|
「テレビ番組の中で、私が作曲したオンラインゲーム『A3』の音楽が使われていました。クレームをつけることも十分可能な問題ではありましたが、私の音楽が気に入ってそんなことをやったのだろうと思い、見て見ぬふりをしました。」

作曲家 キム・ドンション氏
これは、(韓国の有名な歴史ドラマである)「竜の涙」や「王と雨」など国内人気時代劇の音楽を担当し、現在は「Junon Soft」社が準備中であるMMORPG『The Inferno』(仮称)の音楽を制作中である作曲家、キム・ドンション氏の発言である。
居心地のよいゲーム環境を作るための必須要素である「ゲーム音楽」が、国内商業音楽のトレンドのひとつとして、その地位を確立している。
人気作曲家や歌手のゲーム音楽への参加と言うトピックは勿論のことだが、(韓国)国内の音楽サイトでも、ゲーム音楽が上位にランキングされている。かつてはファンサービスの一環として制作されていたゲームサウンドトラックも、現在は発売を目的として企画されるようになった。また2007年5月から6月の間だけでも、ゲーム音楽関連のコンサートが数多く予定されてある。
最近放映されたドラマ「白い巨塔」の音楽を担当した作曲家キム・スジン氏は、MMORPG『ホリック』でミュージカルのような雰囲気に溢れたユニークな音楽を披露した事もあるし、日本の有名な作曲家菅野よう子氏も、MMORPG『ラグナロクオンライン2』の音楽を担当、2007年6月20日(水)には韓国のファンたちと会うためにコンサートを開く予定である。

作曲家 菅野よう子氏
キム・ドンション氏、キム・スジン氏、菅野よう子氏など、国内外の有名な作曲家たちの音楽により、ゲーム音楽の質が高くなったのは事実であるが、しかしそれだけではない。国内のオンラインゲーム開発メーカーが、ゲーム音楽の重要性と商業性を認識し、またゲームの完成度とユーザーたちの満足度を高めるために、音楽を積極的に活用しようとしていることも、ゲーム音楽が向上していく要因である。
「Neowiz」社は、オンラインレーシングゲーム『Raycity』の音楽をゴ・ビョンウック音楽監督に担当させた。ゴ監督はインディーズバンドの生演奏を利用しゲーム音楽の質を一層高めた上、それを基盤としたサウンドトラックまで企画しているのである。
PSP用リズムアクションゲーム『DJMAX PORTABLE』シリーズの場合は、アンダーグラウンドミュージシャンたちの魅力的な楽曲をゲーム音楽として起用し、約10万枚の販売を記録、多数のファンを獲得した。

『DJMAX』のコンサートに使われたポスター
『DJMAX PORTABLE』の音楽を担当した「Ruby_Tuesday」は、顔を公開しないスタイルのミュージシャンとして活動し、幅広い人気を集めている。ゲーム音楽だけを編集し販売するデジタルアルバムも、とある音楽サイトでは2位にランクされる人気を集めた。
なお、オンラインダンスゲーム『オーディション』と『オンエアオンライン』でも分かるように、国内外人気歌手たちの音楽がゲーム内で重要な役割を果たすなど、ゲーム音楽と大衆音楽の境界線が曖昧になってきていることも、両音楽がシナジー效果を発揮できる原因の一つである。そんな中『オーディション』はポータブルゲーム機 PSP用として発売された。携帯機器用であるがゆえ、音楽を聞くための機能がより高められたのものとなっている。
このような国内ゲーム音楽の発展は、商業音楽としてのゲーム音楽の認知度が向上したことと、そのために続けられてきた投資援助があったからだと、国内音楽関係者たちは口をそろえている。

『Raycity』音楽監督 ゴ・ビョンウック氏
『Raycity』の音楽監督であるゴ・ビョンウック氏は「2005年に初めて、『Archlord』でロンドンシンポジウムオーケストラとの共演を行い、ゲーム音楽の質の向上をはかったことが始発点となった。その後、海外の有名な作曲家ハワード・ショー(ジーパラ編集部注:映画『ロード・オブ・ザ・リング』他)が音楽を担当した『Soul Of The Ultimate Natrion』(『SUN』)などが、このような努力の結晶のひとつなのだ」と述べた。
ゴ監督は「音楽に大金を投入して製作した“チャレンジ”があったおかげで、多くの開発会社と作曲家たちが、ゲーム音楽の商業性を認識するようになった。そしてその後、少ない予算でも魅力的な音楽を提供しようとする努力が生まれ、今はその努力たちが実を結んでいる。」と説明した。
作曲家キム・ドンション氏は「海外のように必ず大金を投入しないと良い音楽がつくれないことは無い。どのぐらいゲームとマッチするか、どのくらい良い雰囲気を描き出すことが出来るかが、ゲーム音楽に必要な要素である。そしてゲームプレイヤーたちの想像力と感性を刺激する音楽こそが、一般の人たちにも聞きやすい音楽である。」と述べた。 |