連載最終回となる今回は、『シルクロードオンライン』を運営する株式会社ゲームオンのプロデューサーに直撃インタビュー!
これまでゲームをプレイして気になった点や、他のプレイヤーさんの動向などを突っ込んでお聞きしてきました。
プレイ前にはもっと頻繁にできるかと思っていた“三項対立”による交易や、今回のプレイではあまり触れられなかった中国側キャラクタの話、それに加えて今後のアップデートの内容など、『シルクロードオンライン』現役プレイヤーにとっても興味のある話題になっていると思います。
初心者プレイヤーだからこそ生じる疑問や、低レベルだからこそ気になる問題、高レベルへの道筋などなど、これからのステップアップに向けたヒントも含めて、連載の総まとめをどうぞ!
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――まずは『シルクロードオンライン』をこれから始める、または始めたばかりという方向けに、これまで『シルクロードオンライン』がどういったアップデートを行ってきたか、簡単にご説明願えますか?
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| 今回インタビューに応じてくれたのは、株式会社ゲームオン 『SiLKROAD ONLINE』プロデューサー柳澤真氏 |
★柳澤真氏(以下、柳澤氏)
サービス開始は2005年の11月になりますね。『シルクロードオンライン』はもともとは中国側のマップから始まりました。そして2007年の7月末にヨーロッパ側がアップデートで追加され、ヨーロッパ側のキャラもこのとき同時に追加されました。その後、レベルキャップの解放、秦始皇陵の実装などを経て、今年は要塞戦マップの追加、そして12月にエジプトマップの追加とレベルキャップの解放が行われました。
――今回の連載ではILIOSシャードでプレイしたのですが、ほかのシャードには特徴や人数差などがあったりするのでしょうか。
★柳澤氏
接続人数で言いますと、実はどのシャードもだいたい同じくらいになってきています。ILIOSシャードは最新のシャードで、設立当初は人数も多くはありませんでしたが、最近はほかのシャードと並んできていますね。ただ、中国キャラとヨーロッパキャラの比率で言うと、ILIOSシャードが若干ヨーロッパ寄りになっている感じですね。初期からあったKOUGAシャードやOASISシャードは(ヨーロッパ実装前の)中国キャラしか作れなかった時代からありますので、中国キャラの人数が多めなんです。
――プレイヤーの人気としてはヨーロッパキャラのほうが高いのでしょうか。
★柳澤氏
んー、プレイヤーさんのプレイスタイルによって左右されますので、一概にはどちらが人気とは言えませんね。
――今回の連載でも何度か触れていますが、学院システムには非常に助けられました。ひとつだけ分からなかった点があるのですが、生徒になると、モンスターの討伐数に応じて累積経験値が貯まりますよね。この累積経験値を教授に送ることができたのですが、教授側は送られた累積経験値によってどんな特典があるのでしょうか。
★柳澤氏
まずは、生徒のメリットについてお話ししますと、累積経験値として累積したポイントを使用すると「積立経験値」を得ることができます。この積立経験値はモンスターを1匹倒すごとに10ポイント減少しますが、引き換えに経験値が10%高まります。そしてこれは、生徒側だけでなく、教授側も積立経験値を受けることができるんです。
さらに教授には生徒に自分の学院から卒業してもらうことで「名誉ポイント」が与えられます。この名誉ポイントは名誉アイテムと呼ばれる特殊なアイテムと交換できるものです。また、生徒は学院卒業時に所属していた学院の評価をすることができますが、学院の評価が高い教授には移動速度上昇や命中率上昇などのBuff効果も得られます。
――なるほど、教授と生徒がお互いにメリットを持てるシステム。それが学院システムということですね。
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プレイしていて気になった点についてお聞きしていきたいと思います。『シルクロードオンライン』の特徴のひとつに三項対立というのがありますが、ゲーム内では商隊が頻繁に行き来する光景よりはユニーク(ボス)モンスター討伐のブロードキャストのほうが頻繁に流れていたような気もします。実際のところ、ユニーク狩りというのはかなり人気があるのでしょうか。
