欧米ゲーム事情  

無理にダークにしなくてもいいんだよ! よい続編を作る5つの心がけ

2010.02.16
該当記事(英語)※The Brainy Gamerより
 『Uncharted 2』『Mass Effect 2』『Bioshock 2』『No More Heroes 2』『Assassin's Creed 2』と、最近の海外市場におけるヒット作には“パート2”が目立つ。そんななか、ある有名ブロガーは、「良い続編タイトルを作るための心がけ5ヵ条」をまとめた。

 一般に“続編”というと、“前作より劣る”イメージがともないがちだが、実際には、前作より優れている続編ゲームはたくさん存在する。そこで、米インディアナ州Wabash Collegeで映画・演劇を教え、ネットでは多くのゲーム開発者やプレイヤーに刺激を与えているMichael Abbot氏は、自身のブログ“The Brainy Gamer”で、プレイヤーの立場から見て、前作より優れたゲームに共通している成功の公式を以下にまとめた。

--良い続編を作るための心がけ--
1.前作のビジョンに忠実であること(ただし、同じ路線をなぞらない)
 プレイヤーに新しい目的を与えて、前作の持つ意味合いをさらに強めたゲームプレイを保証すること。『Bioshock 2』はまさにその好例。

2.失敗から学ぶべし
 前作でうまくいかなかった点を直すこと。例えば、『Assassin's Creed 2』は同じことの繰り返しを是正し、『Mass Effect 2』は戦闘システムを改良し、『No More Heroes 2』はオープンワールドを取り去った、等々。
 また、腕のいいデザイナーは、プレイヤーの不満に応えるだけでなく、プレイヤーが気づかなかった箇所にも手を加える。『Mass Effect』の映画的演出はファンを苛立たせたわけではなかったが、作り手はまだ満足せず、『Mass Effect 2』では会話シーンを大幅に改良した。

3.スケールアップは必ずしも改善ではない
 『Bioshock 2』と『Mass Effect 2』はどちらも前作より規模は小さいが、だからこそ良くなっている。物語を前に押し進める力はかえって強くなり、前作のように中だるみしない。やることを増やすのが改善とは限らないのだ。

4.ダークにする必要もない
 続編で主人公の内面を複雑にしてダークにするのは、ゲームに限らずよく見られる傾向。映画『ダークナイト』はそれで成功したが、必須の条件ではない。『Uncharted』『Assassin's Creed』『Mass Effect』シリーズの主人公は、続編でさらに掘り下げられているが、いずれも、暗い方向にいかないのは賢明だった。『No More Heroes 2』も、トラヴィスの苦悩は少し深まっているとはいえ、苦悩を追求しているわけではない。

5.キャラやストーリーだけでは続編を作る理由にはならない
 『Uncharted 2』『Bioshock 2』『Mass Effect 2』は前作のストーリーを発展させるだけでなく、“本当に楽しめる新しいオプションや新機能の追加”“インターフェースの改善”“新規プレイヤーも楽しめるよう敷居を下げる”“ゲームのセンスを徹底的に磨き上げて伝える”というように、もっと大事なこともしている。ストーリーは、あくまでも進歩したゲームの一環にとどまるべきだ。

 以上の心がけで共通して言えることは、前作の成功体験によっかからずに、作り手がもともと目指していたゲームの本質をさらに磨き上げることではないだろうか。記事の冒頭で紹介した続編ゲームの大半は、そういう意味でかなり成功しているとAbbott氏は考えているようだ。

(中島理彦)

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