プレスリリース  

植松&アンジェラ制作秘話を大いに語る『FFXII』ライブ

2006/03/16
   
 
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アンジェラ&植松制作秘話を大いに語る『FFXII』ライブ

 スクウェア・エニックスは2006年3月16日(木)、『ファイナルンファンタジーXII』(以下『FFXII』)の発売を記念して、挿入歌「Kiss Me Good-Bye」を歌うアンジェラ・アキさんのプレミアム・ミニライブを開催した。

 今回のミニライブは、渋谷TSUTAYAにて『FFXII』を購入した方の中から、抽選で当選した人を対象に行われ、会場には当選した80名程の観客が集った。

 観客の盛大な拍手に迎えられたアンジェラさんは、早速ピアノの前に座り、簡素な挨拶の後、まず『ファイナルファンタジーVIII』の主題歌「Eyes On Me」を弾き語りで披露した。

 観客はアンジェラさんの美しい歌声を静かに聞き入り、歌い終えた後には満足そうにアンジェラさんに大きな拍手を贈っていた。
 アンジェラさんは「Eyes On Me」について「Eyes On Meという曲は、私も弾いていて鳥肌が立つほど良い感じの曲なんですよ。歌の世界にどっぷりとハマりながら歌わせていただきました」と、自身も楽しみながら歌っているという気持ちを語ってくれた。

 歌を披露した後、アンジェラさんは集まった観客たちへの挨拶の中で、今回のイベントについて「実は、このイベントが始まる直前まで、みんな本当に会場に来てくれるのかなぁって心配だったんですよ。みんな帰ってゲームに熱中しちゃってるんじゃないかなって……」とのコメント。これには会場からも笑い声が上がっていた。

 その後、『ファイナルファンタジー』シリーズの作曲を手がける植松伸夫氏が登場し、アンジェラさんとのスペシャルトークが開催された。
 アンジェラさんと植松氏はすっかり打ち解けている様子で、アンジェラさんは植松氏のことを常に「巨匠」と呼びながら、終始明るいムードで進んでいった。

 植松氏は、アンジェラさんの作る音楽を初めて聞いた時のエピソードに触れ、「僕は中学校のとき、エルトン・ジョンがすごく大好きだったんです。ピアノの弾き語りなんだけど、ピアノがロックなんですよ。そういうのがすごく好きだったんですけど、そういう人って日本にかかわらず、しばらく音楽シーンには出てこなかったんです。でもアンジェラさんのデモテープを聞かせてもらったとき、ロックなピアノを感じて、すごく新鮮だったんです」と、最初にアンジェラさんの歌を聞いた時の思い出を語ってくれた。

 アンジェラさんに初めて会った時の印象を尋ねられた植松氏は「すごく強い人だなぁ、というイメージがありました。アイドルっぽく売られる人じゃなくて、ゼロからものを作りあげることができる人ですよね」と語った。

 さらに『FFXII』の挿入歌として作ったメロディを、アンジェラさんに手渡す直前に1から作り直したという驚きのエピソードを披露。また、アンジェラさんの歌声が入った「Kiss Me Good-Bye」のデモテープを聴いたときの感想を、「まだ歌詞ができていない状態だったので、"ラララ〜"というメロディだけが入っていただけだったんですが、もう、これが全部聞く必要がないんですよ。出だしが聞こえた途端に、おいおい、これはいけるよ、と思いました」と語っていた。

 一方、本作品の挿入歌を歌うことが決まった時の事について、アンジェラさんは「私がこんな壮大なプロジェクトに関わってもいいんだろうかと、最初はすごく恐縮していたんです」と、その胸のうちを告白。
 そして、初めて「Kiss Me Good-Bye」のメロディを聴いた時の感想について、アンジェラさんは「植松さんの作った曲がものすごく壮大で "壮大すぎてどうしよう" と思ったんです。でも、壮大なんだけど、ただ単に両手を広げて "愛している〜っ" という感じの壮大さではないように思いました。少し複雑であり、切ない部分があると感じ取ったんです。その切なさという部分が、きっとこれは別れを意味しているのかもしれない、と率直に思ったんです。ですから、"別れ"をテーマにして歌を作りました」と、自身が感じたインスピレーションについて語ってくれた。
 また、詞が思いついたときのエピソードとしてアンジェラさんは「薬局で買い物をして、重い荷物を持ち歩きながら植松さんの曲のことを考えていた時、ふと頭に歌詞が降りてきて、慌ててその歌詞を書き留めるためにコンビニに駆け寄って "すみません、ペン貸してください!" って頼んで、その場でメモに書き留めたんですよ」と、驚きの誕生秘話を明かしてくれた。
 この時、植松氏が「え? コンビニだったのにペン買わなかったの?」と尋ねると、アンジェラさんは「はい、買いませんでした」と即答。これには観客からも大きな笑いが起こっていた。