★柳澤氏
プレイされた期間的に、ユニーク召喚イベントが行われていた時期とも一致しますので、ブロードキャストが頻繁に流れていたのはそのせいかもしれません。ユニークモンスター自体はそれほど頻繁に出現するわけではありませんので、逆に普段は貿易を行っている方々も、期間限定のユニーク召喚イベントを優先していたのかもしれません。
――ああ、そういえばイベント期間でした。連続で討伐報告が流れてきていたのはそういうわけでしたか。しかし、ユニーク狩りも参加させてもらったのですが、経験値がかなり美味しいですね。
★柳澤氏
そうですね。なんというか、ある意味“楽”に経験値を稼げると思います。
――三項対立の話に戻りますが、プレイを始める前にはもうちょっと初期レベルの段階から三項対立、つまり貿易を使って楽しめるのかなと考えていたんですね。ですが、実際はレベル100の盗賊集団などもいて、本格的な貿易は相当な高レベルになってからでないと楽しめないというか、敷居が高く感じました。レベル20とは言いませんが、30〜40あたり、コンスタンティノープル〜サマルカンド間、長安〜敦煌間あたりの低レベル貿易に関して、現状、運営側としてはどうお考えなのかなと。
★柳澤氏
そうですね。そういった不均衡な部分が生まれてきてしまっているというのは我々も問題視している部分です。おっしゃる通り、レベル25程度では実用というか、大きな利益を得ていくのは難しいと思います。低レベルでも貿易を楽しめるようなアイディアがあれば、改善をしていきたいとは考えています。
――プレイヤーさんからそうしたアイディアなり意見といった反響はありますか?
★柳澤氏
公式ページに「連絡帳」というページがあり、そこから不具合の連絡や質問を送っていただけるようになっています。そこで改善案や要望を送ってくださる方も多いですね。送っていただいたものに関しては、開発会社と我々運営チームで共有しており、両社間の協議の場で参考にしたり使わせていただいたりしています。
――実際にそういった意見から改善されたものもありますか。
★柳澤氏
はい、あります。一時、「ステルス」というスキルを使って貿易を行うと、誰にも気づかれずに移動できる仕様になっていました。ですが、それだと盗賊側にとってあまりにも不利ですよね。そういった声から、元の仕様に戻したということがありました。
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盗賊の話が出ましたが、商人やハンターに比べると、盗賊という職のレベルを上げるのは大変かなと感じました。というのは、商人やハンターは安全貿易(星1貿易)やNPC盗賊を倒すことで職業経験値が獲得できますが、盗賊は対人戦が必須になってきますよね。盗賊をプレイするのは難しそうだなぁと。
★柳澤氏
難しいというよりは、目指すところが違うと捉えていただければ。商人というのは自分のタイミングで貿易を行っていく職業です。盗賊というのは逆に、そういった商人を探す、見つけ出すことを目的とする職業なんですね。最初はその違いを楽しんでいただきたいですね。ただ、低レベルの盗賊では相手に勝つのは厳しい現状であるとは認識しています。
――現状ですと、頑張ってレベルを上げて、カンストが近くなったら盗賊になって活躍する、という流れなのかなぁと思うんですが、やっぱりそういう方が多いですか。
★柳澤氏
やはり割合としてはそういう方が多くなってきていますね。ただ、できなくはないというレベルで言わせていただくと、長安や敦煌、コンスタンティノープルあたりですと、レベル30くらいで貿易を行ってみようかなという方もいらっしゃいます。新米盗賊としてはそういったプレイヤーさんを狙ってプレイヤースキルを身につけつつ職レベルを上げて……という感じになるかと思います。
――なるほど。もうちょっとそのあたりのチュートリアルというか、道筋があると嬉しいかもしれませんね。そういえば、盗賊という時点で必然的にPKが絡んできますよね。一般的に日本のプレイヤーはPKを好まないと言われますが、『シルクロードオンライン』でも盗賊プレイヤーというのは少ないのでしょうか。
