元宮秀介のこれぐらい知っとけ
 
第2回
SNSの中にゲームミュージックのお宝が眠っている
2006.07.25
 
 

SNS、ソーシャルネットワークサービス。人と人のつながりが分かり、友人の輪が広がるインターネットのサービスとしてよく知られている。国内最大級の「mixi」は会員数が300万人を突破したというし、「Yahoo! 360°」や「GREE」、「キヌガサ」などの競合も多数、登場している。

今回のコラムは、このSNSの中にゲームミュージックのお宝が眠っている、というお話。まだ文字通りの「お宝」に過ぎず、手に入れるにはこのコラムを読んでくださっているあなたの協力が必要となる。

さて、ゲームミュージックと聴いて思い浮かべるのは、千差万別だろう。すぎやまこういち先生の『ドラゴンクエスト』を思い出す人もいれば、植松伸夫氏の『ファイナルファンタジー』を推す人もいるだろうし、何はともあれ近藤浩二氏の『スーパーマリオブラザーズ』だ、と語る人も多いだろう。

今回紹介するのは、伝説のゲームミュージックとして語り継がれる『MOTHER』だ。初代の『MOTHER』と『MOTHER2』の音楽は、日本語ロックの開祖として知られるムーンライダーズのリーダー・鈴木慶一氏と、当時は任天堂のサウンドメーカーだった田中宏和氏(現・株式会社クリーチャーズ代表取締役社長)のコラボレーションで制作された。

当時RPGの音楽といえばクラシック風のオーケストラレーションが主流の中に、おふたりは60~70年代の欧米のポップステイストを引っさげて殴りこみをかけた。 ロックン・ロール! 一度聴いたら耳に残り、口ずさまずには入られなくなる音楽は、多くのファンから大喝采を浴びた。
  『MOTHER』と『MOTHER2』は、それぞれの発売直後にサウンドトラック盤が発売されたが、ほとんどのレコードやCDと同様に、ほどなく絶版となった。

しかし、名曲は語り継がれる。後追いで『MOTHER』と『MOTHER2』を遊んだファンから「CDがほしいぞ!」との声が殺到し、2004年にデジタルリマスター盤が発売される快挙に恵まれた。

ここからが本題だ。ムーンライダーズは、ほかにもゲームミュージックを手がけ、意外や意外、自分たちのライブで演奏することもある。メンバーのひとりの岡田徹氏は「プレイステーション」のCM音楽を多く手がけ、1998年のライブでは「クラッシュバンディクー~プレイステーションの歌」を披露している。

『MOTHER』も例外ではない。初代『MOTHER』の中で特に印象的なキャラクタとして登場するフライングマンのテーマ「FLYINGMAN」が、1989年のライブで鈴木慶一氏の演奏とボーカルで演奏されている。しかも、1997年にはコンサート会場限定販売商品として、密かにCD化されているのだ。あなたは、このライブCDを聴きたくはないだろうか。僕は猛烈に聴きたい。中古市場には出回っていない。もし見つかったとしても、その希少性からとんでもない高値がつくだろう。

しかし、聴く方法はある。SNSの「recommuni.」を活用するのだ。この「recommuni.」は、気に入った音楽を推薦すると、運営側がアーティストと交渉をし、有料でダウンロードできるようにしてくれるのだ。事実、鈴木慶一氏は「国民の煙草新生」や「Yes, Paradise, Yes」などの自作曲を許諾している。現在1曲120~150円でダウンロード購入が可能だ。

「FLYINGMAN」のテーマは、「3 moonriders 3」という名義でエントリーされており、ただいまダウンロードの許諾待ちだという。おそらくは鈴木慶一氏のソロ楽曲とは違い、任天堂やサウンドドラックを発売したソニーとの関係性があって、実現に困難が伴うのかもしれない。

ううむ、そうなればなるほど、聴きたいぞ。だって大名曲のライブ版なんだもの。
 
「自分も聴きたい!」という人は、ぜひ「recommuni.」にアクセスしていただきたい。他人からの招待は不要だ。「3 moonriders 3」で検索をして、「ダウンロードしたい!」のボタンをぽちっとクリックしていただきたい。ひとりひとりの願いが集まって大きな力になれば、きっと願いは叶うはずだ(おおっ、まるで『MOTHER2』のクライマックスのようだ)。


(C)2003 Nintendo
(C)1989 SHIGESATO ITOI/Nintendo Program:(C)2003 Nintendo
(C)1994 Nintendo/APE inc. Scenario:(C)1994 SHIGESATO ITOI Program:(C)2003 Nintendo
 
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