 |
 |
映画よりもゲームのほうが原作小説に忠実になれるのでは
|
2011.10.07 |
|
小説をもとにして作られた映画は、「原作のほうが出来がいい」と言われてしまうことが多い。そんななか、英国のある作家は「ゲームなら小説を忠実に再現できるのではないか」と言っている。
その作家は「ルーフワールド」(ハヤカワ文庫)や「スパンキイ」(創元推理文庫)といった作品を世に出してきたクリストファー・ファウラー。彼は現在、H.G.ウェルズ作の古典SF小説「宇宙戦争(War of the Worlds)」をゲーム化するプロジェクトに取り組んでいるところ。このゲームは、Xbox LIVEアーケード/PlayStation Network向けに近日リリースされる予定で、ドラマ「新スタートレック」でピカード艦長を演じたパトリック・スチュワートが声の出演をしていることでも話題になっている。
「宇宙戦争」はこれまでに2回映画化されているが、小説の舞台は英国ロンドンであったのに対し、映画はいずれもアメリカが舞台。しかしファウラー氏はゲームの舞台をロンドンに戻し、正体不明のエイリアンが人類を抹殺する恐怖を描いた原作者ウェルズの視点をできるだけ取り入れようと努めている。
もともとファウラー氏は、プレイヤーが自由に行動を選べるゲームで物語を語るのは難しいと考えていたが、「大半のゲームでは主要な選択肢は限られ、プレイヤーに完全な自由を許しているわけではない」とゲームデザイナーから聞かされ、合点がいったという。とくに最近は、物語性の強いゲームが増えてきていることから、ハリウッドが臆して踏み入れない領域に、ゲームは到達できるのではないかと考え始めたそうだ。
ハリウッドでは、“最良の映画は短編のストーリーから生まれる”と言われているが、それは映画は2時間程度の尺しかないからで、時間の制約がないゲームなら長編小説を忠実に再現することも可能だとか。ゲーム化に適した作品として、ファウラー氏はJ.G.バラード作の「ハイ・ライズ」やM.R.ジェイムズ作の「人を呪わば」を挙げており、自らが手がけた小説のゲーム化にも意欲を示している。
(中島理彦)
 |
| TM and (C) 2011 Paramount Pictures. Developed by Other Ocean Interactive. |
|