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10時間で10本のゲームを作る! 日本に暮らす外国人クリエイターの挑戦 |
2009.06.02 |
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ゲーム開発は一般に時間がかかるもの。ビッグタイトルが頻繁に発売延期することに、慣れっこになってしまったという人も多いだろう。そんななか、10時間で10本のゲームを作るという、一見“無謀”な試みに挑戦した日本在住のクリエイターがいる。
その人は、インディペンデントに活躍するゲーム開発者/コンサルタントのMark Cooke氏。同氏は、各界のクリエイターが集まってユニークなプレゼンをする国際イベント「ぺちゃくちゃナイトTokyo 62」(東京・六本木で5月に開催)で、この試みを紹介した。
Cooke氏は、北米でPS3/Xbox 360向けアクションゲーム『Conan(コナン)』のリードプログラマーを務めたほか、数々のゲーム開発に参加。最近日本に拠点を移してからは、iPhone/iPod Touch向けに『眠りの為の処方箋』(プログラム&デザイン)、『へべれけくん』(ディレクター)、『インジケータ・マニアックス』(プログラム)などを手がけている。とくに「眠りの為の処方箋」無料版は、iTunes Storeで日本国内1位になっているから、読者の中にも彼のアプリのユーザーという人もいるかもしれない。
今回のプレゼンでは、「とにかく短時間で作るのが目的だから、面白いとは限らないよ」と冒頭で釘を刺したCooke氏だが、なかなかどうして、発想はユニーク。10時間という厳しい枷があるにも関わらず、「“ぺちゃくちゃ”という音を用いるリズムゲーム」「ゲーム開発者の生活を再現するゲーム」「声だけで操作するシューティング」「設計図を並べるテトリス」と、既存のゲームを真似るのではなく、オリジナルで勝負しているところはさすがだ。プラットフォームも、iPhone/iPod Touch、PC/Mac、Flashと多岐にわたっている。
さらに肝心の開発時間も、10本合わせて“9時間27分”と、見事に目標をクリア。だが、これでも最初の3作品は1時間を大幅に上回ってしまい、かなり焦ったらしい。そこで、次の作品は「大声で長時間叫んで得点をゲットするゲーム」と、思い切りシンプルに徹したところ、なんと“12分”という驚異の最短記録を達成! しかも、案外面白く仕上がったという。
Cooke氏によると、ゲームを短時間で作るコツは「使い慣れたツールを用いて、“ゲームを作ろう”と気張るのではなく、ふとしたアイデアを試す気持ちで取り組むこと」。各作品の反省点や教訓もあわせて紹介しているので、ゲーム開発者に参考になる点も多いのではないだろうか。
このプレゼンにいたく興味を引かれた筆者は、本人にさっそく、以下の質問をぶつけてみた。
――どうしてこんなことを思いついたのですか?
「プロのゲーム開発者として何年も仕事をするなかで、ゲームのウリをどう定めたらいいか悩むことがよくあった。そんなときは、会議で延々と話し合うより、試作品を手早く作って、うまくいくかどうか実際に試してみるのがいいと思ったんだ。それに、これって面白いだろ?(笑) 僕はくだらない冗談が好きだからね。これは、くだらないテーマでクレージーなミニゲームを作る、いい機会でもあったんだ」
――短時間でゲームを作るにあたり、どんなスキルが役に立ちますか?
「僕はもともとプログラムが専門だけど、ゲームデザインも大好き。ゲームを手早く作れるようになるには、デザインやアート、プログラムなど、多くの分野に関心をもってスキルを磨くのが大事だと思う。僕は絵描きとしては大したことないけれど、それでもツールで簡単な絵を描くことはできる。そうやって、多くの分野になじんでおくことだね」「それから、過去の経験を通して、自分の強みと弱点を知っておくことも、とても大事だ。僕は3Dモデルをコツコツと作るのには何日もかかるけれど、得意な数学を生かして3Dモデルを生成するアルゴリズムを作るのは、もっと早いだろう。自分のことをよく理解しておくと、作業時間を正確に見積もることができる」
このように、ゲーム作りのコツについてオープンに語ってくれたCooke氏。上記リンクの本人ブログサイトでは、プレゼンに使用されたスライドの動画や、来場者の歓声でわく会場の模様を収めたビデオを見られるので、ぜひチェックしてみてほしい。
(中島理彦)
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