★柳澤氏
そんなことはないですよ。『シルクロードオンライン』は三項対立が根本にありますので、PKというのは生かしたままいこうというのがサービス当初からのコンセプトになっています。ユーザーさんも、ルールに則った上でのPKであれば納得されていると考えています。ほかのゲームに比べると、PKに対する敷居や抵抗は低いのではないでしょうか。
――なるほど。確かに商人を襲うのが盗賊の役割になっていますし、そういった“目的のあるPK”というのは理解されやすいということですね。
――レベルが高くなるにつれ、クエストの必要アイテムの数が多くなり、ドロップ率も低めなこともあって、クエストクリアに時間がかかるようになりますよね。もうちょっとサクサク進むようにならないのかなぁと思ったりしたんですが……。
★柳澤氏
詳しい仕様はお教えできないんですが、キーアイテムのドロップ率ですとか、収集する数ですとか、褒賞をどれくらいにするであるとか、そういったバランスに関しては日々考えています。プレイするうえで、ストレスと達成感のバランスを取りたいなと思っているんですね。
――たしかに苦労した分、達成感はありました(笑)。
★柳澤氏
その一方でへこたれてしまうというか、諦めてしまう方がいることも承知はしています。
――さじ加減は難しいところですね。話はちょっと変わりますが、中国側キャラをプレイしている方からは「最近のアップデートはEU(ヨーロッパ)寄りだ」という意見が出ています。実際、開発側や運営側としてはヨーロッパ側を推していく流れなんでしょうか。
★柳澤氏
いえ、そんなことはありません。中国側とヨーロッパ側が共存しているのが『シルクロードオンライン』だと考えていますので、中国側キャラがないがしろになるということは絶対にありません。ただ、現状では(中国キャラとヨーロッパキャラ間の)バランスがうまく取りきれていない部分があることは我々運営も開発会社も認識していて、両社間で協議を重ねている部分でもあります。中国側キャラのレベルアップが早くなるようにするのか、はたまた別のスキルを作るのか、まったく別の要素を加えるのか……様々なことを考えています。
――以前、中国側はマスタリーポイントにも修正が入りましたよね。
★柳澤氏
はい。欲しいスキルがあっても上限が300では取りきれないという状態でしたので、上限をアップさせました。ただ、それでも中国側があまり恩恵を受けきれていないというご意見もいただいています。
――では、中国側キャラに関しても引き続きバランス調整やアップデートが追加されると考えていいんですね。
★柳澤氏
はい。特に種族間のバランスに関してはユーザーさんからもご意見をいただければと思います。100%取り入れられるわけではありませんが、開発会社と協議しつつ、バランス調整の参考にさせていただきたいと考えています。
――先日大規模アップデートでエジプトが追加され、レベルキャップも110まで引き上げられました。この後、どんなアップデートがあるのか、ロードマップというか構想を教えていただけないでしょうか。
★柳澤氏
12月のアップデートで上位狩場やレベルキャップ解放といった、上に伸びるアップデートが行われましたので、次は新しいコンテンツの開発であるとか、今まであったものを修正するといった、横への広がりというのを打ち出していきたいと考えています。バランスの悪い部分や使い勝手の悪い部分を改善していくとともに、新たにダンジョン的なコンテンツを追加していく予定です。
――現在休止している方などの中には70〜80くらいのレベル帯の方も多いと思うのですが、そのあたりの層って一番中途半端というか、最新アップデート地域に行くにはレベルが足りないし、既存のコンテンツは一通り遊んでいると思うんです。今後のアップデートでそのあたりの人向けに何かあればいいなと思ったりするんですが。
★柳澤氏
詳しくは言えませんが、そのレベル帯やもうちょっと下の方も楽しめるようなものも考えています。
――今回、バトルフラッグも体験したのですが、通常のゲームプレイとはまた違って新鮮でした。ああいったアトラクション的なものも面白いですね。バトルフラッグはどのくらいの頻度で開催されているんでしょうか。
★柳澤氏
