に飛んで探しに行くといった風な、壮大なストーリーが展開していきます。
――そのほか、新しく実装する予定のシステムなどはありますか?
★浅間氏
利用することで色々な効果が得られる「温泉」を貸しきれる「温泉貸切りシステム」のようなものを検討しています。ほかにもユーザーさんからの意見が多い、他のプレイヤーが入場できないプライベートダンジョンを課金制で検討していたり、アイテムを落札できるオークションなども考えています。
――最後に、ユーザーの皆さんへメッセージを。
★寺田氏
既存ユーザーさんから見るとすごく変わっている部分があると思います。普段行っていたマップでも、モンスターに全然ダメージが通らなくなるといったことも見受けられるはずです。でも、属性をうまく駆使すればかなり楽しく狩りができるし、戦略性も広がっていくと思います。
ただし属性に関して、初心者には厳しい条件にはしていません。今までの『エミル・クロニクル・オンライン』にあった“親しみやすさ”は残しています。最初はイリスカードのイラストを眺めるだけでも楽しいと思うので、まずは触って欲しいです。
★浅間氏
新たなプレイヤーの方も、イリスカードも含めた新しい要素に触っていただいて、これからの開発に向けた意見・要望などをいただければ、それ以上の喜びはありません。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
――本日はありがとうございました。