イベントレポート
 
【テクモ発表会】Wii『零 ~月蝕の仮面~』 筆頭に幅広い層へ訴求
2008.01.30
関連URL:テクモ公式サイト
 
 テクモは2008年1月30日(水)東京・渋谷において、同社が今春以降発売を予定している家庭用ゲーム機向け新作タイトルの発表会「テクモ プレスカンファレンス 2008 Winter」を開催した。  
 今回の発表会で明らかになった新タイトルは3つ。Wii向けに、『零 ~月蝕の仮面~(つきはみのかめん)』。ニンテンドーDS向けとして『DS山村美紗サスペンス 舞妓小菊・記者キャサリン・葬儀屋石原明子 古都に舞う花三輪 京都殺人事件ファイル』と、『親子で遊べるDS絵本 うっかりペネロペ』が発表されている。
 
 ここでは、発表と共に公開された最新画像と共に、各タイトルの詳細をお伝えしていこう。

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■テクモ×任天堂×須田剛一で送る新たな恐怖!『零 ~月蝕の仮面~』

 今回の発表会で最も注目すべきタイトルといえるのが、このWii専用ソフト『零 ~月蝕の仮面~(つきはみのかめん)』。本作は、テクモの人気ホラーアドベンチャー『零(ぜろ)』シリーズの最新作にあたるタイトルで、2008年夏の発売を目標に現在開発が行われている。同シリーズはこれまで、PS2およびXbox専用ソフトとして展開されてきたので、任天堂のハード向けに発表されるのは本作がシリーズ初となる。

 本作の特徴は、キャラクタをただ操作するだけでなく、「Wiiリモコン」を利用しての“触ることのできる恐怖”が体験可能なところにあるという。
 過去シリーズにおいて主人公たちは、霊を映し出すカメラ「射影機(しゃえいき)」を用いて、襲い掛かる霊たちを退けてきた。「射影機」による戦闘は、実際のカメラのファインダー越しに対象を切り取るような感覚で、シリーズを象徴する大事な要素。この『零 ~月蝕の仮面~』でも、戦闘手段が「射影機」である可能性は高い。今回は、操作方法が通常のコントローラから「Wiiリモコン」に変わる。本作における「射影機」での戦闘が果たしてどのようなものになるのか、ゲームの根幹部分だけに詳細な続報に期待したい。

 さらに、ゲーム内容もさることながら、それ以上に注目したいのが本作の制作陣。『零』シリーズのプロデューサーを務めてきたテクモの菊地啓介氏、同ディレクターであるテクモの柴田誠氏に加えて、須田剛一氏がディレクターとして参加するのだ。須田氏は、グラスホッパー・マニファクチュア代表取締役であり、PS2『killer7』やWii『NO MORE HEROES』など、個性的な作品を世に送り出してきたゲームクリエイター。菊池氏・柴田氏らが作り上げてきた“忍び寄る恐怖”の世界に、須田氏の強烈な個性が組み合わさることで、どのような化学変化が起こるのか――。ゲームファンなら注目せざるを得ない事態といえるだろう。

 また、本作が発売されるまでの過程において、任天堂も非常に大きな役割を果たすことになる。任天堂は『零 ~月蝕の仮面~』の発売元として、同社の強みである「Wiiブランド」の力を発揮し、世界規模で同作を訴求していく。このことから、テクモは同作においては基本的に開発を担当することとなった。それ以外にも、任天堂は監修としても製作にも携わる。

 発表会では、ストーリーや登場人物の詳細については明かされなかったが、画面写真を見る限り、主人公はこれまで同様に女性キャラクタとなるようだ。画面写真の中には、本作の副題でもある能面のような「仮面」を被った人物の姿も確認できる。一体、物語にどのように関わってくるのか、興味は尽きない。


■ミステリーの女王が満を持して登場!『DS山村美紗サスペンス』

 本格サスペンスをニンテンドーDSで気軽に楽しむことができるテクモの『DS サスペンス』シリーズ。昨年10月、その第1弾として、ミステリー作家の大御所・西村京太郎氏が監修を務めた『DS西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ 京都・熱海・絶海の孤島 殺意の罠』が発売され、長期に渡って好調なセールスを記録した。
 
 そして今回、初披露されたのが、第2弾となる『DS山村美紗サスペンス 舞妓小菊・記者キャサリン・葬儀屋石原明子 古都に舞う花三輪 京都殺人事件ファイル』(以下『DS山村美紗サスペンス』)だ。

