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熱心に任天堂ハード向けのソフトを買っている人なら、もうお手元にWiiリモコンが届いていることだろう。もちろん、僕の手元にも1台ある。
「Wiiの発売は12月2日(土)なのに、どうしてWiiのリモコンを手に入れているの?」と驚いた方のために、手短に説明しよう。任天堂はクラブ・ニンテンドーというファンクラブ組織を運営している。入会はかんたんだ。指定のサイトに、任天堂ハード向けのソフトに封入されたシリアルナンバーを登録すれば、入会は完了となる。そして、ソフトを買うたびにシリアルナンバーを登録していき、ポイントが一定数以上を超えると、さまざまなプレゼントと引き換えられる、というものだ。
Wiiリモコンは、このクラブ・ニンテンドーのプレゼントの一環として配布されたもの。ポイント数を多く貯めた「プラチナ会員」向けに無償で届けられたプレミアムアイテムだ。
ただし、“落ち”はある。このWiiリモコンは、形こそはWiiリモコンなれど、TVモニターに対応したTVリモコンなのだ。使い始める前に十字ボタンを押して、「↑↑←」などのコマンドを入力すると、各メーカーのTVに対応するようになる。
「なあんだ」と安堵したあなたは、早計というもの。このWiiテレビリモコンは、使い心地が抜群なのだ。Wiiリモコンは一見、なんの変哲もなさそうな棒状の物体なのだが、握った手へのフィット感は、すばらしい。軽く握るだけで、心地よく、てのひらに密着する。
機能も充実している。十字ボタンの上下でチャンネルを変え、左右でボリュームを調整する。画面モードの切り替えもあれば、オフタイマーもあり、消音機能もある。ゲーム機のリモコンの形をしてはいるが、テレビリモコンとして十分な機能を備えているのだ。
一度触れて以来、僕はこのWiiテレビリモコンがすっかり気に入ってしまった。3年以上慣れ親しんだパナソニックの「VIERA」のリモコンは使わず、もっぱらWiiテレビリモコンを使用している始末だ。Wiiリモコンの使い勝手のよさ、おそるべし、である。
そんなふうに僕がWiiテレビリモコンで遊んでいるうちに、WiiのTVCMが放映されるようになった。CMはこんなナレーションで展開する「これは何でしょう? 新しいリモコン。Wiiリモコン」。
ゲームであることに一切触れないことに、僕は驚いた。これが商品を直接見せずに、その一部だけを披露して興味を掻き立てるティザー広告と呼ばれる手法であることは、素人の僕にだってわかる。
けれど、ライバルと目されるプレイステーション3が1か月も前に発売されるのに対して、ずいぶんと余裕があるなあ、と感じてしまうのだ。しかし、うまい手であることは確かだ。Wiiをまったく知らないニンテンドーDSユーザーならば「あのリモコンは何に使うの?」と話題にするだろうし、Wiiの前情報を把握している我々にすれば、「つぎのCMではWiiのどの部分を見せるのだろうか」「CMは最終的に何種類作られるのだろうか」と、関心を抱かせる。
たかがリモコン、されどリモコン。たかがリモコンひとつでこんなにもゲームファンを一喜一憂させる任天堂に、さすがは世界最高のエンタテインメント企業だなあという感嘆と共に、ゲームキューブの頃には感じられなかった自信と余裕を見ることができるのだ。
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