前田氏曰く、シリアスゲームとは“エンターテインメントを目指して制作されたもの以外の特定の目的を持ったゲーム”。もちろんその中には学習用と定義付けられたものもあれば、企業アピールや広告用に制作されたものもある。SGラボはスクウェアエニックスで培ったゲーム技術を使って、この「シリアスゲーム」を専門に手掛ける会社である。
前田氏は、シリアスゲームの“学び”をwebサイトなどを通して行うE-Learningと比較。シリアスゲームを含むデジタルゲームを使った学習はインタラクティブ性が高く、効果が高いと語る。ゲームを操作してうまくいったときの「やった!」という達成感や、ミスしたときの落胆の感情は、情報を脳に蓄えることにおいては非常に有効に働く。嬉しいことや悲しいことは記憶に残りやすいと言われるが、ゲームによる学習はこれと同じというわけだ。
SGラボはこれまで数多くのシリアスゲームを手掛けており、その中には東京女子医科大学心臓血管外科の依頼で制作した「人工心肺の安全な操作」(医師および人工心肺技師の理解度を深める教育コンテンツ)、蒸留酒酒造組合からの依頼で制作した「The Shochu Bar」(焼酎の魅力を伝え、好きになってもらうための“アドバゲーム”)など、一般のゲームとは大きく異なる作品もある。
企業PR用のものも多く、三井住友銀行のホームページで遊べる「わくわく!銀行たんけん隊~ミドリさんと学ぶ銀行探検ゲーム~」、サントリーの「ウーロン茶物語~美味しいお茶を求めて~」など、ゲームで遊びながら企業や製品をより知ってもらうことができる作品もある。一方で東京都福祉保険局少子社会対策部子ども医療課と共に作成した「見つけて防ごう!子どもにとっての身近な危険」などの啓発コンテンツも存在し、まさにそのジャンルは多種多様。
発足当初は認知度の低かったシリアスゲームも、SGラボ自身のの営業努力と手掛けた作品の口コミなどで徐々に知名度が上がってきているという。前田氏は、すでにニンテンドーDSや携帯へのコンテンツも始動しており、シリアスゲームは今後ますます広がっていくことになるだろうと語った。 |