イベントレポート
 
「広さ」から「深さ」へ―。新情報満載「ヴァナ★フェス2008」レポート

2008.11.25

関連リンク:「追加シナリオ」特設サイト
 
 既報のとおり、スクウェア・エニックスは2008年11月22日(土)、東京・水道橋のJCBホールにて、今年で3回目となる『ファイナルファンタジーXI』のファンイベント「ヴァナ★フェス2008 in 後楽園」を開催した。「ヴァナ★フェス」の名前で開催されるのは、一昨年の「ヴァナ★フェス2006」に続き2回目、昨年の「アルタナ祭りin大阪」なども含めたオフラインイベント全体としては、今年で4回目の開催となる。

 速報でもお伝えしたとおり、会場では『FFXI』の新たな追加シナリオをはじめ、次回バージョンアップの概要など様々な新情報が発表となった。今回はイベントの中心となった、開発・運営チームによるスペシャルトークセッションの様子を軸にお届けしていこう。

※写真をクリックすると、拡大したものを見ることができます。

会場となった東京・水道橋のJCBホールの様子

左から、『FFXI』プロデューサーの田中弘道氏と、ディレクターの小川公一氏

バトルディレクターの松井聡彦氏と、プランナーの権代光俊氏

プランナーの藤戸洋司氏、グローバルオンラインプロデューサーのSage Sundi氏


さらに世界観を掘り下げる、3本の追加シナリオが発表に!
 発表順とは前後するが、まずは今回最大の発表となった、3種の「追加シナリオ」について。

 従来の「拡張パッケージ」が、新たな土地の追加という“横への広がり”を主軸にしていたのに対し、この「追加シナリオ」は、既存マップを使っていままで語られていない新たな冒険を体験させるという“物語をより深く掘り下げる”というコンセプトで開発されている。
 ボリュームこそ「拡張パッケージ」に及ばないが、1シナリオあたりのプレイ期間は1~2ヵ月程度を想定しているとのことで、いずれもかなり長く楽しめるものとなりそうだ。想定するレベル帯としては、初期のクエストについてはLv30前後のソロでもクリア可能だが、クエストの進行とともに難易度も上がっていき、最終的にはLv75のパーティが必要になるだろうとのことだった。

何の前置きもなくいきなり発表され、来場者を大いに驚かせた3本の追加シナリオ。ストーリーはオリジナル版『FFXI』および『ジラートの幻影』でプロット原案・監修を担当した、元スクウェア・エニックス(現フリー)の加藤正人氏(中央右)が務める


 今回発表されたシナリオは、『石の見る夢 ~ヴァナ・ディール最終頌 魂の返歌』、『戦慄! モグ祭りの夜 ~ヴァナ・ディール史上最小の作戦』、『シャントット帝国の陰謀 ~ヴァナ・ディール史上最凶の作戦』の3本。2009年春にまず、『石の見る夢』を第1弾としてリリースし、残りのシナリオについてはその後数ヶ月おきに順次リリースしていきたいとのこと。なお販売形態は「PlayOnline」上でのオンライン販売のみで、1本あたりの価格は1,000円前後を予定。プレイするには、『FFXI』のオリジナルパッケージと合わせ、『ジラートの幻影』拡張データが必要となるので注意しよう。

 各シナリオの概要と、加藤氏のコメントについては以下のとおり

『石の見る夢 ~ヴァナ・ディール最終頌 魂の返歌』
イラスト:寺田克也氏

【ストーリー】 ある日突然、ジュノ上空に巨大なクリスタルの残響が出現する。ほどなく各地で発生する重大な異変の数々。ヴァナ・ディールの森羅万象を司る「クリスタル」の謎の根源に迫るべく、冒険者の新たな旅が始まる!
【加藤氏コメント】 タイトルには『最終頌』とありますが、これで『FFXI』が終わりというわけではないのでご安心ください(笑)。オープニングのアルド姉弟のストーリーに決着を付けてあげたいということで、これまでの設定や伏線をおさらいしつつ、『FFXI』の総集編的なシナリオになる予定です。


『戦慄! モグ祭りの夜 ~ヴァナ・ディール 史上最小の作戦』
イラスト:末弥純氏

【ストーリー】 「それは、なんてこともない、一滴の雨漏りから始まったクポ……」老朽化したモグハウスに端を発する怪現象の数々。「それがおそるべき悪夢の始まりだったとは、神ならぬモグの知る由ではなかったクポ……」
【加藤氏コメント】 以前から、一度モーグリたちのストーリーを描いてみたいと思っていました。『祭り』というか、モグたちの「仁義なき戦い」というか……。クリアすることで、これまで以上にモーグリたちが愛しく思えるようなシナリオを目指しています。


