インタビュー
 
開発陣に国内初インタビュー『The Tower of AION』今後の展開とは―?

2009.04.23

 
 全世界に先駆けて2008年11月には韓国でサービスが開始されて以来、同時接続数が24万人以上を上回るほどの人気を呼んでいるMMORPG『The Tower of AION(タワー オブ アイオン)』。
 日本でのサービスがエヌ・シー・ジャパンで実施されることも発表され、ユーザーからの注目も集まっている。そんな本作に関して、開発元である韓国・NC softの開発チーム3名に話を伺うことができた。

左から、『The Tower of AION』プログラミングディレクター シム・マロ氏、ワールドデザインディレクター イ・ジホ氏、アートディレクター キム・ヒョンジュン氏

※写真をクリックすると、拡大したものを見ることができます。

 『The Tower of AION』は、天族、魔族、龍族の3種族による三つ巴の戦いを描いたストーリーが展開されていくファンタジーMMORPG。プレイヤーは天族と魔族のうちどちらかを選択し、敵対する種族との戦いを進めていく。種族間の戦争に、第3の種族・龍族が参戦するという要素もあり、常に緊張感のある戦いを楽しめる。敵種族とのPvP(対人戦)などを楽しめるのも大きな魅力だ。

 対応していただいたのは、『The Tower of AION』のアートディレクター キム・ヒョンジュン氏、ワールドデザインディレクター イ・ジホ氏、プログラミングディレクター シム・マロ氏の3名。今回は、本作における今後の展開や、各システムの実装予定などを中心に訊いた。

ペット、ハウジング、両種族のコミュニケーション機能は?
●『The Tower of AION』をより良い作品にするために、心がけていきたいことは何でしょうか?

★イ氏
 企画の面から話をすると、すべてのユーザーがプレイしやすく、簡単に操作できるということを念頭に置きました。MMORPGの基本に忠実にしつつも、おもしろさを追及するということも忘れずに制作を行っていきました。

★キム氏
 グラフィックの観点からいえば、性別や年齢を問わず、幅広い層のプレイヤーが楽しく感じるということを重要な部分に置きました。さらに、ユーザーが自由に選択できる装備品やアクセサリー類などの幅を広げていきました。

★シム氏
 プログラムに関しては、ユーザーインターフェースに関して、多様な機能をシステム的に具現化するために努力をしましたし、推奨スペックのPCにて円滑に操作できるようにも心がけました。サーバーの安定性に関しても、CβT、OβTを経ながら、常に安定した稼働ができるように目指しています。

『The Tower of AION』ワールドデザインディレクター イ・ジホ氏

●天族と魔族は現在、直接会話を行うことはできないという話ですが、今後のアップデートで互いがコミュニケーションできる機能は実装されますか?

★イ氏
 ゲーム自体がRvR(種族間戦争・大人数同士の対戦)という形ですので、今後コミュニケーションなどの機能を実装する計画は、今のところありません。ただし、互いの種族が協力しなければ倒せないボスモンスターなどが登場する可能性はあります。

●NPCの龍族を使用できるイベントなどは考えられていますか?

★イ氏
 モンスターなどに変身するという内容のイベントがあるので、一時的に龍族に変身できるイベントが登場するかもしれません。プレイヤーキャラクタとして使用できることは無いです。

●先日の発表会で話題に上がった、ゲーム中に登場する「隠しクエスト」について、詳しく教えてください。

★イ氏
 隠しクエストは、特定の条件を満たすことで出現します。例えば特定のアイテムを所持していたり、特定の装備品を身に着けていたり、時間の経過などで登場するというものです。

●「隠しクエスト」は、どれぐらいの数が用意されているんですか?

★イ氏
 数えたことが無いほどです(笑)。とにかく、かなりの数を用意しています。

●グラフィックに関して、「飛行」システムがあるため、家や木の上部まで細かく描写しなければならないという点があると思いますが、この他にも苦労されて点はありますか?