 さらに、その時に思いついた詞の内容について、アンジェラさんは「私にとってゲームの世界も、恋愛もそうなんですが、日々の現実に誰かが夢を入れてくれるものなんです。誰かを愛することで現実に夢を入れてくれる。ゲームをすることで自分の現実に夢が入ってくる。その素晴らしさということを、植松さんの曲を聴いていて感じたんです。率直にメロディから受けた刺激なんですが、その時に思いついた歌詞が"愛は死ぬ運命でも泣きはしない。あなたが私の現実に夢を入れてくれたから"という部分だったんです」とコメント。
 植松氏も「本当にいい言葉だよねぇ」と、アンジェラさんの詞に対する感想を述べていた。

 こうして完成に近づいた「Kiss Me Good-Bye」だが、アンジェラさんは収録の時のエピソードについても語ってくれた。
「普段は収録の時いは、みんな結構ピリピリとしたムードで真剣にレコーディングに臨むんですけど、この曲を収録したときは、みんなすごい笑顔でレコーディングをしていたんです。すごく良い環境で曲を作ることができたと思います」
 そう語るアンジェラさんの言葉に、植松氏も微笑みながらうなずき、「本当に良い曲をみんなに聞いてほしいと思っているからこそ、集まってきた人たちが楽しんで作れる環境だったって事だと思うよ」と、終始、満足できる環境でこの曲を作ることができたことを語っていた。

 制作秘話が語られた後、アンジェラさんは大勢の観客と植松氏が見守る中、弾き語りで「Kiss Me Good-Bye」を披露。その力強い歌声と壮大なメロディに観客は大いに酔いしれ、盛大な拍手を贈っていた。

 また、観客と一緒にアンジェラさんの歌に聞き惚れていた植松氏は「私が作る音楽は、いつも自分が作り終えた時点で完成というわけではなくて、みんなに聞いてもらって、初めて完成するものだと思っているんです。私にとって、このKiss Me Good-Byeが完成したのは随分前のことのように感じていたのですが、こうやって皆さんに聞いてもらって、暖かい拍手を貰うことができた時、"ああ、Kiss Me Good-Byeが完成したな"って感じました。音楽というものは、こうやってお客さんに聞いてもらって初めて完成するものなんだなと、今日、あらためて感じましたよ」とコメントし、感慨深そうにアンジェラさんと握手を交わしていた。

 イベントの最後には、この日会場に訪れた観客全てに、アンジェラさんと植松氏のサインが入った『FFXII』ポスターが贈られ、アンジェラさんと植松氏は、ポスターを受け取った一人ひとりと丁寧に握手が交わされていた。
 またアンジェラさんのCD「Kiss Me Good-Bye」を購入した人を対象に、アンジェラさんのサインが入ったCDジャケットがプレゼントされていた。

 イベント終了後、ステージの外では植松氏に先日発売された飲料水「ポーション」が振舞われ、植松氏は「まだ飲んだことがないんだよ」と嬉しそうに語り、一気にポーションを飲み干していた。
 力強く飲み干した植松氏だったが、飲み終えた後には少々複雑そうな表情を浮かべており、ただ一言「う〜ん、微妙な味だなぁ〜」と呟いていた。

 アンジェラさんも植松氏も大満足の仕上がりとなった「Kiss Me Good-Bye」。『FFXII』のどのようなシーンでこの曲が使われるのか、期待しながら本作品を楽しんでほしい。