『シャントット帝国の陰謀 ~ヴァナ・ディール史上最凶の作戦』
イラスト:皆川史生氏

【ストーリー】 行方不明になったシャントット博士がウィンダスに戻ってきた。戻った彼女は持ち前の邪悪度をさらに倍増させ、「シャントット帝国」を築いて世界に宣戦を布告! いったい彼女に何が起こったのか? 冒険者を驚愕の真相が待ち受ける!
【加藤氏コメント】 シャントット博士が行方不明になり「ドルチェ・シャントット」と名前を変えて戻ってきたかと思うと、なぜか黒タル軍団を率いて世界に宣戦を布告――というシナリオです。一体どれだけ恐ろしいことをしてくれるのか、楽しみにしていてください。


 また今回のイベントでは残念ながら、新たな「拡張パッケージ」についての発表はなく、イベント後の囲み取材でも、拡張パッケージについては「ノーコメント」(田中弘道プロデューサー)とのことだった。現在の『アルタナの神兵』のバージョンアップがまだ当分続く、というのも理由のひとつにはあるのだろうが、「追加シナリオ」の発売ペースから考えても、おそらく2009年いっぱいは拡張パッケージ発売はなく、シナリオ追加が主な追加項目となっていくのかもしれない。

次回アップデートで実装される新要素も初公開!
 このほか、トークセッション内では「モブリンのメイズモンガー」や、「フィールド・オブ・ヴァラー」など、次回バージョンアップで実装・追加される新要素についても触れられた。こちらの内容については、以下で詳しく説明しよう。ユーザーにとっては嬉しいアップデート内容も数多く発表されている。

【モブリンのメイズモンガー】
 昨年の「アルタナ祭りin大阪」で、「マイダンジョン」という名前で紹介されたもの。1~6人で、気軽に何度も遊べる素材を用意したい――というコンセプトから開発された、プライベートダンジョンの一種となる。
 プレイヤーは「メイズタビュラ」という盤面に、「メイズバウチャー」「メイズルーン」というパーツを乗せていき、自分だけの“ダンジョンの設計図”を作成。これをジュノ下層のモブリンに渡すことで、設計図に応じたダンジョンが作成される形となる。盤面やパーツには様々な種類があり、置いたパーツによって出現する敵の種類や、ダンジョンのクリア条件などをプレイヤーが自由に設定可能。ただしパーツによって形状が異なるため、パーツ同士が重ならないよう、うまく考えながら盤面にはめこんでいく必要があるようだ。また、ダンジョンによっては敵と戦うだけでなく、合成がクリア目的となっているものも。うまく活用すれば、素材を消費せずに(60程度までは)合成スキルを上げることも可能とのことだった。


 パーツについては、最初にモブリンから基本セットをもらうことができ、その後はダンジョンのクリア報酬として新たなパーツを入手可能。また今後イベントやバージョンアップに伴い、新たなパーツを追加することも予定しているという。
 なおダンジョンクリアによって得られる報酬は「宝箱」と「ポイント」の2種類。宝箱からはここでしか手に入らない貴重な装備品やパーツが入っている(ことがある)ほか、ポイントを溜めることで同じくパーツや装備品を手に入れることができるとのこと。


【フィールド・オブ・ヴァラー】
 チュートリアルやレベルシンクなどと同様、低レベルの人でももっとゲームを楽しめるように――というコンセプトから開発された新システム。アウトポストや街の周辺に設置される「フィールドマニュアル」という本を調べることで、「○○を○体倒してこい」といった簡単なクエストが受けられ、クリアすることで経験値やギルなどを得ることができる。
 オファー制限はヴァナ・ディール時間で1日1回まで(つまりリアル1時間に1回)と比較的緩やかなため、ちょっとした空き時間に経験値やギルを稼ぐのに重宝しそうだ。なお現状、狩り場としてやや優秀すぎる感のあるアトルガンエリアとのバランスを取るため、まずはオリジナルエリアでの実装を予定しているとのこと。


【トレジャーキャスケット】
 特定のエリアで敵を倒した際に、時おり宝箱が出現するように。中身はエリアによって異なり、薬品など戦闘に役立つテンポラリアイテムのほか、運が良ければここでしか入手できない装備品が出てくることもあるとのこと。そのエリアにしか出現しない装備品を狙って、あえてそのエリアでずっと狩りをする――といったプレイスタイルも楽しめそうだ。こちらも上記「フィールド・オブ・ヴァラー」と同じ理由から、まずはオリジナルエリアエリアへの実装を予定。


【学者と踊り子のメリットポイント・グループ2、通称AF2】
 未実装となっていた、学者と踊り子のメリットポイント「ジョブ別項目グループ2」と、レリック装束(通称AF2)を次回アップデートで解放。踊り子については、再来週アメリカで実施されるイベントで公開予定とのことで、今回は学者の新能力とレリック装束について詳細と画像が公開された。特にレリック装束については、画像がスクリーンに映し出されると、たちまち会場から「かわいい!」という声があがったほどで、実装されればかなり人気を集めることになりそうだ。