2〜3ヶ月に1度といった感じでしょうか。早いときだと1ヶ月半くらいの間を置いて再度開催されたりもします。わりと不定期なんです。また、アトラクション的なもので言いますと、10月に行ったユーザーカンファレンスで発表させていただいたんですが、バトルアリーナが具体的なかたちで見えてきていて、2010年の上半期には実装される予定です。
――バトルアリーナは、具体的にはPvPを行う場、と考えていいのでしょうか。
★柳澤氏
そう考えていただいて結構です。
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――今回の記事ではレベル30付近まで到達できたのですが、今後のゲームの流れはどんな感じになるのでしょう。40くらいまではパーティーでEU猿(小猩猩&猩猩のこと)を狩ると聞きましたが……。
★柳澤氏
レベル50近くになると和田(ホタン)付近で狩れるようになります。いわゆる和田デビューですね。世界の中心なので、そこで色々な人と触れ合っていただきたいです。和田付近でさらにちょっとレベルを上げて52〜53程度になると、パーティーを組んで敦煌石窟で戦えるようになります。敦煌石窟はいわゆるダンジョンになりますので、今までのフィールドとは違い、限定された空間での戦闘が楽しめます。フィールドに比べて雰囲気もがらりと変わりますので新鮮だと思いますよ。
――最後に、特に今回の記事を見て『シルクロードオンライン』を始めてみようかなと思う方や、最近始められた方などに向けて、ひと言アピールをお願いします。
★柳澤氏
ゲーム自体に関しては、今後追加されるコンテンツもありますし、今存在するものに関しても、よりよいバランスになっていくように日々パワーアップを考えていますので、常に新しい方にも楽しんでいただきたいと思っています。
新たに始められた方には、まずは『シルクロードオンライン』という世界へキャラクタを降り立たせ、その風景の中を移動してみてほしいですね。ヨーロッパ人がいたり中国人がいたりと、シルクロードの雰囲気を感じてもらえると思います。
――たしかに、実在の史跡もマップ上に点在していて、ミニ世界地図を旅する感覚がありましたね。
★柳澤氏
その後としては、ゲームに慣れていただいた頃に、学院マッチングやギルドなどを通して、仲間を見つけてほしいですね。先輩プレイヤーに教えてもらいながら一緒に楽しんでいける関係を作っていけば楽しめるんじゃないかと。
――今回プレイしてみて、本当に親切な方が多いと感じました。それと、学院は初心者育成の場でもあるので、初心者的にも敷居が低いというか、マッチング画面でもクリックしやすかったですね。低レベルのうちから学院に入れてもらっても十分楽しめると思います。
★柳澤氏
あと、『シルクロードオンライン』の特徴というか……これはゲームの特徴ではないのですが、新しく入って来るプレイヤーさんに対して、すごく親切な方が多いんですね。
――ああ、たしかにそれは感じました。
★柳澤氏
たぶん新規プレイヤーさんに対しても「みんなで遊びたい」という想いがあるんだと思います。運営を開始してからある程度年月が経っているゲームということもあり、コミュニティもしっかりしています。そのため新しいプレイヤーさんが入ってきても、今までプレイしている方たちの中に溶け込みやすいのでしょう。
他のタイトルで、人のしがらみに疲れてプレイを放棄してしまった人にもオススメできるゲームです(笑)。
――なるほど、それはすごくウリになると思います(笑)。本日はありがとうございました。
インタビューを終えたあと、初心者プレイヤーとしてどういった点が気になったか、どういった点が楽しかったかなど、逆インタビューを受けたりもしてみたり。
レベル30までの道程においては、実は三項対立よりも、パーティー戦の面白さと、ゲーム内の気軽な雰囲気のほうが楽しく感じられました。システム的には『シルクロードオンライン』固有のものではないけれど、ゲームの雰囲気という点では無二のものと言えるのではないでしょうか。
肩肘張らずに自分の速度でまったりと楽しめるコミュニティの雰囲気と、ときには三項対立の緊張をはらんだスリルある交易が可能なシステム。気持ちのいい緩急の差とでも言えばいいのでしょうか。
『シルクロードオンライン』には、長く運営されているゲームだけはあるな、と感心するに十分すぎる“特徴”がありました。