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イベントレポート
 
『CLANNAD』『SHUFFLE!』『D.C.II』の世界で暮らす―「ai sp@ce」発表
2008.04.09
関連URL:「ai sp@ce」公式サイト
関連URL:ドワンゴ
 
 『CLANNAD』、『SHUFFLE!』、『D.C.II ~ダ・カーポII~』といった美少女ゲームに登場するキャラクタが3D化して登場するオンラインコミュニティサービス「ai sp@ce」。2007年末に行なわれた「コミックマーケット73」にてその存在が明らかになって以来、謎に包まれていたサービス内容が、4月8日(火)に行なわれた記者発表会で公開された。 

 今回は会場で明らかになった内容を、発表会の流れを追いかけつつ紹介しよう。

※各写真をクリックすると、拡大したものを見ることができます



■主題歌第一弾はKOTOKO、2008年夏にサービス開始予定

ドワンゴ副社長・太田豊紀氏

ヘッドロック代表取締役・岡田信之氏

 サービスの具体的な内容に先駆け、発表会の冒頭にドワンゴの太田豊紀副社長が登場し、「ai sp@ce」を始めた経緯を語った。現在「ai sp@ce」にはドワンゴを始め、MMORPGの制作を手掛けるヘッドロック、ブロッコリーの創業者である木谷高明氏が設立したブシロード、そして各美少女ゲームのメーカーなど多くの企業が関わっている。
 
 そのうち『D.C.II ~ダ・カーポII~』を制作したサーカスのプロデューサーである松村和俊氏からは「ネットに(『D.C. ~ダ・カーポ~』シリーズの舞台である)初音島を作って、土地を売りたい」という要望が、木谷氏からは「複数の美少女ゲームの世界が存在するMMORPGはどうか」という要望があったそうだ。
 しかし、当時ドワンゴはモバイル部門をメインにしていたため保留となっていたところ、系列企業のニワンゴが運営する動画サービス「ニコニコ動画」がブレイク。そしてPC向けのサービスに本格的に取り組むようになったため、「ai sp@ce」が立ち上がったという。
 
 この「ai sp@ce」は通常の3DMMORPGにおける街のような空間を舞台にしたコミュニティサービス。その空間は各作品の世界観を再現した「島(ワールド)」になっており、プレイヤーはそこで自分の分身となるアバターを操作し、ほかのプレイヤーとコミュニケーションする。また上記した企業のほか、ターゲット層にマッチした歌い手であるKOTOKOの主題歌第一弾への起用なども行なわれ、2008年夏のサービス開始が予定されている。
 
 続いて登場した開発担当のヘッドロック代表取締役・岡田信之氏は、このサービス内容の利点についてMMORPGの歴史を絡めて解説した。MMORPGは1997年の本格的な登場から10年経った現在、チートやBOT、RMT(Real Money Trading)などの不正行為や、ゲームのマンネリ化などの問題がある。しかし「ai sp@ce」はレアアイテム入手、そしてそのための単純作業をするゲームではないため、そういった問題が最初から存在しない。またマンネリ化を防ぐのに必要な“愛着”については、最初から人気美少女ゲームのキャラクタという要素があるため満たせているとしていた。

■動画のアップなど、「ニコニコ動画」との連携も深いものに

 岡田信之氏のスピーチ後には、「ai sp@ce」のデモンストレーションが行なわれた。デモは『CLANNAD』のヒロインである古河渚が茶の間でお茶を飲んでいるところからスタート。「ai sp@ce」では、彼女のように生活をともにする「キャラドル」がプレイヤーごとに用意されており、会話や着せ替え、さらにはスクリプトを書くことで振り付けなどができる。
 着せ替え用のアイテムはサービス開始時に100着以上は用意するそうで、課金アイテムなども予定されている。ふたりで暮らす家はスタート直後はないものの、ゲームが進行すれば建築でき、部屋のデコレーションも可能。なおデモ時のアバターは男性モデルだったが、女性モデルも用意されるそうだ。
 
 部屋の外はその「島」の風景が広がっており、デモでは学校近隣の住宅街のような街並みだった。ひとつの「島」は約150平方メートルで、道路沿いの桜は花びらが散り、夜は暗くなるなど現実世界と同じように変化していく。この島を移動する際はアバターの後ろに「キャラドル」も付いてくるという仕様で、すでにログインしていたほかのプレイヤーのアバターにも、それぞれの「キャラドル」が寄り添っていた。


