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暴力ゲームの悪影響を警告する英国のリアリティ番組に批判の声 |
2010.02.12 |
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「問題児がいたら、スーパーベビーシッターのJo Frostにおまかせを。子供のしつけ方を指導します」――との触れ込みで先日スタートした、英国のリアリティ番組「Jo Frost: Extreme Parental Guidance」。その第1回目の1コーナーで、暴力描写を含むゲームの問題が取り上げられた。
番組によれば、米アイオワ州立大学のDouglas Gentile博士の協力を得て、40人の男子を対象に調査を行ったという。
まず、男子を2グループに分けて、一方のグループにはサッカー、もう一方のグループにはアクションシューティングゲーム(FPS)を20分間プレイしてもらう。その後、全員に暴力的なニュース映像を見せて心拍数を計測したところ、FPSをプレイしたグループは、サッカーのグループに比べて、心拍数の上昇が少なかった。
また、番組ではさらに、被験者の男子たちと面接中に、鉛筆の入った缶を床に落として、反応を見るという調査も行われた。その結果、サッカーのグループは80.0%の被験者が鉛筆を拾うのに手を貸したのに対し、FPSをプレイしたグループは40.0%しか同じことをしなかった。
このことから番組は、「暴力ゲームをたった20分プレイするだけで、男の子たちは暴力に対してこんなにも無感覚になり、他人への共感を失ってしまう」と結論づけている。
だが、この調査に異を唱えたのが、ニュースサイト“guardian.co.uk”のKeith Stuart記者。「私は神経科学者ではないが、暴力ゲームをプレイした数分後に、被験者が暴力的刺激に対して異なる反応を示すのは驚くにはあたらない」と記し、「こうした調査が、暴力ゲームの長期的な影響について語ることはほとんどないと言っていい」と批判している。
また、2つめの調査結果についても、環境や面接者の態度など、数多くの要素が影響していることが考えられ、これだけをもって結論は出せないという考え。「神経科学は複雑な学問だ。ドキュメンタリーの振りをしたのぞき趣味のリアリティ番組でいじくりまわすものではない」と、番組の基本姿勢を非難している。
テレビの実験はたしかにわかりやすいものだが、暴力ゲームの影響に関する実験は、いずれも決定的な結論を導きだすまでにはいたっていない。「もし暴力ゲームを20分プレイするだけで普通の子供が感覚の欠如したモンスターと化すのだとしたら、街は暴力で満ちあふれているはず」という、Stuart記者の言葉は頭に入れておいたほうがいいかもしれない。
(中島理彦)
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