 本作は、タイトルの示すとおり、山村美紗氏の生み出した人気シリーズの女性主人公3人が一堂に会するサスペンス巨編。小説「祇園舞妓 小菊シリーズ」より“祇園舞妓・小菊”、小説「キャサリンシリーズ」からは“雑誌記者・キャサリン”、特にTVドラマ版が長きに渡って人気を博している「赤い霊柩車シリーズ」からは“葬儀社社長・石原明子”が登場する。いずれのキャラクタも原作におけるイメージを重視したデザインになっているのがファンには嬉しいところ。本作では、以上の3人の中からひとりをパートナーとして、事件の解決にあたっていく。

 ゲームの舞台となるのは、山村氏がこよなく愛し、数多くの作品でも描いている古都・京都。ゲーム中の背景は、京都の風情と物語の臨場感を表現するために実写写真が用いられている。システム面では、聞き込みを続けることによって次第に埋まっていく「人物相関図」や、物語を楽しみつつ京文化を学べる「雑学手帳」など、山村氏の作品世界に浸れる要素が満載。さらに、山村氏自身をモチーフとしたキャラクタ「美紗ちゃん」も、ストーリーテラーとして随所に登場する。




■不思議なコアラが子育てをサポート 『DS絵本 うっかりペネロペ』

 この『親子で遊べるDS絵本 うっかりペネロペ』(以下『うっかりペネロペ』)は、上記の2作品とは少し毛色の異なる作品だ。もちろん、ゲームとしてプレイできるのだが、本作の対象となるのは幼児なのだ。本作には遊びを通して、幼児が「色」「ものの名前」「数」などを自然と身に付けられるミニゲームが多数収録されている。

 ゲームの舞台となるのは、進行役を務める不思議な女の子コアラ・ペネロペの家。家の各所にはミニゲームのきっかけとなるものが配置されており、特定のものをタッチすると各ゲームが開始される。たとえば、おもちゃをタッチすると、部屋に散らかったおもちゃを片付ける「お片づけ」、曇った鏡にペンで触れると、曇った鏡に工夫して絵を描く「鏡でお絵かき」を遊ぶことができる。

 そのほか本作には、買い物の仕方や、お菓子のつくり方を楽しく学習できるゲームが盛り込まれており、社会学習と情操教育をサポートするツールといった側面も持ち合わせている。ゲーム中の操作や説明は、声優さんが声を吹き込んだフルボイスで行われていくので、ゲームに初めて触れる子にも安心だ。発売は今春の予定となっている




■コラボ、ターゲットが異なる作品展開… 裾野はどこまで広がるか?

 今回の「テクモ プレスカンファレンス 2008 Winter」で発表されたタイトルは、各作品が全く異なったターゲットを対象としていいる。最早「ライトユーザーからコアユーザーまで」といった、くくりですら収まらない、従来はゲームに触れる機会のほとんどなかった幼児までもターゲットとして含んでいるのだ。

 また、各作品の提供ハードが、任天堂のゲーム機にのみ絞られている点も見逃せない。この選択は、他社ハードよりも広い層への訴求に成功している「Wii」と「ニンテンドーDS」のブランド力を見込んでのものだろう。

 従来はどちらかといえば、『デッドオアアライブ』シリーズや『NINJA GAIDEN』シリーズなど、コアユーザーに向けの濃密な作品づくりを得意としてきたテクモ。昨年の『DS サスペンス』シリーズの発表から、ライトユーザーを取り込むことに本腰を入れだした同社が、果たして自社製品(サービス)の裾野をどこまで広げていくことができるのか――。その動向には今後も注目していきたい。

◆『零 ~月蝕の仮面~(つきはみのかめん)』
メーカー:任天堂
ハード:Wii
ジャンル:ホラーアドベンチャー
発売日:2008年夏予定
価格:未定

『DS山村美紗サスペンス 舞妓小菊・記者キャサリン・葬儀屋石原明子
古都に舞う花三輪 京都殺人事件ファイル』

メーカー:テクモ
ハード:ニンテンドーDS
ジャンル:サスペンス
発売日:2008年春予定
価格:未定

『親子で遊べるDS絵本 うっかりペネロペ』
メーカー:テクモ
ハード:ニンテンドーDS
ジャンル:親子向けレクリエーション
発売日:2008年春予定
価格:未定

『零 ~月蝕の仮面~』
(C)2008 Nintendo / TECMO,LTD.
『DS山村美紗サスペンス』
(C)2008 YamamuraMisa Office All Rights Reserved.
(C)TECMO,LTD. 2008
『親子で遊べるDS絵本 うっかりペネロペ』
Penelope by Anne Gutman and Georg Hallensleben
(C)Gallimard Jeunesse
Licensed by Nippon Animation Co., Ltd.
(C)うっかりペネロペ製作委員会
(C)TECMO,LTD. 2008