 さらに各「島」を結ぶ中心として「アキハバラ島(仮)」があり、作品の垣根を越えて多くのアバターが集えるようになっている。「アキハバラ島(仮)」は現実世界の秋葉原がほぼそのまま再現されており、デモではJR秋葉原駅の電気街口付近を歩き回っていた。現実世界でいうところの「ラジオ会館」の看板の上にはオーロラビジョンがかかっており、ここで動画を観ることができる。
  また、「ai sp@ce」内で撮影した動画をアップできるようになるなど、「ニコニコ動画」との連携も深いものになる。ほかにも服などの課金アイテムに加えて、「ai sp@ce」内にショップを出店できるようにするというビジネスモデルも検討しているようだ。


■参画する美少女ゲームメーカーから見た「ai sp@ce」

 デモの終了後には、現在「ai sp@ce」への参画を予定している美少女ゲームメーカーからの挨拶が行なわれた。

 『Kanon』、『AIR』、『CLANNAD』などを手がけるビジュアルアーツのシナリオライター・丘野塔也氏は、「『CLANNAD』の世界に浸っていたいというユーザーは多い。そういったユーザーにとって「ai sp@ce」は夢の世界になるのでは。2007年のネット流行語にもなった“『CLANNAD』は人生”を体験できると思う」と語った。
 『SHUFFLE!』などを手掛けるブランド「Navel」からは作曲担当のアッチョリケ氏が登場。氏は自身がMMORPGにハマっていた時期の経験から、「MMORPGは長く続けると飽きてしまい、途中からゲームではなくコミュニケーションツールになる。最初からコミュニケーションツールに特化した「ai sp@ce」なら飽きなさそう」と期待を込めて語った。

シナリオライター・丘野塔也氏

古河渚(のコスプレイヤー)

「Navel」作曲担当・アッチョリケ氏

リシアンサス(のコスプレイヤー)


 『D.C. ~ダ・カーポ~』シリーズを制作するサーカスからは、マスクを被ったらまマン氏や原画家のたにはらなつき氏、シナリオライターの雨野智晴氏が登壇。

 「我々の作っているコンテンツの魅力を再現できるのか気になっていたが、3Dでここまで再現できるのなら期待できそう」(らまマン氏)、「顔の表情は2Dのよさを残しつつも、スカートがひらめくところや首をかしげたときに髪の毛が肩にかかる感じとか、3Dらしい女の子らしさが加わっていて感動した」(たにはら氏)、「3Dであれだけの世界が作れるのなら、あの舞台をお借りして新しい『D.C. ~ダ・カーポ~』を作れたりするのかもしれない」(雨野智晴氏)と三者三様に印象を語った。
 また直後に行なわれた質疑応答では、同社がドワンゴと運営している『D.C. ~ダ・カーポ~』ファン用SNS「オンライン初音島」について、ユーザーの反応を見つつ最終的には移行する予定であることが明かされた。

らまマン氏、たにはらなつき氏、雨野智晴氏

朝倉乙女(のコスプレイヤー)


■引き込んだユーザーをどのように引き止めるか? 仕掛けに注目

応援にきたメイドさん・ありささん

 その後の質疑応答では、より具体的に“何ができるか”について問われ、これに対しては「キャラドル」の成長や友人との会話のほか、「ボール遊びや、ボールがなければジャングルジムで遊んだり砂山を作ったりと、そういったところまで立ち返りたい。さらに「キャラドル」に“ボールを蹴る”という機能があればサッカーなどもできるかもしれない」など、目指している自由度の高さについても言及された。
 また「キャラドル」との会話については、AIのようなものも考えているようで、「秋葉原のメイド喫茶のメイドさんのように受け答えしてくれるキャラクタ性を販売してもいいし、これを開発するためのチケットも売ってもいいかもしれない」とアイデアの一端も明かされている。

 まだサービスの具体的な仕様こそ固まっていない「ai sp@ce」だが、今回のデモで披露された世界、キャラクタモデリングのクオリティの高さは、サービス開始後には注目を集めるに違いない。その“美少女キャラクタのいる世界”に引き込まれたユーザーをどのように引き止めるか、今後明らかになるその仕掛けの部分に注目したい。

「ai sp@ce」スクリーンショット


(C)ai sp@ce製作委員会

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