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実用までの道のりは遠い? “ニオイ”を用いる新ゲームインターフェース |
2009.05.26 |
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つい1ヶ月ほど前、兵士の訓練用に“ニオイ”を用いる新しいインターフェースが開発されていることが大きく報じられた。近いうちにゲームにも採用されるという見込みもあわせて伝えられたが、このほど開発者本人が、「ゲームへの応用はまだずっと先のこと」と先の報道を訂正する発言をした。
この技術は、英バーミング大学の研究者たちが、国防省の資金援助を得て、戦場で活動する兵士の訓練用に開発しているもの。ニュースサイト“MailOnline”などが報じたところによれば、固形ワックスの容器からニオイを調合してファンで送り出す仕組みになっており、火薬や焦げた電線、港や病院、さらには下水道のカビやネコの小便のニオイまでも再現する。
そして、3〜5年もすれば、同じ技術がXbox 360やプレイステーション3などに向けても用いられ、例えば“独特の体臭を発するエイリアンと遭遇”といったシーンも可能になるということだった。
ところが、このニオイ技術に関心を抱いたニュースサイト“IncGamers”の記者が、研究チームを率いるBob Stone教授に直接尋ねたところ、応用に関する見込みは大幅に修正。「家庭用ゲーム機にすぐ採用というわけにはいかない」という悲観的な見方が示された。
「現在の開発段階、そして、ニオイが記憶や空間認識、感情を喚起する過程の複雑さを考えると、採用までの道筋が見えてこない。うまくいくまでには20年から30年はかかると思う」と語るStone教授。
教授がとりわけ問題視しているのは、ニオイをプレイヤーの鼻にまでもっていくシステム作り。実験機器は、騒音はひどいわ、かさばるわで、とても家に置ける代物ではないし、発生したニオイも簡単には消えてくれない。「ゲーム中、武器を発砲したときに、一瞬だけ弱いニオイを放つといった応用例は考えられるが、それ以上踏み込んだものはムリ。そもそも、ニオイがゲームの面白さにどれほど寄与するのか疑問」とまで言っている。
なんだか、最初の報道からずいぶんトーンが落ちた模様。しかし、筆者は個人的に「さすがにニオイはきつい……」と思っていたので、今ほっと胸をなでおろしているところだ。
(中島理彦)
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