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「E3 2010」プレスカンファレンスに北米メディアはどんな反応?【前編】 |
2010.06.18 |
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任天堂の新機種ニンテンドー3DSに、マイクロソフトとSCEが繰り出すモーションコントロールシステムと、話題に事欠かない今年のE3。昨年に引き続き、各社のプレスカンファレンスに北米のニュースメディアがどう反応しているのかをお伝えしよう。
E3の動向を日本でチェックしている筆者は、ネットの生中継映像やニュースサイトの実況ブログ、Twitterに寄せられる記者たちの声などから、現地の空気を探ってみた。
まず、6月14日(月)に行われたマイクロソフトのプレスカンファレンスから。コントローラを必要としないXbox 360向けの新技術「Kinect」が大きな目玉になっているのは、すでにジーパラでも報じたとおりだ。
昨年、「Project Natal」と呼ばれていた同技術が華々しくデビューしたときは、多くの記者が腰を抜かしたものだが、今年の反応はいたって冷静。「技術は素晴らしいが、対応ソフトのラインナップはまだ目を見張るほどではない」というのがおおかたの声だ。
ステージ上で行われた数タイトルの実演は、評価が高かった。「Kinect」による直感的なメニュー操作や、『Kinect Animals』での少女とトラの微笑ましいやり取りには好意的な感想が寄せられた。『Kinect Adventures』や、Ubi softのフィットネスゲーム『Your Shape: Fitness Evolved』では、プレイヤーの身振りを正確に再現していることに驚嘆の声が上がった。Harmonix社のダンスゲーム『Dance Central』や、「スター・ウォーズ」のゲーム(タイトル未定)は、今すぐ試遊したくてウズウズしている記者たちの様子が、手に取るようにわかった。
だがその一方で、「フィットネスに興味がある人にはいいだろうね」「プレイするのはしんどそう」といった言葉もちらほら。一部の人の興味を引いても、全体的に強力なラインナップといえるのかどうかと、疑問の声が散見された。「Wiiソフトの後追い的な感じが否めない」という声も多かった。
実況ブログの合間に、ネットユーザーを対象に行われたオンラインアンケートでも同様の結果が出ている。全般的に、ハッピーな人と不満な人の数がほぼ拮抗……というか、不満な人がやや多いくらい。意外と渋い反応だが、プレスカンファレンスをリアルタイムでフォローしている人は、熱心なゲーマーか業界人が大半だろう。もっと広い層を対象にすれば結果は違うかもしれない。
メディアの反応が冷静だったのは、直前に大きな情報のリークがあったことも一因かもしれない。イタリアのゲームニュースサイトに、新型Xbox 360の広告が短時間掲載されたことで、同機のスペックや「Kinect」という新名称が明らかになってしまった。その後、“USA Today”でも「Kinect」の名称と対応ソフトが報じられた。これらの情報は、カンファレンスが始まる時点で、ほぼ周知の事柄となっていたのだ。
さらに、プレスカンファレンスの前日には、マイクロソフトが報道関係者を招いてイベントを行っていた。同イベントではシルク・ドゥ・ソレイユによる華やかなライブパフォーマンスが行われたが、ジャーナリストたちの目には“お金をかけたCM”としか映らなく、評価は芳しくなかったようだ。このイベントの模様は米MTVなどでも放映される予定だが、むしろ最初から広く一般公開すべきものだったかもしれない。
とはいえ、プレスカンファレンスは、報道陣が知りたいことに一通り答えてくれる内容(ただし「Kinect」の発売価格は明かされなかった)だったのはたしか。そのため「まあまあよかった」という評価に落ち着いているようだ。
ちなみに、このプレスカンファレンスで一番大きなインパクトを与えた出来事は何だったかというと……それは間違いなく、会場を訪れた人全員に新型Xbox 360が無料で配られたこと。
最後にステージに立ったマイクロソフトのDon Mattrick氏による大盤振る舞いな発言には、筆者もあっけにとられた。締めくくりのサプライズは過去2年間にほぼお約束になっていたので、心の準備はしていたつもりだったが、それにしてもなんと気前のいい……。実況ブログでも「やった!」と歓喜の声がいっせいに上がり、それまでのやや冷めた空気が一変した(ニュースブログ“Joystiq”は、有頂天な人たちに「ジャーナリストとして恥を知れ!」と猛省をうながしていたりもするのだけど)。
いずれにせよ、これでマイクロソフトのカードは明らかになった。翌日の任天堂とSCEのプレスカンファレンスでは、どんなサプライズが待ち受けているのだろうか。
(中島理彦) |