・不惜身命の章(ふしゃくしんみょうのしょう)
白のグリモア戦術魔道書アビリティ(必要Charge:2)
次の白魔法の命中率をアップ。

・一心精進の章(いっしんしょうじんのしょう)
黒のグリモア戦術魔道書アビリティ(必要Charge:2)
次の黒魔法の命中率をアップ。

・天衣無縫の章(てんいむほうのしょう)
白のグリモア戦術魔道書アビリティ(必要Charge:2)
次の白魔法の敵対心を下げる。

・無憂無風の章(むゆうむふうのしょう)
黒のグリモア戦術魔道書アビリティ(必要Charge:2)
次の黒魔法の敵対心を下げる。

・大悟徹底(たいごてってい)
グリモアに関わらず次の1回だけ白魔法、黒魔法ともに特化し、両方の補遺の魔法を詠唱可能。
使用間隔:10分

・陣頭指揮(じんとうしき)
陣の効果に、天候の属性に対応するステータスアップ効果を付与。
初期値:ステータス+3



【その他の追加・実装要素】

・レベルシンク中、シンク基準となっているプレイヤーがレベルアップした際、プロテスやTPが消滅しないよう変更

・レベルシンク中の装備品性能のうち、回避・敵対心・ヒーリングHP/MPを有効に

・アルタナミッションの続きを実装。

・今年の「星芒祭」(クリスマスイベント)用の新アイテム画像を公開(今後/bellなどのコマンドで音が鳴らせるようになるかも、とのこと)

・「謎の美女」のイラストを先行公開。今後のミッションのカギとなる重要なキャラクタとのこと。

・従来のウェディングドレスに加え、新たにタキシードを実装。ウェディングサポートを受ける場合には5万ギルで購入でき、また過去に式を挙げたユーザーも、専用のNPCから期間限定で同価格にて購入可能。またウェディングドレス同様、合成レシピも併せて実装される。



田中氏「これからも『FFXI』は末永く続いていきます」
 トークセッションではこれ以外にも、『アルタナの神兵』を振り返ってみて苦労したこと、スペシャルタスクチームによる不正対処活動報告、帰ってすぐに使える「ヴァナビアの湖」、ユーザーからのQ&Aコーナーなどなど、様々な話題を展開。「リリゼットのセクシーダンスの参考にするため、ドキドキしながら会社でセクシー動画を見ていた」とか「タルタルは当初毛むくじゃらの珍獣だった」といった、貴重な苦労話や開発秘話が数多く披露された。

 ちなみに速報でもお伝えした「シャントット様が『DISSIDIA FINAL FANTASY』に登場決定!」というサプライズも、「ヴァナビア」の一環として発表されたもの。林原めぐみさんの声で「オーッホッホッホ」と高笑いするシャントット様がスクリーンに映し出された際には、会場から一斉に大きな歓声があがっていた。

スペシャルタスクチームによる活動報告。この1年間での凍結ギル総額は334億ギル、強制退会アカウント数は約82,000アカウントに達したとのこと

知っていると思わず人に教えたくなるムダ知識が満載の「ヴァナビアの湖」コーナー

当初「タイダルタリスマン」はこんなデザインだったが、「Lv1装備にしてはあまりにも強そう」という理由で却下されたとのこと

『DISSIDIA FINAL FANTASY』に登場が決定したシャントット様。主人公サイドなのか、それともボスサイドなのか、どちらに分類されるのか気になるところだが…


 会場ではこのほかにも、来場者同士で力を合わせて戦うスペシャルバトルフィールド「スウォーム!」、バンド「THE STAR ONIONS」によるスペシャルライブ、開発者が育てた4色のチョコボによる「第二回アルタナ記念杯」など、様々なコーナー・企画が展開され、約3時間半にわたって行われたイベントはアッという間に終了。『FFXI』プロデューサー・田中弘道氏は最後に、「これからも『FFXI』は末永く続いていきますので、みなさん今後ともよろしくおねがいします」と挨拶し、イベントを締めくくった。

なぜかオープニングは「笑点」風。おなじみチョコボのテーマが、笑点のテーマソング風にアレンジされてバックに流れていた

参加者同士力を合わせ、鉱山内に出現した害虫(?)駆除に挑んだ「スペシャルバトルフィールド」コーナー

おなじみ「THE STAR ONIONS」によるスペシャルライブ。「Flowers on the Battlefield」など6曲が披露された

チョコボレース「アルタナ記念杯」のコーナー。来場者には事前に4色のチケットが配られ、それぞれの色のチョコボを応援する形となった

恒例の物販コーナーはやっぱり大行列。様々な関連グッズ、限定グッズを求めて多くのユーザーが並んでいた

来場者全員にプレゼントされた特殊装備「タウンモグシールド」。街中とフィールドでそれぞれ効果は異なるほか、低確率で驚きの「ハズレ効果」が発動するとか


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