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CGキャラ特有の“不気味の谷”現象は、オタクの都市伝説? |
2010.01.27 |
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絶世の美女のはずなのに、表情はうつろで、まるでゾンビのよう……これはCGキャラにつきものの「不気味の谷」現象としてよく説明されるが、実は、科学的な根拠はまったくないかもしれない。
「不気味の谷」は、もともと、日本のロボット工学者・森政弘氏が1970年に提唱した考え方。ロボットは人間に似れば似るほど親近感がわいてくるが、あまりにも人間に近くなると、かえって嫌悪感が増す。親近感を示すグラフが、ある一点から急激に落ち込んで谷状になることからこう呼ばれている。
同様の問題は、CGアニメやゲームでも指摘され、世界中に広く受け入れられるようになった。CGアーティストたちはこの深い谷を越えようと、長年エネルギーを注いできたわけだ。
ところが先ごろ、技術情報誌“PopularMechanics”は、この理論は「ロボット工学において最も誤解が甚だしく、そして最も検証がなされていない理論」と断定した。同誌は、人間とロボットの関係についての特集記事を組むにあたり、「不気味の谷」に関してリサーチしたのだが、理論を裏付ける具体的なデータはほとんど見つからなかった。したがって、これは科学的な根拠がないエセ科学であり、ロボット工学者には使い物にならない理論。今日ではオタクの都市伝説にすぎないとしている。
「森氏の論文はあたかも大発見のようであり、多くの人がロボットに抱く嫌悪感をアカデミックに言い表しているように見える。たしかに説得力のある主張だ。だが、実に攻撃しやすい標的でもある。森氏はグラフを裏付けるデータを決して出さなかったからだ」と同誌。
最近の調査によれば、「不気味の谷」はもっと複雑な要素がからんだ問題らしく、観察者と相手のロボットの“性別”も関わっているという研究者もいる。
また、CGキャラは一昔前に比べればだいぶ進歩しており、よりナチュラルで違和感のないものになりつつある。この調子でいけば、もしかしたら、今後はあまり「不気味の谷」にとらわれなくてもよくなるのかもしれない。
なお面白いことに、同誌記者によれば、人間にそっくりのロボットを映像で見ると嫌悪感を抱くが、直接対面するとそんな感情は払拭されるとのこと。リアル系CGアニメを鑑賞するときと、実物のロボットとやりとりをするときも、受ける印象は大きく違うと実感しているそうだ。では、相手がゲームキャラのときはどうなのだろう?
(中島理彦)
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