★キム氏
 『The Tower of AION』は、ワールドワイドで展開していく作品です。各国によって美の基準というものも違いますし、好まれるものも違うので、どの国のユーザーにも満足してもらえるように、西洋風、東洋風の衣装などを両方用意する必要があったのが、苦労した点だと思います。

●プログラムを組む際に、構成するのに苦労した企画やアートなどがあったら、教えてください。

★シム氏
 話し出すとキリがないんですが(笑)。一つ例を挙げるとすれば、キャラクタのカスタマイズにおいて、体型や体のバランスなどを変化させるというシステムに苦労しました。少し体型を変化させるごとに、つま先から頭まで全てのパーツを調整しなくてはいけないので。

『The Tower of AION』プログラミングディレクター シム・マロ氏

●今後世界中で正式サービスが開始されたのち、各国同士のプレイヤーが対戦する世界戦のようなイベントは控えていますか?

★イ氏
 そういったアイディアが出たこともありますが、まだ具体的に構想する段階では無いです。ずっと先の将来に実現できたらいいですね。

●例えば、騎乗して空を飛べたりする「ペット」の登場は考えていますか?

★イ氏
 『The Tower of AION』では、プレイヤー自身が空を飛ぶことができるため、移動に関するストレスは他の作品に比べて少ないです。そのため、移動手段としてのペットはニーズがまだ無いですが、観賞用のペットは今後実装されるかもしれません。

●プレイヤーが自分の家を持つことができる要素はありますか?

★イ氏
 ハウジングに関しても、将来的に実装できればという感じで動いています。本作が何年も継続してサービスが続けられれば、そういったシステムも検討したいと思います。

●「飛行」システムを利用したレースのようなイベントなどを検討されていますか?

★イ氏
 韓国ではアビスでの戦闘の際、プレイヤーたちが自分たちで追いかけっこのようなものをしている光景が見られますが、公式でイベントを開催しているわけではないのです。ただし、NPCと飛行でレースのようなものを行うイベントは用意しています。

●ミニゲームのようなものの実装や、複数のミニゲームをプレイできる施設などの実装は考えていますか?

★イ氏
 もちろん企画の段階で話し合われたり、考えたことはありますが、まだ準備はしていません。

●実在する建物や、それをモチーフにした建造物などがゲームに登場することはありますか?

★キム氏
 あくまでもファンタジー作品なので、そういったものを登場させるのは難しいと思います。ただし、色々な小説などに描写されている架空の建物を具現化させることはあると思います。

「日本のオンラインゲームをより発展させたい」(キム氏)
●ユーザーインターフェースの強化や、チュートリアルのわかりやすさ以外にも、ゲーム初心者などに対する配慮のようなものはありますか?

★イ氏
 クエスト1つ1つの難易度を低く設定しており、時間を忘れてサクサクとプレイできる設計なので、ゲームに慣れていない人でも楽しめる造りになっています。

●今後『The Tower of AION』を、どういった作品にしていきたいと考えていますか?

★キム氏
 世界中で大人気のPC向けオンラインゲームは、今のところほとんど例がありません。例えば、アメリカで大ヒットしたゲームも、韓国ではあまり人気が無かったりというケースも多いです。私たちの『The Tower of AION』は、世界中で愛されるような作品に発展させていきたいですね。

『The Tower of AION』アートディレクター キム・ヒョンジュン氏

●最後に、『The Tower of AION』を楽しみにしているユーザーにメッセージをどうぞ。

★シム氏
 何年もかけて制作してきた作品なので、日本のユーザーにも楽しんでいただければ幸いです。

★イ氏
 韓国のユーザーが楽しんでプレイをしているので、同じように日本のユーザーも充分に楽しんでくれると思います。応援よろしくお願いします。

★キム氏
 日本の市場では、オンラインゲームよりもコンソールゲームを楽しむユーザーが多いと聞きました。『The Tower of AION』が、日本におけるオンラインゲームというジャンルをさらに幅広くしてくれると考えています。

●本日は、ありがとうございました。

[ジーパラドットコム 山崎]

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