インタビュー
 
ディズニー新作映画&ゲーム『魔法にかけられて』リマ監督にインタビュー
2008.03.06
関連URL:ニンテンドーDS『魔法にかけられて』公式サイト
 
 2008年3月14日(金)、全国の劇場で封切られる映画「魔法にかけられて」。本作は、“おとぎの国”を描いた「アニメーション」と、“現実のニューヨーク”を映し出す「実写」が融合した究極のファンタジーとして、ディズニーが満を持して送り出す作品だ。

 
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 物語は、アニメーションの世界に存在する、夢と魔法の王国「アンダレーシア」から始まる。その森の奥深くで暮らす美しい娘・ジゼル(エイミー・アダムス)は、夢にまで見たエドワード王子(ジェームズ・マースデン)との結婚式の日、邪悪な女王ナリッサ(スーザン・サランドン)に騙され、世にも恐ろしい世界へと追放されてしまう。

 たどり着いたのは“おとぎの国”とは正反対の街、ニューヨークはマンハッタンの中心「タイムズ・スクエア」。途方にくれるジゼルが出会うのは、バツイチで子持ちの離婚弁護士ロバート(パトリック・デンプシー)。
 「真実の愛のキスは世界で一番パワフルなもの」と信じる純真なジゼルと、「永遠の愛など存在しない」と語るシニカルなロバート。2人はお互いの違いに戸惑いながらも、次第に惹かれあっていく。
 
 やがて、彼女を追ってやって来たエドワード王子や、シマリスのピップ、さらには毒リンゴを持った魔女までもが現れ、ニューヨークは大パニックに。果たして、ジゼルは「アンダレーシア」に戻って、「永遠の愛」と幸せを手に入れることができるのだろうか?


 本作の監督を務めたのは、アニメーション作品「ターザン」や、実写作品「102」などで知られるケヴィン・リマ氏。

 「アニメーション」と「実写」、全く異なるふたつの世界を融合させるという、ディズニー史上最も困難ともいえるテーマに挑戦したリマ氏。

 今回、映画のプロモーションのために来日したリマ氏に、映画公開の前日である3月13日(木)発売されるニンテンドーDSのゲーム版について話を聞くことができた。その模様をお伝えしていこう。

■DS版は、映画の世界観を拡張させるもの。より奥深く楽しめる

映画「魔法にかけられて」の監督を務めたケヴィン・リマ氏
●今回のゲーム化に関して、監督はゲームの開発スタッフにどのような指示をしたのでしょうか。

ケヴィン・リマ氏

 まず、ディズニーとして、そしてこの映画の監督である私からお願いしたことは、映画に登場するキャラクタたちを、ゲームの中で忠実に再現して欲しいということです。
 例えば映画の中で、ある出来事に反応したキャラクタがいたら、ゲームの中でもそのキャラクタが同じ状況に遭遇した場合、映画と同じ反応をしてもらいたいのです。ゲームを映画の拡張版として考えると、やはり同じ世界観の下に物語が描かれていなければなりませんから、キャラクタの描き方に関しては、とにかく「忠実に」と開発スタッフに強調して伝えました。
 
 今回のゲーム化に関しては、かなり早い段階から開発側と話し合いの場を設けて意見のやり取りを行っています。アニメーションもそうですが、ゲームも製作期間が長いということは承知していますから。また、私が監督した「ターザン」がゲーム化された時に、どのような経緯でゲームが製作されていくかは把握できましたので、話し合いは大分スムーズに進みましたね。

●日本の子どもたちにもニンテンドーDSは人気です。この『魔法にかけられて』を遊んだ子どもたちに、どんなことを感じてもらいたいですか?

リマ氏
 これは、なかなか難しい質問ですね…。私は映画監督という職業柄、どうしても映画寄りの意見になってしまいますから。
 まず、「映画」というものは、5歳の子どもから80歳のお年寄りまで幅広い世代に、なおかつ多くの人たちと楽しみを共有できるエンターテイメントです。一方で、今回の「魔法にかけられて」ゲーム化に関して言えば、ゲームは、映画の世界観を拡張するという役割を持っています。ですから、映画を見て他の人たちと共有した喜びを、世界観が拡張されたゲームの世界で、より奥深く楽しんでもらえたら嬉しいですね。

●ということは、DSでゲームを遊ぶのは、映画を観た後のほうが良いですね。

リマ氏
 もちろん! 繰り返しますが、私は映画監督ですからね。それに、映画を観た後の方がキャラクタに対する理解が深まりますから、よりゲームが楽しくなるはずですよ。

●そういえば、映画に登場したシマリスのピップの声は、監督ご自身が声を吹き込んでいるそうですが、ゲーム版でも監督はピップの声を担当しているんですか?

リマ氏
 残念ながら、ゲーム版のピップは私の声ではないんです。ぜひ、ゲームでもピップの声をやりたかったのですが。もう少し早く、開発スタッフがこの件を私に伝えてくれれば快諾しましたよ。…後で、私のエージェントから抗議させましょうか(笑)

■選択したのは、ディズニーに対する「オマージュ」という描き方

●映画に関して伺います。今回、監督は「アニメーション」と「実写」の融合に挑戦していますが、通常の実写映画を作るよりも製作は難しいものでしたか?

リマ氏
 最も難しかったのは、この映画の「トーン」をどの程度に設定するかということでした。物語では、アニメーションのキャラクタが現実のニューヨークにやって来て、実写になるわけです。その際、アニメーションのキャラクタの立ち振る舞いを、どの程度「パロディ」として実写で描くか、それが最も熟慮しなければならないことだったのです。
 彼らに、あまりにもアニメ的な動きをさせてしまうと、行き過ぎた「パロディ」になってしまいます。かと言って、あまりにも控え目な描き方だと、元はアニメーション世界の住人だったという背景が薄れてしまうのです。

 結果として、私たちは、ディズニーに対する「オマージュ」という描き方を選択しました。特に、ジゼルが劇中で唄いあげる「ハッピー・ワーキング・ソング」に表れていますが、どのキャラクタもディズニーのクラシックなキャラクタの象徴として撮影しています。試行錯誤しながらでしたが、とても楽しかったですね。
 また、冒頭、アニメーションで描かれる「アンダレーシア」のシーンも、「白雪姫」「シンデレラ」といったディズニー映画の集大成ともいえる内容になっています。それらも、私なりのオマージュです。

●では、最後に、監督の一番好きなキャラクタを教えてください。

リマ氏
 男の私が言うのは、少し恥ずかしいのですが(笑)、やはり主人公のジゼルに最も共感して作品を作り上げました。彼女の持つ「純真さ」は、私がこの映画でいちばん伝えたいものなんです。また、現実の世界に慣れるに連れて、自然と丸みを帯びた存在になっていくのも、彼女の魅力といえるでしょうね。


~映画「魔法にかけられて」~
「それは、ディズニー史上最もアリエナイ魔法」
3月8日(土)、9日(日)先行上映
3月14日(金)より全国拡大ロードショー
監督:ケヴィン・リマ 出演:エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー、スーザン・サランドン、ジェームズ・マースデン、レイチェル・カヴィ、ティモシー・スポール ほか

ハード: ニンテンドーDS
メーカー: ディズニー・インタラクティブ・スタジオ
ジャンル: ファンタジー・アクションアドベンチャー
発売日: 2008年3月13日(木)予定
価格: 5,040円(税込)

(C)Disney. (C) Disney Enterprises, Inc

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